浄水型ウォーターサーバーはまずい？5つの原因と味改善の方法とは

「浄水型ウォーターサーバーの水がなんだかまずい…」そうお悩みではありませんか。

ご安心ください、そのお悩みの原因を特定し、正しい対策を行えば、ご家庭のウォーターサーバーの水を再び美味しくすることはできます。

この記事では、浄水型ウォーターサーバーの水がなぜ「まずい」と感じられるのか、その5つの主な原因を徹底解説します。

さらに、ご自身で簡単に実践できる5つの具体的な改善テクニックや、日々のお手入れのコツ、そしてどうしても味が改善しない場合のサーバー選びのポイントまで、専門的な知見から詳しくご紹介します。

• 浄水型ウォーターサーバーの水がまずく感じる5つの主な原因
• 水の味を劇的に改善するための具体的な5つのテクニック
• フィルター交換や日常メンテナンスの正しい方法とコツ
• 味に満足できる浄水型ウォーターサーバーの選び方とおすすめ機種

浄水型ウォーターサーバーがまずいと言われる5つの理由

浄水型ウォーターサーバーの水が期待したような味ではないと感じる背景には、いくつかの要因が考えられます。

これらの原因を正しく理解することが、美味しい水を取り戻すための最初のステップとなります。

多くの場合、問題は一つではなく、複数の要素が絡み合っていることもあります。

ミネラルウォーターではなく浄水だから味が薄く感じる

浄水型ウォーターサーバーの水が「まずい」と感じる一般的な理由として、普段飲んでいるミネラルウォーターとの味の違いが挙げられます。

浄水型ウォーターサーバーの多くは、水道水をフィルターでろ過して浄水を作ります。

この浄水は、水道水に含まれる塩素や不純物が取り除かれるため、スッキリとした味わいになる一方、ミネラルウォーター特有の風味やコクは少ない傾向にあります。

ミネラルウォーターは特定の水源から採水され、地層を通る過程で多様なミネラル成分を自然に含んでいます。

これらのミネラルが、水に独特の味わいを与えます。

しかし、水道水を原水とする浄水は、ろ過の過程でこれらのミネラル分が減少したり、除去されたりすることがあります。

特にRO（逆浸透膜）方式のような高度な浄水システムでは、ミネラルを含むほとんどの不純物を除去するため、純粋な水に近い状態になり、それが「味が薄い」と感じられる原因になります。

