毎日使うお風呂、古さや寒さ、掃除の大変さに悩んでいませんか?
浴室リフォームで快適なバスタイムを実現するには、費用相場や適切な工法を知り、計画的に進めることが大切です。
この記事では、ユニットバスと在来工法の違いから、TOTOやLIXILなどの主要メーカー比較、失敗しない業者選び、補助金の活用方法まで、お風呂リフォームに関する情報を網羅的に解説します。

費用はいくらくらい?うちにはどっちの工法が合ってる?

この記事を読めば、予算内で理想のお風呂を実現するためのヒントが見つかります。
- 風呂リフォームにかかる費用相場と内訳
- ユニットバスと在来工法のメリット・デメリット比較
- 機能・デザイン・メーカー別浴室選びのポイント
- リフォームの進め方と失敗しないための注意点
快適な毎日への第一歩!計画的な風呂リフォーム
お風呂のリフォームを成功させるためには、事前の計画が非常に重要です。
現在の浴室への不満や悩みを洗い出し、リフォームで実現したいことを明確にし、リフォームと建て替え・リノベーションの違いを理解した上で、適切なタイミングを見極めることが大切になります。
これらのステップを丁寧に進めることで、理想のバスタイムを実現するための道筋が見えてきます。
今のお風呂への不満や悩み
まず、現在のお風呂に対して感じている不満や悩みを具体的に書き出してみましょう。
問題点を正確に把握することが、リフォーム計画の第一歩となります。
不満・悩みの種類 | 具体的な内容例 |
---|---|
老朽化・見た目 | タイルや壁のひび割れ、目地のカビ、浴槽の変色や傷 |
掃除の手間 | カビが落ちにくい、排水口の掃除が面倒、汚れやすい素材 |
機能面 | 冬場に寒い、お湯が冷めやすい、追い焚き機能がない |
安全性 | 床が滑りやすい、浴槽が深い、段差がある |
使い勝手 | 浴室や浴槽が狭い、収納スペースがない、換気が不十分 |
設備の故障・不具合 | シャワーや水栓からの水漏れ、給湯器の不調 |

うちのお風呂、タイルにヒビが入ってるし、カビもひどくて…冬は寒くて入るのが億劫になるんです。

築年数が経つと、どうしても様々な悩みが出てきますよね。そのお悩み、リフォームで解決できるかもしれません。
これらの不満点を整理することで、リフォームで何を改善したいのかが見えてきます。
リフォームで実現したいことの明確化
次に、お風呂のリフォームによってどのような浴室にしたいのか、具体的な希望や要望を明確にすることが重要です。
不満点を解消するだけでなく、理想のバスタイムを実現するための優先順位を考えましょう。
実現したいことのカテゴリ | 具体的な希望例 |
---|---|
快適性・リラックス | 暖かい浴室、広い浴槽、ジェットバスやミストサウナ、浴室テレビの設置 |
清掃性 | 掃除しやすい壁・床材、手入れが簡単な排水口、防カビ・抗菌機能 |
省エネ・節約 | 高断熱浴槽、節水シャワー、LED照明 |
安全性(バリアフリー) | 滑りにくい床、手すりの設置、段差解消、またぎやすい浴槽、引き戸 |
デザイン・おしゃれさ | 好みの色や素材、おしゃれな照明、開放感のある空間 |
その他 | 浴室暖房乾燥機の設置、収納スペースの確保 |

希望はいろいろあるけど、どこから手をつけていいか分からない…

まずは「これだけは譲れない!」という点を3つほど挙げて、優先順位をつけるのがおすすめです。
希望をリストアップし優先順位をつけることで、予算内で最適なリフォームプランを立てやすくなります。
リフォームと建て替え・リノベーションの違い
浴室の改修を考える際、「リフォーム」「建て替え」「リノベーション」という言葉を耳にすることがあります。
それぞれの意味と目的を正しく理解し、ご自身の状況に合った選択をすることが大切です。
- リフォーム: 老朽化した部分を修繕したり、古くなった設備を交換したりして、新築時の状態に近づける、または機能を回復させることを指します。
- 建て替え: 現在の建物を基礎部分から全て解体し、新たに家を建築することです。
- リノベーション: 既存の建物に大規模な工事を行い、新築時以上の価値や機能を持たせることを目的とします。間取り変更なども含みます。
比較項目 | リフォーム | 建て替え | リノベーション |
---|---|---|---|
目的 | 老朽化箇所の修繕、機能回復、設備の交換 | 家を基礎から新しくする | 機能向上、価値向上、大規模なデザイン変更 |
工事規模 | 部分的(浴室、キッチンなど) | 全面的(解体・新築) | 大規模(間取り変更、配管移動などを含む場合あり) |
費用感 | 比較的安価 | 高額 | リフォームより高額、建て替えより安価な場合が多い |
工期 | 短い(数日~数週間) | 長い(数ヶ月~半年) | 比較的長い(数週間~数ヶ月) |
特徴 | 今の家の雰囲気を残しやすい、仮住まい不要なことが多い | 間取りや設備を自由に設計できる | デザインや間取りの自由度が高い |

お風呂だけじゃなくて家全体が古いから、建て替えも考えた方がいいのかな?

建物の状態や予算、将来のライフプランによって最適な選択肢は異なります。まずは専門家への相談も検討しましょう。
多くの場合、浴室のみの改善であればリフォームが現実的な選択肢となります。
リフォームの適切なタイミングの見極め
お風呂のリフォームは、適切なタイミングで行うことで、より快適で安全な暮らしにつながります。
一般的に、築15年~20年を経過すると、設備の劣化や機能面の不満が出やすくなり、リフォームを検討する方が増えます。
以下のようなサインが見られたら、リフォームを考える良い機会と言えます。
タイミングの目安 | 具体的な状況例 |
---|---|
明らかな劣化・破損 | 浴槽や壁のひび割れ、水漏れ、タイルの剥がれ、給湯器や換気扇の故障 |
掃除の手間が増加 | カビや水垢が落ちにくくなった、コーキングの劣化が目立つ |
機能面の不満 | 冬場の寒さが厳しい、お湯がすぐ冷める、シャワーの水圧が弱い、換気能力が低い |
安全性の懸念 | 床が滑りやすい、段差につまずく、浴槽への出入りがしにくい |
ライフスタイルの変化 | 子供の独立、二世帯同居、介護が必要になった |
省エネ意識の高まり | 光熱費を節約したい、エコな設備にしたい |

うちも築18年だから、そろそろ考え時なのかもしれないわね。

目に見える不具合だけでなく、使い勝手の悪さや安全面の不安を感じ始めたら、早めに情報収集を始めるのがおすすめです。
放置すると水漏れなど他の部分へ影響が広がる可能性もあるため、気になる点があれば早めに検討を始めましょう。
リフォーム 風呂の費用相場と内訳
- ユニットバスへの交換にかかる費用目安
- 在来工法でのリフォームにかかる費用目安
- 工事費や諸経費など費用の詳細な内訳
- 見積もり取得時の比較ポイント
- 予算内でリフォーム費用を安くする方法
- リフォームローンの利用検討
- 国や自治体の補助金・助成金制度の活用
お風呂のリフォームを検討する際、最も気になるのは費用ではないでしょうか。
事前に相場や内訳を把握しておくことで、安心して計画を進めることができます。
この章では、ユニットバスへの交換や在来工法でのリフォームにかかる費用の目安、工事費や諸経費の詳細な内訳、見積もり取得時の比較ポイント、予算内でリフォーム費用を安くする方法、さらにはリフォームローンの利用検討や国・自治体の補助金・助成金制度の活用について詳しく解説していきます。
具体的な金額や内訳を知ることで、ご自身の予算に合わせたリフォーム計画が立てやすくなります。
ユニットバスへの交換にかかる費用目安
ユニットバスとは、工場であらかじめ壁・床・天井・浴槽などがパーツとして製造され、現場で組み立てて設置するタイプの浴室です。
品質が安定しており、比較的短期間で工事が完了する点が特徴です。
現在の浴室がすでにユニットバスで、新しいユニットバスへ交換する場合の費用相場は、一般的に50万円~150万円程度が目安となります。
これには、ユニットバス本体の価格と、解体・設置などの基本的な工事費が含まれます。
グレード | 費用相場の目安 | 主な特徴 |
---|---|---|
シンプルグレード | 50万円~80万円 | 基本的な機能(浴槽、シャワー、換気扇など)を備えた標準タイプ |
ミドルグレード | 80万円~120万円 | 断熱性能や清掃性の向上、デザイン性の高いものが選べる |
ハイグレード | 120万円~150万円以上 | 最新機能(肩湯、ジェットバス、調光照明など)や高級素材を使用 |

思ったより幅があるけど、何でこんなに違うの?

