海外旅行でデータ通信量を気にせずネットを使いたいなら、eSIMの「データ無制限」プランが選択肢になります。
この記事では、「無制限」プランの公正利用ポリシー(FUP)による速度制限やテザリングの注意点を解説し、HolaflyやAiraloなどの主要プロバイダーを比較して最適なプラン選びをサポートします。

ヨーロッパ旅行で「無制限」eSIMを使いたいけど、速度制限とかテザリングって大丈夫?

「無制限」には注意点も。この記事でFUPやテザリング制限を理解し、自分に合ったプランを見つけましょう!
- 海外eSIM「データ無制限」プランの仕組みと注意点(FUP・速度制限)
- 主要プロバイダー(Holafly, Airaloなど)の無制限プラン比較(料金、テザリング、サポート)
- 無制限以外の選択肢(大容量プラン、ahamo/楽天モバイル)
- 自分に合ったeSIMの選び方と設定方法
「データ無制限」プランの実態と公正利用ポリシー(FUP)
海外旅行向けのeSIMを選ぶ際、データ量を気にせず使える「データ無制限」プランは非常に魅力的に見えます。
しかし、多くの場合、この「無制限」は完全に使い放題という意味ではない点に注意が必要です。
このセクションでは、なぜ完全な使い放題ではないのか、その背景にある公正利用ポリシー(FUP)とは具体的にどのようなものか、FUPによる速度制限で実際に何が起こり得るのか、そして見落としがちなテザリング(インターネット共有)の制限について、詳しく解説していきます。
これらのポイントを理解することで、ご自身の旅行スタイルに合った最適なeSIM選びが可能になります。
なぜ「完全に使い放題」ではないのか
海外旅行で「データ無制限」と表示されているプランを見かけると、「どれだけインターネットを使っても大丈夫!」と考えてしまうかもしれません。
しかし、実際には利用できるデータ通信量に何らかの上限や条件が設けられていることがほとんどです。
これは、私たちがスマートフォンなどで利用する通信ネットワーク(電波や回線)の容量には限りがあるためです。
もし特定のユーザーが極端に大量のデータ通信を行うと、ネットワーク全体が混雑し、他のユーザーの通信速度が低下してしまう可能性があります。
そこで通信会社は、すべてのユーザーが公平にネットワークを利用できるよう、一定のルールを設けてサービスを提供しているのです。

「無制限」って書いてあるのに、制限があるなんて少し紛らわしいですね…

そうなんです。だからこそ、契約前にプランの詳細をしっかり確認することが大切になります
このルール、つまり制限があることを知らずに「無制限」という言葉だけを信じて契約してしまうと、現地で思ったようにインターネットが使えず、ストレスを感じてしまう原因になり得ます。
公正利用ポリシー(FUP)とは具体的に何か
前述した「ネットワークを公平に利用するためのルール」として、多くの通信会社が採用しているのが公正利用ポリシー(Fair Use Policy、略してFUP)です。
これは、簡単に言うと「一定の期間内に定められたデータ通信量を超えて利用した場合、通信速度を制限します」という内容の規定を指します。
例えば、「1日あたり3GBまでは高速データ通信を利用できますが、それを超えた場合は通信速度を128kbpsに制限します」といった具体的な条件が、各プランに定められているのです。
条件例 | 内容 |
---|---|
高速データ上限 (日次) | 1日あたり2GBまで |
上限超過後の速度 | 最大128kbps |
制限が解除されるタイミング | 翌日の午前0時(現地時間など、プランにより異なる) |
この公正利用ポリシー(FUP)の具体的な内容は、eSIMを提供する会社やプランによって大きく異なります。
そのため、「無制限」プランを検討する際には、契約前に公式サイトなどでFUPに関する詳細情報を必ず確認しましょう。
FUPによる速度制限で起こりうること
公正利用ポリシー(FUP)に基づいて通信速度が制限されると、スマートフォンのインターネット利用における快適さが大きく損なわれる可能性があります。
制限後の通信速度は、プランによって1Mbps(メガビーピーエス)、512kbps(キロビーピーエス)、128kbpsなど様々ですが、速度が低下すると、地図アプリの読み込みが非常に遅くなったり、YouTubeなどの高画質動画を視聴することはほぼ不可能になったりします。
さらに速度が遅い場合、ウェブサイトの表示にもかなりの時間がかかり、LINEなどのテキストメッセージを送受信する程度しか快適に利用できなくなることも考えられます。
制限後の速度目安 | 主な影響 |
---|---|
1Mbps | 標準画質の動画視聴やウェブ閲覧は可能だが、読み込みに時間がかかる場合がある |
512kbps | ウェブ閲覧は可能だが画像表示が遅い、SNSのタイムライン更新に時間がかかる、動画視聴は難しい |
128kbps | テキストメッセージの送受信、簡単なメール確認程度。ウェブ閲覧や地図利用は非常に困難 |

128kbpsだと、調べ物もまともにできなくなりそう…

はい、特に旅先での情報収集に影響が出る可能性があります。ご自身の使い方を想定して許容できるか考える必要がありますね
旅行中に頻繁に地図アプリを利用したり、現地の情報をインターネットで検索したりする予定の方は、FUPによる速度制限の条件(制限後の速度がどの程度になるか)を特に注意深く確認することをおすすめします。
テザリング(インターネット共有)の制限にも注意
データ通信量の上限や速度制限と並んで、もう一つ注意が必要なのがテザリング(インターネット共有)に関する制限です。
「テザリング」とは、お使いのスマートフォンをモバイルWi-Fiルーターのように利用して、パソコンやタブレット、他のスマートフォンなどをインターネットに接続させる機能のことです。
海外向けeSIMの「データ無制限」プランにおいては、このテザリング機能の利用が完全に禁止されているか、許可されていても「1日あたり500MBまで」のように厳しいデータ容量上限が設けられているケースが非常に多いです。
主な理由としては、テザリングはスマートフォン単体での利用に比べてデータ消費量が格段に多くなりやすく、ネットワークへの負荷が大きくなるため、通信会社が制限を設けていることが挙げられます。
制限パターン | 具体例 | 注意点 |
---|---|---|
テザリング完全不可 | プラン説明に「テザリング不可」と明記されている | パソコンやタブレットでの利用は不可 |
データ容量制限付きで可能 | 「テザリング利用は1日500MBまで」など | 上限を超えるとテザリングが停止するか、通信速度が極端に低下する可能性 |
データ上限内で可能 | 無制限プランでは稀。主にデータ容量が決まっているプランで見られる | プラン全体のデータ容量を消費する |

旅先で少しPC作業もしたいと考えていたので、これは重要なポイントですね!