これはサーバーの不具合ではなく、水の種類による違いです。

この味覚の差を理解し、浄水の「クセのなさ」を料理の味を引き立てる、お茶やコーヒーに適しているといった利点として捉え直すことも大切です。

メンテナンス不足による味の劣化

浄水型ウォーターサーバーの水の味を保つためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

清掃を怠ると、サーバー内部や給水タンク、水受けトレイなどに汚れや水垢、さらにはカビや雑菌が繁殖し、水の味を著しく劣化させる原因となります。

特に浄水型ウォーターサーバーは水道水から塩素を除去するため、塩素による殺菌効果が期待できません。

その結果、サーバー内部が微生物の温床になりやすい環境とも言えます。

給水口やタンクの接続部分などにカビが発生すると、水に異臭が移り、飲用時に不快な味として感じられます。

メーカーが推奨する清掃頻度や方法を守ることが、美味しい水を維持するための鍵となります。

適切なメンテナンスを怠ることで、サーバー自体が水質を悪化させる汚染源になってしまう可能性があるため、注意が必要です。

長期間使用していない場合の水質低下

ウォーターサーバーを数日間使わなかったり、旅行などで長期間家を空けたりすると、サーバー内部に残った水が古くなり、味が落ちることがあります。

水道水とは異なり、浄水型ウォーターサーバーの水は塩素などの殺菌成分が含まれていないため、比較的品質が劣化しやすい特性を持ちます。

サーバーのタンク内や配管に水が滞留すると、雑菌が繁殖しやすくなったり、水自体の鮮度が失われたりして、古臭い味や異臭の原因となることがあります。

特に気温が高い季節は、水質低下のスピードが速まる傾向にあります。

長期間使用しなかった後は、内部の水を一度排出し、新しい水に入れ替えるなどの対策が求められます。

サーバー内の水の鮮度を保つ意識を持つことで、いつでも美味しい水を楽しむことができます。

電源・温水スイッチの設定ミス

ウォーターサーバーの電源や温水スイッチの設定も、意外と水の味や品質に影響を与えることがあります。

省エネを考えてスイッチをオフにすることが、裏目に出ることもあります。

例えば、ウォーターサーバーの主電源を切ってしまうと、冷却機能や加熱機能が停止し、タンク内の水が常温に戻ります。

この状態が長く続くと、雑菌が繁殖しやすい環境が生まれ、水の味を損なう原因となり得ます。

一部の機種では、温水スイッチをオンにしておくことで、タンク内の衛生状態を保つ仕組みになっているものもあります。

この温水スイッチを切ってしまうと、内部が不衛生になり、雑菌による臭いが発生する可能性があります。

水が十分に冷えていなかったり、温まっていなかったりすることも「まずい」という感覚につながります。

これらのスイッチは利便性だけでなく、サーバーが自己の衛生状態を維持するためにも重要な役割を担っている場合があることを理解しておく必要があります。

浄水カートリッジの交換時期の遅れ

浄水型ウォーターサーバーの心臓部とも言えるのが浄水カートリッジ（フィルター）です。

このカートリッジには寿命があり、交換時期を過ぎて使用し続けると、ろ過性能が著しく低下し、水の味に深刻な影響を与えます。

古いカートリッジは、水道水中の塩素や不純物、臭いを十分に取り除くことができなくなります。

それだけでなく、カートリッジ内部に捕捉された汚れや雑菌、カビなどが蓄積し、これらが水に溶け出したり、カートリッジ自体が雑菌の温床となったりする危険性も指摘されています。

その結果、水道水のカルキ臭が再び感じられるようになったり、以前はなかった不快な味や臭いが発生したりすることがあります。

フィルター交換は、美味しい水を飲むためだけでなく、衛生面や健康面からも非常に重要です。

メーカー推奨の交換時期を厳守することが、浄水器を浄化装置として正しく機能させるために求められます。

原因	詳細（なぜまずく感じるか）	考えられる味への影響	主な対策
ミネラルウォーターではなく浄水だから味が薄く感じる	浄水はミネラル分が少ないため、ミネラルウォーターに比べて味が薄く、物足りなく感じることがある	薄い、物足りない、平坦な味、まずいと感じる	浄水の特性を理解する、料理や飲み物作りに活用する、ミネラル添加タイプのサーバーを検討
メンテナンス不足による味の劣化	サーバー内部やタンクにカビや雑菌、水垢が繁殖し、水に異臭や不快な味が付着する	カビ臭い、生臭い、ぬめり感、薬品臭、金属臭	定期的な清掃（タンク、水受け皿、給水口など）を実施
長期間使用していない場合の水質低下	サーバー内に水が長時間滞留することで、雑菌が繁殖したり、水の鮮度が失われたりする	古臭い、 staleな味、異臭	長期間使用しない場合は水を抜き、再開時に新しい水に入れ替えて数杯捨てる
電源・温水スイッチの設定ミス	電源オフで水が常温になり雑菌が繁殖しやすくなる。温水スイッチオフで内部の衛生状態が悪化する場合がある	ぬるい、生臭い、異臭	基本的に電源は常時オン。温水スイッチもメーカー推奨通りに設定
浄水カートリッジの交換時期の遅れ	カートリッジのろ過能力が低下し、不純物を除去できなくなる。内部に雑菌やカビが繁殖する可能性も	カルキ臭の再発、カビ臭、苦味、渋み、元の水道水よりまずい	メーカー推奨の交換時期を厳守し、新しいカートリッジに交換

美味しい水の科学的基準とは

「まずい」と感じる水がある一方で、「美味しい」と感じる水にはどのような特徴があるのでしょうか。

美味しいと感じる水には、実はいくつかの科学的な要素が関わっています。

水の美味しさを左右するこれらの基準を理解することが、ご家庭のウォーターサーバーの水を見直す第一歩となります。

ここでは、美味しい水の目安となる基準や、多くの方が美味しいと感じるミネラルウォーターとの違いについて解説します。

おいしい水研究会が定める7つの要件

かつて厚生省（現在の厚生労働省）に設置された「おいしい水研究会」は、美味しい水の目安として7つの要件を提唱しました。

これらの要件は、水の味覚に影響を与える成分のバランスを示したものであり、ウォーターサーバーの水質を考える上でも参考になります。

具体的には、ミネラル分の量や硬度、有機物の量など、7つの項目それぞれに数値目標が設定されており、これらの調和が美味しい水につながるとされています。

要件項目	おいしい水の目安値	味への主な影響
蒸発残留物 (ミネラル等)	30～200mg/L	適量でコクやまろやかさ。多すぎると苦味・渋み、少なすぎると淡白
硬度	10～100mg/L	低いとまろやか、高いとクセが強い
遊離炭酸	3～30mg/L	適量で清涼感。多いと刺激的
過マンガン酸カリウム消費量	3mg/L以下	有機物量。多いと渋みや異臭の原因
臭気強度 (TON)	3以下	におい。数値が低いほど無臭に近い
残留塩素	0.4mg/L以下	多いとカルキ臭が気になる。少ないと味がクリアに
水温	最高20℃以下	低いほど清涼感があり美味しく感じる

