毎日飲む水について、水道水とミネラルウォーターのどちらが良いか迷いますよね。
安全性や成分について、わかりやすく知りたいという方も多いでしょう。また、値段の比較も気になるところです。海外の水事情との違いや、ウォーターサーバーという選択肢もあります。
そのまま飲める水道水は、塩素やカルキ抜きが気になることも。体を考えて、体にいい水はどっちか、体に悪い影響はないか考えるのは当然です。
水道水は危険だとか、ミネラルウォーターが体に悪いという話も耳にします。
この記事では、水道水とミネラルウォーターの違いを徹底解説します。沸騰させた場合の変化も含め、あなたの疑問にすべてお答えします。
- 水道水とミネラルウォーターの基本的な違い
- 安全性や成分、コストに関する客観的な比較
- それぞれの水を飲むメリット・デメリット
- ライフスタイルに合わせた最適な水の選び方
毎日の水選びの基本!水道水とミネラルウォーターの違い
- 水道水とミネラルウォーターの違いをわかりやすく解説
- 水道水とミネラルウォーターの成分の違いは何か
- 「水道水は危険」は誤解?日本の水道水の安全性
- 「ミネラルウォーターは体に悪い」と言われる理由
- 気になる水道水とミネラルウォーターの値段を比較
水道水とミネラルウォーターの違いをわかりやすく解説
私たちが日常的に口にする水道水とミネラルウォーター。どちらも無色透明で同じように見えますが、その正体は全く異なります。
最も大きな違いは「原水の種類」と「製造方法」、そして準拠する「法律」です。
水道水は、河川やダムの水を浄水場で処理して作られます。一方、ミネラルウォーターは特定の水源から採水された地下水が基本です。
まずは、この基本的な違いを表で確認してみましょう。
項目 | 水道水 | ミネラルウォーター |
---|---|---|
原水 | 河川、ダム、湖、地下水など | 特定の水源から採水された地下水 |
製造・処理 | 浄水場でろ過・消毒などの高度な処理を行う | 基本的にろ過・沈殿・加熱殺菌のみ |
供給方法 | 水道管を通じて各家庭へ供給 | ペットボトルなどの容器で販売 |
準拠法 | 水道法 | 食品衛生法 |
水道水は「作る水」、ミネラルウォーターは「自然の水」
水道水は、安全な水を安定的に供給することが目的です。
そのため、浄水場で化学的な処理を含めた高度な浄水処理が行われ、水道管を通って家庭に届くまでの安全を確保するために塩素で消毒されています。
対して、ミネラルウォーターは自然本来のおいしさやミネラル成分を活かすことが重視されます。
そのため、食品衛生法で定められた殺菌方法以外の処理は原則として認められていません。自然の恵みをそのままボトルに詰めているイメージです。
ポイント
水道水は安全性を最優先に「人工的に作る」水であり、ミネラルウォーターは自然の風味を活かす「自然由来」の水である、と理解すると分かりやすいでしょう。
水道水とミネラルウォーターの成分の違いは何か
水道水とミネラルウォーターの成分における最も大きな違いは、「ミネラル含有量」と「塩素の有無」です。これらの違いが、味や風味、そして体への影響に関わってきます。
ミネラル含有量の違いと「硬度」
ミネラルウォーターは、その名の通り地層から溶け出したミネラル分(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど)を含んでいるのが特徴です。
このミネラル含有量は製品によって様々で、含有量を示す指標として「硬度」が用いられます。
硬度は水1リットルあたりに含まれるカルシウムとマグネシウムの量から計算され、一般的に以下のように分類されます。
硬度の分類(WHOの基準)
- 軟水:0~60mg/L未満
- 中程度の硬水:60~120mg/L未満
- 硬水:120~180mg/L未満
- 非常な硬水:180mg/L以上
日本の水道水や国産のミネラルウォーターの多くは、口当たりがまろやかで飲みやすい軟水です。一方、ヨーロッパ産などの海外のミネラルウォーターには、ミネラルが豊富な硬水が多く見られます。
塩素の有無が味を左右する
水道水の成分で最も特徴的なのは、消毒のために加えられる「塩素」です。水道法により、蛇口の時点で一定の塩素濃度(遊離残留塩素として0.1mg/L以上)を保つことが義務付けられています。
この塩素が、水道水特有の「カルキ臭」の原因となります。多くの人にとって、水道水とミネラルウォーターの味の最も大きな違いは、この塩素の匂いや味に起因するものです。
ミネラルウォーターには、もちろん塩素は含まれていません。そのため、カルキ臭がなく、採水地の自然な水の風味を味わうことができます。