その通りです。もしテザリングが必要な場合は、無制限プランではなく、テザリング可能な大容量プランなどを検討する方が良いかもしれません
旅行中にノートパソコンで作業をしたり、複数のデバイスを同時にインターネットに接続したりすることを考えている方は、契約を検討しているeSIMプランのテザリングに関する条件(利用の可否、データ容量制限の有無など)を必ず事前に確認してください。
主要「データ無制限」eSIMプロバイダー徹底比較
- Holaflyの特徴と注意点
- Airaloの特徴と注意点
- Nomad SIMの特徴と注意点
- World eSIM(株式会社ビジョン)の特徴と注意点
- Glocal eSIM(株式会社グローカルネット)の特徴と注意点
- Maya Mobileの特徴と注意点
- その他の注目プロバイダー一覧
- 機能・料金比較表|FUP・テザリング・日本語サポート
- 日本語サポートの重要性
海外旅行でのインターネット接続をより快適にするeSIMですが、「データ無制限」プランを選ぶ際には注意が必要です。
なぜなら、サービス内容はプロバイダーによって大きく異なるからです。
ここでは、Holafly、Airalo、Nomad SIM、World eSIM、Glocal eSIM、Maya Mobileといった主要なプロバイダーの特徴や注意点を詳しく見ていきます。
さらに、その他の注目プロバイダーや、機能・料金比較表、そして日本語サポートの重要性についても解説します。
プロバイダー名 | 「無制限」プランの主力具合 | FUP (速度制限) | テザリング | 日本語サポート | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
Holafly | ◎ (主力) | あり (詳細非公開が多い) | × (不可または厳しい制限あり) | ◎ (チャット等) | 対応国・期間豊富、設定容易 |
Airalo | △ (一部国のみ) | あり (条件明記が多い、日次上限など) | ◯ (プラン容量内で可が多い) | × | アプリ管理容易、段階制プラン豊富、マーケットプレイス |
Nomad SIM | △ (一部地域のみ) | あり (日次上限明記が多い) | △ (不明瞭、プランによる可能性) | × | 料金透明性、アジア等で日次上限付き無制限 |
World eSIM (ビジョン) | ◯ | あり (要確認) | △ (要確認) | ◎ (電話等) | 日本企業運営の安心感 |
Glocal eSIM (グローカル) | ◯ | あり (要確認) | △ (要確認) | △ (不明瞭) | 日本企業運営、手数料の可能性あり |
Maya Mobile | ◯ (日割りプラン) | なし (プロバイダー主張、要注意) | △ (要確認) | × | 長期プラン(最大180日)、低価格帯 |
上記の比較表は概要です。
各プロバイダーの詳細な情報は、この後の見出しで解説します。
ご自身の旅行スタイルや使い方に最も合ったプロバイダーを見つけるための判断材料としてご活用ください。
Holaflyの特徴と注意点
Holaflyは、「データ無制限」プランを前面に押し出し、多くの国や地域でサービスを提供していることで広く知られているプロバイダーです。
対応国・地域は200以上と非常に広範囲で、利用日数も1日から最大90日まで、旅行の期間に合わせて柔軟に選択できる点が魅力と言えます。
項目 | 内容 |
---|---|
プランの中心 | データ無制限プラン |
対応国・地域 | 200以上 (単一国、地域周遊、グローバル) |
利用期間 | 1日〜90日で選択可能 |
FUP (速度制限) | あり (公正利用ポリシーに基づくが、具体的なしきい値は非公開が多い) |
制限後速度 | 不明 (低速化される) |
テザリング | 不可または制限あり (例: 1日500MBまでなど、国による) |
音声通話/SMS | 不可 (データ通信のみ) |
日本語サポート | あり (24時間年中無休、チャット、LINE) |
料金例 (アメリカ7日間) | 約$27.90 USD |
支払い方法 | クレジットカード, PayPal, Apple Pay, Google Payなど |

Holaflyの「無制限」って本当に使い放題?テザリングはできる?

公正利用ポリシーによる速度制限は存在し、テザリングは利用できないか、できてもデータ量に厳しい制限がある場合が多いです
24時間対応の日本語サポートは大きな安心材料ですが、「無制限」という言葉から想定される利用感とは異なる可能性がある点、特に公正利用ポリシーによる速度制限の詳細が不明確なことや、テザリングが基本的に利用できない、または大きく制限される点には十分な注意が必要です。
Airaloの特徴と注意点
Airaloは、「世界初のeSIMストア」を謳い、200以上の国と地域に対応する多様なプランを提供する、世界最大級のeSIMマーケットプレイスです。
主力は1GB、3GB、5GB、10GB、20GBといった段階的なデータ容量プランであり、比較的安価な設定が特徴です。
ただし、タイやグアムなど、一部の特定の国や地域向けには「データ無制限」プランも提供しています。
これらの無制限プランには、公正利用ポリシー(FUP)に基づく明確な日次高速データ上限(例: 1日2GB)と、超過後の速度(例: 1Mbps)が記載されていることが多いです。
項目 | 内容 |
---|---|
プランの中心 | 段階制データ容量プラン (1GB〜20GBなど) |
無制限プランの提供 | 一部国・地域のみ (例: タイ、グアム) |
対応国・地域 | 200以上 (単一国、地域周遊、グローバル) |
FUP (速度制限) | 無制限プランにあり (条件明記が多い、例: 1日2GB超過後1Mbps) |
テザリング | プランのデータ容量内で可能 (無制限プランでの扱いはプランによる確認要) |
音声通話/SMS | プランによる (データ通信のみが多いが、一部プランには含む) |
日本語サポート | なし (主に英語での対応) |
アプリ | あり (プラン管理、残量確認、トップアップ可能) |
ロイヤルティプログラム | あり (Airmoney) |
料金例 (グローバル5GB/60日) | $35 USD |
支払い方法 | クレジットカード, PayPal, Apple Pay, Google Pay, Airmoneyなど |

Airaloは無制限プランが少ないけど、どういう人向け?