これらの7つの要件は、どれか一つだけが優れていれば良いというものではなく、全体のバランスが取れていることが、多くの人にとって美味しいと感じる水に繋がります。

人気ミネラルウォーターとの比較

浄水型ウォーターサーバーの水と市販されている人気のミネラルウォーターでは、その成り立ちから異なるため、味わいにも違いが生まれます。

ミネラルウォーターは特定の水源から採水され、その土地固有のミネラルバランスを持つことが味の個性を生み出しています。

一方、浄水型ウォーターサーバーの水の多くは、ご家庭の水道水を原水としています。

水道水に含まれる塩素や不純物をフィルターで除去する過程で、水に溶け込んでいるミネラル分も一緒に減少したり、RO（逆浸透膜）フィルターのように高性能なものではほとんど除去されたりすることが、「味が薄い」と感じる一因になることがあります。

特徴	ミネラルウォーター	浄水型ウォーターサーバーの水（代表例）
原水	特定水源の湧水や地下水など	家庭の水道水
ミネラル成分	採水地由来の天然ミネラルを含む	ろ過により減少傾向、RO膜ではほぼ除去
味わいの特徴	コクや風味、喉ごしに個性がある	スッキリとしてクセがない、RO水は淡白な傾向
適した用途	水本来の味をそのまま楽しむ、特定の風味を求める場合	料理、お茶やコーヒー、クセをつけたくない用途、毎日の水分補給

この水の種類の違いを理解することは、浄水型ウォーターサーバーの水を「まずい」と感じる場合に、その理由を探る上で重要なポイントです。

それぞれの水の特性を知り、ご自身の好みや用途に合わせて浄水方式を選ぶことが大切になります。

実際の利用者200人の満足度調査結果

浄水型ウォーターサーバーについて「まずい」という声が一部で聞かれると、本当に満足して使えるのか不安になりますよね。

しかし、実際に利用している多くの方々は高い満足感を得ていることが、調査結果から明らかになっています。

これから、具体的な調査データと、利用者がどのような点にメリットを感じているのかを見ていきましょう。

総合満足度95%の高評価

浄水型ウォーターサーバーに対する一部の懸念とは裏腹に、利用者の満足度は極めて高い水準にあることが示されています。

ある調査では、浄水型ウォーターサーバーの利用者200名のうち、実に95%もの人が「期待以上」と回答しました。

また、別の200名を対象とした調査でも、「満足」または「とても満足」と評価した人は全体の69%にのぼり、「不満」または「とても不満」と答えた人はわずか5%という結果でした。

これらの結果は、「まずい」という評価が一部の特定の状況や個人的な味覚によるものであり、多くのユーザーは製品の価値を実感していることを示しています。

利用者が実感する主なメリット

では、利用者は具体的にどのような点に浄水型ウォーターサーバーの魅力を感じているのでしょうか。

日常生活における利便性や快適性の向上が、高い満足度につながっているようです。

多く聞かれるメリットには、次のようなものがあります。

メリット項目
飲みたい時にすぐ冷水・温水が利用可能
重いボトルの交換作業や保管スペースが不要
月額定額制で水の量を気にせずたっぷり使用可能
ペットボトル購入の手間削減とプラスチックゴミの減量
手軽に水分補給でき健康意識の向上
キッチンやリビングに馴染むおしゃれなデザイン機種も存在

これらのメリットは、水の味に関する初期の印象や調整が必要だったとしても、それを上回る価値を多くの利用者が感じていることを物語っています。

浄水型ウォーターサーバーの味を改善する5つの方法

浄水型ウォーターサーバーの水が「まずい」と感じても、諦める必要はありません。

多くの場合、適切な対処を行うことで味は大幅に改善されます。

ここでは、具体的な5つの改善策を紹介します。

これらを実践すれば、きっとご自宅のウォーターサーバーで美味しい水を楽しめるようになります。

定期的なメンテナンス・清掃の実施

ウォーターサーバーの水の味を保つ上で最も基本かつ重要なのが、定期的なメンテナンスと清掃です。

これを怠ると、サーバー内部に雑菌やカビが繁殖し、不快な味や臭いの原因となります。

具体的な清掃箇所と頻度の目安として、補充タンクや水受けトレイは3日に1回程度、給水口は1週間に1回程度の清掃が推奨されます。

サーバー背面や排熱機構部分は、1ヶ月に1回程度ホコリを取り除くと、性能維持にもつながります。

清掃箇所	推奨頻度	清掃方法のポイント
補充タンク	3日に1回程度	食器用中性洗剤と柔らかいスポンジで洗浄、よくすすぐ
水受けトレイ	3日に1回程度	同上、水垢や雑菌の温床になりやすい
給水口（蛇口）	1週間に1回程度	清潔な布やキッチンペーパー、除菌アイテムで丁寧に清掃
本体外側	汚れが気になったら	水で濡らして固く絞った布で拭く
サーバー背面・排熱機構	1ヶ月に1回程度	電源を抜き、掃除機でホコリを吸い取り、布で拭く

