夏の厳しい暑さは、体のだるさや食欲不振を引き起こすことがあります。
こうした夏バテの症状について、どうすれば良いか悩んでいませんか。
効果的な夏バテ対策には、まず自身の症状をチェックすることが大切です。
この記事では、日々の食事で取り入れたい夏バテに効く食べ物を解説します。
また、おすすめの飲み物や具体的なレシピもランキング形式で紹介します。
厚生労働省が示す注意点を踏まえ、子供から大人まで実践できる解消法をまとめました。
便利な対策グッズも活用し、つらい夏を元気に乗り切りましょう。
- 夏バテの主な原因と具体的な症状
- 食事や飲み物でできる効果的な対策
- 生活習慣の見直しと便利な対策グッズ
- 症状別の解消法と子供への対応
根本原因から理解する効果的な夏バテ対策
- まずは夏バテの症状をチェックしよう
- 夏バテに効く食べ物で栄養補給
- こまめな水分補給に適した飲み物とは
- バランスの取れた夏バテ対策の食事
- 夏バテに効く食べ物ランキングTOP5
- 簡単でおいしい夏バテ対策レシピ
まずは夏バテの症状をチェックしよう
夏バテは、夏の高温多湿な環境に体が適応できずに起こる不調の総称です。
主な原因は、自律神経の乱れにあります。
室内外の急激な温度差は、体温調節を担う自律神経に大きな負担をかけます。
この乱れが、全身の倦怠感や疲労感といった様々な症状を引き起こすのです。
夏バテの主な原因
夏バテを引き起こす原因は一つではありません。
複数の要因が複雑に絡み合って、心身の不調として現れます。
発汗による水分・ミネラル不足も大きな原因の一つです。
汗と一緒に体内の水分やカリウム、ミネラルが失われることで脱水症状やだるさを招きます。
また、暑さによる食欲不振は、エネルギー源となる栄養素の不足につながります。
特に、エネルギー代謝に不可欠なビタミンB1が不足しがちです。
さらに、熱帯夜による睡眠不足も自律神経の乱れを助長し、疲労回復を妨げます。
これらの要因が重なることで、夏バテ特有のつらい症状が現れるのです。
夏バテの三大原因
自律神経の乱れ、水分・栄養不足、睡眠不足が夏バテの主な引き金となります。これらを意識した対策が重要です。
夏バテの症状セルフチェック
自分でも気づかないうちに、夏バテのサインが出ているかもしれません。
当てはまる項目がないか、一度自身の体調を振り返ってみましょう。
以下のリストは、夏バテの代表的な症状をまとめたものです。
3つ以上当てはまる場合は、夏バテの可能性が高いと考えられます。
早めの対策を心がけることが、症状の悪化を防ぐ鍵となります。
分類 | 具体的な症状 | チェック |
---|---|---|
全身症状 | 体がだるい、疲れやすい、立ちくらみがする | |
消化器症状 | 食欲がない、胃がもたれる、便秘や下痢をしやすい | |
精神症状 | やる気が出ない、イライラしやすい、集中力が続かない | |
その他の症状 | 頭痛、めまい、寝つきが悪い、夜中に目が覚める |
熱中症との違い
夏バテと熱中症は症状が似ていますが、緊急性が異なります。熱中症は急速に症状が進行し、意識障害やけいれんなど命に関わる危険があります。激しい頭痛や吐き気、意識がもうろうとする場合は、ためらわずに医療機関を受診してください。
夏バテに効く食べ物で栄養補給
夏バテを乗り切るためには、毎日の食事で適切な栄養を摂ることが基本です。
暑さで食欲が落ちると、さっぱりした麺類など簡単な食事で済ませがちになります。
しかし、そのような食事では栄養が偏り、かえって体力の消耗を招いてしまいます。
ここでは、夏バテ対策に特に重要な役割を果たす栄養素について解説します。
エネルギー代謝を助ける「ビタミンB1」
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する際に不可欠な栄養素です。
不足すると、食事から摂取した糖質をうまくエネルギーに変えられません。
その結果、疲労物質である乳酸が体に溜まりやすくなり、だるさや疲れの原因となります。
汗をかきやすい夏は、ビタミンB1も汗と一緒に排出されやすいため、意識的な摂取が重要です。