ご自身のデータ使用量がある程度予測できていて、使いやすいアプリで管理したい、あるいは段階制プランで十分という方におすすめできます
Airaloは豊富な段階制プランと使いやすいアプリが魅力ですが、「無制限」プランの提供は限定的です。
また、カスタマーサポートは主に英語となるため、日本語でのサポートを重視する方には不向きかもしれません。
料金は米ドル表記のため、為替レートの影響を受けます。
Nomad SIMの特徴と注意点
Nomad SIM (getnomad.app) は、特に旅行者向けのデータプランに焦点を当て、料金の透明性を重視しているeSIMプロバイダーです。
Nomadという名称の類似サービスがありますが、こちらは getnomad.app
のウェブサイトを持つサービスを指します。
対応国は170以上とされており、ヨーロッパ、北米、アジアなどの人気地域をカバーしています。
Nomad SIMの特徴は、タイ、ベトナム、香港などアジアの一部の国・地域向けに、明確な日次高速データ上限(例: 1日3GB)が設定された「無制限」プランを提供している点です。
上限を超えると通信速度は低速(例: 128kbps)に制限されることが明記されています。
項目 | 内容 |
---|---|
プランの中心 | 段階制データ容量プラン (30日間有効が多い) |
無制限プランの提供 | 一部のアジア諸国など (例: タイ、ベトナム、香港) |
対応国・地域 | 170以上 (単一国、地域周遊) |
FUP (速度制限) | 無制限プランにあり (日次上限明記、例: 1日3GB超過後128kbps) |
テザリング | 不明 (プランによる確認が必要) |
音声通話/SMS | なし (データ通信のみが中心) |
日本語サポート | 不明 (情報なし) |
アプリ | あり |
料金例 (タイ10日間無制限) | $14 USD (日次高速データ上限あり) |
支払い方法 | クレジットカード, PayPal, Google Pay, Apple Payなど |
段階制プランが中心であり、「無制限」プランの提供はHolaflyほど広範ではありません。
日次上限が明確な点は分かりやすいですが、ヨーロッパ周遊などの場合は、データ容量を選択する段階制プランが主な選択肢となります。
日本語サポートに関する情報は見当たらないため、英語での対応が基本となる可能性があります。
World eSIM(株式会社ビジョン)の特徴と注意点
World eSIMは、レンタルWiFiサービス「グローバルWiFi」でも知られる、東証プライム市場上場の株式会社ビジョンが運営する日本のeSIMサービスです。
180以上の国と地域に対応しており、「データ無制限」プランと段階制プランの両方を提供しています。
最大のメリットは、日本の企業によって運営されており、日本語での電話サポート(コールセンター設置)が期待できる点です。
海外でのトラブル発生時にも、日本語で相談できる安心感は大きいでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
運営会社 | 株式会社ビジョン (日本企業) |
プランの種類 | データ無制限プラン、段階制データ容量プラン |
対応国・地域 | 180以上 |
FUP (速度制限) | 無制限プランにあり (具体的な条件はプラン詳細で要確認) |
テザリング | 不明 (プラン詳細で要確認) |
音声通話/SMS | 不可 (データ通信のみが中心) |
日本語サポート | あり (コールセンター設置) |
料金例 (ハワイ3日間無制限) | 1,180円 (料金は変動の可能性あり) |
支払い方法 | クレジットカードなど (要確認) |

日本の会社だと安心だけど、料金や使い勝手はどう?

日本語サポートが充実している点は大きな魅力ですが、無制限プランのFUPの詳細やテザリング条件、最新の料金体系は公式サイトでしっかり確認することをおすすめします
日本のユーザーにとっては、言語の壁なくサポートを受けられる点で非常に心強い選択肢です。
ただし、「データ無制限」プランの公正利用ポリシー(FUP)による具体的な速度制限の条件や、テザリングの可否・制限については、購入前にプランの詳細情報をよく確認することが不可欠です。
Glocal eSIM(株式会社グローカルネット)の特徴と注意点
Glocal eSIMは、モバイルWiFiルーター「Glocal WiFi」なども提供する株式会社グローカルネットによるeSIMサービスです。
「データ無制限」プランを提供しているプロバイダーの一つとして挙げられます。
対応国は160以上とされています。
無制限プランを提供しており、例えばハワイ向けプランなどの情報が見られます。
ただし、一部情報源では、eSIMプロファイルの発行ごとに770円の手数料がかかる可能性が指摘されており、この点は注意が必要です。
項目 | 内容 |
---|---|
運営会社 | 株式会社グローカルネット (日本企業) |
プランの種類 | データ無制限プランなど |
対応国・地域 | 160以上 |
FUP (速度制限) | 無制限プランにあり (具体的な条件はプラン詳細で要確認) |
テザリング | 不明 (プラン詳細で要確認) |
発行手数料 | かかる可能性あり (例: 770円、要確認) |
日本語サポート | 不明 (日本企業だがサポート体制の詳細は要確認) |
料金例 (ハワイ7日間無制限) | 3,480円〜3,980円 (手数料別途の可能性あり、要確認) |
支払い方法 | クレジットカードなど (要確認) |
こちらも日本企業によるサービスですが、World eSIMと比較して情報がやや少ない印象です。
「データ無制限」プランの選択肢として考えられますが、利用を検討する際には、公正利用ポリシー(FUP)の詳細、テザリングの条件、そして特にプロファイル発行手数料の有無とその金額について、必ず公式サイトで最新情報を確認するようにしてください。
Maya Mobileの特徴と注意点
Maya Mobileは、比較的リーズナブルな価格設定と、最大180日間という長期の有効期間を持つプランを提供している点で注目されるeSIMプロバイダーです。
対応国は200以上と広範囲に及び、1日単位で料金が設定される無制限データプランを、最大180日間という長期で提供しています。
特筆すべきは、Maya Mobileが自社の無制限プランについて速度制限(スロットリング)がないと主張している点です。
これは旅行用eSIMとしては異例であり、本当に制限がないのか、利用規約などで詳細を確認することが強く推奨されます。
無制限プラン以外にも、1GBから40GBまでの段階制プランを、同様に長期(最大180日)の有効期間で提供しています。
項目 | 内容 |
---|---|
プランの中心 | 長期有効プラン (段階制、日割り無制限) |
有効期間 | 最大180日間 |
対応国・地域 | 200以上 (単一国、地域周遊、グローバル) |
FUP (速度制限) | なし (プロバイダー主張、ただし利用規約での確認が極めて重要) |
テザリング | 不明 (プランによる確認が必要) |
日本語サポート | なし (英語対応が基本) |
料金体系 | 手頃な価格帯 (無制限プランは日割り計算) |
料金例 (10GB/180日) | 平均 $16.19 USD |
注意点 | プラン・渡航先ごとにeSIMプロファイルのダウンロードが必要な場合あり |
支払い方法 | クレジットカード, PayPalなど (要確認) |