ユニットバス本体のグレード(機能や素材、デザイン)や、浴室暖房乾燥機、ミストサウナといった追加するオプション機能によって価格が大きく変わるためです
選ぶ製品のグレードや追加するオプション、工事内容によって費用は変動するため、あくまで目安として捉え、具体的な金額は見積もりで確認しましょう。
在来工法でのリフォームにかかる費用目安
在来工法とは、現場で床や壁に防水加工を施し、タイルや石、木材など好みの材料を使って、オーダーメイド感覚で浴室空間を作り上げていく方法を指します。
デザインの自由度が高い反面、手間と時間がかかる工法です。
現在タイル張りなどの在来工法の浴室から新しいユニットバスへ交換する場合や、現在の浴室を取り壊して新たに在来工法で浴室を作る場合の費用相場は、一般的に70万円~200万円程度、場合によってはそれ以上かかることもあります。
これは、ユニットバスからユニットバスへの交換と比較して高くなる傾向があります。
リフォームパターン | 費用相場の目安 | 主な工事内容 |
---|---|---|
在来工法 → ユニットバス | 70万円~180万円 | 解体、基礎工事(必要な場合)、給排水・電気工事、ユニットバス設置、内装仕上げ |
在来工法 → 新しい在来工法 | 100万円~200万円以上 | 解体、躯体補修(必要な場合)、防水工事、下地工事、タイル・石張りなどの仕上げ工事、設備設置、内装仕上げ |

やっぱり在来工法は高めなんだ…

解体作業に加え、床や壁の基礎工事、防水工事などが必要になることが多く、ユニットバス交換よりも工程が増え、費用がかさむ傾向にあります
デザインや素材にこだわりたい場合には魅力的な選択肢ですが、ユニットバスへのリフォームに比べて費用と工期がかかる点を理解しておく必要があります。
工事費や諸経費など費用の詳細な内訳
お風呂のリフォーム費用は、ユニットバスや浴槽などの製品本体価格だけではありません。
リフォーム全体の総額を知るためには、工事に関連する様々な費用を理解しておくことが大切です。
実際に支払う総額には、製品代の他に、既存浴室の解体・撤去費、新しい設備の組立・設置費、給排水管や電気配線の工事費、ドア周りなどの内装工事費、解体した廃材の処理費、そして業者の運搬費や管理費などの諸経費が含まれます。
費用項目 | 内容例 | 備考 |
---|---|---|
商品代(設備費) | ユニットバス本体、浴槽、給湯器、換気扇、浴室暖房乾燥機などの価格 | グレードやオプションにより変動 |
解体・撤去費 | 既存の浴室(ユニットバス、在来工法)、浴槽、壁、床などの解体・撤去作業費用 | 在来工法の場合、高くなる傾向 |
仮設工事費 | 養生(工事箇所以外を保護するシートなど)、搬入経路確保などの費用 | |
基礎・下地工事費 | 土台の補修・作成(在来工法の場合)、壁・床の下地調整、防水工事(在来工法の場合)など | 浴室の状態や工法により変動 |
設備工事費 | 給水・給湯管、排水管、電気配線(照明、換気扇、暖房機など)、ガス配管(給湯器交換時など)の接続・移設工事費用 | |
組立・設置費 | 新しいユニットバスの組立、浴槽・設備の設置費用 | |
内装工事費 | 浴室ドアの交換・調整、脱衣所との境の壁・床の補修・仕上げ費用 | リフォーム範囲により変動 |
廃材処分費 | 解体で出た廃材(古いユニットバス、タイル、コンクリートガラなど)の処分費用 | |
諸経費 | 運搬費、交通費、現場管理費、設計料(必要な場合)、業者の利益など | 見積もりでは「諸経費一式」と記載されることが多いが、内訳を確認できるとより安心 |

見積書を見ても、項目が多くてよく分からない…

「一式」とまとめられている項目がないか、各項目が具体的に記載されているかを確認し、不明な点は遠慮なく業者に質問しましょう
見積もりを取得する際は、これらの内訳が可能な限り詳細に、そして明確に記載されているかを確認することが、後々のトラブルを防ぐ上で非常に重要です。
見積もり取得時の比較ポイント
納得のいくお風呂リフォームを実現するためには、1社だけでなく、複数のリフォーム業者から見積もりを取得し、内容を比較検討することが非常に重要です。
焦って1社に決めてしまうと、後で後悔することにもなりかねません。
見積もりを比較する際は、単純な提示された総額の安さだけを見るのではなく、提案されているユニットバスのメーカー・品番・グレードや機能、見積もりに含まれる工事内容の詳細(どこまでやってくれるのか)、保証期間や内容、そして担当者の説明の分かりやすさや対応の丁寧さなどを総合的に比較検討しましょう。
比較すべきポイント | チェック項目例 |
---|---|
見積書の内容の明確さ | 総額だけでなく、詳細な内訳(商品代、工事費、諸経費など)が分かりやすく明記されているか、「一式」表記が多くないか |
提案されている製品 | 使用するユニットバスのメーカー・シリーズ名・品番・定価、オプション機能の内容が具体的に記載されているか |
工事範囲と内容 | 既存浴室の解体から設置、内装仕上げまで、どこまでの工事が含まれているか、追加工事が発生する可能性と費用について説明があるか |
保証とアフターサービス | 製品保証(メーカー保証)と工事保証(自社保証)の期間と内容、トラブル発生時の対応体制 |
担当者の対応と信頼性 | 説明が丁寧で分かりやすいか、質問に的確に答えてくれるか、専門知識は豊富か、要望をしっかり聞いてくれるか |
会社の信頼性 | 建設業許可の有無、施工実績(特に水回りリフォーム)、口コミや評判 |
最後の文: 適正価格で質の高い工事をしてくれる信頼できる業者を見つけるために、最低でも3社程度から相見積もりを取り、それぞれのメリット・デメリットを慎重に比較検討した上で、最も納得できる業者を選びましょう。
予算内でリフォーム費用を安くする方法
お風呂のリフォームにはある程度の費用がかかりますが、できるだけ予算内に収めたい、少しでも安くしたいと考えるのは当然のことです。
いくつかのポイントを押さえることで、リフォーム費用を賢く抑えることが可能になります。
具体的な方法としては、まず採用するユニットバスのグレードや搭載するオプション機能を見直すこと、次に複数の業者から相見積もりを取って価格や内容を比較すること、そして利用できる補助金制度を積極的に活用することなどが挙げられます。
費用を抑える方法 | 具体的な内容 | 注意点 |
---|---|---|
ユニットバスのグレード・オプション見直し | 必須機能に絞り、オーバースペックなグレードや不要なオプション(ジェットバス、調光照明など)は削る | 必要な機能まで削ってしまい、後で後悔しないように注意 |
相見積もりによる比較検討・価格交渉 | 最低3社から見積もりを取り、価格だけでなく工事内容、保証などを比較し、価格交渉を行う | 単純な値引き要求だけでなく、納得できる説明があるかを確認 |
補助金・助成金制度の活用 | 国や自治体の制度(バリアフリー、省エネなど)を調べ、該当するものがあれば申請する | 申請期間や条件があるので、事前に確認が必要 |
他のリフォームと同時施工 | 給湯器交換など、関連する他の工事とまとめて依頼することで、工事費や諸経費が割安になる場合がある | 必ずしも安くなるとは限らないため、個別に確認が必要 |
ショールーム展示品・型落ち品の検討 | メーカーショールームの展示品処分セールや、モデルチェンジ前の型落ち品を狙うことで安く購入できる可能性がある | タイミングが限られる、選択肢が少ない場合がある |
ただし、費用を抑えることばかりに気を取られて、必要な機能や断熱性、安全性といった品質面で妥協しすぎると、リフォーム後の満足度が低くなってしまう可能性もあります。
安さと品質のバランスをよく考えて、最適な選択をすることが大切です。
リフォームローンの利用検討
お風呂のリフォーム費用はまとまった金額になることが多いため、自己資金だけでは予算が足りない、あるいは手元の現金を残しておきたい場合には、リフォームローンの利用も有効な選択肢の一つです。
銀行や信用金庫、JAバンクなどの金融機関が提供する目的別ローン(リフォームローン)や、信販会社が提供するもの、場合によっては住宅ローンの一部としてリフォーム費用を借り入れできる場合もあります。
金利の種類(固定・変動)、借入期間、手数料、担保の要否などの条件は金融機関や商品によって大きく異なるため、複数比較検討することが重要です。
ローンの種類 | 主な特徴 | メリット例 | デメリット例 |
---|---|---|---|
銀行系リフォームローン | 銀行、信用金庫などが提供。金利が比較的低い傾向 | 低金利、借入可能額が大きい場合がある、様々なプランから選べる | 審査が比較的厳しい傾向、手続きに時間がかかる場合がある、担保が必要な場合がある |
信販系リフォームローン | 信販会社(クレジットカード会社など)が提供。審査が比較的スピーディーな傾向 | 審査が比較的早い、手続きが簡単な場合がある、無担保が多い、提携リフォーム会社経由で申し込める場合がある | 金利が銀行系より高めな傾向 |
住宅ローン(リフォーム費用含む) | 住宅購入時や住宅ローンの借り換え時に、リフォーム費用もまとめて借り入れる | 低金利で長期間借りられる場合が多い | 利用できるタイミングが限られる、借入額が大きくなる |
フラット35(リフォーム一体型) | 住宅金融支援機構が提供。中古住宅購入とリフォーム費用を合わせて借り入れできる(条件あり) | 全期間固定金利の安心感 | 利用条件がある、諸費用が別途必要 |
リフォームローンを利用する際は、月々の返済額や総返済額をシミュレーションし、ご自身の収入やライフプランに照らし合わせて、無理のない返済計画を立てることが何よりも大切です。
安易な借り入れは避け、計画的に利用を検討しましょう。
国や自治体の補助金・助成金制度の活用
お風呂のリフォームを行う際に、工事内容によっては国や地方自治体が設けている補助金や助成金制度を利用できる場合があります。
これらを活用することで、リフォームにかかる費用負担を軽減することが可能です。
代表的な例としては、手すりの設置や段差解消、滑りにくい床材への変更といったバリアフリー化に対する介護保険の住宅改修費補助(要介護・要支援認定を受けている方が対象)、高断熱浴槽の導入や節水型シャワーへの交換など、省エネ性能を高めるリフォームに対する国の補助金(「子育てエコホーム支援事業」など、時期によって制度名や内容が変わります)、また、各自治体が独自に設けているリフォーム助成制度などがあります。
制度の種類(例) | 対象となる工事内容(例) | 主な対象者・条件(例) | 備考 |
---|---|---|---|
介護保険(住宅改修費支給) | 手すり設置、段差解消、滑りにくい床材への変更、引き戸等への扉の取替え、和式便器から洋式便器への取替え | 要支援・要介護認定を受けている方、改修する住宅の住所が被保険者証の住所と同一であること | 支給限度基準額(20万円)まで、自己負担割合に応じて支給(原則1割負担) |
国の省エネ・子育て関連補助金 | 高断熱浴槽、高効率給湯器、節湯水栓、浴室乾燥機などの設置、窓の断熱改修 | 子育て世帯・若者夫婦世帯(制度による)、リフォーム内容・性能に関する基準を満たすこと | 制度名、対象工事、補助額、申請期間は年度によって変動するため、最新情報の確認が必要 |
各自治体のリフォーム補助金・助成金 | バリアフリー改修、省エネ改修、耐震改修、地元産材の利用、同居・近居支援など | 自治体によって対象工事、補助額、申請条件(居住要件、所得制限など)が大きく異なる | お住まいの市区町村のウェブサイトや窓口で確認が必要 |