補足
日本の水道水のほとんどは硬度が100mg/L以下の軟水です。これは日本の地形が急峻で、水が地中にとどまる時間が短く、ミネラルが溶け込みにくいことが理由とされています。
「水道水は危険」は誤解?日本の水道水の安全性
「水道水は危険」「そのまま飲むのは不安」といった声を聞くことがあります。
その背景には、カルキ臭や、発がん性が指摘される「トリハロメタン」の存在があるようです。しかし、結論から言うと、日本の水道水は世界最高レベルの安全性を誇ります。
世界一厳しい?水道法の水質基準
日本の水道水は「水道法」という法律によって厳しく管理されています。この法律で定められた水質基準は、人の健康を守ることを目的に、実に51項目にも及びます。
この基準は、生涯にわたって毎日飲み続けても健康に影響が生じない水準として、科学的知見に基づいて設定されています。まさに、世界で最も厳しい基準の一つと言えるでしょう。
項目 | 基準値 | 健康への影響など |
---|---|---|
一般細菌 | 1mL中に100個以下 | 水の汚染指標。病原菌の存在を示唆する。 |
大腸菌 | 検出されないこと | し尿汚染の指標。 |
総トリハロメタン | 0.1mg/L以下 | 塩素処理で発生。発がん性の疑いが指摘されている。 |
鉛及びその化合物 | 0.01mg/L以下 | 貧血や神経系の障害などを引き起こす可能性がある。 |
残留塩素 | 1mg/L以下 | 消毒効果の指標。高濃度だと味や匂いに影響。 |
気になるトリハロメタンや塩素は?
特に不安視されがちな総トリハロメタンですが、基準値は0.1mg/L以下と非常に厳しく設定されています。
これは、体重50kgの人が毎日2リットルを70年間飲み続けても、がんになる確率が10万分の1となるレベルです。極めて安全な水準に管理されていることがわかります。
また、消毒のための塩素も、おいしさの観点からは目標値が1mg/L以下と定められており、健康に影響のない範囲で、かつ匂いを感じにくいレベルに調整されています。
このように、日本の水道水は「危険」どころか「極めて安全」と言うのが正しい評価です。
注意点
ただし、水道水が安全なのは浄水場から蛇口までです。古い建物だと、宅内の水道管が鉛製の場合があり、鉛が溶け出すリスクもゼロではありません。
気になる場合は、朝一番の水はしばらく流してから使う(捨て水)ことをおすすめします。
「ミネラルウォーターは体に悪い」と言われる理由
安全でおいしいイメージのあるミネラルウォーターですが、一方で「体に悪い」という説を聞いたことはないでしょうか。
これは特定の条件下においては、あながち間違いとは言えない場合があります。主な理由として「硬度の高さ」と「雑菌のリスク」が挙げられます。
硬水が体に合わない場合がある
前述の通り、特にヨーロッパ産のミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムを豊富に含む「硬水」が多くあります。
これらのミネラルは体に必要な栄養素ですが、過剰に摂取すると体に負担をかける可能性があります。
特に、胃腸が弱い人や腎機能が未熟な乳幼児が硬水を飲むと、お腹がゆるくなったり、下痢をしたりすることがあります。
また、マグネシウムには便を軟らかくする作用があるため、体質によっては影響が出やすいです。
開封後の雑菌繁殖のリスク
水道水は塩素によって殺菌されているため、蛇口から出た後もしばらくは雑菌が繁殖しにくい状態です。しかし、ミネラルウォーターにはこの塩素が含まれていません。
そのため、一度開封すると空気中の雑菌が混入し、時間とともに繁殖するリスクがあります。
特に、ペットボトルに直接口をつけて飲む「口飲み」をすると、口内の細菌がボトル内に入り込み、急激に菌が増殖する可能性があります。
結論として
「ミネラルウォーターが体に悪い」というのは、主に硬水が体質に合わないケースや、開封後の管理が不適切な場合を指します。
一般的な健康な成人が、国産の軟水のミネラルウォーターを適切に飲用する分には、全く問題ありません。自分の体質や飲むシーンに合わせて水を選ぶことが大切です。
気になる水道水とミネラルウォーターの値段を比較
毎日飲む水だからこそ、コストパフォーマンスは非常に重要な選択基準です。
ここでは、水道水と市販のミネラルウォーターの値段を具体的に比較してみましょう。その差は歴然としています。
結論から言うと、コスト面では水道水が圧倒的に安価です。その価格差は、1リットルあたり数百倍にもなります。
驚きのコスト差!具体的な価格は?