速度制限がないって本当?長期旅行には良さそうだけど…

非常に魅力的な主張ですが、ネットワークの公平な利用を保つために何らかの制限が設けられている可能性も考えられます。必ず利用規約で詳細を確認してください
長期間の旅行や留学などで、eSIMを長期間利用したい場合には非常に魅力的な選択肢となり得ます。
特に「速度制限なし」という主張は大きなメリットに聞こえますが、これを鵜呑みにせず、利用規約のFair Use Policy(公正利用ポリシー)に関する記述などを注意深く確認し、どのような条件下で利用できるのかを理解した上で判断することが極めて重要です。
その他の注目プロバイダー一覧
これまで紹介したプロバイダー以外にも、海外旅行者向けのeSIMサービスは多数存在し、それぞれ独自の特徴を持っています。
選択肢を広げるために、いくつか注目すべきプロバイダーを簡単にご紹介します。
プロバイダー名 | 主な特徴 | 日本語サポート |
---|---|---|
Ubigi | MVNO、単一プロファイルで複数地域対応、アプリはゼロレーティング対応 | △ (限定的) |
Saily (NordVPN提供) | VPN機能付き、透明性の高い価格、単一プロファイル | △ (限定的) |
楽天モバイル | 日本のキャリア、契約者は海外2GB/月まで無料ローミング | ◎ |
ahamo (NTTドコモ) | 日本のキャリア、契約者は海外20GB/月まで追加料金なしで利用可能 | ◎ |
GigSky | クルーズ船や航空会社にも対応、無制限プランあり(日次2.5GB上限)、無料お試しデータあり | × |
Roamless | 従量課金制、国際通話機能、無制限テザリング提供(従量課金プラン) | × |
Yesim | 従量課金制無制限プランあり、無料VPN(iOS)、24時間サポート | △ (限定的) |
VOYAGEESIM (株式会社4Travel) | 日本企業運営、無制限プランあり、韓国プランは着信専用番号付き | ◎ |
JAPAN&GLOBAL eSIM (株式会社テレコムスクエア) | 日本企業運営、データ上限超過後も低速通信可能 | ◎ |
SkySiM | 低価格をアピール (1日380円〜)、無制限プランあり | △ (不明瞭) |
この他にも、MobiMatter、aloSIM、BetterRoaming、trifaなど、多くの選択肢があります。
特に楽天モバイルやahamoは、既に契約している方にとっては追加の手間なく海外でデータ通信を利用できるため、非常に有力な選択肢となります。
ご自身のニーズ(価格、データ量、利便性、サポート言語、付加機能など)に合わせて、これらのプロバイダーも比較検討の対象に入れることで、より最適な選択が可能になります。
機能・料金比較表|FUP・テザリング・日本語サポート
主要な「データ無制限」プラン提供、または関連性の高いeSIMプロバイダーについて、特に重要な機能と料金の目安を一覧で比較します。
公正利用ポリシー(FUP)の有無と内容、テザリング(インターネット共有)の可否と制限、そして日本語サポートの有無は、海外での快適なインターネット利用体験を左右する重要なポイントです。
これらの情報を踏まえ、ご自身の優先順位に合ったプロバイダーを選びましょう。
プロバイダー名 | 代表的な「無制限」プランタイプ | 公表されている高速データ上限 (日次など) | 判明している速度制限後の速度 | テザリングポリシー | 日本語サポート | 参考料金例 (米国7日間 無制限/大容量) |
---|---|---|---|---|---|---|
Holafly | 日次上限の可能性 (FUPあり) | 非公開 (変動の可能性) | 不明 (低速化) | 不可または制限あり (例: 500MB/日) | ◎ (チャット/LINE) | ~$27.90 USD (無制限) |
Airalo (特定プラン) | 日次上限あり | 例: 2GB/日 (グアム) | 例: 1Mbps (グアム) | プランデータ上限内で可 (要確認) | × | $16 USD (5GB) |
Nomad SIM (特定プラン) | 日次上限あり | 例: 3GB/日 (タイ等) | 例: 128kbps | 不明 (要確認) | × | ~2,000円 (5GB/30日) |
World eSIM (ビジョン) | FUPあり | 不明 (要確認) | 不明 (低速化) | 不明 (要確認) | ◎ (コールセンター) | N/A (要確認) |
Glocal eSIM (グローカル) | FUPあり | 不明 (要確認) | 不明 (低速化) | 不明 (要確認) | △ (不明瞭) | N/A (要確認) |
Maya Mobile | 日割り課金 | なし (プロバイダー主張、要注意) | なし (プロバイダー主張) | 不明 (要確認) | × | N/A (日割り計算) |
楽天モバイル (参考) | 海外ローミング | 2GB/月 (無料枠) | 最大128kbps | 可 (無料枠2GB内で) | ◎ | 0円 (無料枠内) |
ahamo (参考) | 海外ローミング | 20GB/月 (国内プラン容量) | 国内プラン超過時と同様 | 可 (プラン容量内で) | ◎ | 0円 (追加料金なし) |
注意: 上記は利用可能な情報に基づいた参考値です。
FUPの詳細、速度制限後の速度、テザリングポリシー、料金はプランや渡航先、キャンペーンによって常に変動します。
購入前には必ず各プロバイダーの公式サイトで最新の利用規約と料金を確認してください。
Maya Mobileの「速度制限なし」という主張については、特に注意深く確認することが重要です。
この比較表を参考に、ご自身のデータ利用量、テザリングの必要性、予算、そしてサポートへの期待値などを考慮し、最適なプロバイダー候補を絞り込んでください。
日本語サポートの重要性
海外旅行中にスマートフォンの通信設定で困ったり、インターネットに繋がらないといったトラブルが発生したりすることは、残念ながら珍しくありません。
特にeSIMの設定や現地でのアクティベーション(有効化)に慣れていない場合、あるいは予期せぬ問題に直面した際に、問題の内容を正確に伝え、解決策をスムーズに理解できるかどうかは、その後の旅行の快適さを大きく左右します。
言葉の壁があると、簡単な問題解決にも時間がかかり、大きなストレスを感じてしまう可能性があります。

