カーテンの色選び方｜部屋を広く見せる10の秘訣【保存版】

窓辺を彩るカーテンは、お部屋の印象をガラリと変える力を持っています。

特に色の選び方は、空間の広がりや雰囲気を決める上で非常に重要です。

この記事では、部屋の広さや壁の色といった基本から、色の心理効果、部屋を広く見せるコツ、さらには柄や素材感の選び方まで、カーテンの色選びに関するあらゆる情報を網羅した完全ガイドをお届けします。

• 部屋の広さや壁の色に合わせたカーテンの色選びの基本
• 色や柄で部屋を広く見せるための具体的な10のテクニック
• おしゃれな部屋を作るための柄や素材感の選び方
• 色選びで失敗しないための注意点と生地サンプルの重要性

カーテンの色選びの基本：理想の空間を作る第一歩

• 部屋の広さと明るさの確認
• 壁や床の色（ベースカラー）との関係性
• 家具やソファの色（メインカラー）との調和
• どんな部屋にしたいか？目指す雰囲気の明確化
• 色が与える心理的な効果

カーテンの色は、お部屋に入ったときの第一印象を大きく左右する重要な要素です。

壁や床と同じくらい面積が大きいため、どの色を選ぶかによって空間全体の雰囲気が決まります。

ここでは、理想の空間を作るための色選びの基本として、部屋の広さや明るさの確認、壁や床（ベースカラー）、家具（メインカラー）との関係性、目指す雰囲気、そして色が与える心理的な効果について、一つひとつ見ていきましょう。

これらの基本的なポイントを押さえることで、たくさんの色の中からご自宅にぴったりの一枚を選びやすくなります。

部屋の広さと明るさの確認

カーテンの色を選ぶ上で、まずお部屋の広さと窓から入る自然光の量を確認することが大切です。

なぜなら、色は視覚的な広がりや明るさの感じ方、つまり開放感や圧迫感に直接影響を与えるからです。

例えば、ペルソナの方のような約8畳のリビングであれば、空間を少しでも広く、明るく見せたいと感じることが多いのではないでしょうか。

そのような場合には、白やアイボリー、明るいベージュ、パステルカラーといった明るい色のカーテンがおすすめです。

これらの色は光を反射しやすく、壁が広がって見えるような効果があり、お部屋に開放感をもたらします。

逆に、濃い色のカーテンは空間を引き締める効果がありますが、お部屋の広さによっては少し圧迫感を感じさせてしまうこともあります。

色の種類	視覚的な効果	向いている部屋の例
明るい色	広く明るく見える、開放感	狭い部屋、暗い部屋
暗い色（濃色）	狭く重く見える、圧迫感	広い部屋、明るすぎる部屋

お部屋の広さや日当たりの条件を最初に把握することで、目指す空間に合った色選びの方向性を決めることができます。

壁や床の色（ベースカラー）との関係性

カーテンは単独で存在するのではなく、お部屋全体の色彩の一部です。

特に、壁や床の色は「ベースカラー」と呼ばれ、お部屋全体の基調となる色であり、カーテンの色を選ぶ際の重要な基準点となります。

ペルソナの方のお部屋のように、壁が白で床が明るい茶色のフローリングという組み合わせは、日本の住宅では一般的です。

白い壁はどんな色のカーテンとも相性が良く、色の選択肢が豊富です。

床の明るい茶色との調和を考えると、壁に合わせて白やアイボリー、ライトグレーでスッキリとまとめるのも良いですし、床の色に近いベージュや温かみのあるアースカラーを選んでナチュラルな雰囲気にするのも素敵です。

また、あえて少し濃いめの色（例えばネイビーやグリーンなど）を選んで、空間のアクセントにするという方法もあります。

壁の色	床の色	おすすめのカーテンの色（例）	印象
白	明るい茶	アイボリー、ベージュ、ライトグレー、淡いブルー/グリーン	広く明るい、自然
白	明るい茶	ネイビー、ダークグリーン	メリハリ、引き締め
ベージュ	ミドルブラウン	オフホワイト、濃いベージュ、ブラウン、グリーン	落ち着き、温かみ
グレー	ダークブラウン	ライトグレー、チャコールグレー、ホワイト、ネイビー	モダン、シック