まず水道水の価格です。これは地域によって多少異なりますが、東京都水道局のデータを参考にすると、1リットルあたりの単価は約0.24円とされています。
1,000リットル使っても、わずか240円程度です。
一方、ミネラルウォーターの価格はどうでしょうか。スーパーやコンビニ、ECサイトでの販売価格には幅がありますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 2Lペットボトル:1本あたり約100円~200円(1Lあたり50円~100円)
- 500mlペットボトル:1本あたり約100円~150円(1Lあたり200円~300円)
仮に、比較的安価な2Lペットボトル(1Lあたり50円)と比較しても、水道水の価格はその200分の1以下ということになります。
1Lあたりの価格(目安) | 1日2L飲んだ場合の年間コスト | |
---|---|---|
水道水 | 約0.24円 | 約175円 |
ミネラルウォーター(2Lボトル) | 約50円 | 約36,500円 |
ミネラルウォーター(500mlボトル) | 約100円 | 約73,000円 |
※水道水は東京都水道局の単価を、ミネラルウォーターは一般的な市場価格を参考に算出。
年間にすると大きな差額に
上の表のように、1人が毎日2リットルの水を飲むと仮定して年間のコストを計算すると、その差は非常に大きくなります。
水道水なら年間200円以下で済むのに対し、ミネラルウォーターだと数万円の出費になります。経済性を最優先するならば、選択肢は水道水一択と言えるでしょう。
目的別!水道水とミネラルウォーターの違いを活かす方法
- 日本の水道水はそのまま飲める!美味しく飲む工夫
- 水道水を沸騰させると成分はどう変化する?
- ウォーターサーバーと水道水を比較!メリットは?
- 海外の水道水は飲めない?日本との大きな違い
- 水道水の塩素の役割とカルキ抜きの方法
- 総まとめ|水道水とミネラルウォーターの違いと選び方
日本の水道水はそのまま飲める!美味しく飲む工夫
これまでの解説で、日本の水道水が非常に安全で、そのまま飲める高品質な水であることをご理解いただけたかと思います。
世界的に見ても、蛇口をひねるだけで安全な水が飲める国は限られています。これは日本の誇るべきインフラです。
しかし、安全だとわかっていても、やはりカルキ臭が気になってしまうという方も少なくありません。ここでは、水道水をもっと美味しく飲むための簡単な工夫をいくつかご紹介します。
手軽にできるカルキ臭対策
水道水の味を損ねている主な原因は、消毒用の塩素(カルキ)です。この塩素は揮発性(気体になりやすい性質)を持っているので、少し工夫するだけで簡単に取り除くことができます。
水道水を美味しくする簡単テクニック
- 汲み置きする:フタを開けた容器に水道水を入れ、一晩冷蔵庫で冷やしておくだけで塩素が抜けて味がまろやかになります。
- 沸騰させる:詳しくは後述しますが、沸騰させることで塩素を飛ばすことができます。
- レモン汁を加える:レモンに含まれるビタミンCが塩素を分解してくれます。数滴加えるだけでカルキ臭が気にならなくなります。
- 備長炭を入れる:備長炭の表面にある無数の小さな穴が、塩素や不純物を吸着してくれます。水差しに炭と水を入れておくだけでOKです。
浄水器の活用でさらに美味しく
より手軽に、かつ安定して美味しい水道水を飲みたい場合には、浄水器の利用が最もおすすめです。
浄水器は、活性炭フィルターなどを使って塩素やトリハロメタン、その他の微細な不純物を除去してくれます。
蛇口に直接取り付けるタイプや、ポット型、シンクの下に設置するビルトイン型など、様々な種類があります。
ミネラルウォーターを買い続けるよりも経済的で、ペットボトルのゴミが出ないという環境面のメリットも大きい選択肢です。
水道水を沸騰させると成分はどう変化する?
