愛車の売却は、どこで、どのように売るかを知っているかどうかで、手元に残る金額が大きく変わります。
この記事では、初めて車を売る方でも迷わずに済むように、ディーラー下取りや車買取といった主要な売却方法の比較から、誰でも実践できる査定額アップのコツまで、具体的な手順を交えて丁寧に解説します。

下取りと買取、結局どっちがお得なの?手続きも面倒そう…

高く売りたいなら買取、手間をかけたくないなら下取りが基本です。
- 買取と下取りの違いとあなたに合う売却先の選び方
- 愛車の査定額を少しでも高くするための具体的なコツ
- ローン中の車でも損せず売却する手順と必要書類
車を売るならどこがいい?主な売却先
愛車を売却する際、選択肢がいくつかあり迷いますよね。
結論として、ご自身の状況や何を一番優先するかによって、最適な売却先は変わります。
価格を重視するのか、それとも手続きの手軽さを選ぶのか、まずはそれぞれの方法の長所と短所を知ることが大切です。
比較項目 | 買取 | 下取り | 個人売買・オークション |
---|---|---|---|
価格 | ◎ 高い傾向 | △ 安い傾向 | ◎ 最高値の可能性あり |
手間 | ◯ やや掛かる | ◎ 非常に楽 | × 非常に掛かる |
安心感 | ◯ 業者の比較が必要 | ◎ ディーラーなので安心 | × トラブルのリスクあり |
向いている人 | 少しでも高く売りたい人 | 手間をかけずに乗り換えたい人 | 車の知識が豊富で時間に余裕がある人 |
それぞれの方法には、このように一長一短が存在します。
ご自身の希望を叶える売却方法を見つけるために、これから各選択肢を詳しく見ていきましょう。
買取と下取り、どっちがお得?
車の売却で最初に悩むのが「買取」と「下取り」の違いです。
簡単に言うと、「買取」は中古車買取専門店に車を売却することを指します。
一方で「下取り」は、新しい車を買うディーラーに今まで乗っていた車を引き取ってもらうことを意味します。
どちらがお得かというと、価格面では買取専門店に売る「買取」の方が高くなる傾向にあります。
一般的に、10万円以上の差がつくことも珍しくありません。

結局、どっちを選べばいいの?

高く売りたいなら買取、手間をかけたくないなら下取りが基本です。
ご自身の価値観に合わせて選ぶことが、後悔しないための第一歩となります。
高く売るなら「買取」がおすすめな理由
なぜ買取の方が高く売れる傾向にあるのでしょうか。
それは、買取専門店が最新の中古車市場の相場を基準に、車の価値を正当に評価してくれるからです。
ディーラーの下取りは、あくまで新車販売のサービスの一環という側面が強くなります。
買取業者は、国内での再販売はもちろん、海外への輸出など独自の多様な販売ルートを持っています。
このため、特定のモデルや走行距離の車でも、それを最も高く評価する販路を見つけてくれるのです。
複数の業者に見積もりを依頼すれば、自然と競争が生まれて査定額が上がりやすくなるのも大きな利点でしょう。
買取のメリット |
---|
業者間の競争原理で価格が上がりやすい |
中古車市場の相場が直接反映される |
多様な販路があるため、どんな車でも価値がつきやすい |
カスタムパーツなども評価の対象になる場合がある |
価格を最優先に考えるなら、複数の買取業者を比較検討することが最も賢い選択です。
手間を省くなら「下取り」も選択肢
価格面では買取に劣るものの、下取りにはそれを補って余りあるメリットがあります。
それは、車の売却から新車購入までの手続きが一度に完了するという圧倒的な手軽さです。
ディーラーの窓口ひとつで、今の車の査定、売却手続き、そして新しい車の購入契約まで全てを任せられます。
複数の業者と個別に連絡を取ったり、査定の日程を調整したりする手間が一切かからないのは、忙しい方にとって大きな魅力です。
下取りのメリット |
---|
売却と購入の窓口が一つで済む |
面倒な手続きを全てディーラーに任せられる |
新車の納車日まで今の車に乗り続けられる |
信頼できるディーラーとのやりとりで安心感がある |