壁や床の色という、お部屋の大きな面積を占める色を基準にカーテンの色を選ぶことで、ちぐはぐな印象になるのを防ぎ、空間全体にまとまりが生まれます。

家具やソファの色（メインカラー）との調和

壁や床の次に、ソファや大きな家具の色は「メインカラー」として、お部屋の印象を決定づける重要な要素です。

カーテンの色をこれらのメインカラーと調和させることで、より洗練された統一感のある空間を作り出すことができます。

ペルソナの方の場合、ミドルグレーのソファをお持ちとのことですね。

グレーは非常にコーディネートしやすい色で、様々な色のカーテンと合わせることが可能です。

一番簡単なのは、ソファの色に合わせてライトグレーやチャコールグレーなど、同系色のカーテンを選ぶ方法です。

濃淡をつけることで、単調にならず、シックで落ち着いた雰囲気にまとまります。

また、グレージュ（グレーとベージュの中間色）や、少し色味のあるブルーグレーなども、グレーのソファと相性が良く、おしゃれな印象になります。

もし、もう少し色で遊びたい場合は、ソファの色をベースに、クッションなどの小物と色をリンクさせたアクセントカラーのカーテンを選ぶのも良いでしょう。

家具の色 (ソファなど)	おすすめのカーテンの色（例）	演出できるスタイル例
グレー	ライトグレー、グレージュ、ブルーグレー、ネイビー、アクセント色	モダン、北欧、シンプル
ベージュ/ブラウン	アイボリー、同系色ブラウン、グリーン、オレンジ	ナチュラル、温かみのある
ネイビー	ホワイト、グレー、ベージュ、イエロー（アクセント）	シック、マリン、落ち着いた
グリーン	ベージュ、ブラウン、グレー、イエロー	ナチュラル、リラックス

ソファやラグなど、お部屋の主役となる家具の色とカーテンの色を意識してつなげることで、ぐっとおしゃれでまとまりのあるインテリアになります。

どんな部屋にしたいか？目指す雰囲気の明確化

ここまで、部屋の物理的な条件や既存の色との関係性を見てきましたが、最終的に「どんな雰囲気の部屋にしたいか」という目的意識が、色選びの最も重要な決め手となります。

漠然と選ぶのではなく、「こんな空間で過ごしたい」という理想を具体的にイメージすることが大切です。

ペルソナの方のように「広く見せたい」「おしゃれで落ち着く感じにしたい」というご希望があれば、それに合った色を選ぶことがゴールになります。

例えば、「リラックスできる穏やかな空間」を目指すなら、心を落ち着かせる効果のあるブルー系やグリーン系、あるいは温かみのあるベージュやアースカラーが候補になります。

「明るく、少し元気が出るような空間」にしたいなら、イエローやオレンジ系の暖色をアクセントに取り入れるのも良いでしょう。

「モダンで洗練された雰囲気」が好きなら、グレーやネイビー、モノトーンでまとめるのが効果的です。

• リラックス、落ち着き: ブルー系、グリーン系、ベージュ、グレー
• 明るい、温かい: イエロー、オレンジ、ピンク、アイボリー
• 広い、すっきり: ホワイト、アイボリー、ライトグレー、寒色系
• おしゃれ、モダン: グレー、ネイビー、モノトーン、アクセントカラー
• ナチュラル: ベージュ、ブラウン、グリーン、アースカラー

自分がその部屋でどのように過ごしたいか、どんな気持ちになりたいかを考えることで、色選びの軸が定まり、迷いが少なくなります。

色が与える心理的な効果

色は、私たちが意識している以上に、人の心理や感情に様々な影響を与えています。

カーテンの色を選ぶ際に、この色の持つ心理的な効果を知っておくと、目指す部屋の雰囲気をより効果的に演出することができます。

大きく分けると、赤やオレンジ、黄色といった暖色系の色は、気分を高揚させ、暖かさや活気、親しみやすさを感じさせる効果があります。

一方、青や緑、紫といった寒色系の色は、心を落ち着かせ、リラックスさせたり、集中力を高めたりする効果が期待でき、空間に広がりを感じさせる傾向もあります。

ペルソナの方がリビングでリラックスして過ごしたいと考えているなら、寒色系のブルーやグリーン、あるいはどちらにも属さないベージュ、グレー、白といった中間色（ニュートラルカラー）が心理的な面からも適していると言えます。

色	主な心理効果	リビングでの影響（例）
青	落ち着き、リラックス、集中	心地よい静けさ、空間を広く見せる
緑	癒し、安心感、リラックス	自然な安らぎ、目の疲れを和らげる
黄/橙	明るさ、活気、暖かさ、親しみやすさ	陽気な雰囲気、会話が弾む
赤	エネルギー、情熱、興奮	アクセントとして使うと活力、多用は注意
白	清潔感、広がり、明るさ	空間を広く明るく、他の色を引き立てる
グレー	落ち着き、洗練、中立	モダンで上品な雰囲気、他の色と調和しやすい
ベージュ/茶	安心感、温もり、安定感	居心地の良い穏やかな空間

