タントカスタムの中古車は故障しやすい？選び方や狙い目モデルも解説【2025年版】

タントカスタムの中古車は、広い室内とミラクルオープンドアが魅力ですが、どの年式を選べば良いか迷いますよね。

後悔しないためには、価格の安さだけで選ばず、年式ごとの特徴や弱点を正しく理解することが何よりも重要です。

この記事では、コスパの良い狙い目モデルから、購入前に必ず確認したい故障しやすい箇所や注意点、ライバル車との比較まで、あなたの不安を解消する情報を詳しく解説します。

• 年式ごとの狙い目モデルと中古車相場
• 後悔しないための「買ってはいけない車」の見分け方
• 歴代モデルの定番の故障箇所と注意点
• ターボやライバル車との違いと選び方

タントカスタム中古車の狙い目と相場

タントカスタムの中古車選び、どれにしようか迷いますよね。

たくさんの年式やグレードがあって、どれが自分の家族に合うのかを見極めるのは大変です。

中古車選びで最も重要なのは、予算とライフスタイルに合った年式を見極めることです。

ここでは、世代ごとの特徴と相場を比較して、あなたにぴったりの一台を見つけるお手伝いをします。

型式	年式	中古車相場（2025年時点）	特徴
LA650S型	2019年～	約120万円～200万円	新プラットフォーム採用で走行性能が向上。最新の安全装備
LA600S型	2013年～2019年	約50万円～120万円	流通台数が多く価格と性能のバランスが良好。コスパ重視なら最適
L375S型	2007年～2013年	約20万円～70万円	50万円以下でも狙える安さが魅力。状態の良い個体選びが重要

年式ごとのメリットを理解すれば、賢い中古車選びができます。

価格と性能のバランスを重視するならLA600S型、最新の性能を求めるならLA650S型、安さを最優先するならL375S型がおすすめです。

標準タントとカスタムの違いとは？

タントカスタムと標準モデルのタント、どちらを選ぶか悩むかもしれません。

2つのモデルの最も大きな違いは、内外装のデザインです。

標準タントが親しみやすいデザインなのに対し、タントカスタムは大型のフロントグリルやエアロパーツを装着し、精悍で迫力のある見た目が特徴です。

内装もタントカスタムはブラックを基調としたシックな空間に仕上げられています。

項目	タントカスタム	標準タント
フロントデザイン	大型グリルとLEDヘッドランプで力強い印象	シンプルで親しみやすいデザイン
内装	ブラック基調で上質な雰囲気	ベージュやグレーを基調とした明るい雰囲気
ホイール	専用デザインのアルミホイールを標準装備	スチールホイールまたはアルミホイール
価格帯	標準タントよりやや高めの設定	標準的な価格設定

デザインの好みが最も大きな判断基準になります。

ただ、タントカスタムの方が人気は高く、将来手放す際のリセールバリューも高い傾向にあります。

【LA600S型】最もおすすめの狙い目モデル

現在の中古車市場で最もおすすめしたいのが、価格と性能のバランスが取れたLA600S型（2013～2019年）です。

流通台数が多く、好みの色や装備の個体を見つけやすいのが魅力です。

中古車価格も約50万円～120万円とこなれており、特に予算100万円前後で探している方には最適な選択肢となります。

選ぶ際は、安全装備が大きく進化した2015年5月以降の後期型を狙うのがポイントです。

項目	前期型（2013年～2015年）	後期型（2015年～2019年）
スマートアシスト	スマートアシストⅠ	スマートアシストⅡまたはⅢ
衝突回避支援（対歩行者）	非対応	対応（SAⅢのみ）
デザイン	比較的シンプルなフロントマスク	より立体的で迫力のあるフロントマスク
中古車価格	安価な個体が多い	やや高めだが性能差を考えると割安

子育て世代にとって安全性能は譲れないポイントです。

予算が許すのであれば、衝突被害軽減ブレーキが歩行者にも対応する「スマートアシストⅢ」を搭載した、2016年11月以降のモデルを選ぶと満足度が高くなります。

【L375S型】50万円以下で探せる格安モデル

とにかく初期費用を抑えたい方には、50万円以下でも十分に探せるL375S型（2007～2013年）が選択肢に入ります。

このモデルの魅力は何といっても価格です。

支払総額で50万円以下の個体も多く流通しており、気軽に軽スーパーハイトワゴンを手に入れられます。

ただし、設計が古いため近年のモデルと比べると燃費性能や安全装備は劣ります。

メリット	デメリット
圧倒的な価格の安さ	燃費性能が現行モデルより劣る
初代から続く広い室内空間	スマートアシストなどの先進安全装備がない
パワースライドドア搭載モデルも多い	年式が古く故障のリスクが相対的に高い