「安全のために水道水は一度沸騰させてから飲む」という方は多いでしょう。特に赤ちゃんのミルク作りなどでは、沸騰させた「湯冷まし」を使うのが一般的です。
では、水道水を沸騰させると、具体的にどのような変化が起こるのでしょうか。
沸騰のメリット:塩素とトリハロメタンの除去
沸騰させることの最大のメリットは、有害性が指摘される可能性のある物質を除去できることです。
具体的には、カルキ臭の原因である「残留塩素」と、発がん性が懸念される「総トリハロメタン」です。
残留塩素は沸騰するとすぐに気化して除去されます。そのため、カルキ臭がなくなり、口当たりがまろやかなお湯(白湯)になります。
これが、お茶やコーヒーが美味しくなる理由です。
沸騰の注意点:トリハロメタンは沸騰直後に増加する
一方で、沸騰には注意すべき点もあります。実は、総トリハロメタンは水が沸騰し始めた直後に一時的に濃度が増加するという性質を持っています。
これは、水温が上がる過程で化学反応が促進されるためです。
トリハロメタンを確実に除去するためには、ただ沸騰させるだけでなく、フタを開けたまま10分~15分程度、沸かし続ける必要があります。
沸騰させる際の重要ポイント
カルキ臭(塩素)を抜くだけなら沸騰直後で十分ですが、トリハロメタンの除去を目的とする場合は、必ず10分以上沸かし続けるようにしてください。
短時間の沸騰は、かえってトリハロメタンを濃縮させてしまう可能性があります。
また、沸騰させると水に溶け込んでいた酸素(溶存酸素)も抜けてしまうため、「味が落ちる」と感じる人もいます。メリットとデメリットを理解した上で、目的に応じて使い分けることが大切です。
ウォーターサーバーと水道水を比較!メリットは?
水道水の手軽さと、ミネラルウォーターの美味しさ。その両方の「いいとこ取り」をしたいというニーズに応えるのがウォーターサーバーです。
近年、家庭やオフィスで急速に普及しています。
ここでは、第三の選択肢としてウォーターサーバーと水道水を比較し、そのメリット・デメリットを解説します。
ウォーターサーバー最大のメリットは「利便性」と「味」
ウォーターサーバーを導入する最大のメリットは、何と言ってもその利便性の高さです。
- 冷水と温水がいつでも使える:飲みたいときにすぐ冷たい水が、お茶やコーヒー、カップ麺を作りたいときにすぐお湯が使えます。これは非常に便利です。
- 美味しい水が飲める:専門メーカーが提供する高品質な天然水や、RO膜で不純物を徹底的に除去したRO水を手軽に味わえます。
- 重い水を運ぶ手間がない:定期的に自宅まで水を配送してくれるため、スーパーで重いペットボトルを買って運ぶ重労働から解放されます。
水道水と比較した場合のデメリット
もちろん、メリットばかりではありません。水道水と比較した場合のデメリットもしっかり理解しておく必要があります。
メリット | デメリット |
---|---|
冷水・温水がすぐに使える | 月額コストがかかる(水道水より高額) |
味が美味しい | 設置スペースが必要になる |
水を買いに行く手間が省ける | ボトルの交換や保管が手間になる場合がある |
災害時の備蓄水になる | 定期的なメンテナンスが必要 |
新しい選択肢:水道水補充型ウォーターサーバー
最近では、重いボトルの交換が不要な「水道水補充型」や「水道直結型」のウォーターサーバーも人気です。
これは、水道水をサーバー内の高性能フィルターで浄水して使うタイプで、ボトルの受け取りや保管の手間がなく、料金も定額制で使い放題というメリットがあります。
コストは水道水よりかかりますが、「美味しさ」と「利便性」を重視するなら、ウォーターサーバーは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
ライフスタイルに合わせて検討する価値は十分にあります。
海外の水道水は飲めない?日本との大きな違い
海外旅行や出張の際に気になるのが、現地の水道水事情です。
日本では当たり前のように蛇口の水を飲みますが、世界的に見れば、水道水がそのまま飲める国は少数派です。この違いはどこから来るのでしょうか。
飲めない理由は「水質」と「インフラ」
海外の水道水が飲用に適さない主な理由は、大きく分けて二つあります。
一つは、日本の水とは異なる「水質(硬度)」の問題。もう一つは「水道インフラの整備状況」です。
