【2025年版】マツダ アクセラ中古購入ガイド！ディーゼルの故障は？MAZDA3との違いや評価も解説

生産が終了した今も、美しいデザインと走りの良さで多くの人を魅了するマツダ アクセラ。

しかし中古車となると、故障や維持費が気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、後悔しない中古アクセラの選び方を、自動車ライターの私が徹底的に解説します。

アクセラならではの魅力はもちろん、最大の懸念点であるディーゼルエンジンの煤（スス）問題や「やめとけ」と言われる故障事例の真相まで詳しく解説。

後継車MAZDA3との違いや、年間の維持費も比較しながら、あなたのカーライフに最適な一台を見つけるお手伝いをします。

• 中古アクセラの魅力と後継車MAZDA3との違い
• ディーゼルエンジンの故障リスクと具体的な対策
• エンジン別の年間維持費や中古車の価格相場
• 後悔しないための中古車選びのチェックポイント

今も輝く名車マツダ アクセラの魅力

2019年に生産を終了した今も、中古車市場で根強い人気を誇るマツダ アクセラ。

その魅力の核心は、見る人の心を奪う生命感あふれるデザインと、どこまでも走り続けたくなる運転の楽しさにあります。

ここでは、アクセラがなぜ多くのドライバーを魅了し続けるのか、その本質的な価値を一つひとつ解き明かしていきます。

スポーツとセダンの違いを解説

アクセラには、躍動的な5ドアハッチバックの「アクセラスポーツ」と、流麗な4ドアの「アクセラセダン」という、2つのボディタイプが存在します。

それぞれにデザインの方向性や使い勝手が異なり、ライフスタイルに合わせて選ぶことが重要です。

アクセラスポーツは、全長4,470mmのコンパクトなボディに、364Lの荷室容量を確保しています。

一方、アクセラセダンは全長が4,580mmと少し長く、荷室容量も419Lと大きいのが特徴です。

走りの面では、スポーツがより軽快でキビキビとした乗り味であるのに対し、セダンは落ち着きのある、しなやかな乗り心地を提供します。

項目	アクセラスポーツ	アクセラセダン
スタイル	躍動的なハッチバック	流麗なセダン
荷室の使い勝手	大きな開口部で荷物の出し入れが容易	奥行きがあり独立したトランクスペース
走りの特性	軽快でスポーティなハンドリング	落ち着きのあるしなやかな乗り心地
おすすめの用途	街乗り、アウトドア、レジャー	長距離移動、フォーマルな場面

結論として、大きな荷物を積む機会が多い方や、ハッチバックの活動的なデザインが好きな方にはアクセラスポーツが向いています。

対照的に、落ち着いた乗り心地と流れるような美しいシルエットを重視する方には、アクセラセダンが最適な選択となるでしょう。

後継車MAZDA3との違いは？

アクセラの実質的な後継モデルが、現在新車で販売されているMAZDA3です。

MAZDA3は、アクセラの魅力を受け継ぎつつ、内外装の質感を大幅に向上させ、より上質で洗練されたプレミアムコンパクトカーへと進化しました。

デザイン面では、アクセラがダイナミックなキャラクターラインを多用しているのに対し、MAZDA3は無駄を削ぎ落とした、面の美しさを際立たせる引き算の美学で構成されています。

内装の質感もMAZDA3が大きくリードしており、静粛性や乗り心地においても、より一層の進化を遂げています。

項目	マツダ アクセラ（3代目）	MAZDA3
デザインコンセプト	躍動感、ダイナミックさ	削ぎ落とされた面の美しさ、洗練
内装の質感	クラス水準以上	プレミアムブランドに匹敵
中古車価格帯	100万円前後から選択可能	200万円前後からが中心
キャラクター	分かりやすいスポーティさ	上質で落ち着いた大人の雰囲気

MAZDA3の進化は素晴らしいものですが、その分、車両価格も上昇しています。

今あえてアクセラを選ぶ最大のメリットは、その圧倒的なコストパフォーマンスです。

運転の楽しさという本質的な価値を、より少ない予算で手に入れられる賢い選択肢といえます。

ディーゼル・ガソリン・HVの走りの違い

3代目アクセラ選びの醍醐味の一つが、「ディーゼル」「ガソリン」「ハイブリッド」という、それぞれに全く異なる個性を持つ3種類のエンジンから最適なものを選べる点にあります。

