歯ぐきの出血や口臭といったお悩みはありませんか。
歯周病は気づかないうちに進行し、放置すれば大切な歯を失いかねない怖い病気です。
この記事では、歯周病治療を検討しているあなたの不安を解消するため、治療の具体的な流れから費用や期間、痛みへの配慮、最新の治療法までを網羅的に解説します。

治療って痛いのかな…費用や期間はどれくらいかかるんだろう?

この記事で、あなたの不安や疑問を一つひとつ解消していきます。
- 歯周病治療の基本的な流れとステップ
- 進行度別の治療期間や費用の目安
- 治療の痛みを抑える工夫や最新の再生療法
- 後悔しない歯科医院の選び方のポイント
知っておきたい歯周病治療の基本と流れ
歯磨きの際の出血や口臭など、気になるサインはありませんか。
歯周病は自覚症状が乏しいまま進行するため、気づいたときには手遅れというケースも少なくありません。
この章では、歯周病の基礎知識から基本的な治療の流れまでを解説します。
ご自身の状態を把握し、治療への第一歩を踏み出しましょう。
もしかして歯周病?症状セルフチェック
歯周病のサインは、日常生活の中に隠れています。
一つでも当てはまれば、歯周病の可能性があるため注意が必要です。
まずはご自身の歯ぐきの状態を確認してみましょう。
以下のリストで、ご自身の症状をチェックしてみてください。
3つ以上当てはまる場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
チェック項目 |
---|
朝起きたとき、口の中がネバネバする |
歯磨きのときに歯ぐきから出血する |
歯ぐきが赤く腫れている、またはブヨブヨしている |
硬いものが噛みにくくなった |
口臭が気になる、または人から指摘された |
歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった |
歯が長くなったように見える(歯ぐきが下がった) |
歯ぐきを押すと血や膿が出ることがある |

最近、歯磨きで血が出ることが多いかも…

それは歯ぐきからのSOSサインです。まずはご自身の状態を知ることから始めましょう。
これらのサインを見逃さず、早期発見につなげることが、ご自身の歯を守る上でとても大切になります。
歯周病の進行度と症状(歯肉炎〜歯周炎)
歯周病は、大きく「歯肉炎」と「歯周炎」に分けられます。
歯周病は進行度によって治療法や期間が大きく異なるため、現在の状態を知ることが重要です。
歯肉炎は歯ぐきのみに炎症が起きている初期段階ですが、進行して歯周炎になると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始めます。
歯周ポケットの深さが進行度の一つの目安となり、健康な状態では3mm以内ですが、重度になると6mm以上にもなります。
進行度 | 歯周ポケット | 主な症状 |
---|---|---|
歯肉炎 | 1〜2mm | 歯ぐきが赤みを帯びて腫れる、歯磨きで出血することがある |
軽度歯周炎 | 3〜4mm | 歯ぐきの腫れや出血に加え、歯槽骨が少しずつ溶け始める |
中等度歯周炎 | 4〜6mm | 歯槽骨の破壊が進み、歯がグラつく、歯ぐきが下がり始める |
重度歯周炎 | 6mm以上 | 歯槽骨が半分以上失われ、歯が大きくグラつく、自然に抜けることもある |

自分はどの段階なんだろう?

進行度はレントゲン撮影や歯周ポケットの測定で正確に診断できます。
歯肉炎の段階であれば、丁寧なセルフケアと歯科医院でのクリーニングで健康な状態に戻せます。
歯周炎へ進行する前に食い止めることが肝心です。
歯周病治療の基本的な流れとステップ
歯周病の治療がどのように進むのか、全体像がわからないと不安に感じるかもしれません。
一連の流れを知ることで、安心して治療に臨むことができます。
基本的な治療は、検査からメンテナンスまで、いくつかのステップに分かれています。
歯科医院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせて治療計画を立て、丁寧に治療を進めていきます。
ステップ | 内容 |
---|---|
①検査・診断 | レントゲン撮影や歯周ポケットの深さを測定し、歯周病の進行度を診断 |
②治療計画の立案 | 検査結果に基づき、治療の方針や期間、費用などを説明 |
③基本治療 | 歯垢や歯石を除去する(スケーリング・SRP) |
④再評価検査 | 基本治療の効果を確認し、歯ぐきの状態が改善したか再度検査 |
⑤歯周外科治療 | 基本治療で改善しない場合、外科的な処置を検討 |
⑥定期メンテナンス | 健康な状態を維持するため、定期的にクリーニングや検査を実施 |