目指す部屋の雰囲気に合わせて、色の持つ心理的な効果を上手に活用することで、より心地よく、目的に合った空間を作り出すことができます。

部屋を広く見せるカーテン色選び10の秘訣

• 1. 明るい色による開放感の演出
• 2. 壁の色と同系色で選ぶ一体感
• 3. 膨張色（暖色系）より収縮色（寒色系）の考慮
• 4. 縦ストライプ柄による天井高効果
• 5. 無地かすっきりしたデザインの選択肢
• 6. 光沢感を抑えたマットな質感の活用
• 7. 軽やかな素材感のチョイス
• 8. 窓枠の色との調和方法
• 9. ドレープ（ヒダ）を少なくする工夫
• 10. レースカーテンとの組み合わせ術

部屋を広く、すっきりと見せるためには、カーテンの色の選び方が非常に重要です。

視覚的な効果をうまく利用することで、限られたスペースでも開放感のある印象を作り出せます。

ここでは、明るい色の活用から壁との同系色、収縮色の選択、縦ストライプ柄、シンプルなデザイン、マットな質感、軽やかな素材、窓枠との調和、ドレープの工夫、そしてレースカーテンとの組み合わせまで、部屋を広く見せるための10個の具体的な秘訣を解説していきます。

これらのポイントを押さえることで、圧迫感をなくし、心地よい広がりを感じられる空間を実現できるでしょう。

1. 明るい色による開放感の演出

部屋を広く見せる基本は、明るい色を選ぶことです。

白、アイボリー、ライトベージュ、パステルカラーなどの明るい色は、光を効果的に反射し、壁や天井を実際よりも遠くにあるように感じさせます。

特に、自然光が入りにくい部屋や、8畳程度のコンパクトなリビングなど、限られたスペースでは、明るい色のカーテンが持つ開放感の演出効果は絶大です。

圧迫感を軽減し、部屋全体を明るく軽やかな雰囲気にしてくれます。

結論として、明るい色のカーテンは、視覚的な広がりと明るさをもたらし、開放的な空間作りに貢献します。

2. 壁の色と同系色で選ぶ一体感

カーテンの色を壁の色と同じか、非常に近い色（同系色）で揃えることも、部屋を広く見せる効果的なテクニックです。

壁とカーテンの境界線が曖昧になることで、視線が途切れず、壁面が連続しているように見え、空間全体に一体感が生まれます。

例えば、日本の住宅で一般的な白い壁の場合、カーテンもオフホワイトやアイボリー、ライトグレーなどを選ぶと、壁との繋がりが生まれ、部屋がすっきりと広く感じられます。

ペルソナの方のように白い壁のお部屋には特におすすめの方法です。

壁の色	おすすめのカーテン色（同系色）	視覚効果
白	オフホワイト、ライトグレー	広がり、清潔感
ベージュ	アイボリー、ライトブラウン	温かみ、統一感
グレー	ライトグレー、グレージュ	洗練、落ち着き