安さは大きな魅力ですが、購入後に修理費用がかさむ事態は避けたいものです。

エンジンマウントやCVTの状態など、この年式で起こりやすい故障箇所を理解し、試乗などでしっかり状態を見極めることが重要になります。

【LA650S型】最新型中古車の価格と魅力

予算に余裕があり、新車に近い性能を求めるなら現行モデルのLA650S型（2019年～）の中古車がおすすめです。

新開発のプラットフォーム「DNGA」を採用したことで、走行安定性や乗り心地が飛躍的に向上しました。

中古車価格は約120万円から狙え、高年式・低走行の質の良い個体が多いのも魅力です。

特徴	詳細
優れた走行性能	新プラットフォーム「DNGA」による安定した走り
最新の安全装備	夜間歩行者検知や追従走行機能など、次世代スマートアシストを搭載
世界初の機能	パワースライドドアのウェルカムオープン機能
運転席の快適性	運転席ロングスライドシートで車内の移動がスムーズ

新車を買うよりも数十万円安く、最新の性能と安全性を手に入れられるのがLA650S型中古車のメリットです。

特に長距離の運転が多い方や、安全性を最優先したい方には、最も満足度の高い選択肢となります。

ターボとNA、中古で買うならどっち？

タントカスタムを選ぶ上で必ず迷うのが、ターボエンジンとNA（ノンターボ）エンジンの選択です。

どちらが良いかは、あなたの主な運転シーンによって決まります。

高速道路や坂道を走る機会が多いならターボ車、街乗りが中心で燃費を重視するならNA車が基本の選び方です。

項目	ターボ車（カスタムRS）	NA車（カスタムX）
得意なシーン	高速道路、坂道、多人数乗車	市街地走行、平坦な道
メリット	パワフルな加速力	燃費が良い、車両価格が安い
デメリット	NA車より燃費がやや劣る、オイル管理が重要	登坂路や高速の合流でパワー不足を感じる場面も
年間自動車税	10,800円	10,800円

週末の遠出などで高速道路を快適に走りたい、あるいは大人数で乗る機会が多いのであればターボ車がストレスなく運転できます。

一方で、通勤や買い物といった街乗りが9割以上なら、NA車の方が燃費も良く経済的です。

グレード（カスタムX/RS）の違いと選び方

タントカスタムの主要グレードは、NAエンジンの「カスタムX」とターボエンジンの「カスタムRS」です。

2つのグレードの最も大きな違いは、ターボエンジンの有無にあります。

エンジン以外の基本的な装備に大きな差はありません。

そのため、グレード選びは「パワフルな走りを求めるかどうか」で決めてしまって大丈夫です。

項目	カスタムX（NA）	カスタムRS（ターボ）
エンジン	NA（自然吸気）	ターボチャージャー付き
アルミホイール	14インチ	15インチ
パドルシフト	なし	あり（一部年式）
中古車価格	RSより安価な傾向	Xより高価な傾向

走りの力強さを求めるなら「カスタムRS」、燃費や車両価格を重視するなら「カスタムX」がおすすめです。

中古車市場では、カスタムRSの方が人気は高く、少し高値で取引される傾向があります。

ライバル（N-BOX/スペーシア）との比較

軽スーパーハイトワゴンには、強力なライバルが存在します。

タントカスタム最大の強みは、何といっても助手席側の柱がない「ミラクルオープンドア」です。

この独自の機能が、ホンダ N-BOXカスタムやスズキ スペーシアカスタムとの大きな差別化ポイントになっています。

車種	最大の特徴	デザイン・走りの傾向
ダイハツ タントカスタム	ミラクルオープンドアによる圧倒的な乗降性	迫力のあるフロントマスク、安定感のある走り
ホンダ N-BOXカスタム	クラスを超えた質感と広い後席、走りの良さ	スタイリッシュで上質、NAでも力強い走り
スズキ スペーシアカスタム	スーツケースのような遊び心のあるデザイン、燃費性能	個性的で存在感がある、マイルドハイブリッドによる静かでスムーズな走り