これらの清掃を定期的に行うことで、サーバー内部を清潔に保ち、美味しい水の味を維持することができます。

フィルター交換時期の厳守

浄水カートリッジ（フィルター）は消耗品であり、その交換時期の厳守が美味しい水を飲むための絶対条件です。

古いフィルターを使い続けると、ろ過能力が低下するだけでなく、フィルター自体が雑菌の温床となり、かえって水の味を悪化させる可能性があります。

フィルターの交換時期は、一般的に6ヶ月から12ヶ月程度とされていますが、使用するウォーターサーバーの機種や水の消費量によって異なります。

そのため、必ず取扱説明書で推奨交換時期を確認し、それを守りましょう。

フィルター交換は、単に味のためだけでなく、安全で衛生的な水を利用するために不可欠な作業といえます。

電源・温水スイッチの適切な管理

ウォーターサーバーの電源や温水スイッチの管理も、水の味と衛生状態を保つ上で重要です。

節電のつもりでこれらのスイッチを不用意にオフにすると、かえって水質を低下させる可能性があります。

基本的に、ウォーターサーバーの主電源は、長期間家を空ける場合を除き、常時オンにしておくことが推奨されます。

電源をオンにしておくことで、サーバー内の水が適切な温度（冷水・温水）に保たれ、雑菌の繁殖を抑制する効果が期待できるためです。

機種によっては、温水スイッチを常にオンにしておくことで、温水タンクの熱を利用してサーバー内部の衛生状態を保つ設計になっているものもあります。

これらのスイッチの役割を理解し、メーカーの指示に従って適切に管理することが大切です。

長期間使用しない場合の対処法

旅行や出張などでウォーターサーバーを長期間使用しない場合、サーバー内に水が滞留し、水質が劣化したり、雑菌が繁殖したりする可能性があります。

特に浄水された水は塩素が含まれていないため、品質が変わりやすい傾向があります。

数日～1週間程度の不在であれば基本的には電源を入れたままにし、帰宅後に冷水・温水ともにコップ2～3杯程度の水を捨て水してから飲用しましょう。

この捨て水により、滞留していた水が排出され、新しい水が循環します。

1ヶ月以上の不在の場合は、メーカーや機種によって対応が異なりますので、取扱説明書を確認することが求められます。

不在期間	基本的な対処法
数日～1週間程度	電源オンのまま。帰宅後、冷水・温水をコップ2～3杯捨て水
1ヶ月程度	電源オンのまま推奨（メーカー確認）。帰宅後、同様に捨て水。可能なら出発前にタンクの水を減らす
2ヶ月以上	サーバー内の水を抜き、清掃後に電源オフを推奨（メーカー確認）。再開時はフィルター交換や内部洗浄も検討

いずれの場合も、長期間使用しなかった後は、サーバー内の水を一度すべて排出し、新しい水に入れ替えてから使用するのが基本です。

事前に取扱説明書を確認し、メーカーの指示に従うことが最も重要になります。

補充水の品質管理

浄水型ウォーターサーバーの性能は、供給される水道水の品質にも左右されます。

フィルターは多くの不純物を除去しますが、原水の質があまりにも低い場合、フィルターの寿命を縮めたり、完全に除去しきれない微量な成分が味に影響したりする可能性も否定できません。

お住まいの地域の水道水の特性を把握しておくとともに、ご家庭の水道管が古い場合、サビなどが水道水に混入している可能性も考慮が必要です。

さらに、水道水をサーバーのタンクに補充する際にピッチャーなどの容器を使用する場合は、その容器自体が清潔であることも重要です。

ウォーターサーバーは、家庭内の水システムの一部として機能します。

そのため、サーバーに供給される水の質にも注意を払うことで、より安定して美味しい水を得ることにつながります。

浄水方式別の特徴と選び方

浄水型ウォーターサーバーを選ぶ上で、搭載されているフィルターの種類を理解することは非常に重要です。

フィルターの種類によって、除去できる物質や最終的な水の味が大きく変わるからです。

ここでは、代表的な浄水方式である「活性炭フィルター」「UF（限外濾過）膜」「RO（逆浸透膜）膜」の3種類について、それぞれの特徴と、どのような方に適しているのかを詳しく見ていきましょう。