うちでも使える補助金はあるかな?

利用できる制度の有無や詳細な条件、申請期間、必要な手続きは、お住まいの市区町村の担当窓口や公式ウェブサイトで確認するのが確実です。また、リフォーム業者によっては補助金申請のサポートをしてくれる場合もありますので、相談してみましょう
これらの補助金・助成金制度は、申請期間が限られていたり、予算上限に達し次第終了したりする場合が多いため、リフォーム計画の早い段階から情報収集を行い、利用できるものがないか確認することをおすすめします。
制度をうまく活用し、お得に快適なお風呂リフォームを実現しましょう。
ユニットバスと在来工法の違い8選と比較
- ユニットバスの特徴 メリットとデメリット
- 在来工法の浴室 特徴 メリットとデメリット
- 自宅に合うのはどっち?選び方の基準
- 清掃性や断熱性での比較
- デザインや素材の自由度での比較
- 工事期間(工期)の違い
- 防水性や水漏れリスクでの比較
- 費用面での比較ポイント
お風呂のリフォームを成功させるためには、ユニットバスと在来工法、それぞれの特徴を深く理解し、ご自宅の状況やご自身の希望に合わせて比較検討することが非常に重要です。
比較項目 | ユニットバス | 在来工法 |
---|---|---|
特徴 | 工場でパーツを製造し現場で組み立て | 現場でオーダーメイド |
清掃性 | 高い傾向 | 素材や設計による |
断熱性 | 高い傾向 | 設計や施工による |
デザイン・素材自由度 | 制限あり(選択肢は増加傾向) | 非常に高い |
工事期間(工期) | 短い(4日~1週間程度) | 長い(2週間~1ヶ月程度) |
防水性・水漏れリスク | 低い傾向 | 施工精度に依存 |
費用 | 在来工法より安価な傾向 | ユニットバスより高価な傾向 |
おすすめな人 | 機能性・工期・費用重視 | デザイン・素材へのこだわり重視 |
これから、ユニットバスと在来工法それぞれの特徴とメリット・デメリット、選び方の基準、さらに清掃性、デザイン、工期、防水性、費用といった8つの具体的な比較ポイントについて、一つひとつ詳しく解説していきます。
これらの情報を参考に、ご自身のライフスタイルや予算、浴室へのこだわりに最も合うのはどちらの工法か、じっくりと考えてみましょう。
ユニットバスの特徴 メリットとデメリット
ユニットバスとは、工場であらかじめ壁・床・天井・浴槽などのパーツがセットで製造され、それらをリフォーム現場で組み立てて設置するタイプの浴室を指します。
現在の浴室リフォームでは主流の工法であり、多くの戸建てやマンションで採用されています。
規格化されているため、品質が安定しやすく、比較的短い工期でリフォームが完了する点が大きな特徴です。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
品質 | 工場生産のため安定 | 規格外のサイズや形状への対応が難しい |
工期 | 短い(4日~1週間程度) | デザインや素材の自由度が低い |
清掃性 | 継ぎ目が少なく、汚れにくい素材が多く、掃除しやすい | 規格サイズが合わない場合、デッドスペースができる可能性 |
断熱性 | 断熱材が組み込まれている製品が多く、暖かい | 後からの設備追加(窓の設置など)が難しい場合がある |
防水性 | 水漏れリスクが低い構造 | こだわりの素材(天然石など)は基本的に使えない |
費用 | 在来工法に比べ安価な傾向 | 細かい部分のデザイン調整ができない |
その他 | 最新機能(浴室乾燥機、ミストサウナなど)を搭載した製品が豊富 | 経年劣化した場合、部分的な補修ではなくユニット全体の交換が必要になることも |

ユニットバスって、ビジネスホテルみたいな簡易的なイメージがあるけど、普通の家でもおしゃれにできる?