設定でつまずいたり、急に使えなくなったらどうしよう…

日本語でのカスタマーサポートがあれば、チャットや電話、メールなどで状況を正確に伝え、的確なアドバイスや手順の説明を母国語で受けられます
英語でのコミュニケーションに不安を感じる方や、万が一のトラブル発生時に迅速かつ確実に問題を解決したいと考える方は、Holafly、World eSIM、VOYAGEESIM、JAPAN&GLOBAL eSIMなど、日本語でのサポート体制が整っているプロバイダーを選ぶことを強くおすすめします。
サポートの対応時間(24時間対応か、平日のみかなど)や連絡手段(チャット、メール、電話など)も事前に確認しておくと、より安心です。
「データ無制限」にこだわらない選択肢と選び方のコツ
海外旅行でのインターネット接続は、「データ無制限」プランだけが選択肢ではありません。
特に「無制限」プラン特有の公正利用ポリシー(FUP)による速度制限やテザリング制限を避けたい場合には、他の選択肢を検討することが賢明です。
ここでは、大容量データプランという選択肢、日本の携帯キャリア(ahamo・楽天モバイル)の海外利用について解説し、各種通信手段のメリット・デメリットを比較します。
最後に、後悔しないための選び方のコツを5つ紹介します。
特徴 | 大容量eSIM | ahamo (docomo) | 楽天モバイル |
---|---|---|---|
データ容量 | プランによる (例: 10GB, 20GB, 50GB) | 月20GBまで(国内利用分と合算) | 月2GBまで無料 |
速度制限 | 基本的になし(容量超過で通信停止) | 容量超過時国内同様に低速化 | 無料枠超過後: 最大128kbps |
テザリング | プランによる(確認推奨) | 可能 | 可能 |
追加料金 | プラン料金のみ | 不要 | 無料枠超過後: 1GBあたり500円で追加可能 |
手続き | 購入・設定が必要 | 不要 (対応国で自動利用開始) | 不要 (対応国で自動利用開始) |
日本語サポート | プロバイダーによる | あり | あり |
おすすめユーザー | FUPを避けたい、テザリング利用者 | ahamo契約者、利便性重視 | 楽天モバイル契約者、ライトユーザー |
ご自身のデータ利用量や利便性、コストなどを考慮し、最適な通信手段を見つけましょう。
大容量データプランという選択肢
「データ無制限」プランの代わりに、決められた大容量のデータ通信量を利用できるプランを選ぶという選択肢もあります。
これは、例えば10GB、20GB、50GBといった具体的なデータ容量が設定されており、その容量内であれば速度制限なく高速通信を利用できるプランです。
公正利用ポリシー(FUP)による想定外の速度低下を避けたい方や、無制限プランのテザリング制限が厳しい場合に有効な選択肢となります。
AiraloやNomad SIMなど多くのeSIMプロバイダーが、様々なデータ容量のプランを提供しています。

「無制限」じゃなくても、たくさん使えるプランってこと?

はい、速度制限を気にせず、決められた大容量データを使いたい方におすすめです。
ただし、設定されたデータ容量を超過すると通信ができなくなる点には注意が必要です。
自分の使い方に合った十分な容量のプランを選ぶことが大切になります。
日本の携帯キャリア(ahamo・楽天モバイル)の海外利用
日本で普段利用している携帯キャリアが提供する国際ローミングサービスも、海外でのインターネット接続手段として有力な選択肢です。
特にahamo(NTTドコモのオンライン専用プラン)と楽天モバイルは、追加料金なし、または非常に安価で海外データ通信が利用できるため注目されています。
特徴 | ahamo (docomo) | 楽天モバイル |
---|---|---|
海外データ容量 | 月20GBまで(国内利用分と合算) | 月2GBまで無料 |
超過後の速度 | 容量超過時国内同様に低速化 | 最大128kbps |
追加料金 | 不要 | 無料枠超過後: 1GBあたり500円で追加可能 |
利用手続き | 不要 (対応国で自動利用開始) | 不要 (対応国で自動利用開始) |
メリット | 大容量、手続き不要 | 無料枠あり、国内プランも魅力的 |
デメリット | ahamo契約が必要 | 無料枠が少ない、楽天モバイル契約が必要 |

わざわざ海外用eSIMを買わなくても使えるってこと?