浄水方式	仕組み	主な除去物質	残留しやすいもの	メリット	デメリット	一般的な味の特徴
活性炭フィルター	活性炭の微細な孔で、塩素や臭いのもととなる物質を吸着	残留塩素、カルキ臭、カビ臭、トリハロメタン、一部の有機フッ素化合物(PFOS/PFOA)	ミネラル分	ミネラルを残し、比較的安価 水の味や臭いを改善	細菌・ウイルス、重金属の除去は限定的 定期的な交換が必要	水道水のクセがとれ、まろやかですっきりとした味わい
UF膜（限外ろ過膜）	0.01～0.1ミクロンの微細な孔を持つ中空糸膜で、細菌や微粒子を物理的に除去	細菌、カビ、サビ、濁り、一部のウイルス、マイクロプラスチック	ミネラル分、イオン類	ミネラルを残しつつ、細菌などを除去できるため安全性が高い 活性炭と併用されることが多い	塩素や溶解性イオン（重金属など）は除去できない 目詰まりしやすい場合がある	ミネラルが残り、さっぱりとした自然な味わい
RO膜（逆浸透膜）	0.0001ミクロンレベルの超微細な孔を持つ膜で、水分子以外のほとんどの物質を除去	細菌、ウイルス、重金属、農薬、放射性物質、塩分、ミネラルなど広範囲	ほぼ水分子のみ	極めて純度の高い水が得られる 原水の水質が悪い場合に有効	ミネラルも除去するため味が淡白になる 生成に時間がかかり、捨て水が出る	純粋でクセがないが、人によっては物足りない ミネラル添加で調整されることも

これらの特徴を比較し、ご自身の優先順位（安全性、味の好み、除去したい物質など）に合わせて最適な浄水方式を選ぶことが大切です。

活性炭フィルター方式

活性炭フィルター方式とは、ヤシ殻や石炭などを原料とした活性炭の無数に開いた微細な孔（あな）を利用して、水道水中の不純物を吸着する浄水方法です。

この方式では、残留塩素やカルキ臭、カビ臭などを効果的に除去し、トリハロメタンのような化学物質も低減させますが、ミネラル分は保持されます。

そのため、水道水の不快な味や臭いを取り除きつつ、自然なミネラルバランスの水を期待できます。

比較的安価で導入しやすいため、多くの浄水器や浄水型ウォーターサーバーで採用されています。

水道水の主な悩みである塩素臭を手軽に改善し、水の自然なミネラル感は残したいと考える方に適した方式です。

UF（限外濾過）方式

UF（限外濾過）方式とは、0.01ミクロンから0.1ミクロン程度の微細な孔（あな）を持つ中空糸膜フィルターを用いて、水中の細菌や微粒子などを物理的にろ過する浄水方法です。

この方式は、一般細菌やカビ、サビ、濁り、マイクロプラスチックなどを除去する能力に優れており、水の安全性を高めます。

重要な点として、ミネラル分は通過させるため、水の自然な風味を保ちやすいです。

そのため、活性炭フィルターと組み合わせて使用されることが多くあります。

残留塩素や味・臭いの改善のために活性炭フィルターと併用されるのが一般的です。

水道水の塩素臭や味を改善しつつ、細菌レベルでの安全性も確保し、自然な味わいの水を求める方に向いています。

RO（逆浸透膜）方式

RO（逆浸透膜）方式とは、約0.0001ミクロンという超微細な孔を持つ特殊な膜を使い、水分子以外のほとんどすべての不純物を物理的に分離・除去する、現在利用可能な中で最も高度な浄水技術の一つです。

この方式では、細菌やウイルスはもちろん、重金属イオン、農薬、放射性物質までも除去し、限りなく純水に近い水を作り出します。

一方で、水の美味しさに関わるミネラル分も除去してしまうため、味が淡白に感じられることがあります。

そのため、一部のサーバーでは浄水後にミネラルを添加して味を調整しています。

また、浄水の過程で「捨て水」が発生する点も特徴です。

水源の水質に不安がある場合や、特定の汚染物質を徹底的に除去したい方、究極の純度と安全性を求める方には最適な方式と言えるでしょう。

おすすめ浄水型ウォーターサーバーランキング5選

浄水型ウォーターサーバーを選ぶ上で、ご自身のライフスタイルや重視するポイントに合った機種を見つけることが、後悔しないための最も重要なポイントです。

ここまでの情報を踏まえ、浄水型ウォーターサーバーの選択に役立つよう、専門家の視点からおすすめの機種をいくつかご紹介します。

ランキングは評価基準や調査年によって変動するため、あくまで参考として、ご自身の優先順位（味、機能、コスト、デザインなど）と照らし合わせて最適な一台を見つけてください。

