美味しいゆで卵の作り方をお探しではありませんか。理想の半熟加減や、茹で時間の調整は意外と難しいものです。また、水から茹でるべきか、お湯からが良いのか迷うこともあります。
この記事では、卵のひび割れを防ぐコツや、つるんと気持ちよく殻のむき方ができる秘訣を解説します。さらに、レンジを使った簡単な調理法や、ラーメンに合う味玉レシピも紹介します。
ゆで卵の正しい保存方法と賞味期限、気になる栄養や茹でる際に塩を入れる意味まで、あらゆる疑問にお答えします。この記事を読めば、ゆで卵マスターになれるはずです。
- 好みの固さに仕上げるための正確な茹で時間の目安
- ひび割れ防止や殻をきれいにむくための失敗しないコツ
- 電子レンジや味付け卵など毎日の食事が豊かになる簡単アレンジレシピ
- 調理後のゆで卵を安全に美味しく保つための正しい保存方法と賞味期限
基本を網羅!失敗しないゆで卵の作り方
- 茹で時間で調整!好みの固さにする方法
- とろーり絶品!半熟ゆで卵の作り方
- 水から茹でるかお湯から茹でるかの違い
- 冷蔵庫からの卵でひび割れさせないコツ
- つるんと剥けるゆで卵の殻のむき方
茹で時間で調整!好みの固さにする方法
ゆで卵の魅力は、なんといっても茹で時間によって黄身の固さを自由自在にコントロールできる点にあります。あなたの好みにぴったりのゆで卵を作るための、茹で時間の目安を詳しく解説します。
結論から言うと、沸騰後6分から12分の間で調整することで、とろとろの半熟からしっかり固茹でまで作り分けることが可能です。正確な時間を計るために、キッチンタイマーの使用を強く推奨します。
茹で時間と黄身の固さ 早見表
卵のサイズ(M~L寸)や火加減、水の量によって多少前後しますが、一般的な目安として以下の表を参考にしてください。この表は、沸騰したお湯に冷蔵庫から出したての卵を入れた場合の時間を基準としています。
沸騰後の茹で時間 | 黄身の状態 | おすすめの食べ方 |
---|---|---|
6分~7分 | 液体状に近いとろとろの半熟。白身も柔らかい。 | ラーメンのトッピング、卵かけご飯風 |
8分~9分 | 中心部がしっとりとした鮮やかなオレンジ色の半熟。 | 味付け卵、サラダ、お弁当 |
10分~11分 | 黄身の中心にわずかに柔らかさが残る、しっとりした固茹で。 | サンドイッチ、タルタルソース |
12分以上 | 黄身全体がしっかりと固まった、パサつきのない固茹で。 | おでんの具、煮物、サラダのトッピング |
調理のポイント
ゆで卵を作る際は、いくつかのポイントを押さえることで、より確実に理想の固さに仕上げられます。まず、鍋に入れる卵の量です。卵が多すぎるとお湯の温度が下がりやすくなるため、鍋のサイズに合わせて調整してください。
卵が重ならない程度の個数が理想的です。また、茹で上がった卵は、すぐに冷水に取ることが重要になります。予熱で黄身に火が通り過ぎるのを防ぎ、固さをキープする効果があります。
このように、茹で時間を正確に管理することが、美味しいゆで卵作りにおける最初のステップです。まずは基本となる8分や12分から試してみて、ご家庭のコンロの火力に合わせたベストな時間を見つけていくと良いでしょう。
とろーり絶品!半熟ゆで卵の作り方
数あるゆで卵の中でも、特に人気が高いのが「半熟ゆで卵」ではないでしょうか。ラーメンに乗せたり、ごはんに乗せたりと、そのとろりとした食感は多くの人を魅了します。ここでは、失敗しない絶品半熟ゆで卵の作り方を掘り下げて解説します。
最高の半熟卵を作るための結論は、「沸騰後、きっかり7~8分茹でて、即座に氷水で冷やす」ことです。この「茹で時間」と「急冷」の2点が、美しいオレンジ色の黄身を実現するための最も重要な理由となります。