こんなにステップがあるんですね。

一つひとつ着実に進めていくので、心配いりませんよ。
この流れに沿って治療を進めることで、歯周病の原因を根本から取り除き、健康な口腔環境を目指します。
基本治療①:歯石除去(スケーリング)
歯周病の原因となる歯垢や歯石を取り除く処置を「スケーリング」と呼びます。
スケーリングは、歯周病治療における最も基本的な第一歩です。
超音波スケーラーという器具で大まかな歯石を除去した後、手用のスケーラーで歯の表面や歯ぐきの浅い部分に付着した歯石を細かく取り除きます。
治療には通常2〜6回程度の通院が必要となり、歯ぐきの炎症を抑える効果が期待できます。

歯石を取るのって、キーンと響いて痛いイメージがあります…

痛みを感じることは少ないですが、もし不安なら表面麻酔も使用できます。
スケーリングによって歯の表面がツルツルになり、歯垢が付きにくい状態になります。
これは、歯周病の改善だけでなく、予防においても重要な処置です。
基本治療②:SRP(ルートプレーニング)
スケーリングだけでは除去できない、歯周ポケットの深い部分に入り込んだ歯石や、汚染された歯の根の表面をきれいにする処置が「SRP(スケーリング・ルートプレーニング)」です。
歯周病菌の再付着を防ぎ、歯ぐきの再付着を促す重要な処置といえます。
SRPは主に歯周ポケットの深さが4mm以上の場合に行われ、歯の根(ルート)の表面を滑沢に(プレーニング)することで、歯周病の進行を食い止めます。
処置の際には局所麻酔を使用するため、痛みを感じることはほとんどありません。

歯の根っこをきれいにするなんて、なんだか怖いです。

麻酔をしっかり効かせてから行うので、痛みはほとんど感じずに受けられます。
このSRPによって歯ぐきが引き締まり、歯周ポケットが浅くなる効果が期待できます。
基本治療の中核をなす、大切なステップです。
治療後の鍵は定期メンテナンスとセルフケア
歯周病治療で一度健康な状態を取り戻しても、そこで終わりではありません。
歯周病は生活習慣病ともいわれ、再発しやすい病気であることを知っておく必要があります。
治療で改善したお口の状態を維持するためには、プロによる定期的なメンテナンスが不可欠です。
歯科医院でのメンテナンスは、個人の状態によりますが一般的に3〜6ヶ月に1回程度の頻度で行い、セルフケアでは磨ききれない部分の歯垢や歯石を除去します。
日々の歯磨きに加えて、歯間ブラシやデンタルフロスの使用も習慣づけましょう。

治療が終わっても歯医者に通う必要があるのですね。

はい、健康な状態を長く維持するためには、プロによるチェックが欠かせません。
治療後のメンテナンスとセルフケアは、あなたの歯の寿命を延ばすための大切な投資です。
二人三脚で健康な歯ぐきを維持していきましょう。
歯周病は自然に治る?放置するリスクとは
「歯周病は自分で治せるのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、答えは明確に「いいえ」です。
歯周病は自然治癒することはなく、放置することが最も危険な選択です。
歯周病を放置すると、歯を支える骨が溶かされ、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
さらに、歯周病菌が歯ぐきの血管から体内に入り込み、全身に影響を及ぼすこともわかっています。
特に糖尿病を悪化させたり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めたりすることが指摘されています。