壁の色とカーテンの色を馴染ませることで、簡単に空間の広がりを演出できます。

3. 膨張色（暖色系）より収縮色（寒色系）の考慮

色には、手前に迫って見える「膨張色」と、奥まって見える「収縮色」があります。

部屋を広く見せたい場合は、収縮色を選ぶのが有利です。

具体的には、赤やオレンジ、黄色といった暖色系（膨張色）よりも、青や緑、紫、寒色系のグレーといった寒色系（収縮色）の方が、壁面が後退して見える効果があります。

例えば、淡いブルーやミントグリーン、ライトグレーなどの寒色系のカーテンを選ぶと、窓のある壁が少し遠くにあるように感じられ、部屋に奥行きが生まれます。

暖色系を使いたい場合は、彩度を抑えた色を選ぶか、アクセントとして少量取り入れるのがおすすめです。

空間に奥行きを出したい場合は、寒色系の収縮色を意識してカーテンを選ぶと効果的です。

4. 縦ストライプ柄による天井高効果

柄を取り入れたい場合、縦方向のストライプ柄は天井を高く見せる効果が期待できます。

縦のラインが視線を自然と上下に誘導するため、実際の天井高よりも高く感じられ、部屋全体がすっきりとした印象になります。

特に、ストライプの幅が細いものや、色のコントラストが強すぎない淡い色の濃淡で表現されたストライプ柄は、主張しすぎずにさりげなく天井を高く見せる効果が得られます。

逆に、横方向のボーダー柄は部屋の幅を広く見せる効果がありますが、天井が低く見えやすい点には注意が必要です。

縦ストライプ柄のカーテンは、天井までの高さを強調し、開放感を高める選択肢となります。

5. 無地かすっきりしたデザインの選択肢

部屋を広く見せるためには、カーテンのデザインはできるだけシンプルにすることが基本です。

大きな柄や複雑な模様、コントラストの強いデザインは、視線を集めやすく、時に空間に圧迫感を与え、部屋を狭く感じさせてしまう可能性があります。

無地のカーテンが最もすっきりと見え、空間に広がりを与えます。

もし柄物を選びたい場合は、小さなドット柄や、生地の織り方で模様を表現した地模様（織り柄）、遠目には無地に見えるような細かいパターンなど、主張の少ないデザインを選ぶのがおすすめです。

空間の広がりを優先するなら、無地、またはごくシンプルなデザインのカーテンを選ぶことが重要です。

6. 光沢感を抑えたマットな質感の活用

カーテンの生地の質感（テクスチャー）も、部屋の広がり感に影響を与えます。

光沢のあるサテンやシルク調の生地は、光を強く反射して華やかな印象を与えますが、その存在感が強すぎると、時に空間を狭く感じさせてしまうことがあります。

コットン（綿）やリネン（麻）のような自然素材、またはそれらの風合いを持つマットな質感のポリエステル生地は、光を柔らかく吸収・拡散するため、ギラギラせず落ち着いた印象になります。

壁や他のインテリアとも馴染みやすく、空間に穏やかな広がりをもたらします。

部屋を広く、落ち着いた印象に見せたい場合は、光沢感を抑えたマットな質感の生地を選ぶのが効果的です。

7. 軽やかな素材感のチョイス

生地の厚みや重さも、部屋の印象を左右します。

ベルベットや厚手のジャカード織りのような重厚感のある素材は、高級感を演出する一方で、ボリューム感が出て窓辺に重たい印象を与え、圧迫感を感じさせる場合があります。

部屋を広く見せたい場合は、ボイルやオーガンジーのような透け感のある薄手の生地や、ドレープ性が高くても軽やかに揺れる薄手のポリエステル生地など、軽やかな素材感のものを選ぶのがおすすめです。

これらの素材は、光や風を適度に通し、窓辺に抜け感と軽快さをもたらします。

軽やかな素材を選ぶことで、窓周りの圧迫感を軽減し、部屋全体をより広く、開放的に感じさせることができます。

8. 窓枠の色との調和方法

意外と見落としがちですが、窓枠の色とカーテンの色を調和させることも、部屋を広く見せるための隠れたポイントです。

カーテンの色を窓枠の色に近づけることで、窓周り全体が一体化し、すっきりと壁に馴染んで見えます。

例えば、白い窓枠であれば、カーテンも白やアイボリー系を選ぶと、窓の存在感が和らぎます。

木目調の窓枠であれば、ベージュやライトブラウン系のカーテンを選ぶと、自然に調和し、統一感が生まれます。

これにより、視線がスムーズに流れ、空間が広く感じられます。

カーテンの色を選ぶ際には、壁の色だけでなく、窓枠の色との相性も考慮に入れると、より洗練された広がり感を演出できます。

9. ドレープ（ヒダ）を少なくする工夫

カーテンの上部にあるドレープ（ヒダ）の取り方も、見た目のボリューム感に影響します。

一般的に、ヒダの倍率が高い（例：2倍ヒダ）ほど、生地をたっぷり使うため、カーテンに豊かなウェーブが生まれ豪華な印象になりますが、その分ボリュームが出て重たい印象になり、空間を狭く見せる可能性もあります。