半熟ゆで卵作りの具体的なステップ
誰でも失敗なく作れるよう、手順を具体的に説明します。用意するものは、卵、鍋、お玉、そして氷水です。たったこれだけで、お店のような半熟卵が家庭で再現できます。
- お湯を沸かす
鍋に卵が完全に浸かるくらいのたっぷりのお湯を入れ、強火で沸騰させます。 - 卵を入れる
お湯が完全に沸騰したら、火を中火にします。冷蔵庫から出したての冷たい卵を、お玉を使ってそっとお湯の中に入れます。 - 時間を計って茹でる
卵を入れたらすぐにキッチンタイマーをセットします。とろとろ半熟なら7分、しっとり半熟なら8分が目安です。茹でている間、時々お箸で卵を優しく転がすと、黄身が中央に寄りやすくなります。 - 氷水で急冷する
設定時間が来たら、すぐに卵を氷水に移します。最低でも3分以上、できれば5分ほどしっかりと冷やしてください。これにより、予熱による加熱を防ぎ、殻も剥きやすくなります。
半熟ゆで卵の注意点
半熟卵は固茹で卵に比べて日持ちしません。特に夏場や気温の高い時期は、食中毒のリスクを避けるため、作ったその日のうちに食べきるのが原則です。
また、卵の鮮度も重要になります。できるだけ新鮮な卵を使用することで、より美味しく安全に半熟の状態を楽しめます。保存する場合は必ず冷蔵庫に入れ、翌日中には消費するよう心がけましょう。
以上の手順と注意点を守ることで、あなたの食卓に美味しい半熟ゆで卵が並ぶはずです。ぜひ、この作り方をマスターして、日々の料理に活用してみてください。
水から茹でるかお湯から茹でるかの違い
ゆで卵の作り方には、大きく分けて「水から茹でる」方法と「お湯から茹でる」方法の二つが存在します。どちらの方法にもメリットとデメリットがあり、どちらが正解ということはありません。それぞれの特徴を理解し、状況に応じて使い分けるのが賢い選択です。
ここでは、両者の違いを徹底的に比較し、あなたが最適な方法を選べるようにサポートします。忙しい朝には時短になる方法、失敗したくない初心者向けの方法など、目的に合わせて選びましょう。
水から vs お湯から 徹底比較
それぞれの方法の長所と短所を、以下の表にまとめました。この比較を見れば、どちらの方法が自分に合っているか一目で分かります。
水から茹でる方法 | お湯から茹でる方法 | |
---|---|---|
メリット | ・温度変化が緩やかで卵がひび割れしにくい ・火にかけて放置できるので手間が少ない ・光熱費がわずかに安い傾向がある |
・茹で時間を正確に管理できる ・黄身が中央に寄りやすい ・調理時間が短い(時短になる) |
デメリット | ・茹で時間の管理が難しい(沸騰タイミングに左右される) ・黄身が偏りやすい ・全体の調理時間は長くなる |
・温度差で卵がひび割れしやすい ・お湯を沸かす手間がかかる ・火傷のリスクが少し高い |
結局どちらがおすすめ?
初心者の方や、ひび割れを絶対に避けたい場合は、温度変化の緩やかな「水から茹でる」方法がおすすめです。時間に余裕がある時に、じっくり作るのに向いています。
一方、半熟など特定の固さにこだわりたい方や、少しでも調理時間を短くしたい方は、「お湯から茹でる」方法が良いでしょう。茹で時間を正確にコントロールできるのが最大の強みです。
それぞれの具体的な手順
どちらの方法を選ぶにしても、正しい手順で行うことが成功の鍵です。
【水から茹でる場合】
鍋に卵と、卵が完全に浸るくらいの水を入れます。火にかけて沸騰するまでは中火、沸騰したら弱火にして好みの時間茹でます。茹で時間の目安は、沸騰後、固茹でなら約10分、半熟なら約5~6分です。
【お湯から茹でる場合】
