【2025年版】トヨタ ウィッシュ中古購入ガイド！後悔する？故障・燃費・維持費を徹底解説

生産終了後も人気のトヨタ ウィッシュですが、古い中古車だからこそ、購入前の情報収集が後悔しないための最も重要なポイントです。

この記事では、ウィッシュが今なお愛される理由から、中古車選びで絶対に確認すべき弱点や故障しやすい箇所、具体的な維持費まで、専門家が徹底解説します。

• 歴代モデル（10系・20系）ごとの特徴と比較
• グレード別の実燃費や年間の維持費
• CVT故障など後悔しないための中古車チェックポイント
• ライバル車との違いや3列目シートの使い勝手

トヨタ ウィッシュが今も愛される理由

生産終了から年月が経った今も、中古車市場で根強い人気を誇るトヨタ ウィッシュ。

その最大の理由は、スタイリッシュなデザインと7人乗りの利便性を、運転しやすい5ナンバーサイズに凝縮した絶妙なパッケージングにあります。

ミニバンでありながら、まるでステーションワゴンのような軽快な走りも楽しめる、一台で何役もこなせる万能さが多くの人の心をつかみ続けています。

項目	トヨタ ウィッシュ（2代目）	ホンダ ストリーム（2代目）
コンセプト	万能性・実用性	スポーティ・走り重視
デザイン	流麗で万人受けするスタイル	低く構えた挑戦的なスタイル
室内空間	比較的広く、実用的な3列目	タイトでスポーティな空間
走り	安定感のある快適な乗り心地	キビキビとした軽快な走り
中古市場	流通量が豊富で選びやすい	ウィッシュよりやや少なめ

背の高いミニバンが主流の現代において、ウィッシュの持つ独自の価値はむしろ際立っています。

家族のための実用性と、運転を楽しむ喜び。

その両方を手頃な価格で実現できる、賢い選択肢として今なお愛されているのです。

なぜ人気だった？歴代モデルの魅力

ウィッシュが登場した2003年当時、多くの人が求めていたのは「一台であらゆる願いを叶えてくれる車」でした。

その名の通り「Wish Comes True（願いが叶う）」というコンセプトで開発されたウィッシュは、まさに時代が求める存在でした。

最大の魅力は、全幅を1,695mmに抑えた5ナンバーサイズによる取り回しの良さです。

狭い路地や駐車場での運転にストレスを感じさせないサイズ感でありながら、室内には3列シートを備え最大7人が乗車可能。

背の高いミニバンのような「生活感」を抑えた、ステーションワゴンのような低いフォルムも、お洒落なファミリー層から絶大な支持を集めました。

デザイン、実用性、そして走りの良さという三拍子が揃っていたことが、ウィッシュが一世を風靡した理由です。

普段使いの快適さから、週末のレジャーまで、あらゆるシーンに応えてくれる。

その万能性こそが、歴代モデルを通じて貫かれるウィッシュの魅力の根源といえます。

10系と20系（前期/後期）の違いを比較

中古のウィッシュを探す上で、最初に理解すべきなのが初代「10系」と2代目「20系」の違いです。

この二つのモデルで最も大きな違いは、20系から搭載された新世代エンジン「バルブマチック」による燃費と走行性能の向上です。

エクステリアデザインも大きく異なり、10系はシャープで直線的なラインが特徴ですが、20系は少し丸みを帯び、より流麗なデザインへと進化しました。

内装の質感も20系で大きく向上し、助手席前のインパネに柔らかな素材が使われるなど、高級感が増しています。

さらに、20系は2012年のマイナーチェンジを境に前期型と後期型に分かれ、後期型はよりスポーティなフロントデザインに変更されました。

モデル	10系（初代）	20系（2代目）
販売期間	2003年1月～2009年4月	2009年4月～2017年10月
エクステリア	シャープで直線的なデザイン	丸みを帯びた流麗なデザイン
インテリア	機能的でシンプルな内装	質感が向上し、洗練された内装
エンジン	ポート噴射式エンジン	新世代エンジン「バルブマチック」
燃費(1.8L/FF)	14.4km/L (10・15モード)	16.0km/L (JC08モード)
中古相場	安価な個体が多い	10系より高めだが性能は上