歯だけの問題じゃないなんて、知りませんでした。

お口の健康は、全身の健康を守るための入り口なのです。
気になる症状がある場合は、自己判断で放置せずに、必ず歯科医院で専門的な診断と治療を受けることが重要です。
早期治療が、あなたの大切な歯と身体を守ることにつながります。
歯周病治療の費用・期間・外科治療を解説
歯周病の治療を始めようと考えたとき、多くの方が気になるのが費用や期間、そして治療の痛みではないでしょうか。
治療の全体像と選択肢を知ることが、漠然とした不安を解消する一番の近道です。
ここでは、そうした疑問に一つひとつお答えします。
治療の種類 | 費用の目安(保険3割負担) | 期間の目安 | 痛みの配慮 |
---|---|---|---|
基本治療 | 約5,000円〜20,000円 | 1ヶ月〜半年程度 | 局所麻酔を使用 |
歯周外科治療 | 約10,000円〜30,000円 | 基本治療+数ヶ月 | 局所麻酔を使用 |
再生療法 | 約50,000円〜200,000円(自費) | 外科治療+経過観察 | 局所麻酔を使用 |
この章を読めば、ご自身の状況に合わせた治療法のイメージがつき、安心して歯科医師に相談できるようになります。
歯周病治療の費用相場と保険適用の範囲
歯周病治療には、健康保険が適用される「保険診療」と、適用されない「自費診療」の2種類があります。
ほとんどの基本的な治療は保険診療でカバーされ、3割負担の場合、初診から検査、歯石除去といった一連の初期治療にかかる費用は、総額で約5,000円から20,000円程度が目安です。
項目 | 費用目安(保険3割負担) | 備考 |
---|---|---|
初診・検査 | 約3,000円~5,000円 | レントゲン撮影や歯周ポケット測定 |
歯石除去(スケーリング) | 約1,000円~3,000円(1回あたり) | 上下の歯を数回に分けて実施 |
SRP | 約3,000円~6,000円(1ブロック) | 歯をブロックに分けて実施 |
歯周外科手術 | 約10,000円~30,000円(歯の本数による) | フラップ手術など |
再生療法 | 約50,000円~200,000円 | エムドゲインなど(自費診療) |

思ったより高くないけど、再生療法はやっぱり高額なんですね…。

まずは保険適用の基本治療で、どこまで改善できるか見ていくのが一般的ですよ。
費用に不安がある場合は、治療計画の段階で歯科医師に相談し、保険診療の範囲でどのような治療が可能かを確認することが大切です。
治療期間はどれくらい?進行度別に解説
歯周病治療にかかる期間は、病気の進行度によって大きく変わります。
症状が軽ければ短い期間で終わりますが、重症化しているほど治療は長期間にわたります。
例えば、歯ぐきにのみ炎症がある「歯肉炎」の段階なら数回の通院(1〜3ヶ月程度)で終わりますが、骨の破壊が進んだ重度の歯周炎では1年以上かかることもあります。
歯周病の進行度 | 治療期間の目安 | 通院回数の目安 |
---|---|---|
歯肉炎(軽度) | 1ヶ月~3ヶ月程度 | 2~4回 |
軽度歯周炎 | 2ヶ月~4ヶ月程度 | 3~6回 |
中等度歯周炎 | 3ヶ月~半年以上 | 5~10回 |
重度歯周炎 | 半年~1年以上 | 10回以上(外科治療含む) |

仕事が忙しいから、長期間通うのは大変そうだな…。

治療計画の段階で通院頻度も相談できますから、安心してくださいね。
治療を長引かせないためにも、歯ぐきからの出血など初期のサインに気づいた時点で、できるだけ早く歯科医院を受診することが何よりも重要です。
歯周病の治療は痛い?痛みを抑える工夫
「歯の治療は痛い」という先入観から、歯科医院へ行くのをためらってしまうお気持ちはよく分かります。
しかし、近年の歯周病治療では痛みを最小限に抑えるための工夫がされており、安心して治療を受けられる環境が整っています。
処置を行う部分に直接作用する局所麻酔を使用するため、治療中に痛みを感じることはほとんどありません。
痛みを抑える工夫 | 内容 |
---|---|
表面麻酔 | 麻酔注射のチクッとした痛みを和らげるために塗るタイプの麻酔 |
局所麻酔 | 治療する部分に直接注射し、感覚を麻痺させる |
レーザー治療 | 痛みが少なく、治癒を促進する効果も期待できる |
声かけ・休憩 | 治療中に体調を確認し、適宜休憩を挟む |

麻酔を使ってもらえるなら、少し安心しました。

痛みに弱いことを事前に伝えておけば、より配得慮してもらえますよ。
もし痛みに対する不安が強い場合は、遠慮なく歯科医師や歯科衛生士に伝えましょう。
あなたの気持ちに寄り添いながら、丁寧に対応してくれるはずです。
進行した場合の歯周外科治療(フラップ手術)
フラップ手術とは、基本治療だけでは取り除けない歯周ポケットの奥深くにある歯石や汚染組織を、歯ぐきを切開して直接取り除く外科的な処置です。
基本治療で歯周ポケットの改善が見られなかった場合に検討されます。
この手術により、通常は届かない6mm以上の深い歯周ポケットの底まで目で確認しながら、徹底的に清掃することが可能になります。
フラップ手術 | メリット | デメリット |
---|---|---|
内容 | 歯ぐきを切開し、歯の根を露出させて清掃する | ・歯の根の深い部分まで直接清掃できる ・歯周病の再発リスクを低減できる |