前述の通り、鍋でたっぷりのお湯を沸かし、沸騰したらお玉でそっと卵を入れます。好みの時間茹でた後、冷水で急冷します。時間を正確に計ることが、この方法のポテンシャルを最大限に引き出します。
このように、それぞれの特性を理解することで、ゆで卵作りがさらに楽しく、効率的になります。ぜひ両方の方法を試してみて、自分のお気に入りを見つけてください。
冷蔵庫からの卵でひび割れさせないコツ
ゆで卵を作ろうとしたら、鍋の中で卵にひびが入って白身がはみ出してしまった、という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。特に冷蔵庫から出したばかりの冷たい卵を使うと、ひび割れのリスクは高まります。
しかし、いくつかの簡単なコツを押さえるだけで、この失敗は劇的に減らせます。結論として、「急激な温度変化を避ける」ことと、「卵の強度を高める工夫」がひび割れ防止の鍵となります。
ひび割れが起こる主な原因
卵の殻が割れてしまう主な原因は、急激な温度変化による膨張です。冷蔵庫で冷やされた卵をいきなり熱湯に入れると、卵内部の空気が急激に膨張し、その圧力に殻が耐えきれずに割れてしまいます。この現象は、卵の丸い方(気室という空気の部屋がある方)で特に起こりやすいです。
ひび割れを防ぐ3つの裏ワザ
冷蔵庫から出したての卵でも、以下の3つのコツを実践すれば、ひび割れを効果的に防ぐことができます。
- 卵のお尻に穴を開ける
画鋲や専用の穴あけ器を使って、卵の丸い方(お尻)に小さな穴を1つ開けます。この穴が内部の空気が膨張した際の逃げ道となり、圧力がかかりにくくなるため、ひび割れを劇的に防げます。 - 水に「お酢」や「塩」を入れる
茹でるお湯に少量のお酢や塩を加えるのも非常に有効です。お酢にはタンパク質を凝固させる働きがあります。万が一ひびが入っても、流れ出た白身を素早く固めてくれるため、被害を最小限に食い止められます。塩にも同様の効果が期待できます。水の量1リットルに対して、お酢なら大さじ1、塩なら小さじ1程度が目安です。 - 「水から」ゆっくり茹でる
前述の通り、水から茹でる方法は温度変化が緩やかなため、ひび割れのリスクが最も低い調理法です。時間に余裕がある場合は、この方法を選択するのが最も安全と言えるでしょう。
穴を開ける際の注意点
画鋲などを使って穴を開ける際は、深く刺しすぎないように注意してください。殻を貫通させるだけで十分です。また、ケガをしないように、指の扱いや画鋲の管理には細心の注意を払いましょう。
これらのコツを覚えておけば、もうゆで卵のひび割れに悩まされることはありません。特に穴あけは効果絶大なので、ぜひ一度試してみてください。きれいなゆで卵が作れると、料理の見た目も一段と良くなります。
つるんと剥けるゆで卵の殻のむき方
ゆで卵作りで最後の難関とも言えるのが「殻むき」です。殻がうまく剥けずに白身がボロボロになってしまうと、せっかくのゆで卵も台無しに感じてしまいます。しかし、いくつかの科学的な理由とコツを理解すれば、誰でも簡単につるんと殻を剥けるようになります。
その最大の秘訣は、「茹で上がった直後の徹底的な急冷」にあります。これにより、卵の白身が収縮し、殻と薄皮の間に隙間が生まれるため、驚くほど剥きやすくなるのです。
なぜ殻が剥きにくいのか?
殻が剥きにくい最大の原因は、卵が新鮮すぎることです。新鮮な卵は炭酸ガスを多く含んでおり、加熱によって白身のpHがアルカリ性に傾きにくいため、薄皮が白身に強く密着してしまいます。
逆に、産卵から1週間ほど経過した卵は、炭酸ガスが抜けて白身がアルカリ性に傾き、薄皮が剥がれやすくなります。ゆで卵には、少し古い卵の方が向いているというのは、このためです。
新鮮な卵しかない場合は?