はい、ahamoや楽天モバイルをご利用中なら、追加の手間なく海外でデータ通信が可能です。
ahamoなら月20GBまで追加料金なしで利用でき、楽天モバイルも月2GBまでは無料です。
既存の契約者にとっては非常に手軽で便利な方法ですが、楽天モバイルの無料枠は少ないため、利用量が多い場合は海外eSIMの方がコストパフォーマンスに優れる可能性があります。
通信手段ごとのメリット・デメリット比較
ここまで紹介した選択肢を含め、海外旅行で利用できる主な通信手段の特徴を比較してみましょう。
無制限eSIM、大容量eSIM、日本のキャリア、現地SIM、ポケットWiFiそれぞれのメリットとデメリットを理解することで、ご自身の旅行スタイルに最適な方法を見つけやすくなります。
通信手段の種類 | 主なメリット | 主なデメリット | 推定コストレベル | おすすめのタイプ |
---|---|---|---|---|
無制限eSIM (FUPあり) | データ残量を気にせず利用可能(速度制限まで)、設定が比較的容易 | FUPによる速度制限、テザリング制限が多い、真の無制限ではない | 中〜高 | データ消費量を気にしないヘビーユーザー |
大容量eSIM | 容量内は高速通信、FUPなし(通常)、無制限より安価な場合あり | 容量超過のリスク、プラン選択がやや複雑 | 中 | 中程度のデータ利用者、速度制限を避けたい、テザリングも使いたい(プランによる) |
日本のキャリアローミング (ahamo) | 大容量(20GB)、追加契約・設定不要、国内番号維持が容易 | ahamo契約が必要、20GB超過後は低速 | 低(追加料金なし) | ahamo契約者、利便性重視、20GBで十分な中〜長期旅行者 |
日本のキャリアローミング (楽天) | 無料枠(2GB)あり、追加契約・設定不要、国内番号維持が容易 | 無料枠が少ない、超過後の速度が遅い、楽天モバイル契約が必要 | 低〜中 | 楽天モバイル契約者、短期旅行、ライトユーザー |
現地SIMカード | 最も安価な場合が多い、現地の電話番号が持てる場合あり | 現地購入の手間、言語の壁、物理SIM交換、複数国移動には不向き | 低〜中 | 長期滞在者、コスト最優先、単一国滞在 |
ポケットWiFiルーター | 複数デバイス同時接続が容易 | 別途機器の携帯・充電・返却が必要、eSIMより高価な場合が多い、紛失リスク | 高 | グループ旅行、複数デバイス同時接続が必須 |
この比較表を参考に、ご自身の旅行スタイル(期間、データ使用量、デバイス数など)や、何を重視するか(コスト、利便性、通信速度など)に合わせて、最適な通信手段を検討してください。
後悔しない選び方5つのコツ
数ある選択肢の中から最適な通信手段を選ぶためには、いくつかのポイントを押さえておくことが後悔を防ぐ鍵となります。
ここでは、海外旅行でのインターネット接続で失敗しないための5つのコツをご紹介します。
- 利用目的とデータ量を明確にする
- 自分が海外でどのようにインターネットを使いたいかを具体的に考えます。地図アプリやWeb検索が中心なのか、動画視聴やSNSへの写真・動画投稿も頻繁に行うのか、仕事などでテザリングを利用する可能性があるのかなどを明確にします。それに基づいて、おおよその必要データ量を見積もりましょう。
- 「無制限」の実態(FUP・テザリング)を確認する
- 「データ無制限」という言葉だけに惹かれず、必ずプランの詳細を確認します。特に、公正利用ポリシー(FUP)に基づく高速データ通信の上限(例:1日あたり何GBまでか)と、上限を超えた後の通信速度(例:1Mbps、128kbpsなど)、そしてテザリング(インターネット共有)が利用可能か、利用できる場合のデータ量制限などをチェックすることが重要です。
- 対応国と期間を確認する
- 自分の渡航先(国や地域、周遊の場合は訪れる全ての国)で利用できるプランかを確認します。滞在日数に合った有効期間のプランを選ぶことも大切です。
- 料金とサポート体制を比較する
- 複数のプロバイダーやプランの料金を比較検討します。料金だけでなく、万が一トラブルが発生した場合に備えて、日本語でのサポートが受けられるか、サポートの対応時間なども確認しておくと安心です。
- 代替手段(キャリアローミング等)も検討する
- 海外eSIMだけでなく、自分が契約している日本の携帯キャリア(ahamoや楽天モバイルなど)の国際ローミングサービスや、大容量の固定データプランなども選択肢に入れて比較検討しましょう。利便性やコスト、データ容量などを総合的に判断します。

いろいろありすぎて迷うけど、これを押さえておけば大丈夫そう?

はい、これらのコツを意識して比較検討すれば、ご自身の旅行にぴったりのプランが見つかります。
これらのコツを踏まえて、ご自身の旅行計画や使い方に最も合った通信手段を慎重に選ぶことで、海外滞在中もストレスなく快適なインターネット環境を確保できます。
eSIMの購入から利用開始までのステップガイド
- ステップ1|自分のスマホがeSIM対応かの確認
- ステップ2|旅行計画に合ったプランの選択
- ステップ3|購入とQRコードによるインストール(出発前)
- ステップ4|現地到着後のアクティベーションと必須設定
- データ使用量の確認方法とトラブル時の対処法
eSIMを利用するための準備と設定は、手順を追って進めれば決して難しくありません。
このセクションでは、スムーズに利用を開始するために必要なステップ1:対応機種の確認から始まり、ステップ2:最適なプランの選択、ステップ3:日本出発前の購入とインストール、そしてステップ4:現地到着後のアクティベーションと必須設定まで、具体的な手順を解説します。
さらに、旅行中のデータ使用量の確認方法と万が一のトラブル時の対処法についても触れていきます。
これらのステップを理解しておけば、初めてeSIMを利用する方でも安心して海外旅行を楽しめます。
ステップ1|自分のスマホがeSIM対応かの確認
まず最初に、ご自身のスマートフォンがeSIMに対応しているかを確認することが不可欠です。
eSIMとは、物理的なSIMカードとは異なり、スマートフォン本体に組み込まれたデジタルSIMのことです。
比較的新しいモデルの多くはeSIMに対応しています。
例えば、iPhoneであればXR/XS以降のモデル(iPhone 11, 12, 13, 14, 15シリーズなど)、Google Pixelシリーズ(Pixel 3以降)、Samsung Galaxyのハイエンドモデル(S20以降など)が代表的です。
ただし、購入国やモデルによっては非対応の場合もあるため注意が必要です(例:中国本土版iPhone)。
確実な確認方法としては、スマートフォンの「設定」メニュー内にある「モバイル通信」や「ネットワークとインターネット」といった項目で、「eSIMを追加」や「SIMを追加」といった選択肢があるかを確認する方法があります。
また、利用したいeSIMサービスの公式サイトにも対応機種一覧が掲載されていることが多いです。

自分のスマホがeSIMに対応しているか、どうやって調べればいい?