最近のユニットバスはデザイン性が向上しており、木目調や石目調の壁パネル、スタイリッシュな浴槽など、おしゃれな空間を実現できる製品がたくさんありますよ
ユニットバスは機能性や工期、費用面で多くのメリットがありますが、デザインの自由度などに制限もあります。
これらのメリット・デメリットをよく理解し、ご自身の希望に合うかどうかを検討することが大切です。
在来工法の浴室 特徴 メリットとデメリット
在来工法とは、一般的な部屋を作るのと同じように、浴室のスペースに合わせて現場で壁や床を作り、防水工事を施した上で、タイルや石、木材など好みの材料を使ってオーダーメイドで仕上げる浴室のことです。
昔ながらの伝統的な工法ですが、ユニットバスにはないデザインや素材の自由度が非常に高い点が最大の魅力と言えます。
浴室の広さや形が特殊な場合や、窓の大きさ・位置にこだわりたい場合、世界に一つだけの個性的な浴室を作ることが可能です。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
デザイン | 自由度が高い(広さ、形状、窓の位置など) | ユニットバスに比べ費用が高くなる傾向 |
素材 | タイル、石、木材(ヒノキなど)など、好みの素材を選べる | 工期が長くなる(2週間~1ヶ月程度) |
サイズ | 浴室スペースに合わせてミリ単位で調整可能 | 職人の技術力によって仕上がりが左右される |
その他 | こだわりの空間を実現できる(例: ヒノキ風呂、ビューバスなど) | ユニットバスに比べて断熱性が劣る場合がある(断熱工事は可能) |
既存の柱や梁を活かした設計が可能 | ユニットバスに比べて防水性が劣る可能性があり、水漏れリスクに注意が必要 | |
部分的な補修がしやすい場合がある | ユニットバスに比べて清掃に手間がかかる素材もある |
こだわりの空間を実現したい場合には最適な工法ですが、ユニットバスと比較して費用が高くなり、工期も長くなる傾向があります。
また、防水性や断熱性を確保するためには、信頼できる業者による丁寧な設計・施工が不可欠です。
自宅に合うのはどっち?選び方の基準
ユニットバスと在来工法、それぞれにメリットとデメリットがあるため、どちらを選ぶべきか迷ってしまうかもしれません。
ご自身のリフォームにおいて何を最も重視するか、優先順位を明確にすることが、最適な選択への近道となります。
判断基準となるポイントは様々ですが、主に費用、工期、デザインの自由度、求める機能性(断熱性・清掃性・防水性)、そして将来的なメンテナンスのしやすさなどが挙げられます。
これらの要素をご自身の希望と照らし合わせながら、総合的に比較検討しましょう。
比較基準 | ユニットバスがおすすめな人 | 在来工法がおすすめな人 |
---|---|---|
費用を抑えたい | ◎ | △ |
工期を短くしたい | ◎ | △ |
デザイン・素材にこだわりたい | △ | ◎ |
清掃性を重視したい | ◎ | ◯(素材・設計による) |
断熱性を重視したい | ◎ | ◯(断熱工事による) |
防水性を重視したい | ◎ | △(施工精度による) |
浴室の形状が特殊 | △(対応できる場合もある) | ◎ |
最新の機能を使いたい | ◎ | ◯(設備は選べるが一体感はユニットバス) |
将来のメンテナンス | ◯(交換はユニットごとだが、トラブルは少ない傾向) | △(部分補修はしやすいが、水漏れなどの根本的な問題が発生するリスクも考慮) |
ご自身の優先順位を明確にし、それぞれの工法の特徴を理解した上で、後悔のない選択をしてください。
ショールームで実物を見たり、リフォーム業者に相談したりするのも良い判断材料となります。
清掃性や断熱性での比較
毎日使うお風呂だからこそ、掃除のしやすさ(清掃性)や冬場の暖かさ(断熱性)は、快適なバスライフを送る上で非常に重要な比較ポイントとなります。
一般的に、ユニットバスは清掃性と断熱性の両面で優れていると言えます。
壁パネルは溝や継ぎ目が少なく、汚れが付きにくい素材が使われていることが多いです。
床材も、TOTOの「ほっカラリ床」やLIXILの「キレイサーモフロア」のように、水はけが良く乾きやすい素材や、皮脂汚れが付きにくい特殊な加工が施されたものが増えています。
断熱性に関しても、壁・床・天井にあらかじめ断熱材が組み込まれている製品が多く、浴槽自体も魔法びんのように保温性が高いものが標準的になってきており、暖かい空間を保ちやすい構造です。
比較項目 | ユニットバス | 在来工法 |
---|---|---|
清掃性 | 継ぎ目が少なく汚れにくい素材が多い 水はけが良い・乾きやすい床材 排水口の工夫も豊富 | タイル目地などにカビが発生しやすい場合がある 素材によっては掃除に手間がかかる |
断熱性 | 壁・床・天井・浴槽全体で断熱仕様になっている製品が多い 気密性が高く暖かい | 断熱工事は可能だが、ユニットバスほどの気密性確保は難しい場合も タイルは冷たさを感じやすい |
在来工法でも、汚れにくい素材を選んだり、しっかりとした断熱工事を行ったりすることで、清掃性や断熱性を高めることは可能です。
しかし、標準的な仕様で比較した場合、ユニットバスに軍配が上がることが多いでしょう。
日々のお手入れの手間を少しでも減らしたい方や、冬場のヒートショックが心配な方は、これらの性能を重視して選ぶことをおすすめします。
デザインや素材の自由度での比較
浴室のデザインや、壁・床・浴槽などに使う素材に特別なこだわりがある場合、工法による自由度の違いが、選択を決める大きな判断材料となります。
この点においては、在来工法が圧倒的に有利です。
壁材には好みのタイルや天然石、防水加工された木材などを自由に選べますし、床材も同様です。
浴槽も、置き型の猫足バスタブや、ヒノキなどの木製浴槽、オーダーメイドの特殊な形状のものなど、選択肢は無限大と言っても過言ではありません。
窓の大きさや位置、ニッチ(壁埋め込み収納)の設置場所なども、空間に合わせてミリ単位で設計可能です。
まさに、理想通りのオーダーメイド空間を追求できます。
一方、ユニットバスは、工場で生産される規格品であるため、デザインや素材の選択肢には制限があります。
しかし、近年そのバリエーションは格段に増えています。
壁パネルには、本物のタイルのような質感を持つものや、高級感のある石目調、温かみのある木目調など、デザイン性の高いものが豊富に揃っています。
浴槽の形状や色、水栓金具のデザインなども選択肢が増え、組み合わせ次第で काफी おしゃれな空間を作ることが可能です。
比較項目 | ユニットバス | 在来工法 |
---|---|---|
デザインの自由度 | 規格内での組み合わせ(選択肢は増加傾向) | 非常に高い(広さ、形状、窓の位置など自由設計) |
素材の選択肢 | メーカー指定のパネルや浴槽素材から選択 | 制限なし(タイル、石、木材、ガラスなど自由) |
オリジナリティ | △(組み合わせで個性は出せる) | ◎(世界に一つの浴室を作れる) |