ビタミンB1は豚肉、うなぎ、大豆製品、玄米などに多く含まれています。
ニンニクやニラに含まれる「アリシン」と一緒に摂ると吸収率が高まるため、おすすめです。
疲労回復を促す「クエン酸」
クエン酸は、レモンや梅干し、お酢などに含まれる酸味成分です。
この成分は、エネルギー産生を活発にし、疲労物質である乳酸の分解を促進する働きがあります。
運動後や疲れた時に酸っぱいものが欲しくなるのは、体がクエン酸を求めているサインです。
また、クエン酸には食欲を増進させる効果も期待できます。
唾液や胃液の分泌を促し、消化を助けることで、夏バテによる食欲不振の改善に役立ちます。
カルシウムや鉄などのミネラルの吸収を助ける「キレート作用」も持っています。
体の調子を整えるビタミン・ミネラル
夏バテ対策には、ビタミンB1やクエン酸以外にも様々な栄養素が関わっています。
夏に補給したい主な栄養素
- ビタミンC: 暑さや紫外線によるストレスへの抵抗力を高めます。ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツなどに豊富です。
- カリウム: 汗で失われやすいミネラルの一種です。体内の水分バランスを調整し、筋肉の正常な働きを支えます。きゅうり、なす、スイカなどに含まれます。
- タンパク質: 体力や免疫力を維持するための基礎となる栄養素です。肉、魚、卵、大豆製品からバランス良く摂取しましょう。
これらの栄養素をバランス良く食事に取り入れることが、夏を元気に過ごすための鍵となります。
こまめな水分補給に適した飲み物とは
夏バテ対策において、食事と同じくらい重要なのが適切な水分補給です。
人間は、特に自覚がなくても呼吸や皮膚から常に水分を失っています。
夏の暑い日には大量の汗をかくため、意識的に水分を摂らなければ脱水状態に陥りやすいです。
脱水は、夏バテの症状を悪化させるだけでなく、熱中症のリスクも高めます。
水分補給の基本とタイミング
水分補給の基本は、「喉が渇く前」に「こまめに」飲むことです。
「喉が渇いた」と感じた時には、すでに体内の水分が不足しているサインです。
そのため、時間を決めて定期的に水分を摂る習慣をつけるのがおすすめです。
例えば、朝起きた時、食事の時、入浴前後、就寝前などが良いタイミングです。
一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯程度の量を1日に8〜10回に分けて飲むのが効果的です。
1日の水分摂取量の目安
食事から摂取する水分とは別に、1日に1.2リットルから1.5リットルの水分を飲み物から摂ることが推奨されています。運動などで汗を多くかいた場合は、さらに多くの水分が必要です。
夏バテ対策におすすめの飲み物
水分補給であれば何でも良いというわけではありません。
夏バテ対策には、水やお茶などの糖分を含まないものが基本となります。
- 水または白湯: 最も手軽で基本的な水分補給です。冷たすぎる水は胃腸に負担をかけることがあるため、常温がおすすめです。
- 麦茶: カフェインを含まず、汗で失われがちなミネラル(カリウムやマグネシウム)を補給できます。子供から高齢者まで安心して飲めるのが利点です。
- スポーツドリンク: 大量の汗をかいた時に適しています。水分と同時にエネルギー源となる糖分やミネラル(ナトリウムなど)を効率良く補給できます。
- 経口補水液: 脱水症状がみられる場合に特に有効です。スポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、速やかに水分と電解質を体に吸収させます。医師や薬剤師の指示に従って使用しましょう。
注意が必要な飲み物
一方で、水分補給のつもりで飲むと逆効果になる飲み物もあります。
アルコール飲料は利尿作用が強く、飲んだ量以上に水分を体外に排出してしまいます。
コーヒーや緑茶、紅茶などに含まれるカフェインにも同様の利尿作用があります。
また、糖分が多いジュースや清涼飲料水は、血糖値の急上昇を招きます。