お持ちのスマートフォンのメーカー公式サイトや、利用予定のeSIMサービスのウェブサイトで対応機種一覧を確認するのが確実です
旅行プランを決める前に、このeSIM対応確認を必ず行いましょう。
ステップ2|旅行計画に合ったプランの選択
お使いのスマートフォンがeSIMに対応していることを確認できたら、次はご自身の旅行計画に最適なプランを選びます。
選択肢は多岐にわたるため、以下の要素を考慮して慎重に比較検討することが大切です。
考慮する要素 | 詳細 |
---|---|
渡航先 | 1カ国のみか、ヨーロッパ周遊やアジア周遊など複数国か |
滞在期間 | 旅行の日数に合った有効期間のプランを選択 |
データ使用量 | 地図アプリ、SNS、動画視聴など、想定される使い方に合わせて必要量を判断 |
テザリングの必要性 | パソコンやタブレットも接続する場合、テザリング可否とデータ量制限を確認 |
予算 | 各社の料金を比較し、コストパフォーマンスを考慮 |
日本語サポート | 設定やトラブル時に日本語でのサポートが必要か |
例えば、ヨーロッパを2週間周遊し、時々ノートパソコンで作業もしたい、という場合は、ヨーロッパ周遊プランがあり、テザリング制限が緩いか、もしくは十分なデータ容量を持つ大容量プランが候補になります。

ヨーロッパ周遊で、少しPC作業もしたいんだけど、どんなプランがいいかな?

ヨーロッパ周遊に対応したプランで、テザリング利用が可能か、または大容量のデータプランを選ぶのがおすすめです
「無制限」プランを選ぶ場合でも、前述の公正利用ポリシー(FUP)による速度制限やテザリング制限を必ず確認し、ご自身の使い方に本当に合っているかを見極めることが後悔しないための鍵となります。
ステップ3|購入とQRコードによるインストール(出発前)
利用するeSIMプランが決まったら、次はいよいよ購入とインストールです。
このステップは、WiFi環境が安定している日本出発前に済ませておくことが強く推奨されます。
現地到着後、WiFiがない状況でもスムーズに利用を開始するためです。
購入とインストールの手順は以下の通りです。
- 購入:
- 選んだeSIMプロバイダーの公式サイトまたは専用アプリにアクセスします。
- 渡航先、滞在期間、データ容量(または無制限プラン)を選択し、購入手続きを進めます。
- 支払い方法はクレジットカードやPayPalなどが一般的です。
- QRコードの受信:
- 購入完了後、登録したメールアドレスにeSIM情報を有効化するためのQRコードが送られてきます。アプリ内で直接表示される場合もあります。
- インストール:
- スマートフォンの「設定」を開き、「モバイル通信」(iPhoneの場合)や「ネットワークとインターネット」(Androidの場合)を選択します。
- 「eSIMを追加」や「モバイル通信プランを追加」といった項目を選びます。
- 画面の指示に従い、「QRコードを使用」を選択し、メールなどで送られてきたQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ります。
- eSIMが認識されたら、後で識別しやすいように任意の名前(例:「ヨーロッパ旅行用」「Holafly」など)を設定します。
- 重要: この時点ではまだeSIMを有効化(アクティベート)せず、普段お使いの日本のSIM回線(主回線)を引き続き使用します。インストールのみ完了させておきましょう。

QRコードって、どうやって読み取るの?難しくない?

スマートフォンの「設定」からeSIM追加を選び、画面の指示に従ってカメラでQRコードを写すだけなので簡単ですよ
このステップが出発前に完了していれば、現地到着後の設定が非常にスムーズになります。
ステップ4|現地到着後のアクティベーションと必須設定
いよいよ渡航先に到着したら、eSIMを有効化(アクティベート)してデータ通信を開始します。
いくつかの簡単な設定が必要ですが、特に「データローミング」をオンにすることを忘れないようにしましょう。
現地到着後の手順は以下の通りです。
- eSIMをオンにする:
- 飛行機が着陸し、通信可能な状態になったら、スマートフォンの「設定」>「モバイル通信」(または「ネットワークとインターネット」)を開きます。
- 出発前にインストールしておいた旅行用eSIM(自分で付けた名前で表示されています)を選択し、「この回線をオンにする」または同様のスイッチをオン(有効)にします。
- データローミングをオンにする:
- 同じeSIMの設定画面内で、「データローミング」のスイッチをオン(有効)にします。これをオンにしないと、海外の提携ネットワークに接続できず、データ通信ができません。
- モバイルデータ通信回線の選択:
- スマートフォンのモバイルデータ通信(インターネット接続)に使用する回線として、今回オンにした旅行用eSIMが選択されていることを確認します。通常、「モバイルデータ通信」や「優先SIM」といった項目で設定できます。
以上の設定が完了すると、スマートフォンは自動的に現地の提携通信事業者のネットワークに接続し、データ通信が利用可能になります。
プロバイダーによっては、接続まで少し時間がかかる場合もあります。

現地に着いたら、この設定をすればすぐにネットが使えるようになる?