順位	製品名・ブランド	主な浄水方式	主な特徴	月額目安	こんな人におすすめ
1位	エブリィフレシャス	活性炭 + 不織布など	UV殺菌機能、6段階温度設定（機種による）、エコモード、おしゃれなデザイン、コーヒー機能付きモデルあり	3,300円～	デザイン性と機能性を重視する方、コーヒーも楽しみたい方、赤ちゃんのいる家庭
2位	Locca (ロッカ)	活性炭 + UF膜など	多段階温度設定（機種による）、コンパクトモデルあり (litta)、比較的リーズナブルな月額料金	2,580円～	コストを抑えたい方、一人暮らしや設置スペースが限られる方
3位	ハミングウォーター	活性炭 + UF膜など	高性能フィルター（26種不純物除去）、UV衛生機能、常温水対応、ワイドトレイで料理にも便利	3,300円	料理にも活用したい方、衛生面を重視する方、赤ちゃんのいる家庭
4位	クリクラ feel free / putio	活性炭 + 中空糸膜	コンパクトデザイン (putioはA4サイズ設置可)、再加熱機能、ECOモード、手厚いサポート体制	3,140円～	サポート体制を重視する方、設置スペースが限られる方 (putio)
5位	ウォータースタンド ピュアライフ	活性炭 + UF膜など	コック部分UV除菌機能、大容量フィルター、契約期間縛りなし・解約金無料、コンパクトサイズ	3,300円	衛生面を徹底したい方、契約期間に縛られたくない方、水の消費量が多いファミリー

1位：エブリィフレシャス – デザインと機能性、コーヒーも楽しめる多才さが魅力

エブリィフレシャスは、洗練されたデザインと多彩な機能性が魅力の浄水型ウォーターサーバーです。

特に、UCC共同開発のコーヒー機能付きモデル『every frecious tall+cafe』は、1台で美味しい水と本格コーヒーが楽しめるため、コーヒー好きの方から高い支持を得ています。

6段階の温度設定が可能で、赤ちゃんのミルク作りに便利な約70℃から、熱々のカップ麺にも対応する約90℃まで、幅広い用途に対応できる点も評価されます。

特徴	詳細
主な浄水方式	活性炭 + 不織布など
UV殺菌機能	搭載（機種による）
温度設定	6段階（機種による、例：常温水、エコ冷水、冷水、エコ温水、温水、高温水）
コーヒー機能付きモデル	every frecious tall+cafe
月額目安	3,300円～

デザイン性と実用性を高いレベルで両立させており、リビングやキッチンをおしゃれに彩りたい方、そして一台で多様なニーズに応えたい方に最適な選択肢といえます。

2位：Locca（ロッカ） – コスパとコンパクトさで一人暮らしにも人気

Locca（ロッカ）は、月額料金のリーズナブルさと設置場所を選ばないコンパクトさが特徴で、特に一人暮らしの方やコストを重視する方から人気を集めています。

月額2,580円から利用可能で、短期解約でも違約金が比較的安いプランもあるため、気軽に浄水型ウォーターサーバーを試してみたい方にも適しているでしょう。

コンパクトモデル『Litta（リッタ）』は、A5サイズ程度のスペースにも設置できるスリムさが魅力です。

特徴	詳細
主な浄水方式	活性炭 + UF膜など
多段階温度設定	搭載（機種による）
コンパクトモデル	Litta (リッタ)
月額目安	2,580円～
こんな人におすすめ	コストを抑えたい方、一人暮らしや設置スペースが限られる方

初期費用を抑えつつ、浄水型ウォーターサーバーの便利さを体験したい方にとって、Loccaは有力な選択肢となるでしょう。

3位：ハミングウォーター – 高性能フィルターと衛生機能で料理にも最適

ハミングウォーターは、2段階式高性能フィルターによる26種類の不純物除去能力と、UV殺菌機能による衛生面の配慮が際立つ浄水型ウォーターサーバーです。

水道水に含まれる気になる物質をしっかり取り除きながら、ミネラルは残すため、お料理にも安心して美味しい水を使いたい方におすすめします。

常温水も利用可能で、ワイドな給水トレイは鍋なども置きやすく、料理中の利便性が高いと評判です。

特徴	詳細
主な浄水方式	活性炭 + UF膜など
フィルター性能	26種類の不純物除去
UV衛生機能	搭載
常温水対応	対応
ワイドトレイ	料理にも便利
月額目安	3,300円
こんな人におすすめ	料理にも活用したい方、衛生面を重視する方、赤ちゃんのいる家庭

浄水能力と衛生機能、そして日常の使い勝手をバランス良く備えたハミングウォーターは、家族みんなの健康と食生活を大切にするご家庭に適しています。

4位：クリクラ feel free / putio – 手厚いサポートと省スペース設計

クリクラの浄水型ウォーターサーバー『feel free』およびコンパクトモデル『putio』は、クリクラならではの手厚いサポート体制と、日本の住環境に配慮した省スペース設計が特徴といえます。