さらに、糖分の過剰摂取はビタミンB1を消費してしまうため、夏バテの悪化につながる可能性があり注意が必要です。
バランスの取れた夏バテ対策の食事
夏バテを防ぎ、健康な体を維持するためには、栄養バランスの取れた食事が欠かせません。
特定の食材だけを食べるのではなく、「主食」「主菜」「副菜」を揃えることを意識しましょう。
この3つを揃えることで、体に必要なエネルギー源と各種栄養素を効率良く摂取できます。
食欲がない時でも、少しの工夫で食べやすくすることが可能です。
「主食・主菜・副菜」を揃える意識
バランスの良い食事の基本は、以下の3つの要素を組み合わせることです。
- 主食: ご飯、パン、麺類など。主に炭水化物が含まれ、体を動かすエネルギー源になります。
- 主菜: 肉、魚、卵、大豆製品など。主にタンパク質が含まれ、筋肉や血液、体力維持の基礎となります。
- 副菜: 野菜、きのこ、海藻など。ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、体の調子を整えます。
例えば、そうめんだけを食べるのではなく、豚しゃぶ(主菜)と薬味野菜(副菜)を添えるだけで、栄養バランスは格段に向上します。
食欲がない時の食事の工夫
暑さで食欲が湧かない時は、調理法や味付けを工夫してみましょう。
香辛料や香味野菜を活用するのは非常に効果的です。
カレー粉に含まれるスパイスや、生姜、みょうが、大葉などの香りは、嗅覚を刺激して食欲を増進させます。
また、お酢やレモン、梅干しなどの酸味も、唾液の分泌を促し、さっぱりと食べやすくしてくれます。
口当たりの良い、のどごしの良いメニューを選ぶのも一つの手です。
冷たいスープや豆腐、茶碗蒸し、喉越しの良い麺類などは、食欲がなくても比較的食べやすいでしょう。
ただし、冷たいものばかり食べると胃腸の働きを弱めることがあるため、温かい汁物を一品加えるなど、体を冷やしすぎない工夫も大切です。
食事の回数を1日3回から4〜5回に分け、一度に食べる量を減らすのも良い方法です。
夏バテに効く食べ物ランキングTOP5
ここでは、夏バテ対策に特に効果的で、手軽に取り入れやすい食べ物をランキング形式でご紹介します。
これらの食材を日々の食事にプラスして、夏の不調を乗り切りましょう。
それぞれの食材が持つ栄養素と、その働きに注目してみてください。
第1位:豚肉
豚肉は、ビタミンB1の含有量が食品の中でもトップクラスです。
前述の通り、ビタミンB1は糖質の代謝を助け、疲労回復に欠かせない栄養素です。
特に夏はそうめんや冷や麦など糖質中心の食事になりがちなので、豚肉を一緒に摂ることが非常に重要になります。
おすすめの食べ方は、玉ねぎやニラと一緒に炒めることです。
玉ねぎやニラに含まれる「アリシン」がビタミンB1の吸収を高めてくれます。
しゃぶしゃぶにして、ポン酢やゴマだれでさっぱりいただくのも良いでしょう。
第2位:うなぎ
「土用の丑の日」にうなぎを食べる習慣は、理にかなっています。
うなぎには、ビタミンB1をはじめ、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、DHA、EPAなど、夏を乗り切るための栄養素が豊富に含まれています。
特にビタミンAは、鼻や喉の粘膜を健康に保ち、ウイルスなどから体を守る働きがあります。
夏風邪の予防にもつながるため、積極的に摂取したい食材です。
第3位:梅干し
梅干しの酸っぱさの素であるクエン酸は、優れた疲労回復効果を持ちます。
エネルギー産生を助け、疲労物質の分解を促進する働きが期待できます。
また、梅干しには食欲増進効果や、唾液の分泌を促して消化を助ける効果もあります。
塩分も含まれているため、汗で失われた塩分を手軽に補給できる点も夏にぴったりです。
第4位:トマト
夏の旬野菜であるトマトは、「食べる日焼け止め」とも呼ばれるほど栄養価が高い食材です。
強力な抗酸化作用を持つリコピンが豊富に含まれています。
リコピンは、紫外線による肌へのダメージを軽減する効果が期待されます。
また、ビタミンCやカリウムも含まれており、体の調子を整えるのに役立ちます。
