ズワイガニを買ってもきれいにむけない、身がボロボロになると悩む方は少なくありません。特に生・ボイル・半解凍など状態によってむき方が変わるため、正しい手順を知らないと可食部のロスが大きくなることもあります。下記について悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
- 脚や爪の殻がうまく外れず、身が割れてしまう
- どこからむき始めれば良いのかわからない
- 道具の使い方や解凍方法が間違っていたと後で気づく
この記事では、初心者でも失敗しないズワイガニのむき方をイメージできるよう、基本の手順・安全にむくコツ・状態別の注意点まで徹底的に解説します。正しい方法を知ることで、可食部が増え、食卓での満足度が大きく向上します。
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ズワイガニのむき方は、どこから外すか、どの状態でむくかによって仕上がりが大きく変わります。特に、甲羅・肩・脚・爪はそれぞれ殻の硬さや関節の構造が異なるため、むく順番を間違えると身が割れたり、旨味が逃げてしまうことがあります。この章では、むき方の前提となる基本知識を整理します。
むき方による可食部と食感の変化(身崩れ・ロスを防ぐ考え方)
ズワイガニの身は縦繊維で構成されており、特定の方向から力を加えると簡単に崩れてしまいます。多くの人が失敗する原因は、むく方向ではなく引き抜く力で身を破る点にあります。
むく際の基本は、
- 関節に沿って押し出すように身を出す
- 筋繊維の方向(縦)に逆らわない
という2点です。また、ボイルの締まり方、生の柔らかさなど状態による違いも食感に影響します。
こうした前提を理解することで、この後のむき方手順が格段に成功しやすくなります。
ズワイガニの部位名称を理解する(甲羅・胴体・肩・脚・爪)
むく順番を理解するためには、ズワイガニの部位構造を知ることが欠かせません。主な部位は以下の通りです。
- 甲羅
- 胴体(肩・身が詰まりやすい中心部)
- 脚(棒肉/関節ごとに殻の形状が異なる)
- 爪(殻が最も硬い部位)
- ふんどし(腹側の三角形の部分)
- エラ(可食部ではないため取り除く)
部位を理解しているかどうかで、むき方の効率と仕上がりが大きく変わります。
ボイル・生・半解凍など状態別に変わる捌き方
ズワイガニは状態によってむきやすさが違います。
- ボイル:身が締まりむきやすい
- 生:繊維が柔らかく崩れやすいため慎重に扱う
- 半解凍:身が割れにくく最もむきやすい
特に半解凍は理想状態とされることが多く、プロもこの状態で殻剥きを行います。
初心者でも安全に作業するための基本ルール
ズワイガニの殻は非常に鋭く、特に爪の殻はケガの原因になります。むき方を始める前に以下を徹底してください。
- 軍手を着用し滑りを防ぐ
- キッチンバサミは先端を自分に向けない
- 殻を割るときは手を添えすぎない
こうした基本ルールは、この後の細かい作業を安全に進める上で欠かせません。
次は、むき方の前準備となる解凍・下処理を解説します。
むき方前の準備|解凍・下処理・道具の整え方
美しくむくためには正しく解凍できているかが最重要ポイントです。ここでは、むき方の成功率を左右する解凍方法や道具準備を解説します。
失敗しない解凍方法(冷蔵庫・流水・氷水解凍)
もっとも推奨されるのは冷蔵庫での低温解凍です。乾燥とドリップ流出を抑え、旨味を守るためです。
- 冷蔵解凍:最も品質を保てる、時間は長め
- 流水解凍:短時間で進むが袋を密閉し水を直接当てない
- 氷水解凍:温度が一定で最も失敗しにくい
常温解凍は急激に菌が繁殖し、ドリップも大量に出るため避けましょう。
ドリップ・霜・酸化を抑える下処理のポイント
解凍が進むにつれ水分とドリップが出ますが、身離れを防ぐため八割解凍のタイミングでむくと成功率が非常に高まります。
- 完全解凍前にむく
- 霜が多い場合は軽く水分を拭き取る
- 乾燥を防ぐためラップ保管
下処理の精度が高いほど、むいた身が崩れず美しい仕上がりになります。
必要な道具(キッチンバサミ・包丁・軍手)
ズワイガニむきで最も重要な道具はキッチンバサミです。殻に沿って切り進められるため、身を削るリスクが少なくなります。
- キッチンバサミ:殻を縦方向に切るのに最適
- 包丁:甲羅・ふんどしの切り離しに使用
- 軍手:殻の鋭さから手を保護する
道具が揃っているだけでむきやすさが大幅に向上します。
まな板・新聞紙・ラップで作業環境を整える
むき方は想像以上に細かい殻が飛び散るため、作業環境を整えることも重要です。
- 新聞紙を敷いて後片付けを簡単に
- ラップをまな板に巻いて清潔に
- ゴミ袋を近くに置いて殻をすぐ捨てられる状態にする
次は実際のむき方手順を紹介します。
ズワイガニの基本のむき方手順|甲羅・胴体・脚・爪を順番に外す