エンジンの特性を理解することが、満足のいくアクセラ選びに直結します。

例えば、2.2Lディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」は、420N･mという大排気量のガソリン車並みのトルクをわずか2,000回転で発生させます。

一方で、1.5Lガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.5」は、軽快な吹け上がりが持ち味です。

そしてハイブリッドは、トヨタから技術供与を受けたシステムによる、静かで滑らかな走りが魅力となります。

エンジンタイプ	主な特徴	得意な走行シーン
スカイアクティブD (ディーゼル)	力強い加速トルク、優れた高速燃費	高速道路、長距離ドライブ
スカイアクティブG (ガソリン)	軽快で素直な回転フィール	街乗り、オールマイティ
スカイアクティブ-HYBRID	静粛性、スムーズな走り、市街地燃費	市街地、渋滞の多い道

週末に長距離を走る機会が多い方なら、ディーゼルエンジンの力強さと燃費の良さが大きな満足感をもたらします。

街乗りがメインで、素直な乗り味を好む方にはガソリンエンジンが最適です。

静粛性を何よりも重視するならば、ハイブリッドが最良の選択肢となるでしょう。

気になる実燃費と維持費

デザインや走りが良くても、日々のコストは無視できません。

特に中古車を購入する際は、購入後のランニングコストである燃費と維持費をしっかり把握しておくことが大切です。

オーナーレビューサイトなどを見ると、実燃費の目安は1.5Lディーゼル車で約18km/L、1.5Lガソリン車で約14km/L前後です。

燃料代は軽油を使うディーゼル車が有利ですが、自動車税や一部のメンテナンス費用はガソリン車の方が安価になる傾向があります。

項目（年間）	1.5L ディーゼル	1.5L ガソリン
自動車税	34,500円	30,500円
燃料代（※）	約91,667円	約117,857円
オイル交換代（目安）	10,000円～	5,000円～
合計（税金＋燃料代）	約126,167円	約148,357円

※年間1万km走行、軽油165円/L、レギュラー165円/Lで計算

ご自身の年間の走行距離が、維持費のトータルコストを左右する大きな要因になります。

週末のドライブで長距離を走るなど、走行距離がかさむ方ほどディーゼルエンジンの恩恵を受けやすくなります。

逆に走行距離が短い場合は、ガソリン車の方が総コストを抑えられる可能性があります。

魂動デザインと上質な内装

アクセラの評価を決定づけた最大の要因の一つが、マツダのデザイン哲学である「魂動（こどう）-SOUL of MOTION」です。

これは、チーターなど動物が動き出す瞬間の、力強さや生命感を造形に落とし込んだデザインを指します。

流れるような美しいボディラインや、獲物を狙う獣のような鋭いヘッドランプは、生産終了から数年が経過した今でも全く色褪せることがありません。

内装に目を向けると、人間中心の思想に基づいて設計された操作しやすいスイッチ配置や、サテンクロームメッキの加飾など、当時の国産Cセグメント車としては群を抜く質感を備えています。

このクルマが持つ生命感あふれるデザインと、ドライバーを迎える上質な内装は、単なる移動の道具ではなく「愛車」として所有する喜びを与えてくれます。

週末の風景撮影でも、美しい景色の中に映えるアクセラの姿は、きっとあなたの満足感を高めてくれるはずです。

評価は？人馬一体のハンドリング

自動車評論家やオーナーから絶賛されるアクセラの魅力、それはドライバーとクルマが一体になったかのような「人馬一体（じんばいったい）」の走りです。

この感覚こそ、アクセラを特別な存在にしています。

この気持ちの良い走りは、単なるイメージではありません。

自然な運転姿勢が取れるようにミリ単位で調整されたペダル配置や、コーナリング時にエンジントルクを微調整して滑らかな挙動を生み出す「G-ベクタリング コントロール」（2016年の商品改良から搭載）といった、マツダの緻密な技術に裏付けられています。