年に1回のサーバー本体無料メンテナンスや、専任スタッフによる対応など、安心して長期間利用したいと考える方に支持されています。

『putio』はA4用紙1枚程度のスペースに設置可能で、キッチンカウンターやリビングのちょっとしたスペースにも収まります。

特徴	詳細
主な浄水方式	活性炭 + 中空糸膜
コンパクトデザイン	putioはA4サイズ設置可
再加熱機能	搭載
ECOモード	搭載
サポート体制	年1回サーバー無料メンテナンスなど手厚い
月額目安	3,140円～
こんな人におすすめ	サポート体制を重視する方、設置スペースが限られる方 (putio)

信頼できるブランドのサポートを受けながら、限られたスペースでも快適にウォーターサーバーを利用したい方に、クリクラは良い選択肢となります。

5位：ウォータースタンド ピュアライフ – 契約縛りなし＆衛生面へのこだわり

ウォータースタンドの『ピュアライフ』は、契約期間の縛りや解約金がない自由度の高さと、コック部分のUV除菌機能など衛生面への徹底したこだわりが魅力の浄水型ウォーターサーバーです。

いつでも解約できる手軽さから、浄水型ウォーターサーバーを試してみたいけれど長期契約に不安があるという方にも選ばれています。

フィルターはJIS規格17項目除去に加え、浄水器協会規格3項目もクリアする高性能タイプで、安心して美味しい水を利用できます。

特徴	詳細
主な浄水方式	活性炭 + UF膜など
コック部分UV除菌機能	搭載
大容量フィルター	JIS S 3201 家庭用浄水器試験方法に規定された17物質を除去
契約期間縛り・解約金	なし
月額目安	3,300円
こんな人におすすめ	衛生面を徹底したい方、契約期間に縛られたくない方

契約の柔軟性を求めつつ、衛生面でも妥協したくないという方に、ウォータースタンド ピュアライフはおすすめできる一台です。

このランキングはあくまで一例であり、最適なウォーターサーバーは個々のニーズやライフスタイルによって異なります。

月額料金、サーバーのサイズやデザイン、タンク容量、温度設定の種類、お手入れのしやすさ、サポート体制など、多くの要素を総合的に比較検討し、ご自身にとって「これだ！」と思える一台を見つけてください。

浄水型ウォーターサーバーのメリット・デメリット

浄水型ウォーターサーバーは多くの利点がある一方で、いくつかの注意点も存在します。

導入を考える際には、メリットとデメリットの両面をしっかりと理解しておくことが重要です。

ここでは、それぞれの側面を詳しく見ていきましょう。

浄水型ウォーターサーバーのメリット

浄水型ウォーターサーバーが多くのご家庭で選ばれる主な理由は、その優れた利便性と経済性にあります。

毎日の生活において、これらの点は大きな魅力となるでしょう。

特に、飲みたいときにすぐ冷水や温水が使える手軽さは、忙しい日々を送る方々にとって価値のある機能です。

メリット項目	詳細
手軽な水分補給	いつでも美味しい冷水・温水（機種により常温水も）が利用可能
手間削減	重いボトルの注文・交換・保管が不要
コストパフォーマンス	月額定額制で水の量を気にせず使用可能（飲用、料理など）
環境配慮	ペットボトルゴミの削減に貢献
水質の向上	水道水の塩素臭や不純物が除去され、味が向上し安全性もアップ
健康習慣の促進	美味しい水が身近になることで、自然と水分摂取量が増加

これらの利点は、浄水型ウォーターサーバーが日々の暮らしに溶け込み、生活の質を高める可能性を示しています。

浄水型ウォーターサーバーのデメリット

多くの魅力がある浄水型ウォーターサーバーですが、いくつかのデメリットや事前に把握しておくべき注意点も存在します。

これらを理解しておくことで、導入後の後悔を防げます。

例えば、美味しい水を維持するためには、定期的なお手入れが欠かせません。

デメリット項目	詳細
味への配慮	フィルター種類や管理状態により、味が薄く感じたり、変化したりすることも
定期メンテナンス	美味しく安全な水を保つためのタンク清掃やフィルター交換が必須
ランニングコスト	月々のサーバーレンタル料、フィルター代、電気代の発生
設置スペース	ウォーターサーバー本体を置く場所の確保
災害時の利用制限	水道・電気に依存するため、断水時や停電時は使用不可
初期設定・給水	水道直結型は初期工事、水道水補充型は定期的な給水作業が必要
作動音	機種により冷却時や加熱時のコンプレッサー音などが気になる場合