ヨーロッパの多くの地域では、水質が「硬水」です。石灰岩質の土壌をゆっくりと水が流れるため、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を多く含みます。
日本人が飲み慣れていない硬水を飲むと、お腹を壊す原因になることがあります。
また、発展途上国などでは、そもそも浄水施設の能力が不十分であったり、水道管が老朽化していて、蛇口から出るまでに汚染されてしまったりするケースが少なくありません。
細菌やウイルスが混入しているリスクがあり、飲用は非常に危険です。
海外での水の飲み方
海外滞在中は、安全のために以下の点を徹底することをおすすめします。
- 飲用には必ず市販のミネラルウォーター(ペットボトル)を購入する。
- 氷にも注意する。水道水で作られた氷でもお腹を壊すことがある。
- 歯磨きやうがいの水も、気になる場合はミネラルウォーターを使うのが無難。
この事実を知ると、いかに日本の水道インフラが優れていて、恵まれた環境にあるかがよく分かります。海外の状況と比較することで、日本の水道水の価値を再認識できます。
水道水の塩素の役割とカルキ抜きの方法
水道水の味を語る上で避けて通れないのが「塩素」の存在です。
多くの人が「カルキ臭」として認識するこの匂いの正体であり、水道水を敬遠する一番の理由かもしれません。
しかし、この塩素は私たちの安全を守るために不可欠な役割を担っています。
安全を守るための「塩素消毒」
水道水は、浄水場から長い水道管を通って各家庭に届けられます。その過程で、万が一にも病原菌が繁殖しないように、殺菌作用を持つ塩素が加えられています。これが塩素消毒です。
水道法では、蛇口(給水栓)において遊離残留塩素を0.1mg/L以上に保つことが定められています。これは、蛇口から出る水にまで殺菌力が持続していることを保証するためです。
この塩素のおかげで、私たちはいつでも安全な水を飲むことができるのです。
改めて解説!カルキ抜きの具体的な方法
塩素は安全のために必要ですが、飲むときにはやはり気になります。前述もしましたが、改めてカルキ抜き(塩素の除去)の具体的な方法をまとめておきましょう。
どれも家庭で簡単に実践できます。
【再確認】家庭でできるカルキ抜き
- 沸騰させる:最も確実で手っ取り早い方法です。ヤカンなどのフタを開けて沸騰させれば、塩素は気化して飛んでいきます。
- 汲み置きする:フタをしない容器に水を汲んで、風通しの良い場所に半日~1日置いておくだけです。冷蔵庫に入れるだけでも効果があります。
- 日光に当てる:紫外線にも塩素を分解する働きがあります。透明なガラス瓶などに入れて、2~3時間ほど日光に当てると良いでしょう。
- レモン汁やビタミンCを入れる:レモン一切れや市販のビタミンC粉末を少量加えるだけで、化学反応で塩素が中和されます。
これらの方法を使えば、水道水の安全性を享受しつつ、塩素の匂いを気にすることなく美味しく水を飲むことができます。ぜひ、ご家庭で試してみてください。
総まとめ|水道水とミネラルウォーターの違いを理解し選ぼう
この記事では、水道水とミネラルウォーターについて、安全性や成分、コストなど様々な角度から比較してきました。
最後に、この記事の要点をリスト形式でまとめます。あなたのライフスタイルに最適な水を選ぶための参考にしてください。
- 水道水は河川の水を浄水場で処理した「人工的な水」
- ミネラルウォーターは特定の水源から採水した「自然の水」
- 準拠する法律が異なり、水道水は水道法、ミネラルウォーターは食品衛生法
- 成分の主な違いはミネラル含有量と塩素の有無
- 日本の水道水は世界最高レベルの安全性を誇る
- 「水道水が危険」というのは誤解で、水質基準は非常に厳しい
- ミネラルウォーターは硬水が体質に合わない場合や、開封後の雑菌に注意が必要
- コストは水道水が圧倒的に安価で、ミネラルウォーターの数百分の一
- 水道水のカルキ臭は沸騰や汲み置きで簡単に除去できる
- 沸騰でトリハロメタンを除去するには10分以上の加熱が必要
- ウォーターサーバーは味と利便性に優れるがコストがかかる
- 水道水補充型のウォーターサーバーという選択肢もある
- 海外では水道水が飲めない国が多く、ミネラルウォーターの購入が基本
- 塩素は水道水の安全を守るために不可欠な役割を担っている
- 最終的にどちらが良いかは個人の価値観やライフスタイルによって決まる
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