手続きが全部一か所で終わるのは楽でいいな…

時間や手間を節約したい方には、下取りがぴったりの方法です。
売却と購入をスムーズに進めたいなら、下取りは有力な選択肢になります。
個人売買やオークションという方法も
買取や下取り以外に、中間業者を介さずに自分で直接次の買い手を見つける「個人売買」という方法もあります。
また、業者向けのオークションに代行出品してもらうサービスも存在します。
これらの方法は、業者の利益や手数料が上乗せされないため、うまくいけば最も高い金額で売れる可能性があります。
しかし、車の名義変更といった専門的な手続きや、お金のやり取り、売却後のクレーム対応まで、すべて自分自身で責任を持って行う必要があります。
個人売買・オークションの注意点 |
---|
名義変更などの手続きが複雑で手間がかかる |
代金の未払いや持ち逃げといった金銭トラブルのリスク |
売却後に見つかった不具合へのクレーム対応 |
買い手が見つかるまで時間がかかることがある |
車の知識が豊富で、時間に余裕があり、万が一のトラブルにも対処できる自信がある人向けの上級者向けの方法といえます。
【結論】車の売却先選びフローチャート
ここまでの内容を整理し、あなたにぴったりの売却方法がわかる簡単なフローチャートを用意しました。
いくつかの質問に答えるだけで、進むべき道が見えてきます。
- 質問1:とにかく価格を重視しますか?
- はい → 質問2へ進む
- いいえ → 質問3へ進む
- 質問2:手続きの複雑さやトラブルのリスクを受け入れられますか?
- はい → 「個人売買・オークション」が最高値を目指せます
- いいえ → 「買取(一括査定)」で複数社を比較するのがおすすめです
- 質問3:次に購入する車は決まっていますか?
- はい → 「下取り」が最も手間がかかりません
- いいえ → 「買取」でまず車を売却し、じっくり次の車を探しましょう
このフローチャートを参考に、あなたの状況に最も合う売却方法を選んでください。
おすすめの車買取サービスを比較
フローチャートで「買取」を選んだ方には、複数の買取業者へ一度に査定依頼ができる「一括査定サイト」の利用をおすすめします。
簡単な入力だけで愛車の相場を知ることができ、効率的に最高額を目指せます。
各サイトには特色があるため、ご自身の考えに合ったサービスを選ぶことが満足への近道です。
ここでは代表的な3つのサービスを比べてみましょう。
サービス名 | 提携業者数 | 特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
カーセンサー | 700社以上 | 業界トップクラスの提携業者数。電話なしでメール連絡のみを希望できる機能も搭載 | 多くの業者を比較して、少しでも高く売りたい人 |
MOTA | 非公開 | 査定額を提示した上位3社とのみ交渉する仕組み。しつこい営業電話の心配が少ない | 忙しくて多くの電話対応が難しい人 |
ナビクル | 120社以上 | 運営歴が長く、専任のオペレーターによるサポートが手厚い。売却相場をすぐに確認できる | 初めて車を売却するため、手順などに不安がある人 |
これらのサイトは無料で利用可能です。
まずは査定を申し込んで、あなたの愛車が持つ本当の価値を確かめてみてはいかがでしょうか。
- 買取と下取り、どっちがお得?
- 高く売るなら「買取」がおすすめな理由
- 手間を省くなら「下取り」も選択肢
- 個人売買やオークションという方法も
- 【結論】車の売却先選びフローチャート
- おすすめの車買取サービスを比較
車を売るなら!高く売るための注意点
売却先が決まったら、次は「どうすれば少しでも高く、損せずに売れるか」を考える段階です。
実は、売却するタイミングや査定前の少しの工夫、交渉のコツを知っているだけで、査定額が数万円から、時には数十万円も変わることがあります。
この章では、愛車の価値を最大限に引き出すための具体的な注意点を解説します。
タイミングの見極め方から、スムーズな手続き、査定額アップのポイント、そして価格交渉のコツまで、知っているだけで有利に進められる情報ばかりです。
これらのポイントを押さえて、後悔のない車売却を実現しましょう。
車を売るなら何月がベスト?
車の査定額は一年中同じではありません。
売却する時期によって、査定額は大きく変動します。
愛車を最も高く売却したいなら、中古車市場の需要が高まる1~3月が絶好のタイミングです。
この時期は、新生活の準備で車を購入する人が増えるため、買取店は在庫を確保しようと買取価格を上げる傾向にあります。
次に狙い目なのが、買取店の半期決算にあたる9月です。
この時期も決算目標を達成するために、通常より高い査定額が提示されることがあります。

一番いいタイミングで売りたいけど、いつがいいんだろう?