部屋を広くすっきりと見せたい場合は、ヒダの倍率を標準的な1.5倍にするか、さらにボリュームを抑えたフラットカーテン（ヒダなし）を選ぶのがおすすめです。

特にフラットカーテンは、生地の使用量が少なく、窓辺が非常にすっきりとしたモダンな印象になります。

ドレープのボリュームを抑えることも、圧迫感を減らし、部屋を広く見せるための有効な手段です。

10. レースカーテンとの組み合わせ術

部屋を広く見せるためには、厚手のドレープカーテンだけでなく、日中に主役となるレースカーテンの選び方も重要です。

レースカーテンが暗い色だったり、柄が複雑すぎたりすると、日中の開放感が損なわれてしまうことがあります。

レースカーテンもドレープカーテンと同様に、白やオフホワイトなどの明るい色を選び、無地やシンプルなデザインのものを選ぶのが基本です。

これにより、外からの光を柔らかく取り込みつつ、部屋全体を明るく、広く見せる効果が期待できます。

ミラーレースや遮像レースなど、プライバシーを守りつつ明るさを保つ機能を持つタイプも有効です。

ドレープカーテンとレースカーテンをトータルで考え、両方とも明るく軽やかな印象のものを選ぶことが、開放感あふれる窓辺を作り、部屋を広く見せる最後の秘訣となります。

色だけじゃない！柄と素材感で印象を変えるテクニック

• 柄の種類と視覚効果（ストライプ・ボーダー・無地など）
• 柄の大きさと部屋の広さのバランス
• 素材感が演出する雰囲気の違い（天然素材・化学繊維）
• 光沢の有無による印象の変化
• スタイル別おすすめの柄紹介（モダン・ナチュラル他）

カーテン選びでは、色と同じくらい、あるいはそれ以上に柄や素材感が部屋全体の印象を大きく左右します。

無地のカーテンがシンプルで合わせやすいのは確かですが、柄や素材感を上手に取り入れることで、空間に個性や深み、そして望むスタイルをより明確に表現できるのです。

ここでは、柄の種類とその視覚的な効果、部屋の広さに合わせた柄の大きさの選び方、天然素材や化学繊維といった素材感がもたらす雰囲気の違い、光沢の有無による印象の変化、そして目指すインテリアスタイルに合わせたおすすめの柄について、具体的に見ていきましょう。

これらの要素を理解すれば、色選びだけでは得られない、より豊かな空間表現が可能になります。

スタイル	おすすめの柄の例	素材感の傾向
モダン	無地、幾何学模様、シャープなストライプ	光沢のあるもの、化学繊維
ナチュラル	無地（アースカラー）、植物柄、リーフ柄、かすれ調	天然素材（風）、マットな質感
北欧	大胆な自然モチーフ、幾何学模様、明るい色の柄物	コットン、ポリエステル
エレガント	ダマスク柄、花柄（優雅なもの）、ペイズリー柄	光沢、ベルベット、ジャカード
カジュアル	ボーダー柄、チェック柄、ドット柄	コットン、ポリエステル

色に加えて、柄や素材感という視点を持つことで、カーテン選びの幅はぐっと広がります。

ご自身の好みや部屋の状況に合わせて、最適な組み合わせを見つけることで、理想の空間づくりがより一層楽しくなるはずです。

柄の種類と視覚効果（ストライプ・ボーダー・無地など）

カーテンの柄は、デザインの好みだけでなく、空間の見え方にも影響を与える視覚効果を持っています。

代表的な柄の種類と、それぞれがもたらす効果を知っておきましょう。

例えば、縦方向のラインが特徴のストライプ柄は、視線を上下に誘導し、天井を高く見せる効果が期待できます。

これにより、お部屋全体がすっきりとした印象になります。

一方、横方向のラインであるボーダー柄は、視線を左右に広げ、お部屋に広がりやカジュアルな雰囲気を与えます。

ただし、天井がやや低く見える可能性も考慮に入れる必要があります。

そして、最もシンプルで万能なのが無地のカーテンです。

どんなインテリアにも合わせやすく、壁の色と馴染ませれば空間を広く見せる効果も高いです。

柄の種類	主な視覚効果	与える印象の例
ストライプ（縦縞）	天井を高く見せる、空間をすっきり見せる	スタイリッシュ、シャープ、開放感
ボーダー（横縞）	部屋を広く見せる	カジュアル、安定感、広がり
チェック柄	親しみやすい、アクセントになる	カジュアル、可愛らしい、温かみ
ドット柄	軽やかさ、アクセントになる	ポップ、キュート、リズミカル
花柄・植物柄	華やかさ、癒し	エレガント、フェミニン、ナチュラル
幾何学模様	モダンさ、アクセントになる	スタイリッシュ、個性的、モダン
無地	空間を広く見せる、シンプル、万能	すっきり、落ち着き、洗練、素材感強調

このように、柄が持つ視覚効果を理解し、お部屋をどのように見せたいかという目的に合わせて選ぶことが大切です。

柄の大きさと部屋の広さのバランス

カーテンの柄を選ぶ際には、柄の大きさ（スケール）と、お部屋の広さとのバランスを考えることが非常に重要です。

柄の大きさによって、空間の印象は大きく変わります。

一般的に、小さな柄や細かい模様は、遠目には無地のように見えることもあり、空間に圧迫感を与えにくいという特徴があります。

そのため、比較的コンパクトなお部屋、例えば一人暮らしのワンルームや8畳程度のリビングなどでも取り入れやすいでしょう。

一方、大きな柄や大胆なデザインは、強いインパクトがあり、空間のアクセントとして非常に効果的ですが、狭いお部屋で使うと主張が強すぎてしまい、かえって圧迫感を感じさせたり、部屋を狭く見せてしまったりする可能性があります。