オリジナルの輸入タイルを使った、雑誌に出てくるようなおしゃれなお風呂に憧れるけど、やっぱり在来工法じゃないと実現は難しいかな…

ユニットバスでも、壁の一面だけアクセントパネルとしてタイル調のデザインを選ぶなど、工夫次第でおしゃれに見せることは可能です。ただ、本当に自由な素材を使いたい場合は、在来工法が適していますね
デザインへのこだわりがどの程度あるか、そしてそれが他の要素(費用、工期、機能性など)と比較してどれだけ優先度が高いかを考慮して、最適な工法を選びましょう。
工事期間(工期)の違い
お風呂のリフォームを行う際、工事期間中は自宅のお風呂が使えなくなるため、その間の生活への影響も気になるところです。
工事にかかる期間(工期)は、ユニットバスと在来工法で大きく異なります。
ユニットバスのリフォームは、比較的短期間で完了するのが大きなメリットです。
既存の浴室がユニットバスで、新しいものに入れ替えるだけであれば、一般的に4日~1週間程度で工事が終わります。
既存が在来工法で、それを解体してユニットバスを設置する場合は、基礎工事などが必要になるため、もう少し日数がかかり、1週間~10日程度が目安です。
一方、在来工法でのリフォームは、現場での作業工程が多くなるため、工期は長くなる傾向にあります。
防水工事、左官工事、タイル張りなど、各工程で乾燥期間なども必要となるため、通常2週間~1ヶ月程度かかるのが一般的です。
浴室の広さやデザイン、選択する素材などによっては、さらに工期が延びる可能性もあります。
比較項目 | ユニットバス | 在来工法 |
---|---|---|
標準的な工期 | 4日~1週間程度(既存がユニットバスの場合) | 2週間~1ヶ月程度 |
工期が短い理由 | 工場でパーツ製造済み 現場での組み立て中心 | 現場での作業が多い(防水、左官、タイル貼りなど) |
工期が延びる要因 | 既存が在来工法の場合 オプション追加など | 複雑なデザイン 特殊な素材の使用 天候(乾燥時間)など |
工事期間中は基本的にお風呂が使えなくなるため、銭湯や近隣の入浴施設を利用したり、場合によっては仮設シャワーの設置を検討したりする必要があります。
ご自身の生活スタイルや、お風呂が使えない期間の代替手段なども考慮して、無理のない工期計画を立てられる工法を選ぶことが大切です。
防水性や水漏れリスクでの比較
浴室は家の中で最も多くの水を使用する場所であり、しっかりとした防水性能と、将来的な水漏れリスクの低さは、安心して長く使い続けるために絶対に欠かせない要素です。
ユニットバスは、この点で非常に優れていると言えます。
工場で一体成型された防水パン(床部分)の上に、壁パネルや天井を設置していく構造のため、全体として水漏れが起こりにくい設計になっています。
パーツ同士の接合部分も、水が浸入しにくいように工夫されており、経年劣化による水漏れのリスクは低いとされています。
一方、在来工法は、現場で防水層を作るため、その施工精度が防水性能を大きく左右します。
経験豊富で信頼できる職人が丁寧に施工すれば高い防水性を確保できますが、万が一施工に不備があると、タイルの目地や壁と床の取り合い部分などから水が浸入し、下地材の腐食や階下への水漏れを引き起こすリスクがあります。
特に、築年数が経過した在来工法の浴室では、地震などによるタイルのひび割れが原因で水漏れが発生するケースも少なくありません。
比較項目 | ユニットバス | 在来工法 |
---|---|---|
基本的な防水構造 | 防水パンと壁パネルによる箱型構造 | 現場での防水層施工(FRP防水、シート防水など) |
水漏れリスク | 低い | 施工精度に依存(ユニットバスよりリスクは高い傾向) |
リスクが高まる箇所 | コーキングの劣化箇所など | タイル目地、壁と床の取り合い、給排水管周り、ひび割れ箇所など |
メンテナンス | 定期的なコーキング打ち替え程度 | 定期的な点検と、必要に応じた防水層の補修やタイルの張り替えなどが必要な場合も |
長期的な安心感を重視する場合や、マンションなどで階下への水漏れが特に心配な場合は、構造的に水漏れリスクの低いユニットバスを選ぶ方が安心と言えるでしょう。
在来工法を選ぶ場合は、防水工事の実績が豊富で、保証体制のしっかりしたリフォーム業者を選ぶことが極めて重要です。
費用面での比較ポイント
お風呂リフォームを検討する上で、やはり最も気になるのが費用ではないでしょうか。
ユニットバスと在来工法では、リフォームにかかる総額が大きく異なるため、予算内で希望を叶えるためには、それぞれの費用の違いを正しく理解しておくことが重要です。
一般的に、ユニットバスの方が費用を抑えやすい傾向にあります。
理由としては、製品自体が規格化され大量生産されているため本体価格が比較的安価なこと、そして現場での工期が短いため人件費も抑えられることなどが挙げられます。
既存の浴室がユニットバスで、新しいユニットバスに入れ替える場合の費用相場は、80万円~150万円程度が一般的です(製品のグレードやオプションによって変動します)。
一方、在来工法は、オーダーメイドで作り上げていくため、材料費や職人の手間(人件費)がかさみ、費用は高くなるのが通常です。
使用するタイルや石材、浴槽などの素材にこだわれば、その分費用は上がっていきます。
既存が在来工法の場合、解体・撤去費用や下地の補修・基礎工事費用なども加わるため、ユニットバスへのリフォームと比較しても高額になることが多く、費用相場は100万円~180万円程度から、デザインや素材によっては200万円を超えるケースも珍しくありません。
比較項目 | ユニットバス | 在来工法 |
---|---|---|
本体・材料費 | 比較的安価(大量生産) | 高価になりやすい(素材による) |
工事費・人件費 | 比較的安価(工期が短い) | 高価になりやすい(工期が長く、専門職人の手間がかかる) |
解体・基礎費 | 既存がユニットバスなら比較的安価 既存が在来工法なら高くなる | 高くなる傾向(解体・撤去・下地補修・防水工事など |
失敗しない浴室選び!機能・デザイン・メーカー比較
- 暖かさ重視!断熱性能の比較(壁・床・窓・浴槽)
- 掃除が楽に!清掃性の高い素材や機能(床・壁・排水口)
- 安全第一!バリアフリー機能(手すり・滑りにくい床・段差解消)
- 浴室乾燥機や換気扇など便利な設備の検討
- リラックス空間を演出するデザイン・色・照明の選び方
- 浴槽やシャワー・水栓の選び方
- 主要メーカー(TOTO・LIXIL・パナソニック・タカラスタンダード)の特徴比較
浴室選びで後悔しないためには、機能・デザイン・メーカーそれぞれの特徴を比較検討することが重要です。
暖かさや掃除のしやすさといった機能面、リラックスできるデザイン、そして信頼できるメーカー選びまで、ポイントを解説します。
ご自身の優先順位に合わせて最適な浴室を選び、快適なバスタイムを実現しましょう。
暖かさ重視!断熱性能の比較(壁・床・窓・浴槽)
浴室の断熱性能は、冬場の快適性やヒートショック予防に直結する重要な要素です。
最新のユニットバスでは、壁・床・天井に断熱材が標準装備されていることが多く、浴槽自体も魔法びんのように冷めにくい高断熱浴槽が人気を集めています。
例えば、TOTOの「魔法びん浴槽」は4時間後の温度低下を2.5℃以内に抑える性能を持ちます。
窓からの冷気も大きな要因となるため、内窓の設置や複層ガラスへの交換も有効な対策です。
箇所 | 断熱対策例 | 期待できる効果 |
---|---|---|
壁 | 断熱パネル、断熱材充填 | 浴室全体の保温性向上 |
床 | 断熱仕様の床材(例: TOTO ほっカラリ床) | 足元のヒヤッと感を軽減、保温性向上 |
窓 | 複層ガラス、内窓設置 | 冷気の侵入防止、結露抑制 |
浴槽 | 高断熱浴槽(例: TOTO 魔法びん浴槽) | お湯が冷めにくい、追い焚き回数削減 |

冬のお風呂、寒くて湯冷めしちゃうのが悩み…

高断熱仕様の浴室を選べば、冬でも暖かく快適に入浴できますよ
浴室全体の断熱性能を高めることで、光熱費の節約にも繋がり、快適で経済的なバスタイムを実現できます。
掃除が楽に!清掃性の高い素材や機能(床・壁・排水口)
毎日のお風呂掃除は少しでも楽にしたいものです。
最新のユニットバスには、汚れが付きにくく落としやすい素材や、掃除の手間を減らす工夫が凝らされています。
床材では、TOTOの「ほっカラリ床」のように水はけが良く乾きやすいものや、LIXILの「キレイサーモフロア」のように皮脂汚れが付きにくい特殊加工がされたものが代表的です。
壁パネルも、表面がフラットで目地が少ないものを選ぶとカビの発生を抑えられます。
特に排水口は、髪の毛やゴミがまとまりやすく捨てやすい構造のものや、パナソニックの「ささっとキレイ排水口」のように、水の流れで汚れを洗い流す機能が付いているものがおすすめです。
箇所 | 清掃性を高める機能・素材例 | メリット |
---|---|---|
床 | 水はけが良い素材 (例: TOTO ほっカラリ床) | カビ抑制、乾燥時間の短縮 |
床 | 汚れが付きにくい特殊加工 (例: LIXIL キレイサーモフロア) | 皮脂汚れなどの掃除が楽になる |
壁 | 汚れが付きにくいパネル、目地が少ないデザイン | カビや水垢の付着抑制、拭き掃除が簡単 |
排水口 | ゴミがまとまりやすい構造 (例: 各社採用のくるりんポイ排水口など) | 髪の毛などの処理が容易 |
排水口 | 自動洗浄機能 (例: パナソニック ささっとキレイ排水口) | ぬめりや臭いの発生抑制 |

タイルの目地のカビ掃除、本当に大変…

清掃性の高い素材や機能を選べば、掃除の負担がぐっと軽くなります
素材や機能に注目して浴室を選ぶことで、清潔な状態を保ちやすくなり、毎日気持ちよくお風呂に入れます。
安全第一!バリアフリー機能(手すり・滑りにくい床・段差解消)
浴室は家庭内で事故が起こりやすい場所の一つであり、安全への配慮は非常に重要です。
特に高齢者や小さなお子様がいるご家庭では、バリアフリー機能を積極的に取り入れることをおすすめします。
具体的には、浴槽への出入りや洗い場での立ち座りを助ける手すりの設置、水に濡れても滑りにくい特殊な表面加工が施された床材の採用、つまずき事故を防ぐための脱衣所と洗い場の段差解消などが挙げられます。
浴槽のまたぎ高さを低くしたり、開口部が広く取れる引き戸を採用したりすることも有効です。
これらの機能は、将来の備えとしても役立ちます。
機能 | 内容・目的 |
---|---|
手すり | 立ち座りや移動の補助、転倒防止 |
滑りにくい床 | 特殊な表面加工で濡れても滑りにくい |
段差解消 | つまずき防止、車椅子などでの移動容易化 |
低いまたぎ高さ | 浴槽への出入りを楽にする |
引き戸 | 開口部が広く、開閉スペースが不要 |