手術と聞くと、やっぱり怖いですね…。

誰でも行うわけではなく、本当に必要な場合にのみ提案される最終手段の一つです。
フラップ手術は重度の歯周病に対する有効な手段ですが、適応となるかどうかは精密な検査と診断が必要です。
歯科医師から十分な説明を受け、納得した上で治療を選択しましょう。
薬だけで治る?歯周病治療で使われる薬
歯周病の原因は、歯の表面に付着した歯垢(プラーク)という細菌の塊です。
そのため、薬を飲むだけで歯周病を根本的に治すことはできません。
歯周病治療で使われる薬は、あくまで補助的な役割と理解しておくことが重要です。
例えば、急に歯ぐきが腫れて強く痛む場合などに、炎症を一時的に抑える目的で抗菌薬(抗生物質)が処方されることがあります。
薬の種類 | 目的と役割 |
---|---|
抗菌薬(飲み薬) | 急性症状(強い腫れや痛み)を緩和する |
抗菌薬(軟膏) | 歯周ポケットに直接注入し、局所的に殺菌する |
洗口液(うがい薬) | 口腔内の細菌を減らし、炎症を抑える補助 |

薬を飲めば治るわけではないんですね。

原因である歯石を物理的に除去することが、治療の基本になります。
薬は一時的に症状を和らげるのに役立ちますが、原因である歯石や歯垢が残っている限り再発します。
治療の基本は、歯科医院での専門的なクリーニングと、ご自身の丁寧なセルフケアにあることを忘れないでください。
再生療法とは?失った組織を取り戻す最新治療
再生療法とは、歯周病によって失われてしまった歯槽骨(歯を支える骨)や歯根膜といった歯周組織を、特殊な材料を用いて再生させる先進的な治療法です。
歯周病が進行すると、歯を支える土台が溶けてしまい、最終的には歯が抜けてしまいます。
再生療法は、これまでは抜歯しか選択肢がなかった歯を残せる可能性を広げる画期的な治療です。
再生療法の種類 | 特徴 |
---|---|
GTR法 | 特殊な膜でスペースを確保し、骨の再生を促す |
エムドゲイン法 | 歯が生える時に働くタンパク質を塗り、組織の再生を誘導する |
リグロス法 | 日本で開発された成長因子を使い、骨の再生を促す(保険適用) |

自分の骨が元に戻るなんて、すごい技術ですね!

すべてのケースで適用できるわけではありませんが、歯を残すための大きな希望になります。
再生療法は、適応できる条件が限られ、自費診療となることが多いですが、自分の歯を1本でも多く残したいと考える方にとって、とても心強い選択肢といえるでしょう。
後悔しない歯医者・歯科衛生士の選び方
歯周病治療は、一度で終わるものではなく、治療後のメンテナンスも含めて歯科医院と長い付き合いになることがほとんどです。
だからこそ、信頼できる歯科医師や歯科衛生士と出会うことが、治療を成功させるための何よりの鍵となります。
ひとつの目安として、日本歯周病学会の「認定医・専門医」の資格を持つ歯科医師が在籍しているかを確認するのも良い方法です。
信頼できるパートナー選びのポイント | なぜ重要か |
---|---|
日本歯周病学会の認定医・専門医がいる | 歯周病に関する専門的な知識と技術を持つ証 |
治療について十分に説明してくれる | 納得して治療に臨むためのインフォームドコンセント |
担当の歯科衛生士がいる | 毎回同じ担当者なら、口の中の変化に気づきやすく、相談もしやすい |
検査設備が整っている | 正確な診断のために、レントゲンやCTなどの設備が重要 |