大きな柄は、広々としたリビングなど、ある程度のスペースがある空間でこそ、その魅力を十分に発揮します。

部屋の広さ	おすすめの柄の大きさ	理由
狭い部屋 (～6畳程度)	小さな柄、細かい模様、無地、縦ストライプ	圧迫感が少なく、空間を広く見せる効果
標準的な部屋 (8畳～10畳)	小～中程度の柄、無地、アクセントとしての部分的な大柄	バランスが取りやすく、個性を出しやすい
広い部屋 (12畳以上)	大柄、大胆なデザイン、無地	柄が映え、空間のアクセントとして効果的

お部屋の広さに対して柄が大きすぎると感じるときは、カーテンの色を壁の色に近づける、あるいは柄の中の一色をクッションなどの小物に取り入れて統一感を出す、といった工夫でバランスを取ることも可能です。

部屋の広さと柄のスケールの関係を意識して選ぶことが、心地よい空間を作るための鍵となります。

素材感が演出する雰囲気の違い（天然素材・化学繊維）

カーテンの色や柄だけでなく、素材感（テクスチャー）も、お部屋の雰囲気を決定づける大切な要素です。

素材によって、見た目の印象はもちろん、手触りや光の通り方、ドレープ（ヒダ）の美しさも異なります。

例えば、リネン（麻）やコットン（綿）といった天然素材は、その自然な風合いから、ナチュラルで温かみのある、優しい雰囲気を演出します。

リネン特有のシャリ感や、コットンの柔らかな質感は、リラックスした空間づくりにぴったりです。

一方、ポリエステルなどの化学繊維は、機能性に優れているものが多く、つるっとした質感や光沢感のあるものは、モダンでシャープな印象を与えます。

近年では、化学繊維でも天然素材のような見た目や手触りを再現したものも増えています。

素材の種類	主な特徴	演出できる雰囲気の例
リネン（麻）	自然な風合い、通気性、吸湿性、シャリ感、シワになりやすい	ナチュラル、涼しげ、素朴、上質
コットン（綿）	柔らかい肌触り、吸湿性、通気性、カジュアル、縮むことがある	ナチュラル、カジュアル、優しい、温かみ
ポリエステル	耐久性高い、シワになりにくい、形状安定性、洗濯しやすい	モダン、シャープ、機能的、多様（加工による）
アクリル	柔らかく暖かい、ウールに似た風合い、保温性	暖かい、ソフト、カジュアル
ベルベット	重厚感、光沢、保温性、遮音性、高級感	ラグジュアリー、クラシック、重厚、エレガント
ジャカード織	立体的な柄、高級感、厚手	エレガント、クラシック、豪華

色や柄が決まったら、ぜひ素材感にも注目してみてください。

同じ色でも素材が違うだけで印象は大きく変わります。

実際に生地サンプルに触れて、その質感や風合いを確かめることで、より理想に近いカーテンを見つけることができるでしょう。

光沢の有無による印象の変化

カーテン生地の光沢（ツヤ）の有無も、お部屋の雰囲気を左右する重要なポイントです。

光沢感があるかないかで、空間の印象は大きく異なります。

光沢のある生地は、光を反射してキラキラと輝き、空間に華やかさや高級感、そしてモダンな雰囲気をもたらします。

シルクやサテン、光沢加工されたポリエステルなどが代表的で、エレガントなスタイルや、洗練された都会的なインテリアによく合います。

光が当たることで、生地の色味や表情に変化が生まれるのも魅力です。

一方、光沢のないマットな質感の生地は、光を吸収し、しっとりと落ち着いた印象を与えます。

コットンやリネンなどの天然素材や、マット加工された化学繊維がこれにあたり、ナチュラルスタイルや、シックで穏やかな空間づくりに適しています。

素材本来の風合いが引き立ち、温かみを感じさせる効果もあります。

光沢の有無	主な印象・効果	適したスタイルの例
光沢あり	華やか、高級感、エレガント、モダン、シャープ	エレガント、クラシック、モダン、ラグジュアリー
光沢なし (マット)	落ち着き、ナチュラル、温かみ、シック、素朴	ナチュラル、カジュアル、北欧、和モダン