将来、親と同居することも考えておきたいな…

バリアフリー機能は、今の安全確保はもちろん、将来への備えにもなります
家族みんなが安心して使える浴室にするために、安全性に配慮した機能を取り入れましょう。
介護保険の住宅改修費補助が利用できる場合もあります。
浴室乾燥機や換気扇など便利な設備の検討
浴室の快適性をさらに高めるためには、便利な設備の導入も検討しましょう。
特に浴室換気乾燥暖房機は、多くのご家庭で採用されている人気の設備です。
主な機能として、換気(湿気や臭いを除去)、乾燥(洗濯物を乾かす)、暖房(冬場の入浴前に浴室を暖める)、涼風(夏場の入浴中のほてりを和らげる)の4つの機能を備えている機種が一般的です。
梅雨時期や花粉シーズンには洗濯物の乾燥に重宝し、冬場はヒートショック対策にも役立ちます。
換気扇も、24時間換気機能付きのものを選べば、常に浴室内の空気をきれいに保ち、カビの発生を抑制する効果が期待できます。
設備 | 主な機能・メリット | 検討ポイント |
---|---|---|
浴室換気乾燥暖房機 | 換気、衣類乾燥、暖房、涼風。カビ抑制、ヒートショック対策、洗濯物乾燥に便利 | 設置スペース、電気容量、暖房能力 |
24時間換気機能付き換気扇 | 常時換気による湿気・臭い除去、カビ抑制効果 | 換気能力、静音性 |
ミストサウナ | 発汗促進、保湿効果、リラックス効果 | 設置コスト、給湯器の対応、使用頻度 |
浴室テレビ | 入浴中にテレビ視聴が可能、リラックス効果 | 防水性能、画面サイズ、設置場所 |
ジェットバス/ブローバス | 気泡によるマッサージ効果、リラックス効果 | 設置コスト、浴槽の対応、運転音 |

洗濯物の部屋干しが多くて…浴室で乾かせたら便利かも

浴室乾燥機があれば、天気や時間を気にせず洗濯物を乾かせますよ
ライフスタイルに合わせて必要な設備を選ぶことで、浴室は単に入浴するだけの場所から、より多機能で便利な空間へと変わります。
リラックス空間を演出するデザイン・色・照明の選び方
浴室は一日の疲れを癒すリラックス空間でもあります。
心地よい空間を演出するためには、デザインや色、照明の選び方が重要になります。
壁パネルの色は浴室全体の印象を大きく左右します。
白やベージュ系の明るい色は清潔感があり空間を広く見せる効果があり、木目調や石目調のデザインは落ち着いた高級感を演出します。
アクセントパネルとして一面だけ濃い色や柄物を取り入れるのもおしゃれです。
照明は、調光・調色機能が付いたものを選ぶと、気分や時間帯に合わせて明るさや光の色(昼白色、電球色など)を変えられ、リラックス効果を高めることができます。
浴槽の形や素材、水栓のデザインなども含めて、トータルでコーディネートすることが、理想の空間を実現するコツです。
要素 | 選び方のポイント | 期待できる効果 |
---|---|---|
壁の色 | 明るい色 (白、ベージュ) | 清潔感、開放感、広く見える |
壁の色 | ダークな色 (黒、グレー) | 高級感、落ち着き、シックな雰囲気 |
壁のデザイン | 木目調、石目調、柄物 | 温かみ、高級感、個性の演出 |
照明 | 調光機能 (明るさ調整) | シーンに合わせた雰囲気作り |
照明 | 調色機能 (光の色調整: 昼白色/電球色など) | リラックス効果、活動的な雰囲気の切り替え |
浴槽形状 | ラウンド型、スクエア型、アーチ型など | デザイン性、入り心地 |
水栓 | デザイン性の高いもの(メタル調、マット調など) | 全体のアクセント、高級感 |

せっかくリフォームするなら、おしゃれで落ち着けるお風呂にしたい!

色や照明を工夫するだけで、浴室の雰囲気は大きく変わりますよ
ご自身の好みに合わせてデザインや色を選び、照明計画にもこだわることで、毎日入りたくなるような理想のリラックス空間を作り上げましょう。
浴槽やシャワー・水栓の選び方
浴室の使い心地を大きく左右するのが、浴槽、シャワー、水栓といった設備です。
浴槽選びでは、素材、形状、サイズがポイントになります。
素材は、保温性や耐久性に優れたFRP(繊維強化プラスチック)、高級感のある人工大理石、独特の質感を持つホーローなど様々です。
形状も、全身を伸ばせるロング浴槽、半身浴に適したベンチ付き浴槽など、入浴スタイルに合わせて選びましょう。
シャワーは、節水効果の高いものや、マッサージ機能付きのもの、手元で吐水・止水ができるスイッチ付きのものなど、機能性が向上しています。
水栓は、温度調節が簡単なサーモスタット式が主流で、デザイン性も豊富です。
使いやすさとお手入れのしやすさも考慮して選びましょう。
設備 | 選ぶ際のポイント | 主な種類・機能例 |
---|---|---|
浴槽 | 素材 (保温性、耐久性、質感、価格) | FRP、人工大理石、ホーロー、ステンレス |
浴槽 | 形状・サイズ (入浴スタイル、浴室スペース) | ストレート浴槽、ラウンド浴槽、ワイド浴槽、ベンチ付き浴槽 |
シャワー | 機能 (節水、水圧、水流の種類、手元スイッチ) | エアインシャワー、マッサージシャワー、節水シャワー、手元スイッチ付きシャワー |
シャワー | デザイン・お手入れ | メタル調ヘッド、樹脂製ヘッド、掃除しやすい形状 |
水栓 | 操作性 (温度調節、吐水・止水) | サーモスタット混合水栓、シングルレバー混合水栓 |
水栓 | デザイン・お手入れ (形状、素材、吐水口の長さ) | 壁付けタイプ、カウンタータイプ、メタル調、樹脂製、掃除しやすい形状 |
浴槽、シャワー、水栓は毎日直接触れる部分だからこそ、機能性やデザイン、使い心地にこだわって選ぶことで、バスタイムの満足度が大きく向上します。
主要メーカー(TOTO・LIXIL・パナソニック・タカラスタンダード)の特徴比較
浴室リフォームを検討する上で、どのメーカーの製品を選ぶかも重要な決定事項です。
国内の主要な住宅設備メーカーであるTOTO、LIXIL、パナソニック、タカラスタンダードは、それぞれ独自の技術や特徴を持ったユニットバスを提供しています。例えば、TOTOは「ほっカラリ床」や「魔法びん浴槽」など、清掃性や保温性に関する独自の機能が人気です。LIXILはデザイン性の高い製品ラインナップと、浴槽や壁パネルの豊富なバリエーションが魅力です。「キレイサーモフロア」や「くるりんポイ排水口」も有名です。パナソニックは「酸素美泡湯」や「スゴピカ素材」など、美容やお手入れのしやすさにこだわった機能が特徴です。タカラスタンダードは、丈夫でお手入れが簡単な「ホーロー」素材を壁パネルなどに採用している点が最大の特色で、マグネット収納
風呂リフォームの進め方と注意点
- リフォーム全体の流れと期間(工期)の目安
- 信頼できるリフォーム業者選びの具体的な方法
- 複数業者からの見積もり比較とチェック項目
- よくある失敗事例とその回避策
- 戸建てとマンションでのリフォーム注意点の違い
- 工事中の生活への影響と対策
- 給湯器交換の同時検討
お風呂のリフォームを成功させるためには、計画的に進めることと信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。
期待通りのリフォームを実現するためには、いくつかのステップと注意点を押さえておく必要があります。
これから、リフォーム全体の流れと工期の目安、信頼できる業者の選び方、見積もりの比較ポイント、よくある失敗例と回避策、戸建てとマンションでの違い、工事中の生活への影響と対策、そして給湯器交換の同時検討について、順を追って解説していきます。
これらのポイントを理解し、準備を進めることで、スムーズで満足のいく風呂リフォームが実現できます。
リフォーム全体の流れと期間(工期)の目安
お風呂のリフォームをスムーズに進めるためには、まず全体の流れと必要な期間(工期)を把握することが大切です。
どのような手順で進むのか、どれくらいの時間がかかるのかを知っておくことで、計画が立てやすくなります。
一般的なユニットバスから新しいユニットバスへの交換リフォームの場合、工期は4日から1週間程度が目安ですが、既存が在来工法(タイル張りなど)の場合や、間取り変更などを伴う場合は、解体や基礎工事が必要となり、1週間から2週間、あるいはそれ以上かかることもあります。
在来工法で浴室を一から作る場合は、2週間から1ヶ月程度を見込む必要があります。
ステップ | 内容 | 目安期間 |
---|---|---|
1. 計画・情報収集 | 希望の洗い出し、予算設定、情報収集(カタログ、Web、ショールーム) | 1週間~1ヶ月 |
2. 業者選定・相談 | リフォーム会社探し、現地調査依頼、相談 | 1週間~2週間 |
3. 見積もり・比較 | 複数社から見積もり取得、比較検討 | 1週間~2週間 |
4. 契約 | 工事内容、金額、工期、保証などを確認し契約 | – |
5. 事前準備 | 近隣挨拶、管理組合への届け出(マンションの場合) | 工事開始前 |
6. 工事 | 解体、給排水・電気工事、ユニットバス設置、内装仕上げなど | 4日~1ヶ月程度 |
7. 完成・引き渡し | 仕上がり確認、設備の使用方法説明、保証書受け取り | – |
8. アフターケア | 定期点検、不具合発生時の対応 | リフォーム後随時 |