価格を最優先するなら10系も魅力的な選択肢ですが、燃費性能や内外装の質感を考えると、長く満足して乗るためには20系がおすすめです。

グレード別の実燃費はどのくらい？

中古車を選ぶ際、購入後の家計に直結する実燃費はとても気になるポイントです。

ウィッシュの燃費は、カタログの数値だけでなく、実際に路上を走った時の数値を参考にすることが後悔しないためのコツになります。

最も流通量が多く人気の1.8Lエンジン・FF（前輪駆動）モデルの場合、実燃費の目安は街乗りで約10～12km/L、流れの良い郊外や高速道路では約14～16km/Lほどを期待できます。

これは、現代の最新ハイブリッド車には及びませんが、当時の7人乗りミニバンとしては十分に優秀な数値です。

2.0Lエンジンや4WDモデルは、パワーがある分、これより1～2km/Lほど燃費が悪化する傾向があります。

グレード（エンジン/駆動方式）	カタログ燃費（JC08モード）	実燃費（目安）
1.8X / 1.8G / 1.8A (FF)	16.0km/L	10～14km/L
1.8S (FF)	15.8km/L	10～14km/L
2.0Z (FF)	14.4km/L	9～13km/L
1.8X / 1.8S (4WD)	15.0km/L	9～13km/L

維持費を考える上で、最もバランスが良いのは1.8LのFFモデルです。

毎日の通勤から週末の遠出まで、家計に大きな負担をかけることなくカーライフを楽しめます。

３列目シートや荷室の広さ・使い勝手

ウィッシュが多くのファミリーに選ばれた理由の一つに、「いざという時に7人乗れる」柔軟なシートアレンジがあります。

普段は使わなくても、たまに祖父母を乗せたり、子供の友達を送ったりする場面で、この3列目シートが真価を発揮します。

正直なところ、3列目シートに大人が長時間乗るのは少し窮屈です。

しかし、小学生くらいのお子さんや、最寄り駅までの送迎といった短距離移動であれば十分なスペースが確保されています。

3列目シート使用時でも、荷室には日常の買い物袋やベビーカー程度なら積載可能。

そして、レバー一つで3列目を床下に格納すれば、自転車やキャンプ道具も楽々積める広大なフラットスペースが出現します。

この使い勝手の良さが、ウィッシュの大きな魅力です。

5人乗りのステーションワゴンのような感覚で普段使いをしながら、必要な時にはミニバンとして活躍してくれる。

この一台二役のキャラクターこそ、ウィッシュが家族の頼れるパートナーとなる理由です。

「ダサい」は誤解？走りとデザイン性

インターネットでウィッシュについて調べると、時々「ダサい」という評価を目にすることがあるかもしれません。

しかし、それは大きな誤解です。

ウィッシュの最大の魅力は、ミニバン特有の所帯じみた印象を感じさせない、低く構えたスポーティなスタイリングにあります。

全高は一般的なミニバンより低い1,590mm（20系FFモデル）に抑えられており、この低重心なフォルムが安定した走り味を生み出しています。

まるでステーションワゴンのように地面に沿うようなデザインは、「箱型のミニバンは苦手」という方にこそ高く評価されてきました。

キビキビとしたハンドリングと高速道路での安定性は、ミニバンを運転していることを忘れさせるほどです。

たしかに最新の車と比べれば古さを感じる部分はあるものの、そのシンプルで飽きのこないデザインは、今見ても魅力的です。

見た目のかっこよさと走りの楽しさを両立したいあなたにとって、ウィッシュは最適な一台となります。

ライバル車ホンダ「ストリーム」との違い

ウィッシュを語る上で欠かせないのが、最大のライバルであったホンダ ストリームの存在です。

この2台は、同じ5ナンバーサイズの背が低いミニバンとして、常に比較されながら市場を牽引してきました。

どちらもスポーティなデザインを特徴としていましたが、ウィッシュの方がより多くの人に受け入れられやすい、プレーンでクリーンな印象でした。

室内空間、特に3列目シートの広さや、レバー操作で簡単に床下格納できるシートアレンジの実用性ではウィッシュに明確なアドバンテージがありました。

一方で、走りの楽しさ、エンジンの吹け上がりの気持ちよさや、よりシャープなハンドリングといった点では、ホンダ車らしいスポーティな味付けのストリームに軍配が上がるという評価が一般的でした。