購入したばかりの新鮮な卵しかない場合でも、諦める必要はありません。茹でる前に常温に30分ほど置いておくか、茹で時間を通常より1~2分長くすることで、多少剥きやすさが改善されることがあります。
ストレスフリーな殻むきの実践テクニック
科学的な理由を踏まえた上で、具体的な殻むきのテクニックを紹介します。この手順で、あなたも殻むき名人を目指しましょう。
- 茹で上がったら即、氷水へ
最も重要な工程です。茹で上がった卵は、お湯から上げたらすぐに氷水に投入し、5分以上しっかりと冷やします。中途半端な冷却は逆効果になることもあるため、芯までしっかり冷やすことを意識してください。 - 全体に細かくヒビを入れる
十分に冷えた卵を、シンクや固いテーブルの上で優しく転がし、殻全体にまんべんなく細かいヒビを入れます。大きなヒビを数カ所入れるよりも、全体を網目状にひび割れさせるのがポイントです。 - 流水の下で剥き始める
水道から細く水を流しながら、その下で殻を剥き始めます。ヒビの間から水が入り込み、薄皮と白身の間を滑らかにしてくれるため、つるんと剥がすことができます。卵の丸い方(気室がある方)から剥き始めると、きっかけが掴みやすいです。
この3ステップを実践するだけで、今までの苦労が嘘のように、きれいに殻が剥けるはずです。ボロボロになったゆで卵にサヨナラして、見た目も美しい完璧なゆで卵を食卓に並べましょう。
アレンジ自在!ゆで卵の作り方と豆知識
- レンジで時短!安全な作り方のポイント
- ラーメンに合うとろとろ味玉のレシピ
- ゆで卵の正しい保存方法と賞味期限
- 知って得するゆで卵の栄養と塩の効果
- 完璧なゆで 卵 作り方の総まとめ
レンジで時短!安全な作り方のポイント
「鍋でお湯を沸かすのが面倒」「コンロが一口しかなくて他の調理と並行したい」そんな時に便利なのが、電子レンジを使ったゆで卵の作り方です。しかし、何も知らずに卵をレンジにかけるのは非常に危険です。
ここでは、電子レンジでゆで卵を安全かつ手軽に作るための重要なポイントを解説します。結論から言うと、「卵の爆発を防ぐ対策」と「専用グッズの活用」が、レンジ調理成功の鍵を握ります。
【最重要】卵のレンジ加熱は原則NG!
まず大前提として、殻付きのままや、加熱前の黄身に手を加えていない卵を電子レンジで加熱すると、内圧が高まり爆発する危険性が非常に高いです。破片が飛び散ってレンジ庫内を汚すだけでなく、取り出す際に顔などに当たって火傷をする重大な事故につながる恐れもあります。
これから紹介する方法は、安全に配慮した手順ですが、調理の際は自己責任のもと、細心の注意を払って行ってください。
レンジで安全に調理するための必須条件
危険性を理解した上で、どうしてもレンジで調理したい場合は、以下の条件を必ず守ってください。
- 卵黄に穴を開ける
殻を割り、耐熱容器に入れた卵の黄身に、爪楊枝や竹串で数カ所穴を開けます。これにより、加熱による黄身の膜の膨張を防ぎ、爆発のリスクを低減させます。 - 水を加える
卵を入れた耐熱容器に、卵が完全に浸るくらいの水を加えます。水の存在が熱を均一に伝え、急激な温度上昇を和らげる緩衝材の役割を果たします。 - ラップはふんわりと
ラップをかける際は、蒸気の逃げ道を作るために、ふんわりとかけるか、数カ所に穴を開けておきましょう。
市販の専用グッズが最も安全で確実
前述の方法はあくまで応急処置的なものです。最も安全かつ確実にレンジでゆで卵を作りたいのであれば、市販の「電子レンジ用ゆで卵調理器」を使用することを強くおすすめします。
これらの製品は、科学的な設計に基づいて安全に調理できるように作られています。数百円から千円程度で購入でき、固茹でや半熟の調整機能が付いているものも多く、非常に便利です。説明書をよく読み、正しく使用すれば、失敗なく美味しいゆで卵が作れます。
レンジ調理のメリット
- お湯を沸かす必要がなく、大幅な時短になる
- 火を使わないので、夏場でもキッチンが暑くならない
- コンロが他の料理で塞がっていても調理できる
電子レンジは正しく使えば非常に便利な調理器具です。安全への配慮を最優先し、手軽なゆで卵作りを楽しんでください。