ここでは、もっとも重要であるむく順番を紹介します。順番が変わるだけで難易度が大きく変わるため、必ず以下の流れで進めてください。
甲羅と胴体を外す
ズワイガニのむき方は甲羅から始めるのが基本です。
- ふんどし(三角の腹部)を引き起こす
- その隙間から甲羅をゆっくり持ち上げる
- カニ味噌を別容器へ取り分ける
- エラは食べられないため確実に取り除く
これが最も身崩れしにくい安全な取り外し方です。
肩・胴体の身をきれいに取るコツ
胴体部分は細かい部位が多く、押し出し方を間違えると身が割れます。
- 中央の白い仕切りに沿ってほぐす
- 外側へ押し出すように取る
- 繊維を引っ張りすぎない
胴体は旨味が強いため丁寧に扱うことがポイントです。
脚のむき方(関節外し・スリットの入れ方)
脚はもっとも美しい棒肉が取れる部位です。
むき方のコツ
- 関節を折り曲げて外す
- キッチンバサミで殻の両側にスリットを入れる
- 殻を広げて押し出すように取り出す
関節を外してからスリットを入れると、驚くほど簡単にむけます。
爪のむき方(硬い殻の割り方)
爪は殻が最も硬いため、むき方を間違えるとケガをしやすい部分です。
- 関節を外して爪だけにする
- 硬い部分に包丁の根元を当て、軽くひねる
- 上側の殻を外す→下側の殻を外すの順で進める
力を入れすぎず、テコの原理で割るように動かすのがコツです。
次は、状態別の応用テクニックを解説します。
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CMで大人気!【かに本舗】の商品を見る▶シーン別・状態別のむき方|ボイル・生・ポーション・鍋後の殻
ここでは、実際の調理シーンでむき方がどう変わるのかを解説します。
ボイルズワイガニのむき方
ボイルは最もむきやすい状態です。
- 殻が割れやすくスリットが入れやすい
- 身が締まって形が崩れにくい
- 冷蔵保存後すぐにむくと成功率が高い
茹で・蒸し・焼きで水分量も変わるため、触感で状態を確認しながらむきましょう。
生ズワイガニ・刺身用ポーションの扱い
生は繊細で身が崩れやすいため、最も慎重な作業が必要です。
- 半解凍がベスト
- 力を入れず引き抜かず押し出す
- 水分が多いためペーパーで軽く拭く
ポーションはすでに殻がないため、解凍と扱いだけ注意すれば刺身・しゃぶに最適です。
鍋後・焼き後の身を取り切るテクニック
加熱後の殻には旨味が残りやすいため、丁寧に回収すると料理の幅が広がります。
- 関節をひねって外し、細かい部位も押し出す
- 殻はだし用に保存する
- 甲羅は甲羅焼きにも活用できる
鍋後の殻を活用すると、翌日の雑炊の出汁が格段に美味しくなります。
よくある失敗パターンとリカバリー方法
初心者が特につまずくのは以下のポイントです。
- 力を入れすぎて身が割れる
- 完全解凍で柔らかくなりすぎて崩れる
リカバリーとしては押し出し方向を一定にする、半解凍を徹底することでほとんど解決できます。
最後に、むいた後の活用までまとめて解説します。
むいた後の活用法|カニ味噌・だし・保存まで無駄なく使う
むき終わった後の殻や細かい身にも旨味が詰まっています。
殻だしの取り方(鍋・味噌汁・炊き込みご飯)
ズワイガニの殻は強い旨味のだしが出ます。
- 弱火で20〜30分煮出す
- アクを取りながら澄ませる
- 殻は細かく砕くとさらに旨味が出る
雑炊や汁物に使うと、家庭では再現できない深い味わいが生まれます。
カニ味噌・細かい身の活用
カニ味噌は甲羅盛りだけでなく、多くの料理に使えます。
- 炙り甲羅味噌
- かに酢和え
- パスタやチャーハンの風味付け
細かい身も活用することでロスがほぼゼロになります。
むき身の保存方法(冷蔵・冷凍)
むいた後の身は劣化が早いため、保存方法が重要です。
- 冷蔵:ラップ+密閉で1日程度
- 冷凍:平らにして急速冷凍、1〜2週間
保存中の酸化を防ぐことで、風味を損なわず楽しめます。
盛り付けと味付けのポイント(かに酢・ポン酢)
むいた身を美しく盛り付けるには、繊維方向を意識することが重要です。
- 棒肉は横並びに整える
- ポン酢・かに酢はつけすぎない
- 甲羅を器として使うと見映えが良
これで、ズワイガニのむき方から活用まで一連の流れをマスターできます。
まとめ|ズワイガニのむき方をマスターして家庭での満足度を高めよう
ズワイガニのむき方は、正しい順番と道具の使い方を知るだけで驚くほど簡単になります。甲羅・胴体・脚・爪それぞれの特徴を理解し、半解凍・関節外し・スリットなど基本のコツを押さえれば、初心者でも身崩れなく美しく取り出すことができます。また、むいた後の殻や細かい身もだしやアレンジ料理として活用でき、食材を無駄なく楽しめる点も大きな魅力です。ご家庭でズワイガニをより美味しく味わうために、本記事を何度でも活用してください。
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