リフォームって、どれくらいの期間かかるのかな?

工事内容によりますが、ユニットバス交換なら1週間前後が目安ですよ
工事期間中は基本的にお風呂が使えなくなるため、事前に銭湯の利用や仮設シャワーの設置などを検討し、計画的にスケジュールを調整することが大切です。
信頼できるリフォーム業者選びの具体的な方法
お風呂のリフォームの成否は、信頼できるリフォーム業者を選べるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。
技術力はもちろん、要望をきちんと聞き取り、適切な提案をしてくれる業者を見つけることが重要です。
業者を選ぶ際には、過去の施工実績、特に水回りのリフォーム経験が豊富かを確認しましょう。
会社のウェブサイトや口コミサイトを参考にしたり、建設業許可や関連資格の有無、保証・アフターサービスの充実度などもチェックポイントです。
そして何より、最低3社程度から相見積もりを取り、内容と担当者の対応を比較検討することが欠かせません。
チェックポイント | 確認内容 |
---|---|
実績・経験 | 風呂リフォーム、特に希望する工事内容(ユニットバス・在来工法)の実績 |
資格・許可 | 建設業許可、給水装置工事主任技術者などの資格保有状況 |
保証・アフターサービス | 工事保証の内容と期間、定期点検や不具合時の対応体制 |
見積もりの明確さ | 工事内容、使用部材、単価、諸経費などの内訳が詳細か |
担当者の対応 | 質問への回答が的確か、要望を丁寧に聞いてくれるか、提案力があるか |
口コミ・評判 | 第三者の評価(ウェブサイト、紹介など) |
いくつかの業者と直接話し、見積もり内容や担当者の人柄、提案内容などを総合的に判断し、最も信頼できると感じる業者を選ぶようにしましょう。
複数業者からの見積もり比較とチェック項目
リフォーム費用や工事内容の妥当性を判断するために、複数の業者から見積もり(相見積もり)を取得し、比較検討することは必須のプロセスです。
同じ内容の依頼でも、業者によって金額や提案内容が異なることがよくあります。
見積もりを比較する際は、単純な総額だけを見るのではなく、工事内容の詳細な内訳、使用するユニットバスのメーカー・品番・グレード、保証内容、追加費用が発生する可能性の有無などを細かくチェックすることが重要です。
不明な点や疑問点は必ず質問し、納得できるまで説明を求めましょう。
チェック項目 | 確認ポイント |
---|---|
総額 | 税込み価格か、諸経費は含まれているか |
工事費の内訳 | 解体・撤去費、給排水・電気工事費、ユニットバス設置費、内装工事費、廃材処分費など |
ユニットバス本体価格 | メーカー、シリーズ名、品番、定価、割引率 |
オプション費用 | 浴室暖房乾燥機、手すり、窓交換などの費用 |
諸経費 | 現場管理費、運搬費、養生費など |
工事範囲 | どこからどこまでが工事に含まれるか(例:脱衣所内装は含むか) |
保証内容 | 工事保証、設備保証の期間と内容 |
工期 | 工事開始日と完了予定日 |
支払い条件 | 契約金、中間金、完了金の割合と支払いタイミング |
追加費用の可能性 | 解体後に問題が見つかった場合などの追加費用の発生条件と目安 |

見積もりって、どこを見ればいいの?

総額だけでなく、工事内容の詳細や保証までしっかり確認しましょう
見積もり内容に疑問点があれば遠慮なく質問し、すべてクリアにした上で契約に進むことが、後のトラブルを防ぐための重要なポイントとなります。
よくある失敗事例とその回避策
お風呂のリフォームは大きな費用がかかるため、絶対に失敗したくないものです。
しかし、残念ながら「思っていたのと違った」「追加費用がかさんだ」といった失敗談も耳にします。
よくある失敗例としては、予算オーバー、完成後のイメージ違い、機能不足、業者とのコミュニケーション不足によるトラブルなどが挙げられます。
これらの失敗を避けるためには、事前の情報収集、ショールームでの実物確認、業者との綿密な打ち合わせ、契約内容の十分な確認が不可欠です。
よくある失敗例 | 回避策 |
---|---|
予算オーバー | 詳細な見積もり比較、追加費用発生条件の確認、優先順位付け、余裕を持った予算設定 |
イメージ違い(色・広さなど) | ショールームでの実物確認(色、素材感、浴槽の入り心地)、3Dシミュレーションの活用、余裕を持ったサイズ選び |
機能不足・過剰 | 生活スタイルや将来設計に合わせた機能選定、必要機能の見極め、ショールームでの操作性確認 |
掃除が思ったより大変 | 清掃性の高い素材・機能の確認(床、壁、排水口)、ショールームでの確認、口コミ参照 |
業者とのトラブル | 複数業者比較、契約前の十分な打ち合わせ、工事内容・保証の書面確認、担当者との相性確認 |
工事中の近隣トラブル | 事前の近隣挨拶、工事時間・曜日の確認と遵守、養生の徹底 |
特に、色や素材感、浴槽のサイズ感などはカタログだけでは分かりにくいものです。
メーカーのショールームに足を運び、実際に見て触れて確認することをおすすめします。
事前の準備と確認を怠らないことが、失敗しないリフォームへの近道です。
戸建てとマンションでのリフォーム注意点の違い
お風呂のリフォームを進めるにあたっては、お住まいが戸建てかマンションかによって、注意すべき点が異なります。
それぞれの特性を理解しておくことが大切です。
マンションの場合、最も注意すべきは管理規約です。
使用できる設備や工事可能な範囲、工事時間帯、搬入経路などに制限がある場合がほとんどです。
必ず事前に管理組合に確認し、必要な申請手続きを行いましょう。
また、上下階への騒音や振動への配慮も戸建て以上に求められます。
一方、戸建ての場合は、比較的自由なリフォームが可能ですが、建物の構造によっては希望通りの工事ができない場合もあります。
特に在来工法からユニットバスへの変更では、天井高や梁の位置などが影響することがあります。
項目 | 戸建ての注意点 | マンションの注意点 |
---|---|---|
自由度 | 比較的高い(構造上の制約は確認要) | 管理規約による制限が多い(使用設備、工事範囲、デザインなど) |
事前確認・手続き | 構造上の問題確認、必要に応じて建築確認申請 | 管理規約の確認(必須)、管理組合への申請・承認 |
工事時間 | 近隣への配慮は必要だが、比較的調整しやすい | 管理規約で定められた時間・曜日の厳守 |
搬入経路 | 比較的確保しやすい | 共用廊下・エレベーターの利用ルール確認、養生の徹底 |
水圧 | 問題となることは少ない | 高層階などでは水圧が低い場合があり、シャワーの種類などに影響することも |
換気 | 窓の設置や換気扇の選択肢が多い | 窓がない場合が多く、換気設備の性能が重要(管理規約で制限がある場合も) |
近隣への配慮 | 騒音・振動、工事車両の駐車スペースなどに配慮 | 騒音・振動への特に厳しい配慮が必要、上下左右の住戸への影響を考慮 |

うちは戸建てだけど、マンションとは違う注意点があるの?