ラーメンに合うとろとろ味玉のレシピ
ラーメン屋さんのトッピングでおなじみの「味付け卵(味玉)」。あのお店で食べるような、黄身がとろりとして、味がしっかり染み込んだ味玉が家で作れたら最高ですよね。実は、意外と簡単に作ることが可能です。
美味しい味玉を作るための秘訣は、「絶妙な半熟加減のゆで卵」と「バランスの取れた漬けダレ」にあります。この二つさえマスターすれば、あなたも今日から味玉名人です。
味玉のベース!最高の半熟卵を準備する
まずは、味玉の主役となるゆで卵を準備します。前述の「とろーり絶品!半熟ゆで卵の作り方」を参考に、沸騰後7分茹でで、黄身が流れ出さない程度の絶妙な半熟卵を作りましょう。この半熟加減が、味玉の美味しさを大きく左右します。
黄金比!基本の漬けダレレシピ
次に、味の決め手となる漬けダレを作ります。色々なレシピがありますが、まずは基本となる黄金比率を覚えましょう。ご家庭にある調味料で簡単に作れます。
基本の漬けダレ(卵4~5個分)
- 醤油:大さじ4
- みりん:大さじ2
- 水:大さじ2
- 砂糖:小さじ1(お好みで)
上記の材料を小鍋に入れて一度軽く煮立たせ、アルコールを飛ばしてみりんの甘みを引き出します。その後、完全に冷ましておくのがポイントです。熱いタレに卵を漬けると、黄身が固まってしまいます。
漬けダレのアレンジ
基本のタレに、おろしニンニクやショウガ、ごま油、オイスターソースなどを少量加えるだけで、風味豊かなオリジナル味玉が作れます。色々試してお好みの味を見つけるのも楽しいです。
漬け込みの手順と時間
漬けダレが完全に冷めたら、いよいよ漬け込みです。ジップロックなどの密閉できるビニール袋に、殻をむいた半熟卵と冷めた漬けダレを入れ、空気を抜いて口を閉じます。袋を使うことで、少ないタレでも全体に味をいきわたらせることができます。
漬け込み時間は、お好みで調整してください。
- 半日(6~12時間):あっさりとした味付け。卵本来の味も楽しめます。
- 一晩(24時間):味がしっかり染み込み、お店に近い濃厚な味わいになります。
漬け込みすぎると塩辛くなってしまうため、長くても2日以内には食べるようにしましょう。完成した味玉は、ラーメンのトッピングはもちろん、おつまみやご飯のお供にも最適です。ぜひ、自家製絶品味玉に挑戦してみてください。
ゆで卵の正しい保存方法と賞味期限
まとめて作っておくと便利なゆで卵ですが、生卵よりも傷みやすいことをご存知でしょうか。正しい保存方法を知らないと、食中毒の原因になる可能性もあります。ここでは、ゆで卵を安全に美味しく保つための保存方法と、気になる賞味期限について詳しく解説します。
まず結論として、ゆで卵は必ず冷蔵庫で保存し、できるだけ早く食べきることが基本です。特に固さや殻の状態によって、日持ちする期間は大きく変わります。
殻付き vs 殻むき 保存期間の違い
ゆで卵の保存期間は、殻をむいているかどうかで大きく異なります。卵の殻には、外部の雑菌から中身を守るバリアの役割があるためです。
状態 | 保存場所 | 賞味期限の目安 | 注意点 |
---|---|---|---|
殻付き(ヒビなし) | 冷蔵庫 | 約1週間 | 完全に冷めてから保存容器に入れる。 |
殻付き(ヒビあり) | 冷蔵庫 | 2~3日 | 雑菌が繁殖しやすいため、早めに消費する。 |
殻むき | 冷蔵庫 | 当日~翌日 | 乾燥しないよう、水に浸して密閉容器で保存。 |
常温保存は絶対にNG!
夏場はもちろん、冬場であってもゆで卵の常温保存は避けるべきです。加熱により卵が本来持っている殺菌能力が失われるため、サルモネラ菌などが繁殖しやすくなります。お弁当に入れる際も、保冷剤などでしっかりと温度管理をしてください。
固さによる賞味期限の違い
見落としがちですが、黄身の固さも賞味期限に影響します。
- 固茹で:黄身まで完全に火が通っているため、比較的日持ちします。上記の表は固茹でを基準としています。
- 半熟:黄身に火が通りきっていないため、非常に傷みやすいです。殻の有無にかかわらず、作ったその日のうちに食べるのが最も安全です。遅くとも翌日中には消費しましょう。
長期保存はできる?