リコピンは油と一緒に摂ると吸収率が上がるため、オリーブオイルをかけたカプレーゼなどがおすすめです。
第5位:枝豆
枝豆は「畑の肉」と呼ばれる大豆の未熟な豆で、栄養バランスに優れています。
タンパク質はもちろん、ビタミンB1やカリウム、鉄分、食物繊維などを豊富に含みます。
特に、アルコールの分解を助けるメチオニンも含まれているため、ビールのお供としても最適です。
手軽に食べられるので、食卓にもう一品加えたい時にも便利です。
簡単でおいしい夏バテ対策レシピ
栄養が大切とわかっていても、暑い夏にキッチンに立って料理をするのは大変です。
ここでは、火をあまり使わずに、手軽に作れる夏バテ対策レシピを3つご紹介します。
食欲がない時でもさっぱりと食べられるメニューを選んでみました。
ぜひ、毎日の献立の参考にしてください。
レシピ1:豚しゃぶと香味野菜のさっぱり和え
ビタミンB1豊富な豚肉と、食欲をそそる香味野菜を組み合わせた一品です。
材料(2人分):
- 豚肉(しゃぶしゃぶ用):150g
- みょうが:2個
- 大葉:5枚
- きゅうり:1/2本
- ポン酢:大さじ3
- ごま油:小さじ1
作り方:
- みょうが、大葉、きゅうりは千切りにする。
- 鍋にお湯を沸かし、豚肉を一枚ずつさっと茹でて冷水に取り、水気を切る。
- ボウルに全ての材料を入れ、和えるだけで完成。
レシピ2:サバ缶ときゅうりの冷や汁風
宮崎県の郷土料理「冷や汁」をサバ缶で手軽にアレンジしたレシピです。
材料(2人分):
- サバ水煮缶:1缶
- 豆腐:150g
- きゅうり:1/2本
- 味噌:大さじ2
- すりごま:大さじ2
- 冷水:300ml
- ご飯:2膳分
作り方:
- きゅうりは薄切りにして塩もみし、水気を絞る。
- すり鉢(またはボウル)にサバ缶(汁ごと)、豆腐、味噌、すりごまを入れ、よくすり混ぜる。
- 冷水を少しずつ加えながら溶きのばす。
- 器にご飯を盛り、きゅうりを乗せ、汁をかければ完成。
お好みで大葉やみょうがを乗せると、さらに風味がアップします。食欲がない朝にもおすすめです。
レシピ3:トマトとツナの塩昆布和え
火を使わずに和えるだけの超簡単副菜です。リコピンとタンパク質を手軽に摂取できます。
材料(2人分):
- トマト:1個
- ツナ缶(オイル漬け):1缶
- 塩昆布:大さじ1
- ごま油:小さじ1
作り方:
- トマトは一口大に切る。
- ツナ缶は軽く油を切る。
- ボウルに全ての材料を入れて混ぜ合わせるだけで完成。
生活習慣から見直す総合的な夏バテ対策
- 厚生労働省が推奨する対策と注意点
- 快適な夏を過ごすための夏バテ対策グッズ
- つらい症状を和らげる夏バテ解消法
- 特に注意したい子供の夏バテ対策
- 明日からできる夏バテ対策で元気に過ごそう
厚生労働省が推奨する対策と注意点
夏バテ対策は個人の健康管理だけでなく、公的な視点からも注意が呼びかけられています。
特に、症状が似ている熱中症の予防は、夏バテを防ぐ上でも非常に重要です。
厚生労働省では、国民に向けて様々な情報提供や注意喚起を行っています。
ここでは、公的な情報に基づいた信頼性の高い対策をご紹介します。
室内環境の整備
夏バテの大きな原因である自律神経の乱れは、室内外の激しい温度差によって引き起こされます。
厚生労働省では、エアコンなどを適切に使用し、室内環境を快適に保つことを推奨しています。
室温の目安は28℃とされていますが、これはあくまで目安です。
湿度が高いと体感温度が上がるため、除湿機能を活用して湿度を50〜60%程度に保つことも重要です。
また、外気温との差が5℃以上になると体に負担がかかりやすいと言われています。
エアコンの風が直接体に当たらないように、風向きを調整する工夫も大切です。
(参照:厚生労働省 熱中症関連情報)
睡眠の質の向上
質の良い睡眠は、日中に受けたダメージを修復し、疲労を回復させるために不可欠です。
しかし、熱帯夜が続くと寝苦しさから睡眠不足になりがちです。
快適な睡眠環境を整えるために、就寝の1時間ほど前から寝室を冷やしておくのが効果的です。