比較項目	トヨタ ウィッシュ	ホンダ ストリーム
デザイン	万人受けする流麗なスタイル	スポーティで挑戦的なスタイル
室内空間	3列目も実用的で、空間が広い	ウィッシュよりタイトな空間
実用性	シートアレンジが多彩で使いやすい	シンプルで直感的な操作性
乗り心地	快適でマイルドな乗り心地	やや硬めでスポーティな乗り心地
選ぶなら	家族での利用や総合的な使い勝手を重視	運転の楽しさや走りを最優先

どちらも優れた車でしたが、家族みんなの快適性や日常での使い勝手といった総合力で上回ったウィッシュが、より多くのユーザーの支持を集めました。

ファミリーカーとしてのバランスを重視するなら、ウィッシュがあなたにとって最適な選択となるでしょう。

中古ウィッシュ購入で後悔しない秘訣

実際に中古のウィッシュを購入する際に後悔しないための、具体的なチェックポイントや費用について詳しく解説します。

中古車選びで最も重要なのは、ウィッシュ特有のウィークポイントを事前に知っておくことです。

事前に知識を持つことで、購入後に「こんなはずじゃなかった」と頭を抱えるリスクを大幅に減らせます。

チェック項目	内容	注目ポイント
モデルと価格	年式、走行距離による価格帯の把握	予算と性能のバランスが取れた狙い目モデルの特定
弱点と故障箇所	CVTの不具合、オイル消費、エアコン、足回り	試乗や現車確認で不具合の兆候がないか確認
維持費	税金、車検代、保険料、ガソリン代	年間にかかるおおよその費用を事前に算出
使い勝手	シートアレンジ、荷室の広さ、車中泊の可否	家族構成や用途に合った実用性の確認
最終チェック	整備記録簿の確認	定期的なオイル交換履歴の有無

これらのポイントを一つひとつ確認することで、安心して長く乗れるウィッシュを見つけ出すことが可能になります。

中古車価格の相場と狙い目のモデル

中古ウィッシュは、年式や走行距離によって価格が大きく変動します。

狙い目は、燃費と動力性能のバランスが良い20系前期の「1.8S」グレードです。

2025年現在、ウィッシュの中古車市場では、支払総額30万円から100万円程度の価格帯で探せます。

初代の10系であれば50万円以下で見つけることもできますが、内外装の質感や燃費性能を考えると、20系がおすすめです。

状態の良い20系でも80万円前後から十分射程圏内に入ってきます。

低予算を最優先するなら10系も選択肢に入りますが、長く快適に乗ることを想定するなら、多くの点が改良された20系、特に装備と価格のバランスが取れた「1.8S」を中心に探すのが賢明な判断です。

注意すべき弱点と故障しやすい箇所

ウィッシュの中古車選びで最も注意すべきなのは、CVT（無段変速機）の不具合とエンジンのオイル消費という、このモデル特有の弱点です。

これらのトラブルは、特に走行距離が10万kmを超えた車両で発生しやすくなる傾向があります。

他にも、夏場に効きが悪くなるエアコンのコンプレッサー故障や、段差を乗り越えた際に足回りから聞こえる「コトコト」という異音も、よく報告される不具合点です。

購入前の試乗で少しでも違和感を覚えたら、販売店の担当者に率直に質問することが大切です。

納得のいく説明が得られない場合は、その車両の購入を見送る勇気も必要になります。

CVT故障とオイル消費は大丈夫？

CVTの故障は、発進時に「ガクガク」「ジャダー」といった不快な振動が発生するのが典型的な症状です。

また、エンジンのオイルが異常に早く減ってしまうオイル消費も、ウィッシュの持病として広く知られています。

CVTに不具合が発生した場合、修理や交換には20万円以上の高額な費用がかかるケースも珍しくありません。

オイル消費に関しては、前回の交換から5,000kmも走っていないのにオイルレベルゲージの下限を下回るようなら、エンジン内部に問題を抱えているサインです。

ウィークポイント	症状	確認方法
CVTの不具合	発進・低速走行時の振動や異音、変速ショック	試乗時にゆっくりアクセルを踏み、スムーズに加速するか確認
エンジンのオイル消費	マフラーからの白煙、オイルレベルゲージの著しい低下	整備記録簿でのオイル交換履歴、ゲージでのオイル量と汚れを確認