ステアリングを切れば、切った分だけ素直に曲がる。

アクセルを踏めば、思った通りに加速する。

その当たり前の操作が、この上なく楽しく感じられるのです。

アクセラの「人馬一体」は、単に速く走るためのものではありません。

普段の街角を曲がるだけでも、クルマとの対話を楽しめるような感覚をもたらしてくれます。

運転が好きなあなたにとって、アクセラは最高のパートナーとなり、毎日の通勤や週末のドライブをかけがえのない時間に変えてくれるでしょう。

• スポーツとセダンの違いを解説
• 後継車MAZDA3との違いは？
• ディーゼル・ガソリン・HVの走りの違い
• 気になる実燃費と維持費
• 魂動デザインと上質な内装
• 評価は？人馬一体のハンドリング

中古マツダ アクセラ購入の注意点

中古のマツダ アクセラは魅力的な選択肢ですが、購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないためには、価格や年式だけでなく特有のウィークポイントを理解しておくことが重要です。

特にエンジン関連の注意点は、ご自身のカーライフに合うかどうかを判断する上で欠かせません。

これから解説するポイントを押さえることで、リスクを正しく理解し、安心してアクセラをあなたの愛車に迎え入れることができます。

中古車価格の相場と狙い目グレード

2025年現在、3代目アクセラの中古車価格は、年式や走行距離にもよりますが総額100万円前後から十分に探すことが可能です。

狙い目となるのは、後期型（2016年7月以降）のモデルで、安全装備や内外装の質感が向上しています。

予算を150万円まで見ることができれば、走行距離が5万km未満で状態の良い個体や、装備が充実した上級グレードも十分に視野に入ってきます。

グレード	エンジン	特徴	こんな人におすすめ	中古車価格相場（目安）
15S	1.5L ガソリン	軽快な走りと燃費のバランスが良い標準グレード	街乗り中心で維持費を抑えたい方	80万円～150万円
22XD Lパッケージ	2.2L ディーゼル	大トルクによる力強い加速と豪華な装備	高速道路での長距離移動が多い方	120万円～200万円

ご自身のライフスタイルと予算を照らし合わせ、最適なグレードを見つけることが賢い中古車選びの第一歩です。

「やめとけ」と言われる致命的な故障

インターネットで検索すると「アクセラ やめとけ」というキーワードを目にすることがあり、不安に感じるかもしれません。

最も有名なディーゼルエンジンの問題以外にも、購入前に知っておくべき定番の不具合が存在します。

例えば、初期モデルのAT（オートマチックトランスミッション）では、低速走行時や変速の際にガクンと大きなショックが発生する不具合が報告されています。

その他、ナビゲーションシステムを含む電装系のトラブルも挙げられます。

故障箇所	症状	対策・確認ポイント
AT（SKYACTIV-DRIVE）	低速時や変速時のショック、ジャダー現象	試乗時にスムーズに変速するか確認
電装系（マツダコネクトなど）	画面フリーズ、突然の再起動	最新のソフトウェアに更新済みか確認
i-stop（アイドリングストップ）	バッテリー劣化による機能停止	バッテリーの交換時期や性能をチェック

これらの不具合はすべての車両で発生するわけではありません。

購入を検討する際は、試乗でのフィーリング確認や整備記録簿のチェックを念入りに行うことで、リスクを大幅に減らせます。

ディーゼルエンジン煤問題の真相と対策

アクセラのディーゼル車を検討する上で、避けて通れないのがエンジン内に煤（スス）が溜まる問題です。

これは、排気ガスを浄化する「DPF（ディーゼル・パティキュレート・フィルター）」という装置の特性に起因します。

特に片道数km程度の短距離走行を繰り返すような使い方では、フィルターに溜まった煤を高温で燃焼させる「DPF再生」が完了しにくくなります。

その結果、メーター内にDPF警告灯が点灯し、加速が鈍くなるなどの不調を引き起こすのです。

項目	内容
原因	短距離走行の繰り返しによるDPF再生の失敗
症状	DPF警告灯の点灯、加速不良、エンジン不調
対策	月に1～2回、30分程度の高速走行やバイパス走行
修理費用（目安）	DPF洗浄：5万円～、DPF交換：10万円～