はい、eSIMをオンにしてデータローミングを有効にすれば、通常はすぐに現地の電波をつかんでインターネットが利用できます
これで、海外でもスマートフォンを使って地図を見たり、情報を検索したりできるようになります。
データ使用量の確認方法とトラブル時の対処法
旅行中にデータ使用量を確認したい場合や、万が一インターネットに繋がらないといったトラブルが発生した場合の対処法を知っておくと安心です。
データ使用量の確認方法は、主に利用しているeSIMプロバイダーの専用アプリか、スマートフォンの設定メニュー内で行えます。
Airaloなどのアプリでは、リアルタイムに近いデータ残量を確認できることが多いです。
無制限プランの場合でも、FUPの上限を確認する目安になります。
インターネットに繋がらないなどのトラブルが発生した場合は、慌てずに以下の手順を試してみてください。
対処ステップ | 具体的な操作 |
---|---|
1. 設定の再確認 | 旅行用eSIMがオンになっているか、データローミングがオンになっているか、モバイルデータ通信の回線選択が正しいかを確認 |
2. 機内モードの活用 | 一度、機内モードをオンにし、数秒待ってからオフに戻すことで、ネットワーク接続がリセットされる場合がある |
3. スマートフォンの再起動 | デバイスを再起動することで、一時的な不具合が解消されることがある |
4. APN設定の確認 | プロバイダーによっては、APN(アクセスポイント名)の手動設定が必要な場合がある。通常は不要だが、案内があれば確認 |
5. サポートへの連絡 | 上記を試しても解決しない場合は、eSIMプロバイダーのカスタマーサポートに連絡する(WiFi環境が必要になる場合がある) |

もし現地でネットに繋がらなくなったら、どうすればいい?

まずは落ち着いて、eSIMとデータローミングがオンになっているか設定を確認してみてください。それでもダメなら再起動を試し、最終的にはプロバイダーのサポートに連絡しましょう
事前にこれらの確認方法や対処法を知っておくことで、予期せぬ状況にも落ち着いて対応でき、より快適な海外旅行に繋がります。
よくある質問(FAQ)
- Q「データ無制限」って書いてあれば、本当にどれだけ使っても速度は落ちないのですか?
- A
多くの海外eSIMの「データ無制限」プランには、「公正利用ポリシー(FUP)」というルールが存在します。
これは、一定のデータ通信量(例えば1日あたり3GBなど)を超えて使用すると、通信速度が大幅に低下するというものです。
したがって、「無制限」と表示されていても、常に高速通信が使い放題というわけではない点に注意が必要です。
プランを選ぶ際には、この速度制限の条件を必ず確認しましょう。
- Q海外旅行先でパソコンも使いたいのですが、eSIMでテザリング(インターネット共有)はできますか?
- A
eSIMプランがテザリングに対応しているかどうかは、提供会社やプランによって異なります。
特に「データ無制限」プランの場合、テザリング機能が完全に利用できなかったり、利用できたとしても1日あたり500MBまでといった厳しいデータ容量制限が設けられていたりすることが多いです。
旅行中にパソコンやタブレットなど複数の機器をインターネットに接続したい場合は、契約前にテザリングの利用条件(可否、データ容量制限など)を必ず確認してください。
- QたくさんあるeSIMサービスの中で、自分に合ったプランをどうやって選べば良いですか?
- A
最適なeSIMプランを選ぶためには、まずご自身の旅行計画を具体的にすることが大切です。
渡航先の国や地域、滞在日数、そしてご自身のスマートフォンの使い方(地図アプリの利用頻度、SNSや動画の利用量、テザリングの必要性など)を考慮しましょう。
その上で、「無制限」プランの場合は速度制限の条件(FUP)やテザリング制限を確認し、料金、日本語サポートの有無などを比較検討します。
ご自身の使い方と優先順位に合わせて、最もバランスの取れたプランを選ぶことが後悔しないためのコツとなります。
- QeSIMの利用開始(アクティベート)は、日本でやるのですか?現地に着いてからですか?
- A
eSIMプランの購入手続きと、発行されたQRコードを読み取ってスマートフォンにeSIM情報を登録(インストール)する作業は、WiFi環境が安定している日本出発前に行うことを強くおすすめします。
ただし、実際にeSIMを有効にして通信を開始する「アクティベーション」の設定は、渡航先の国や地域に到着してから行うのが一般的な手順です。
現地到着後に設定画面でeSIMをオンにし、データローミングを有効にすることで利用を開始します。
- QiPhoneやAndroidなど、どんなスマホでも海外eSIMは使えますか?
- A
残念ながら、すべてのスマートフォンがeSIMに対応しているわけではありません。
iPhoneの場合はXR/XS以降のモデル、Google Pixelシリーズの多く、Samsung Galaxyなどの比較的新しいハイエンドモデルが対応していますが、古い機種や一部の安価なモデル、特定の国(例:中国本土)で購入した端末は対応していない場合があります。
ご自身のスマートフォンがeSIMに対応しているかどうかは、購入前に必ずスマートフォンの設定画面で確認するか、メーカーの公式サイト、または利用したいeSIMサービスのウェブサイトで公開されている対応機種リストをチェックすることが重要です。
- Q「データ無制限」プランの料金は、どのくらいが相場ですか?安く使う方法はありますか?
- A
海外eSIMの「データ無制限」プランの料金は、渡航先、利用日数、提供会社によって大きく変動します。
一般的な目安としては、数日間の利用で数千円から、利用日数が長くなるほど1日あたりの料金は割安になる傾向があります。
少しでも安く利用する方法としては、複数のプロバイダーの料金を比較検討すること、提供会社が実施している割引キャンペーンやクーポンを活用することが挙げられます。
また、「無制限」にこだわらず、ご自身の想定データ利用量に合った「大容量プラン」を選ぶ方が結果的に安くなる場合もあります。
まとめ
海外旅行でeSIMの「データ無制限」プランは便利に見えますが、多くの場合、公正利用ポリシー(FUP)による速度制限やテザリング利用に関する制限が存在します。
プラン選びで後悔しないためには、その実態を理解することが重要です。
この記事では、以下のポイントを詳しく解説しました。
- 海外eSIM「無制限」プランの実態:多くはFUPによる速度制限やテザリング制限あり
- 主要プロバイダー比較:Holafly、Airalo、日本企業などの料金・制限・サポート
- 代替案の検討:大容量プランや日本のキャリア(ahamo/楽天モバイル)も選択肢
- 最適なプラン選択:旅行計画やニーズに合わせた比較検討の重要性
この記事で解説した比較ポイントや選び方のコツを参考に、あなたの海外旅行に最適なeSIMプランを見つけ、快適なインターネット環境を準備しましょう。
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