タイマー機能を活用し、就寝後2〜3時間でエアコンが切れるように設定すると、体を冷やしすぎずに済みます。
また、就寝前のスマートフォンの使用は、ブルーライトが脳を覚醒させてしまうため避けましょう。
ぬるめのお風呂にゆっくり浸かってリラックスすることも、スムーズな入眠につながります。
高齢者や乳幼児への配慮
高齢者や乳幼児は、体温調節機能が十分に働かないことがあります。また、暑さを感じにくい場合もあるため、周囲の人が室温や本人の様子を気にかけることが重要です。喉が渇いていなくても、時間を決めて水分補給を促すなどの配慮が求められます。
快適な夏を過ごすための夏バテ対策グッズ
食事や生活習慣の改善に加えて、便利な対策グッズを活用することで、夏の快適さは格段に向上します。
近年では、様々な機能を持つ優れた製品が数多く登場しています。
ここでは、日常生活の様々なシーンで役立つ夏バテ対策グッズをご紹介します。
自分のライフスタイルに合ったものを見つけて、賢く夏を乗り切りましょう。
外出時に役立つ冷却グッズ
夏の厳しい日差しの中での外出は、体力を大きく消耗します。
携帯できる冷却グッズを上手に使うことで、体への負担を軽減できます。
- 携帯扇風機(ハンディファン): 手軽に涼しい風を得られる定番アイテムです。首掛けタイプやミスト機能付きなど、種類も豊富です。
- 冷却シート・クールタオル: 首筋や額、脇の下など、太い血管が通る場所を冷やすと効率的に体温を下げられます。水に濡らすだけで冷たくなるタオルは、繰り返し使えて便利です。
- 日傘・UVカット帽子: 直射日光を避けることは、体温の上昇を防ぐだけでなく、紫外線対策にもなります。遮光率やUVカット率の高いものを選びましょう。
室内を快適に保つためのグッズ
室内での熱中症や夏バテも増えています。
エアコンだけに頼らず、他のグッズと組み合わせることで、より快適で省エネな環境を作れます。
- 遮光カーテン・すだれ: 窓からの直射日光を防ぎ、室温の上昇を抑えます。外からの熱を遮断することで、エアコンの効率もアップします。
- サーキュレーター: 空気を循環させることで、部屋全体の温度を均一にします。エアコンと併用することで、設定温度が高めでも涼しく感じられます。
- 接触冷感素材の寝具: 敷きパッドや枕カバー、ブランケットなど、触れるとひんやりと感じる素材の寝具は、寝苦しい夜の快眠をサポートします。
グッズ選びのポイント
グッズを選ぶ際は、デザイン性だけでなく機能性や安全性も確認しましょう。特に電気製品は、PSEマークが付いているかを確認すると安心です。
つらい症状を和らげる夏バテ解消法
すでに出てしまった夏バテのつらい症状は、一刻も早く和らげたいものです。
ここでは、だるさや食欲不振、不眠といった代表的な症状に合わせたセルフケアをご紹介します。
ただし、症状が長引いたり悪化したりする場合は、我慢せずに医療機関を受診してください。
無理をせず、自分の体と相談しながら試してみることが大切です。
症状別:だるさを解消するには
全身の倦怠感やだるさは、夏バテの最も代表的な症状です。
これは、自律神経の乱れやエネルギー不足が原因で起こります。
だるいからといってゴロゴロしてばかりいると、かえって血行が悪くなり回復が遅れることがあります。
軽いストレッチやウォーキングなど、無理のない範囲で体を動かすと血流が促進され、疲労物質の排出を助けます。
また、38〜40℃程度のぬるめのお湯に15分ほど浸かるのも効果的です。
副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスできます。
症状別:食欲不振を解消するには
暑さで消化機能が低下すると、食欲がなくなってしまいます。
無理に食べようとすると、さらに胃腸に負担をかけてしまうこともあります。
まずは、消化が良く、栄養価の高いものを少量から摂るようにしましょう。
冷奴や茶碗蒸し、おかゆ、野菜スープなどがおすすめです。
前述の通り、梅干しやレモンなどの酸味、生姜やみょうがなどの香味野菜は、食欲を刺激してくれるので、上手に活用しましょう。