1~3月、または9月を目標に準備を進めるのがおすすめです。
もし売却を急いでいないのであれば、これらの需要期や決算期を意識して計画を立てることが、高価買取を実現する賢い戦略です。
売却手続きの流れと必要書類
車の売却は、手続きが複雑で面倒に感じるかもしれません。
しかし、事前に全体の流れと必要な書類を把握しておくだけで、驚くほどスムーズに進めることが可能です。
基本的な流れは、「査定依頼→実車査定→契約→書類の引き渡し→車両の引き渡し→入金」となります。
この中で、ご自身で準備する必要がある書類をあらかじめ揃えておくと、契約当日に慌てることがありません。
普通自動車の場合、一般的に以下の書類が必要になります。
書類の種類(普通自動車の場合) | 備考 |
---|---|
自動車検査証(車検証) | 通常は車に常備 |
印鑑登録証明書 | 発行から1ヶ月以内のもの |
実印 | 印鑑登録証明書と同じ印鑑 |
自動車損害賠償責任保険証明書 | 車検証と一緒に保管されていることが多い |
自動車納税(または軽自動車税)証明書 | 紛失した場合は再発行 |
リサイクル券 | 紛失しても預託状況の照会が可能 |
譲渡証明書や委任状は、買取店側で用意してくれることがほとんどです。
事前にこれらの書類をチェックリストに沿って確認・準備しておけば、安心して売却手続きに臨めます。
査定前にやるべき準備とポイント
査定額を少しでも上げるために、査定士に良い印象を与えることは大切です。
そのために誰でも簡単にできるのが、査定前に車を綺麗に清掃しておくことです。
走行に影響のない小さな傷やへこみは、無理に修理する必要はありません。
修理にかかる費用が、査定額のアップ分を上回ってしまうケースがほとんどだからです。
それよりも、洗車をして外装をピカピカにし、車内も隅々まで掃除機をかけましょう。
特に、タバコやペットの臭い、シートのシミはマイナス評価につながりやすいため、消臭剤を使ったり、できる範囲で汚れを落としたりしておくことをおすすめします。

小さな傷があるけど、直してから査定に出した方がいいのかな?

無理に修理する必要はありません。それよりも内外装を綺麗にしておきましょう。
「この車は大切に乗られてきた」という印象が査定士に伝われば、プラスの評価につながる可能性があります。
お金をかけずにできる準備で、愛車の価値を最大限にアピールしましょう。
損しないための価格交渉のコツ
査定士から提示された金額が、必ずしもその車の最高額とは限りません。
安く買い叩かれるのを防ぎ、納得のいく価格で売却するためには、複数の買取業者から見積もりを取る「相見積もり」が絶対に必要です。
1社だけの査定では、提示された金額が高いのか安いのか判断する基準がありません。
しかし、2社、3社と査定を受けることで、ご自身の愛車の適正な相場が見えてきます。
その最高額を基準に「他の会社では〇〇円でした」と伝えれば、それが強力な交渉材料となります。
即決を迫られても「一度持ち帰って検討します」と冷静に対応し、焦らないことが重要です。

交渉って苦手なんだけど、どうすれば安く買い叩かれない?