これらのデメリットの多くは、機種を選ぶ際の比較や、適切な使用・メンテナンスによって、ある程度対応することが可能です。

浄水型ウォーターサーバーのよくあるQ＆A

浄水型ウォーターサーバーを検討中の方や、すでにご利用中の方が抱えやすい疑問について解説します。

小さな疑問も解消することで、より快適にウォーターサーバーを活用できます。

Q1: 浄水型ウォーターサーバーの水は赤ちゃんのミルク作りに使えますか？

浄水型ウォーターサーバーの水は、赤ちゃんのミルク作りにも安心して使用できます。

特に不純物をほとんど除去するRO（逆浸透膜）方式の水は純度が高く推奨されますし、活性炭フィルターやUF膜でろ過された水も、塩素や細菌が除去されていれば問題なく使えます。

メーカーによってはミルク作りに適した約70℃以上のお湯が出る機能を持つサーバーもあるため、より便利に活用できます。

Q2: フィルターの交換を忘れるとどうなりますか？

フィルターの交換を怠ると、浄水能力が低下し、水の味が悪化する原因となります。

水道水中の塩素や不純物を十分に取り除けなくなり、カルキ臭が戻ったり、フィルター内部で雑菌が繁殖し、かえって水を汚染する可能性が生じます。

美味しい水を飲むためだけでなく、衛生面と健康を守るためにも、メーカーが推奨するフィルターの交換時期は厳守することが重要です。

Q3: 旅行で長期間家を空ける場合、サーバーはどうすればいいですか？

旅行などで浄水型ウォーターサーバーを長期間使用しない場合は、不在期間に応じた対応が求められます。

数日から1週間程度の不在であれば基本的に電源は入れたままで問題ありませんが、帰宅後は冷水・温水ともにコップ2～3杯程度の水を捨ててから使用を開始します。

2ヶ月以上の長期不在の場合は、サーバー内の水を抜き、清掃後に電源を切ることが推奨されるケースも存在しますので、必ず取扱説明書でメーカーの指示を確認しましょう。

Q4: 水道水が非常に硬水地域なのですが、浄水型ウォーターサーバーは使えますか？

水道水の硬度が高い地域にお住まいでも、適切なフィルター方式を選べば浄水型ウォーターサーバーを使用できます。

RO（逆浸透膜）方式のフィルターは、硬度成分であるカルシウムやマグネシウムも除去し、硬水を軟水に変える効果があります。

一方、活性炭フィルターやUF膜は硬度を大幅に下げることは困難ですが、塩素臭などを取り除いて味を改善します。

軟水を利用したい場合はRO方式のサーバーが適しています。

Q5: 浄水型ウォーターサーバーの電気代はどれくらいかかりますか？

浄水型ウォーターサーバーの電気代は、機種や使用状況によって変動しますが、多くは月額数百円から1,000円程度が目安となります。

最近のモデルでは、エコモード搭載や省エネ設計により、月額500円前後に抑えられる機種も増えています。

具体的な電気代は、各メーカーの製品情報ページなどで確認することをおすすめします。

ご家庭のライフスタイルに合った省エネ性能のサーバーを選ぶとよいでしょう。

Q6: サーバーのお手入れは難しいですか？

浄水型ウォーターサーバーを衛生的に利用するためには定期的なお手入れが必要ですが、作業自体はそれほど難しくありません。

主な作業は、給水タンクや水受けトレイの洗浄（週に数回程度）、給水口の清掃（週に1回程度）、本体外部の拭き掃除などです。

フィルター交換は機種により異なりますが、おおむね数ヶ月から1年に1回程度です。

多くのメーカーが簡単なお手入れ方法をウェブサイトや取扱説明書で案内しており、慣れれば短時間で済ませられます。

清潔な水を保つために、こまめな清掃を心がけましょう。

これらのQ&Aが、浄水型ウォーターサーバーに関する皆さまの疑問解消の一助となれば幸いです。

安心して美味しい水を毎日楽しむために、ぜひ参考にしてください。

よくある質問（FAQ）

まとめ

浄水型ウォーターサーバーの水が「まずい」と感じられる5つの主な原因と、ご自身で簡単にできる5つの具体的な改善テクニックを中心に解説しました。

原因を理解し正しい対策を行えば、ご家庭のウォーターサーバーで再び美味しい水を楽しむことができます。

• 浄水型ウォーターサーバーの水がまずいと感じる主な原因と、ご自身でできる具体的な改善策
• フィルター交換や日々の清掃といった、正しいメンテナンス方法の重要性
• それでも味が改善しない場合に役立つ、浄水方式別の特徴とサーバー選びのコツ

この記事を参考に、まずは「まずい」と感じる原因がご自身のウォーターサーバーに当てはまらないか確認し、簡単なメンテナンスから試してみてください。

正しい知識と少しの手間で水が美味しくなることもあります。

それでも改善が難しい場合は、専門家が推奨する機種や選び方も参考にして、ご家族みんなが満足できる一台を見つけましょう。