戸建ては自由度が高いですが、構造確認が大切。マンションは規約遵守が必須です
ご自身の住まいの状況に合わせて、注意すべき点を事前にリフォーム業者とよく確認しておくことが、トラブルを防ぐ上で重要になります。
工事中の生活への影響と対策
お風呂のリフォーム工事期間中は、日常生活に様々な影響が出ることを理解し、事前に対策を講じておく必要があります。
最も大きな影響は、工事期間中はお風呂が使用できないことです。
代替手段として、銭湯やフィットネスクラブのシャワーを利用する、親戚や友人の家のお風呂を借りる、仮設シャワーをレンタルするなどの方法があります。
また、工事に伴う騒音、振動、粉塵、塗料などの臭いも発生します。
職人さんの出入りも頻繁になるため、プライバシーへの配慮や貴重品の管理も必要です。
工事中の影響 | 対策 |
---|---|
浴室使用不可 | 代替入浴手段の確保(銭湯、仮設シャワーなど)、工事期間の確認 |
騒音・振動 | 事前の近隣挨拶、工事時間帯の確認、工事中は可能な範囲で外出する |
粉塵・ホコリ | 工事箇所周辺の養生(業者による)、家具などの移動や保護シート掛け、換気、空気清浄機の使用 |
臭い | 換気の徹底、臭いの少ない材料の使用を業者に相談 |
職人の出入り | 作業時間帯の確認、貴重品の管理徹底、プライバシーへの配慮(立ち入らないエリアの設定など) |
水道・電気の一時停止 | 工事内容によって一時的に停止する場合があるため、事前に業者に確認し、必要な準備(水の汲み置きなど)をしておく |
工事を始める前に、業者と影響範囲や対策についてしっかり打ち合わせを行い、必要な準備をしておくことで、工事期間中のストレスを少しでも軽減することができます。
給湯器交換の同時検討
浴室リフォームを検討する際には、給湯器の状態も確認し、必要であれば同時に交換することも選択肢に入れるのがおすすめです。
給湯器にも寿命があり、タイミングによっては一緒に工事する方が効率的な場合があります。
給湯器の一般的な寿命は約10年から15年程度と言われています。
もしお使いの給湯器が設置から10年以上経過している場合や、不具合が出始めている場合は、浴室リフォームのタイミングでの交換を検討しましょう。
同時に工事を行うことで、配管工事などをまとめて行えるため手間が省け、場合によっては足場の共通利用などで費用を抑えられる可能性があります。
メリット | デメリット |
---|---|
足場や養生を共有でき費用削減の可能性 | 一時的な出費が増える |
配管工事などをまとめて行え効率的 | 給湯器の選定に時間がかかる場合がある |
セット割引などが適用される可能性 | – |
新しい浴室に合った性能の給湯器を選べる | – |
ただし、まだ新しい給湯器を交換する必要はありません。
まずはご自宅の給湯器の設置年数や状態を確認し、リフォーム業者に相談してみるのが良いでしょう。
よくある質問(FAQ)
- Q見積もりを取ったら思ったより高額でした。グレードを下げる以外に費用を安くする方法はありますか?
- A
ご提示された見積もりがご予算を上回ってしまったとのこと、ご心配ですよね。
ユニットバスのグレードやオプションを見直す以外にも、費用を抑える方法はいくつか考えられます。
まず、複数のリフォーム業者から比較のために見積もりを取ることは基本となります。
その上で、各社の提案内容をよく確認し、不要な工事が含まれていないかチェックしましょう。
また、給湯器など他の水回り設備も交換時期が近い場合は、まとめて工事を依頼することで、足場の設置費用などが割安になることがあります。
国や自治体の補助金制度が利用できないかも確認してみると良いでしょう。
条件が合えば、費用負担を軽減できます。
諦めずに、担当者の方に安くする方法がないか相談してみることをお勧めします。
- Q複数の業者から見積もりを取りましたが、どこに依頼するか決められません。最終的な決め手は何でしょうか?
- A
比較検討を重ねても、最終的に業者選びで迷われるお気持ち、よくわかります。
見積もり金額の安さも重要ですが、それだけで決めてしまうのは失敗のもとです。
最終的な決め手としては、まず担当者との相性が挙げられます。
こちらの要望を丁寧に聞き取り、専門的な視点から的確なアドバイスをくれるか、質問に対して誠実に分かりやすく答えてくれるかなど、コミュニケーションがスムーズに行える相手かどうかが重要になります。
加えて、過去の施工事例や保証内容、アフターサービスの充実度も確認しましょう。
特に水回りのリフォーム実績が豊富で、工事後の保証がしっかりしている業者を選ぶと安心です。
- Q我が家でも利用できるリフォームの補助金があるか、簡単に調べる方法はありますか?
- A
リフォームに補助金が使えたら助かりますよね。
ご自身で利用できる制度があるか調べるには、まずお住まいの市区町村のウェブサイトを確認するのが一番です。
多くの自治体で、住宅リフォームに関する支援制度の案内ページが設けられています。
「〇〇市 住宅リフォーム 補助金」といったキーワードで検索すると見つけやすいでしょう。
また、地方公共団体における住宅リフォームに関する支援制度検索サイト(一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が運営)を利用するのも便利です。
お住まいの地域やリフォーム内容を選択することで、関連する可能性のある制度を検索できます。
ただし、制度は年度ごとに変更されることがあるため、必ず最新の情報を自治体の窓口などで直接確認してください。
- Q工事期間中はお風呂が使えない以外に、生活で困ることはありますか?特に注意すべき点は何でしょう?
- A
お風呂の工事期間中は、浴室が使えないこと以外にもいくつか注意点があります。
まず、工事に伴う騒音や振動、粉塵が発生します。
特にマンションの場合は、管理規約で定められた工事時間を守り、事前に近隣住民への挨拶をしておくとトラブルを防げます。
戸建ての場合も、近隣への配慮は大切です。
また、職人さんが出入りするため、貴重品の管理やプライバシーへの配慮も必要になります。
工事内容によっては、一時的に水道や電気が使えなくなる時間帯が発生する場合もあるため、事前に業者へ確認し、水の汲み置きなどの準備をしておくと安心です。
- Q今はまだ若いつもりですが、将来のためにバリアフリー対応はどの程度しておくべきでしょうか?
- A
将来を見据えてバリアフリーを検討されるのは素晴らしいことですね。
現時点で必要なくても、将来のために備えておきたいという場合、全てを完璧に対応する必要はありません。
予算との兼ね合いもありますので、優先順位をつけて検討することをおすすめします。
最低限やっておくと良いのは、「床を滑りにくい素材にする」「脱衣所と浴室の段差をなくす」「浴槽のまたぎ高さを低くする」といった基本的な項目です。
手すりについては、後からでも取り付けられるように、壁の下地補強だけを依頼しておくという方法もあります。
そうすれば、必要になったタイミングで最小限の工事で設置可能です。
まずはリフォーム業者に相談し、将来を見据えた提案を受けてみるのが良いでしょう。
- Qおしゃれな浴室に憧れますが、掃除のしやすさなどの機能性も妥協したくありません。両立は可能ですか?
- A
おしゃれなデザインと、日々の掃除のしやすさなどの機能性は、ぜひ両立させたいポイントですよね。
ご安心ください、最近のユニットバスは、デザイン性と機能性を兼ね備えた製品が多く登場しています。
例えば、壁パネルはおしゃれな木目調や石目調のデザインを選びつつ、表面にカビが付きにくい加工が施されているものがあります。
床材も、デザイン性の高いタイル調でありながら、水はけが良く掃除しやすい素材(TOTOの「ほっカラリ床」やLIXILの「キレイサーモフロア」など)が各メーカーから出ています。
水栓やシャワーヘッドも、スタイリッシュなデザインで節水機能付きのものが豊富です。
ショールームで実物を確認しながら、デザインと機能の両方を満たす組み合わせを探すことをお勧めします。
まとめ
この記事では、お風呂のリフォームについて、費用相場やユニットバスと在来工法の違いを中心に、計画から工事、完成までのポイントを詳しく解説しました。
快適な浴室リフォームを成功させるためには、事前の情報収集と計画が不可欠です。
- リフォーム費用相場とユニットバス・在来工法の違いを理解
- 暖かさ・掃除・安全性など、譲れない希望の優先順位付け
- 複数の業者から見積もりを取り、内容や保証を比較検討
- 利用できる補助金制度の確認と活用
この記事で得た情報を基に、まずはご自宅の状況や希望を整理し、信頼できるリフォーム業者に相談してみてはいかがでしょうか。
理想のバスタイム実現に向けた第一歩を踏み出しましょう。
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