週末には高速道路を使って遠出をするような乗り方であれば、煤問題は過度に心配する必要はありません。

ご自身の普段の乗り方が、ディーゼルエンジンに適しているかを見極めることが何より重要です。

マツダコネクトの評判と使い方

「マツダコネクト」（通称マツコネ）は、ナビゲーション、オーディオ、車両設定などをコマンダーコントロールで直感的に操作できる統合システムです。

しかし、デビュー当初の初期型に搭載されたものは、ナビのルート案内の精度やシステムの動作速度について、オーナーから厳しい評価が寄せられていたのも事実です。

項目	評判・使い方
初期型の評判	ルート案内の精度が低い、動作がもっさりしている
改善状況	ソフトウェアのアップデートで動作安定性が向上
おすすめの使い方	後期型（2018年～）は標準でApple CarPlay/Android Autoに対応
前期型の対策	別売りのユニット追加でスマホ連携が可能（工賃込み約3万円）

普段からスマートフォンのナビアプリを利用している方であれば、マツコネ自体のナビ性能は大きな欠点にはなりません。

音楽再生や車両設定の機能は便利なので、スマホ連携を前提に考えれば快適に利用できます。

後悔しないためのチェックポイント

中古車販売店でアクセラの実車を確認する際の、後悔しないための最終チェックポイントをまとめました。

特にスカイアクティブD搭載のディーゼル車を検討している場合は、エンジンのコンディションを見極めることが失敗を防ぐ鍵となります。

エンジン始動時の異音や振動、マフラー出口の状態は必ずご自身の目で確認してください。

確認項目	チェック内容	特に注意するエンジン
整備記録簿	ディーラーでの定期的なオイル交換履歴	ディーゼル
	DPF関連（洗浄・交換）の整備履歴の有無	ディーゼル
エンジン始動時	「ガラガラ」という異音や過大な振動がないか	ディーゼル
	スムーズにエンジンが始動するか	全エンジン
排気ガスの状態	マフラーの出口に過度な煤が付着していないか	ディーゼル
	アイドリング時に黒煙や白煙が出ていないか	ディーゼル
試乗	ATの変速ショックはスムーズか	全エンジン
	アクセルを踏んだ際にスムーズに加速するか	全エンジン
マツダコネクト	最新バージョンにアップデート済みか	全エンジン

これらのポイントに加えて、車両の状態について正直に説明してくれる、信頼できる販売店を選ぶことも安心につながります。

エンジン別・賢い中古車の選び方

あなたのカーライフに本当に合う一台を選ぶために、エンジン別の賢い選び方を最後にご提案します。

アクセラは搭載されるエンジンによって走行フィールや燃費、メンテナンスの注意点が大きく異なります。

そのため、デザインの好みや車両価格だけで選んでしまうと、購入後に後悔する可能性があります。

エンジンタイプ	おすすめの利用シーン	メリット	デメリット
1.5L ガソリン (15Sなど)	街乗り、毎日の通勤	故障リスクが低く維持費も安定的	長距離での燃費やパワー感はディーゼルに譲る
2.2L/1.5L ディーゼル (XDなど)	高速道路での長距離ドライブ	力強いトルクフルな加速と優れた高速燃費	煤問題のリスク、街乗り中心の乗り方には不向き
ハイブリッド	渋滞の多い都市部、静粛性重視	圧倒的な静粛性と優れた市街地燃費	荷室が狭い、中古車市場での流通量が少ない

ご自身の車の使い方を客観的に見つめ直し、それぞれのエンジンの長所と短所を理解すること。

それが、マツダ アクセラと長く、そして楽しく付き合っていくための最も重要なステップです。

• 中古車価格の相場と狙い目グレード
• 「やめとけ」と言われる致命的な故障
• ディーゼルエンジン煤問題の真相と対策
• マツダコネクトの評判と使い方
• 後悔しないためのチェックポイント
• エンジン別・賢い中古車の選び方

よくある質問（FAQ）

まとめ

生産が終了した今もなお多くのドライバーを魅了するマツダ アクセラについて、その魅力から購入時の注意点まで詳しく解説しました。

この車を賢く選ぶうえで最も大切なのは、懸念点であるディーゼルエンジンの特性を正しく理解し、ご自身の乗り方に合っているかを見極めることです。

• 今なお色褪せない「魂動デザイン」と「人馬一体」の走り
• ディーゼルエンジンの煤問題とその具体的な対策
• 利用シーンに合わせたエンジン別の選び方と中古車のチェックポイント

この記事でアクセラへの理解が深まったら、次は実際に行動に移す番です。

まずは中古車情報サイトで、あなたのライフスタイルに合う一台がいくらで見つかるか、気軽に調べてみることから始めてみませんか。