どちらが良い悪いというわけではなく、目指すお部屋のテイストに合わせて選ぶことが大切です。

例えば、同じグレーのカーテンでも、光沢があればスタイリッシュな印象に、マットであれば穏やかで優しい印象になります。

生地サンプルを確認する際には、光の当たり具合による光沢感の変化も見ておくと、よりイメージに近いものを選べます。

スタイル別おすすめの柄紹介（モダン・ナチュラル他）

理想のお部屋のインテリアスタイルが決まっている場合、それに合った柄を選ぶことで、より統一感のある洗練された空間を作ることができます。

スタイルごとによく用いられる代表的な柄を知っておくと、カーテン選びがスムーズに進みます。

例えば、すっきりと都会的なモダンインテリアには、無地や幾何学模様、シャープなストライプ柄などがよく合います。

色はモノトーンや寒色系、素材は光沢のあるものがスタイリッシュな雰囲気を高めます。

一方、木の温もりを感じるナチュラルインテリアには、植物柄やリーフ柄、あるいはアースカラーの無地などがおすすめです。

素材はリネンやコットンなど、自然な風合いのものが空間に馴染みます。

人気の北欧スタイルでは、大胆な自然モチーフや幾何学模様を、明るい色使いで取り入れることが多いです。

インテリアスタイル	おすすめの柄の例	色の傾向	素材感の傾向
モダン	無地、幾何学模様、ストライプ、抽象柄	モノトーン、寒色系、アクセントカラー	光沢、フラット、化学繊維
ナチュラル	無地（アースカラー）、植物柄、リーフ柄、かすれ調、木目調	ベージュ、グリーン、ブラウン、白	天然素材（風）、マット
北欧	大胆な自然モチーフ（植物、動物）、幾何学模様、手描き風プリント	明るい色、パステルカラー、アースカラー	コットン、ポリエステル
エレガント/クラシック	ダマスク柄、花柄（写実的、優雅）、ペイズリー柄、ストライプ	深みのある色、暖色系、ゴールド・シルバー	光沢、ベルベット、ジャカード
カジュアル	ボーダー柄、チェック柄、ドット柄、ポップな柄	明るい色、多様な色使い	コットン、ポリエステル
和モダン	無地（生成り、茶、緑、墨色）、格子柄、シンプルな和柄、麻の葉柄	アースカラー、ニュートラルカラー	天然素材（風）、和紙調

もちろん、スタイルはあくまで目安です。

例えば、ナチュラルな空間にあえてモダンな柄のカーテンをアクセントとして取り入れるなど、自由に組み合わせを楽しむことも可能です。

自分の目指すお部屋のイメージを大切にしながら、ぴったりの柄を見つけてください。

最終チェック：後悔しないためのヒントと注意点

• 必須！生地サンプルでの確認作業
• 忘れがちな機能面（遮光・断熱）の最終チェック
• 「無難」に頼りすぎないためのポイント
• 部屋の用途とミスマッチな色の失敗例
• オンライン購入時の留意事項

理想のカーテン選びもいよいよ最終段階です。

ここでしっかりと確認することで、「こんなはずじゃなかった…」という後悔を防げます。

特に、生地サンプルでの現物確認は、イメージ通りの色を選ぶために非常に重要です。

最終チェックでは、生地サンプルでの確認作業の必須性、見落としがちな機能面の最終チェック、無難な選択から一歩踏み出すための色選びのバランス感覚、部屋の用途と色がミスマッチな失敗例、そしてオンライン購入時の注意点について、最後の確認ポイントを詳しく解説します。