お子様を抱っこしたままでの乗り降りや、大きな荷物の積み下ろしを重視するなら、タントカスタムが最も便利な一台です。

一方で、走りの質感や後席の快適性を求めるならN-BOX、燃費性能やデザインの個性を重視するならスペーシアも比較検討すると良いでしょう。

• 標準タントとカスタムの違いとは？
• 【LA600S型】最もおすすめの狙い目モデル
• 【L375S型】50万円以下で探せる格安モデル
• 【LA650S型】最新型中古車の価格と魅力
• ターボとNA、中古で買うならどっち？
• グレード（カスタムX/RS）の違いと選び方
• ライバル（N-BOX/スペーシア）との比較

後悔しないタントカスタム中古車の選び方

中古車選びは、価格だけでなく車の状態を見極めることが何よりも大切です。

特にタントカスタムのような人気モデルは、見た目がきれいでも内部に問題を抱えているケースも少なくありません。

安さだけで飛びつくと、後の修理費用でかえって高くつくこともあります。

ここで解説するポイントを押さえるだけで、大きな失敗を避け、満足のいく一台を見つけられます。

「買ってはいけない」中古車の見分け方

中古車選びで最も避けたいのは、購入後に大きなトラブルにつながる車です。

特に「修復歴車」と呼ばれる骨格部分を修理した車は、見た目がきれいに直されていても、安全性や走行性能に問題を抱えている可能性があります。

修復歴のある車は、まっすぐ走らなかったり、雨漏りが発生したりするリスクがあります。

購入前には必ず販売店に修復歴の有無を確認し、保証書にもその旨を記載してもらうことが重要です。

チェック項目	見分けるポイント
修復歴・水没歴	ボンネットやトランク内のボルトに塗装の剥がれや不自然な跡がないか確認
エンジンの状態	アイドリングが不安定、エンジン始動時や加速時に「ガラガラ」などの異音がないか確認
オイル管理	オイルフィラーキャップ（オイルを入れるフタ）の裏側にヘドロのような汚れが付着していないか確認
ボディのサビ	ドアの下部、タイヤ周りのフェンダー、下回りのフレームにサビや腐食がないか確認
内装の状態	シートの焦げ跡、過度な汚れやシミ、タバコやペットの強い臭いがないか確認

販売店スタッフの説明を鵜呑みにせず、自分の目で確かめる姿勢が大切です。

少しでもおかしいと感じたら、その車は見送る勇気を持ちましょう。

注意すべき歴代モデルの定番の故障箇所

タントカスタムには、世代ごとに起こりやすい定番の故障、いわゆる「持病」と呼ばれる弱点が存在します。

これらを事前に知っておくことで、購入後の予期せぬ出費を防ぐことができます。

特に中古車市場で流通量が多い2代目（LA600S型）では、走行距離が5万kmを超えたあたりからエンジンマウントの劣化が起こりやすいです。

停車中に車内に不快な振動を感じる場合は、この部品の劣化が原因である可能性が高いです。

モデル・世代	定番の故障箇所	修理費用の目安
初代 L375S型	エンジンオイル消費、CVTのジャダー（発進時の振動）	2万円～（オイル添加剤）、8万円～（CVTフルード交換）
2代目 LA600S型	エンジンマウントの劣化（アイドリング時の振動）、パワースライドドアのワイヤー切れ	3万円～（エンジンマウント交換）、5万円～（ワイヤー交換）
3代目 LA650S型	比較的新しく定番の故障は少ないが、電子装備の不具合報告あり	要見積もり

購入を検討している車両の年式と照らし合わせ、試乗する際にはこれらのポイントを重点的にチェックすることをおすすめします。

ターボ車で特に注意すべきオイル管理

力強い走りが魅力のタントカスタムのターボ車ですが、中古で選ぶ際にはオイル管理の状態が車の寿命を左右するといっても過言ではありません。

ターボチャージャーは、エンジンの力で1分間に10万回転以上も回る精密部品です。

そのため、エンジンオイルによる潤滑や冷却が少しでも滞ると、すぐに故障につながってしまいます。

整備記録簿を見て、少なくとも5,000km走行ごと、または半年に1回の頻度でオイル交換が実施されているかを確認しましょう。

記録がなかったり、交換履歴があいまいだったりするターボ車は、将来高額な修理費が発生するリスクがあるため、避けるのが賢明です。

スマートアシストの世代ごとの性能差

ご家族の安全を守るために欠かせない安全運転支援システムですが、タントカスタムに搭載される「スマートアシスト」は年式によって性能が大きく異なります。

中古車を選ぶうえで重要なのは、歩行者を検知してブレーキを作動できるかという点です。

人気の2代目（LA600S型）を例にとると、2015年5月以前の前期型に搭載されている「スマートアシスト」は、前方の車両にしか対応していません。

しかし、2015年5月のマイナーチェンジ以降の後期型では「スマートアシストII」へと進化し、カメラが追加されたことで歩行者も検知して衝突警報や緊急ブレーキが作動するようになりました。