大丈夫です。「他の会社の査定額も見てから決めたい」と伝えるだけで、有利に交渉を進められます。
自分の車の価値を知り、複数の選択肢を持つことが、交渉を有利に進めるための最大の武器になります。
手間を惜しまず相見積もりを取ることが、後悔しないための最善策です。
ローン中の車でも問題なく売れる?
「まだ自動車ローンが残っているから売却はできない」と考えている方もいるかもしれませんが、心配は要りません。
ローン返済中の車であっても、正しい手順を踏めば問題なく売却できます。
ローンで購入した車の所有者名義は、多くの場合ディーラーや信販会社になっています。
車を売却するには、まずこの所有権を自分に移す「所有権解除」という手続きが必要です。
一般的には、車の売却代金でローンの残りを一括返済し、所有権解除を行います。
こうした複雑な手続きは、買取店が代行してくれるケースがほとんどです。

まだローンが残ってるから売れないと思ってた…。

売却代金でローンを完済する手続きが一般的ですので、まずは査定を受けてみましょう。
査定額がローン残高を上回れば、差額を受け取ることができます。
まずはご自身の愛車にいくらの価値があるのか、査定を受けて確認することから始めましょう。
よくある質問(FAQ)
- Q売却後の自動車税はどうなりますか?
- A
普通自動車を年度の途中で売却した場合、残りの期間分の自動車税は月割りで還付されるのが一般的です。
一方で、軽自動車税には還付の制度がありません。
どちらの場合も、翌年度からの納税義務はなくなります。
売買契約を結ぶ際に、こうした自動車税 手続きについて買取業者がどのように対応してくれるかを確認しておきましょう。
- Q車検が残り少ないのですが、査定額は下がりますか?
- A
車検 残り期間が長いほど査定額は高くなる傾向にありますが、売却のために高額な費用をかけて車検を通す必要はありません。
なぜなら、車検費用が査定額の上乗せ分を上回ってしまうことがほとんどだからです。
車検が切れる直前でも、そのままの状態で査定に出すことをおすすめします。
買取業者は自社で安く車検を通せるため、大きなマイナス評価にはなりにくいです。
- Q査定だけでも依頼できますか?出張査定は本当に無料ですか?
- A
はい、査定だけの依頼も全く問題ありません。
多くの買取業者では、出張査定を無料で実施しています。
まずは自分の車の価値を知りたいという目的だけでも、気軽に利用できます。
査定を受けたからといって必ず売却する必要はないので、ご安心ください。
複数の業者の査定額を比較検討することが、納得のいく売却への第一歩です。
- Q走行距離が多い車は、やはり安くなってしまうのでしょうか?
- A
走行距離が査定額に影響するのは事実ですが、一概に「多いから価値がない」と決まるわけではありません。
走行距離 査定影響は、年式とのバランスで判断されます。
一般的に、年間の標準走行距離は1万kmとされています。
これを大きく超えるとマイナス評価になりやすいですが、定期的にメンテナンスされてきた状態の良い車であれば、中古車 買取相場よりも高く評価されることもあります。
- Q小さな傷やへこみは修理してから査定に出すべきですか?
- A
いいえ、小さな傷 修理はせず、そのままの状態で査定に出す方がお得です。
修理にかかった費用以上に査定額が上がることは、ほとんどありません。
買取業者は自社の提携工場などで安く修理できるため、傷があることを前提に査定してくれます。
無理に直すよりも、洗車や車内清掃をして「大切に乗られてきた車」という印象を与える方が、査定額アップにつながりやすいです。
- Q一括査定サイトを利用すると、しつこい電話が来そうで心配です。
- A
お気持ちはよくわかります。
確かに複数の業者から連絡が来ることがあります。
しかし、最近は電話対応の負担を減らす工夫がされたサービスも多いです。
例えば、査定額を提示した上位3社とのみやり取りする仕組みのサイトや、連絡方法をメールに限定できるサイトも存在します。
各サイトの特色を一括査定サイト 比較でしっかり確認し、自分に合ったサービスを選ぶと安心して利用できます。
まとめ
愛車の売却は、「どこで」「どのように」売るかを知っているだけで、手元に残る金額が大きく変わります。
この記事では、あなたの状況に合った最適な売却方法を見つけ、損をしないためのポイントを解説しました。
- 高く売るなら「買取」、手間を省くなら「下取り」という基本の使い分け
- 複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」の重要性
- 売却に最適な時期の見極めや査定前の清掃といった少しの工夫
次のステップは、あなたの愛車が持つ「本当の価値」を把握することです。
まずは無料の一括査定を利用して、複数の買取店が提示する査定額を比較することから始めてみませんか。
コメント