これらのチェックポイントを押さえることで、デザイン、機能、そしてご自身の好みにぴったりのカーテンを自信を持って選ぶことができます。

必須！生地サンプルでの確認作業

カタログやウェブサイトで見た色と、実際に部屋に掛けた時のカーテンの色が違って見えることは少なくありません。

これは、画面の再現性や印刷の色味、部屋の照明や自然光の影響を受けるためです。

そのため、実際に使用する部屋で生地サンプルを確認する作業は、イメージ通りのカーテンを選ぶために絶対に欠かせません。

生地サンプルを取り寄せたら、必ずカーテンを取り付ける窓辺に吊るしてみましょう。

昼間の自然光の下と夜の照明の下では、色の見え方が大きく変わることがあります。

最低でもA4サイズ程度の大きめのサンプルで、生地の質感、厚み、そして光がどの程度透けるのかを直接確かめることを強くおすすめします。

この一手間を惜しまないことが、色選びでの後悔を防ぐ最も確実な方法となります。

忘れがちな機能面（遮光・断熱）の最終チェック

カーテンの色やデザインに目が行きがちですが、暮らしの快適さに直結する機能面の最終確認も忘れてはいけません。

特に重要なのが遮光性です。

寝室のようにしっかりと光を遮りたい部屋には遮光1級、リビングなど適度に光を取り入れたい部屋には遮光2級や3級、あるいは非遮光タイプが適しています。

ご自身のライフスタイルや部屋の用途に合わせて、必要な遮光等級を選びましょう。

また、断熱・保温効果もチェックポイントです。

冷暖房の効率を高めたい場合は、断熱性の高い生地や裏地付きのものを選ぶと良いです。

その他、UVカット機能や防炎機能など、必要に応じて確認することをおすすめします。

部屋での過ごし方を具体的にイメージし、必要な機能を備えたカーテンを選びましょう。

「無難」に頼りすぎないためのポイント

失敗を恐れるあまり、いつもベージュやアイボリー、ライトグレーといった無難な色を選んでしまうことはありませんか。

確かに失敗は少ないですが、結果としてどの部屋も同じような印象になり、少し物足りなさを感じることもあります。

無難な色を選ぶ場合でも、壁や家具と全く同じ色にするのではなく、少しだけ濃淡を変えたり、微妙に色味が入ったものを選んだりするだけでも、空間に奥行きやニュアンスが生まれます。

例えば、白い壁にアイボリーではなく、ほんのりピンクがかったベージュを選ぶ、グレーのソファにライトグレーではなく、少し温かみのあるグレージュを選ぶといった工夫です。

あるいは、クッションなどの小物でアクセントカラーを取り入れてみるのも良い方法です。

ほんの少しの色選びの工夫や冒険が、お部屋を単調さから救い出し、ぐっとおしゃれな印象に変えます。

部屋の用途とミスマッチな色の失敗例

それぞれの部屋には過ごし方や目的があります。

色が持つ心理効果や機能性を考慮せず、部屋の用途と合わない色を選んでしまうと、後から「なんだか落ち着かない」「使いにくい」と感じる原因になります。

よくある失敗例をいくつかご紹介します。

• リビング: 家族でくつろいだり、ゲストをもてなしたりする空間に、刺激が強すぎる赤やビビッドなオレンジをカーテン全面に使うと、リラックスできず落ち着かない雰囲気になります。
• 寝室: 質の高い睡眠をとりたい場所に、気分を高揚させる鮮やかな黄色やエネルギッシュな赤を選ぶと、なかなか寝付けないことがあります。逆に、遮光性だけを重視して真っ黒なカーテンを選ぶと、朝になっても部屋が暗く、目覚めが悪くなる可能性もあります。

その部屋でどのように過ごしたいかを考え、目的に合った色を選ぶことが、快適な空間をつくるための基本です。

オンライン購入時の留意事項

スマートフォンやパソコンから手軽に注文できるオンラインでのカーテン購入は非常に便利ですが、画面で見る色や質感と実物との間に差異が生じやすいという点を理解しておく必要があります。

オンラインで購入する際に特に注意したい点をまとめました。

留意点	確認方法・対策
色味の再現性	必ず生地サンプルを取り寄せて実物の色を確認
生地の質感・厚み	生地サンプルでの確認、商品説明やレビューを熟読
サイズ測定の正確性	ショップ指定の採寸方法に従い、複数回測って確認
機能性（遮光・断熱など）	商品ページ記載の遮光等級や機能表示をしっかり確認
返品・交換の条件	購入前に必ず確認（サイズ間違いやイメージ違いの場合）
ショップのレビュー・評価	他の購入者の声やショップの信頼性を参考にする

これらの点に注意し、必要な情報をしっかり確認すれば、オンラインショッピングでも安心して納得のいくカーテンを選べます。

よくある質問（FAQ）

まとめ

この記事では、カーテンの色選びについて、基本から応用まで詳しく解説しました。

多くのポイントがありましたが、最も大切なのは「ご自身の部屋の状況や、目指す雰囲気に合わせて最適な色を見つけること」です。

• 部屋の広さや壁、家具との色の調和
• 色が持つ心理的な効果や遮光などの機能
• 部屋を広く見せるための色やデザインの工夫
• 色や柄、素材感を確かめる生地サンプルでの確認

このガイドで学んだ知識と、実際に生地サンプルを確かめるステップを通して、ご自宅にぴったりのカーテンを見つけられます。

自信を持って、理想の空間作りを楽しみましょう。