スマートアシストの世代	主な機能と特徴	搭載時期の目安
スマートアシスト（無印）	低速域での対車両の衝突回避ブレーキ	～2015年4月
スマートアシストII	対歩行者の衝突警報、車線逸脱警報を追加	2015年5月～2016年10月
スマートアシストIII	ステレオカメラ化で性能向上、対歩行者の衝突回避ブレーキに対応	2016年11月～

小さなお子さんを乗せる機会が多いのであれば、少し予算が上がっても「スマートアシストII」以降を搭載した2015年5月以降のモデルを選ぶことを強くおすすめします。

年間の維持費はいくら？燃費や税金

車は購入費用だけでなく、その後の年間の維持費を把握しておくことが、無理のないカーライフを送るために欠かせません。

タントカスタムの場合、年間の維持費は30万円前後が目安です。

主な内訳は、軽自動車税、自動車重量税、自賠責保険、任意保険、ガソリン代、そして車検やオイル交換などのメンテナンス費用です。

軽自動車税は、2015年4月1日以降に新規登録された車の場合、年間10,800円です。

費用項目	NA車（2WD）の年間目安	ターボ車（2WD）の年間目安
軽自動車税	10,800円	10,800円
自動車重量税	3,300円（車検時6,600円）	3,300円（車検時6,600円）
自賠責保険料	約10,000円（2年契約を年換算）	約10,000円（2年契約を年換算）
任意保険料	約60,000円	約70,000円
ガソリン代	約85,000円（実燃費18km/Lで計算）	約99,000円（実燃費15km/Lで計算）
メンテナンス費用	約40,000円（車検費用を年換算）	約50,000円（車検費用を年換算）
合計	約209,100円	約243,100円

※年間走行距離10,000km、レギュラーガソリン170円/Lで計算。

駐車場代は除く。

これはあくまで目安の金額です。

ご自身の使い方や加入する保険の条件によって金額は変動するため、自分に合ったプランでシミュレーションし、無理のない維持費の範囲でモデルやグレードを選ぶことが大切になります。

試乗時に必ず確認すべきチェックリスト

中古車選びの最終ステップである試乗は、車の状態を五感で確かめる絶好の機会です。

特にエンジンをかけた時や加速した際のCVTからの異音や走行中の違和感は、入念に確認してください。

静かな場所でエンジンをかけ、異音がしないか耳を澄ませてみましょう。

加速時には、スムーズに変速するか、息つきやもたつきがないかを確認します。

少し広めの駐車場などでハンドルを左右いっぱいに切ってみて、異音や違和感がないかも確かめると安心です。

チェック場面	確認すべきポイント
エンジン始動時	スムーズにかかるか、異音（ガラガラ、キュルキュル）はないか
アイドリング時	エンジン回転は安定しているか、車内に不快な振動は伝わってこないか
加速時	スムーズに加速するか、CVTからのうなり音や滑っている感覚はないか
減速・停止時	ブレーキはしっかり効くか、「キーキー」という異音はないか
装備品の動作	エアコンの効き、パワースライドドアの開閉、カーナビやオーディオの動作
その他	ハンドルをいっぱいに切った際の異音、車体の傾きやふらつき

試乗は短時間で終わらせず、できれば普段よく走る道に近い環境（坂道、カーブなど）を走らせてもらいましょう。

少しでも違和感や疑問点があれば遠慮せずに販売店の担当者に質問し、納得できるまで確認することが、後悔しないための最後の砦です。

よくある質問（FAQ）

まとめ

タントカスタムの中古車は、ミラクルオープンドアによる優れた実用性が魅力ですが、年式や状態によって故障のリスクもあり、どのモデルを選べば良いか迷いますよね。

この記事では、価格の安さだけで判断するのではなく、年式ごとの特徴や定番の弱点を理解した上で、ご自身の使い方に合った一台を見極めることの重要性を解説しました。

• 予算と性能のバランスが取れた狙い目の年式
• 後悔しないための定番の故障箇所と「買ってはいけない車」の見分け方
• ターボの有無や安全装備などライフスタイルに合わせた仕様の選択

この記事で解説した選び方のポイントを参考に、まずは大手中古車サイトであなたの希望に合うタントカスタムがどのくらいの価格で販売されているのか、在庫をチェックすることから始めてみませんか。