症状別:不眠を解消するには
寝苦しさや体の不調から、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりすることがあります。
質の良い睡眠を取り戻すためには、リラックスできる環境作りが重要です。
就寝前は、スマートフォンやパソコンの画面を見るのをやめ、照明を少し暗くして過ごしましょう。
ラベンダーやカモミールなど、リラックス効果のあるアロマオイルの香りを寝室に漂わせるのも良い方法です。
日中に適度な運動をすることも、夜の深い眠りにつながります。
医療機関を受診する目安
セルフケアを試しても症状が改善しない場合や、めまい、激しい頭痛、吐き気などが続く場合は、他の病気が隠れている可能性もあります。早めに内科や胃腸科などを受診しましょう。
特に注意したい子供の夏バテ対策
子供は大人に比べて体温調節機能が未熟なため、夏バテや熱中症になりやすい傾向があります。
また、自分の体調の変化をうまく言葉で伝えられないことも多いため、周囲の大人が注意深く様子を見守る必要があります。
ここでは、子供の夏バテ対策で特に気をつけたいポイントを解説します。
子供が夏バテしやすい理由
子供の体は、大人と比べていくつかの特徴があります。
- 体温調節機能が未発達: 汗をかく機能が未熟で、体に熱がこもりやすいです。
- 体重あたりの水分量が多い: 少しの汗でも水分不足に陥りやすいです。
- 身長が低い: 地面からの照り返しの影響を強く受けます。
これらの理由から、大人が平気だと感じていても、子供はすでに大きな負担を感じている可能性があります。
「顔が赤い」「汗をかかなくなった」「ぐったりしている」といったサインは、危険な状態を示すことがあるため、すぐに対応が必要です。
子供の夏バテ対策:食事と水分補給
子供の食事は、大人の対策と基本は同じで、栄養バランスが大切です。
食欲がない時は、子供が好きなメニューに栄養のある食材をプラスする工夫をしましょう。
例えば、ハンバーグに細かく刻んだ野菜を入れたり、カレーに豚肉や夏野菜を入れたりするのがおすすめです。
水分補給は、遊びに夢中になると忘れがちです。
時間を決めて、こまめに声をかけて飲ませるようにしましょう。
ジュースばかり欲しがる場合は、薄めてあげたり、果物や野菜で作ったスムージーを与えたりするのも良い方法です。
麦茶や牛乳、幼児用のイオン飲料などを上手に活用してください。
子供の夏バテ対策:生活と遊び
暑い日中は、屋外での長時間の遊びは避けるのが賢明です。
比較的涼しい午前中の早い時間や夕方に、時間を決めて遊ばせましょう。
服装は、吸湿性や速乾性に優れた綿などの素材を選び、こまめに着替えさせることが大切です。
また、ベビーカーに乗っている赤ちゃんは、地面からの熱を受けやすく、風通しも悪くなりがちです。
保冷剤を入れたシートを活用するなど、熱がこもらないように注意してあげましょう。
明日からできる夏バテ対策で元気に過ごそう
この記事では、夏バテの原因から具体的な対策までを網羅的に解説しました。最後に、要点をリスト形式でまとめます。これらのポイントを意識して、厳しい夏を健康に乗り切りましょう。
- 夏バテの主な原因は自律神経の乱れ、水分不足、栄養不足
- だるさや食欲不振は夏バテの代表的な症状
- 対策の基本はバランスの取れた食事
- エネルギー代謝を助けるビタミンB1を積極的に摂取する
- 疲労回復にはクエン酸が効果的
- 豚肉やうなぎ、梅干しは夏バテ対策におすすめの食材
- 水分補給は喉が渇く前にこまめに行う
- 飲み物は水や麦茶が基本
- アルコールやカフェイン飲料は水分補給に適さない
- 食欲がない時は香味野菜や酸味で工夫する
- 室内温度は28℃を目安に快適な環境を保つ
- 質の良い睡眠で体をしっかり休める
- 冷却グッズなどを上手に活用する
- 軽い運動やぬるめのお風呂はだるさ解消に役立つ
- 子供は大人より夏バテしやすいため特に注意が必要
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