ゆで卵は、冷凍保存には向きません。冷凍すると白身の水分が抜けてゴムのような食感になり、味も著しく劣化します。長期保存したい場合は、前述の「味付け卵」にするのがおすすめです。醤油や塩分に漬け込むことで、ただのゆで卵よりは保存性が高まりますが、それでも1週間以内を目安に食べきるようにしましょう。
正しい知識を身につけ、計画的にゆで卵を活用することで、安全で豊かな食生活を送りましょう。
知って得するゆで卵の栄養と塩の効果
手軽に食べられるゆで卵は、「完全栄養食品」と呼ばれるほど栄養価が高い優れた食材です。また、調理の際によく使われる「塩」には、味付け以外にも科学的な役割があります。ここでは、ゆで卵が持つ素晴らしい栄養価と、茹でる時に塩を入れる効果について解説します。
ゆで卵の驚くべき栄養価
ゆで卵は、私たちの体を作る上で欠かせないタンパク質をはじめ、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。ただし、健康に関する情報であるため、断定的な表現は避け、公的な情報を元に記述します。
文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、鶏卵(全卵・ゆで)100gあたりには、以下のような栄養素が含まれているとされています。
- 良質なタンパク質:筋肉や血液、皮膚などを作るもとになるアミノ酸をバランス良く含みます。
- ビタミン類:特にビタミンB群やビタミンD、ビタミンEが豊富とされます。
- ミネラル類:鉄分や亜鉛、セレンなど、体の調子を整えるのに必要なミネラルが含まれているという情報があります。
一方で、ビタミンCと食物繊維は含まれていないため、野菜や果物と一緒に食べることで、よりバランスの取れた食事になります。
(参照:文部科学省 日本食品標準成分表)
茹でる時に「塩」を入れる2つの効果
ゆで卵を作る際、「お湯に塩を入れる」という手順を見かけることがあります。これには、味付け以外にも2つの明確な科学的理由が存在します。
- ひび割れからの白身流出を防ぐ
前述の通り、塩にはタンパク質を凝固させる性質があります。万が一、茹でている最中に卵の殻にヒビが入ってしまっても、塩分を含んだお湯が白身に触れると、流れ出た白身を素早く固めて穴を塞いでくれます。これにより、白身の流出を最小限に抑えることができます。お酢にも同様の効果が期待できます。 - 沸点を上昇させる
水に塩などの不純物を加えると、その沸点がわずかに上昇します(沸点上昇)。これにより、100℃より少し高い温度で卵を茹でることができ、より効率的に加熱が進むという効果があります。ただし、家庭料理で加える程度の塩の量では、その上昇温度はごくわずかであり、効果は限定的です。主な目的は、1つ目の流出防止と考えるのが良いでしょう。
塩で殻は剥きやすくならない?
「塩を入れると殻が剥きやすくなる」という説を聞いたことがあるかもしれませんが、これには明確な科学的根拠は示されていません。殻の剥きやすさに最も影響するのは、卵の鮮度と茹でた後の急冷です。塩の効果は、あくまでひび割れ対策が主目的と覚えておきましょう。
このように、ゆで卵は栄養面でも調理科学の面でも、非常に興味深い食材です。これらの知識を知ることで、いつものゆで卵作りが少し楽しくなるかもしれません。
完璧なゆで 卵 作り方の総まとめ
この記事では、美味しいゆで卵を作るためのあらゆる情報をお届けしました。最後に、完璧なゆで卵を作るための重要なポイントをリスト形式で振り返ります。この要点を押さえておけば、いつでも誰でも失敗なく、理想のゆで卵を作ることができるでしょう。
- ゆで卵の固さは沸騰後の茹で時間で決まる
- 半熟は7~8分、固茹では12分以上が目安
- 正確な時間管理にはキッチンタイマーが必須
- 茹で上がった卵は予熱を防ぐためすぐに氷水で急冷する
- 水から茹でるとひび割れにくいが時間はかかる
- お湯から茹でると時短になり固さの管理がしやすい
- ひび割れ防止には卵のお尻に穴を開けるのが効果的
- 茹でるお湯に塩やお酢を入れると白身の流出を防げる
- 殻をきれいに剥くには新鮮すぎない卵を使いしっかり冷やす
- 電子レンジでの調理は爆発の危険があるため専用グッズを使う
- 味付け卵は半熟卵と冷ました漬けダレで作る
- ゆで卵は必ず冷蔵庫で保存し常温放置はしない
- 殻付き固茹でで約1週間、半熟はその日のうちに食べる
- ゆで卵はビタミンCと食物繊維以外の栄養を豊富に含む完全栄養食品
- 調理法や保存法を理解して安全に美味しくゆで卵を楽しむ
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