どんな先生に診てもらうかで、結果も変わりそうですね。

治療について丁寧に説明し、あなたの質問にしっかり答えてくれる先生を選びましょう。
いくつかの歯科医院で相談(セカンドオピニオン)をしてみるのも一つの手です。
ご自身が「ここなら任せられる」と心から思える、頼れるパートナーを見つけることが、健康な歯を取り戻すための第一歩になります。
- 歯周病治療の費用相場と保険適用の範囲
- 治療期間はどれくらい?進行度別に解説
- 歯周病の治療は痛い?痛みを抑える工夫
- 進行した場合の歯周外科治療(フラップ手術)
- 薬だけで治る?歯周病治療で使われる薬
- 再生療法とは?失った組織を取り戻す最新治療
- 後悔しない歯医者・歯科衛生士の選び方
よくある質問(FAQ)
- Q歯周病治療を始めたいのですが、通院はどれくらいの頻度になりますか?
- A
歯周病の進行度や治療の流れによって通院頻度は異なります。
初期の基本治療では、歯石除去などのために1〜2週間に1回程度の通院が数回必要です。
状態が安定した後のメンテナンス(定期検診)では、お口の状態に合わせて1〜3ヶ月に1回程度の通院が目安になります。
お仕事のご都合なども考慮して歯科医院が治療計画を立てるので、まずは相談してみましょう。
- Q歯石除去のあと、歯がしみたり痛んだりすることはありますか?
- A
歯石除去(スケーリング)によって歯の表面を覆っていた歯石がなくなると、一時的に冷たいものなどがしみやすくなることがあります。
これは、隠れていた歯の根が露出するために起こる知覚過敏の症状です。
多くの場合、数日から1週間ほどで落ち着きます。
痛みが強い場合や長引く際は、歯科医院でしみ止めの薬を塗布するなどの処置が可能です。
- Q保険適用の治療と、再生療法などの自費診療を組み合わせることは可能ですか?
- A
はい、可能です。
日本の医療保険制度では、原則として保険適用の治療と自費診療を同日に行う「混合診療」は認められていません。
しかし、まずは保険適用で歯周基本治療を行い、その後の再評価で必要と判断された場合に、再生療法のような自費診療を選択するという流れは一般的です。
料金体系は歯科医院で異なるため、治療計画の段階で費用についてしっかり確認することが大切です。
- Q治療を任せられる良い歯科衛生士さんを見分けるポイントはありますか?
- A
良い歯科衛生士は、治療の成功と予防に欠かせないパートナーです。
見分けるポイントとして、お口の状態やセルフケアの方法について分かりやすく具体的に説明してくれるかどうかが挙げられます。
また、毎回同じ担当者が継続してメンテナンスを行う「担当制」を導入している歯科医院は、長期的な視点で口内の変化を把握してくれるため安心できます。
認定資格を持つ名医や専門家がいるかも参考になります。
- Q歯周病の予防やセルフケアにおすすめの歯磨き粉はありますか?
- A
歯周病対策では、歯磨きで原因となる歯垢を物理的に取り除くことが最も重要です。
その上で、歯磨き粉は補助的な役割を果たします。
歯ぐきの出血や腫れを抑える抗炎症成分や、歯周病菌を殺菌する成分(薬用成分)が含まれた製品を選ぶと効果的です。
ただし、製品に頼るだけでなく、正しいブラッシング方法を歯科衛生士に指導してもらうことが予防の基本となります。
- Q重度の歯周病で歯周外科手術が必要な場合、術後の食事はどうなりますか?
- A
歯周外科手術の当日は、麻酔が切れるまで食事を控えていただきます。
その後、数日間は手術した部位に刺激を与えないよう、おかゆやスープ、ゼリーなど柔らかく食べやすいものが中心です。
硬いものや香辛料などの刺激物は避けましょう。
詳しい食事の注意点や治し方の流れについては、手術前に歯科医院から具体的な説明がありますので、その指示に従ってください。
まとめ
歯周病は、気づかないうちに進行し、放置すれば大切な歯を失いかねない病気です。
しかし、この記事で解説したように、治療の具体的な流れや費用、期間を知ることで、漠然とした不安は解消できます。
- 歯周病は自然には治らず、進行度に応じた治療の流れがあること
- 治療の費用や期間には目安があり、痛みへの配慮もされていること
- 治療後のメンテナンスと信頼できる歯科医院選びが、あなたの歯の未来を守ること
もし歯ぐきの腫れや出血など、少しでも気になるサインがあれば、それが治療を始める絶好のタイミングです。
まずは勇気を出して、信頼できる歯科医院に相談することから始めてみませんか。
健康な歯で笑顔あふれる毎日を取り戻すための、確かな一歩になります。
コメント