これらの重大なトラブルを避けるためにも、試乗でのフィーリング確認と、整備記録簿で過去のオイル交換履歴を必ずチェックしましょう。

年間の維持費は？税金や車検代を解説

ウィッシュの年間維持費を考える上で、毎年支払う自動車税と2年ごとの車検費用が大きな割合を占めます。

主力グレードである1.8Lモデルの場合、自動車税は年間39,500円です。

これが2.0Lモデルになると年間45,000円に上がります。

車検費用は、消耗品の交換などがなければ、法定費用と整備費用を合わせて10万円程度が一つの目安となります。

費用の種類	金額の目安（1.8Lモデルの場合）
自動車税（年1回）	39,500円
重量税（車検ごと）	32,800円（13年未満）
自賠責保険料（車検ごと）	17,650円（24ヶ月）
車検基本料金（2年ごと）	約40,000円〜
ガソリン代（年間1万km走行）	約145,000円（燃費11km/L、ガソリン160円/Lで計算）
年間の維持費合計	約250,000円〜

任意保険料や駐車場代などを除いても、ウィッシュを所有するには年間で25万円以上の費用を見込んでおくと、購入後の資金計画に余裕が持てます。

車中泊は可能？シートアレンジを検証

スタイリッシュな見た目のウィッシュですが、シートアレンジを工夫すれば車中泊も十分に可能です。

ただし、完全に平らなベッドスペースを作るのは難しく、快適に過ごすには少し工夫を要します。

2列目と3列目シートを両方とも倒すと、奥行きが約180cmの荷室スペースが出現します。

しかし、倒した2列目シートの背面と荷室フロアとの間には、10cmほどの段差が生じてしまいます。

大人2人が足を伸ばして寝るには少し窮屈ですが、工夫次第で休憩や仮眠のためのスペースは確保できます。

家族での日帰りキャンプやレジャーの際に、着替えや休憩場所として活用するのにとても重宝するでしょう。

失敗しない中古車選びのチェック点

これまで解説してきた情報を踏まえ、中古ウィッシュ選びで失敗を避けるための最終チェックポイントは、整備記録簿で過去のメンテナンス履歴を隅々まで確認することです。

特に、エンジンの状態を推し量る上で重要なエンジンオイルが、5,000kmごと、または半年に1回の推奨ペースで定期的に交換されてきたかを確認してください。

この記録こそが、前の所有者が車を大切に扱ってきた何よりの証拠になります。

最終チェックリスト	確認するポイント
整備記録簿	定期的なオイル交換の履歴、大きな修理歴の有無
試乗（CVT）	発進時にアクセルをゆっくり踏み込み、振動やもたつきがないか
試乗（エンジン・足回り）	アイドリング時の異音、走行中の「コトコト」音がないか
エアコン	冷房・暖房がしっかりと効くか、風量調節は正常か
オイルレベルゲージ	オイルが規定量入っているか、ひどく汚れていないか

ウェブサイトの情報や販売店の説明も重要ですが、最終的にはご自身の目で車両の状態を確かめることが後悔しないための最大の秘訣です。

焦らず、じっくりと時間をかけて、納得できる一台を見つけてください。

よくある質問（FAQ）

まとめ

生産終了した今も人気のトヨタ ウィッシュは、スタイリッシュなデザインとミニバンとしての実用性を両立した魅力的な中古車です。

後悔しないためには、CVTの不具合やオイル消費といった中古車ならではの弱点を理解し、正しい知識を持って個体を選ぶことが何よりも重要になります。

• 今も色褪せないスタイリッシュなデザインと7人乗りの実用性
• 購入前に必ず知っておきたいCVTやオイル消費といった弱点
• 整備記録簿の確認や試乗など、失敗を避けるための具体的なチェックポイント

この記事で解説したポイントを踏まえ、まずは中古車情報サイトをチェックし、ご自身の予算に合うウィッシュがどれくらいあるか探すことから始めてみませんか。