庭で見かける「黒いてんとう虫」、その正体や種類が気になりますね。
この記事では、ナミテントウの多様な黒色型からクロテントウ、フタモンクロテントウといった様々な黒いてんとう虫の種類、見分け方のポイント、そして益虫なのか害虫なのかという疑問について詳しく解説します。

庭で見かける黒い虫、益虫だといいんだけど…

多くの黒いてんとう虫はアブラムシなどを食べる益虫ですよ。
- 黒いてんとう虫の代表的な種類とその見分け方
- 黒いてんとう虫が益虫か害虫かの判断ポイント
- 黒いてんとう虫の毒性の有無と人への影響
- 黒いてんとう虫にまつわる幸運やスピリチュアルな意味
黒いてんとう虫の多様な種類と見分け方
黒いてんとう虫と一口に言っても、実は多様な種類が存在し、正確な種類の特定が益虫か害虫かを見分ける第一歩となります。
日本で見られる代表的な黒いてんとう虫の特徴を下の表にまとめました。
大きさや模様、光沢の有無などが識別の手がかりになります。
和名 (学名) | 体長目安 | 主な斑紋・特徴 (上翅・前胸背板、体表) | 主な食物 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ナミテントウ 二紋型 | 4.7-8.2mm | 黒地に赤2紋。前胸は黒地に白紋様または白地に黒M字紋など多様。光沢あり | アブラムシ | 最も普通。斑紋多型 |
ナミテントウ 四紋型 | 4.7-8.2mm | 黒地に赤4紋。前胸は上記同様。光沢あり | アブラムシ | 普通。斑紋多型 |
クロテントウ (Telsimia nigra) | 2-3mm | 全体光沢のある黒色、無紋 | カイガラムシ類 | 樹上性 |
フタモンクロテントウ | 2-3mm | 黒地に赤(黄)2紋。体表に微毛があることあり | アブラムシ類 | 小型 |
ムネアカオオクロテントウ | 6.2-7.3mm | 上翅は光沢のある黒、前胸と頭部は橙赤色 | マルカメムシ幼虫 | 外来種。クズに多い |
コクロヒメテントウ | 2-3mm | 全体黒色、光沢あり。幼虫は白いロウ物質で覆われる | アブラムシ | 小型。幼虫が特徴的 |
これらの特徴を掴むことで、庭で見かける黒いてんとう虫の正体に迫ることができます。
代表的な黒いてんとう虫の種類とは
「黒いてんとう虫」という言葉は、特定の一種を指すのではなく、黒っぽい体色を持つてんとう虫の総称として使われます。
日本でよく見られる代表的なものとしては、ナミテントウのさまざまな黒色型、全体が真っ黒なクロテントウ、そして小型で赤い紋を持つフタモンクロテントウなどが挙げられます。
例えば、ナミテントウは色彩や斑紋のパターンが驚くほど多様で、200を超える異なる斑紋型が知られています。

庭で見かける黒い虫、益虫だといいんだけど…

多くの黒いてんとう虫はアブラムシなどを食べる益虫ですよ。
これらを正しく見分けることで、ガーデニングの心強い味方になるかどうかが分かります。
その黒いてんとう虫の名前は?
見慣れない黒いてんとう虫を見つけたとき、その名前を知ることは観察の第一歩です。
多くの場合、それはナミテントウ(Harmonia axyridis)という種類の、さまざまな色彩変異(型)の一つかもしれません。
ナミテントウの「型(かた)」とは、同じ種類の中でも色や模様が異なるバリエーションを指します。
ナミテントウは、体長が約4.7ミリメートルから8.2ミリメートルほどで、日本でごく普通に見られるてんとう虫です。
しかし、その斑紋パターンは200種類以上も存在すると言われるほど多岐にわたります。
黒い体に赤い点があるもの、全体が黒いものなど、実に多様な姿をしています。

うちの庭にいる黒いのは、ナミテントウなのかな?

斑紋のパターンと前胸背板の模様で特定できます。
最も一般的な黒いてんとう虫は、このナミテントウの黒色型である可能性が高いです。
画像で見る?黒いてんとう虫の特徴
黒いてんとう虫の姿を詳しく見ていくと、種類の特定に繋がる多くの手がかりが見つかります。
体長、斑紋のパターン、体表の光沢、そして前胸背板(ぜんきょうはいばん:頭の後ろ、翅の付け根の前にある胸部の一部)の模様が重要なポイントになります。
例えば、ナミテントウの黒色型は、つややかな黒い上翅(じょうし:硬い羽のこと)に赤い斑紋を持ち、前胸背板には白いM字模様や縁取りが見られることが多いです。
一方、クロテントウは全体が光沢のある黒色で斑紋はなく、体長は2~3ミリメートルと小型です。
外来種のムネアカオオクロテントウは、上翅が黒いものの、前胸と頭部が鮮やかな橙赤色をしており、体長は6.2~7.3ミリメートルと比較的大きいため見分けやすいでしょう。

それぞれの特徴、どうやって比べたらいいかしら?

図鑑や信頼できるウェブサイトで写真を見比べるのがおすすめです。
これらの外見的特徴を注意深く観察することで、種類の特定精度を高めることが可能です。
「てんとう虫 黒に赤2つ」の正体
黒い体に赤い斑点が2つあるてんとう虫は、多くの場合ナミテントウの「二紋型(にもんがた)」です。
このタイプは日本全国でよく見られ、黒い上翅に赤い斑点が2つある個体を指します。
ナミテントウの二紋型は、光沢のある黒い上翅の左右に1つずつ、合計2つの赤い円形の斑紋があるのが特徴で、体長は約4.7ミリメートルから8.2ミリメートルです。
前胸背板には白いM字模様や白い縁取りが見られることが多いです。
もう一つ、よく似た姿のフタモンクロテントウ(Cryptogonus orbiculus)も黒地に赤い二紋を持ちますが、こちらは体長が約2ミリメートルから3ミリメートルと小型で、体表に微細な毛が生えており光沢が鈍い場合がある点が異なります。

黒地に赤い点が2つ…うちのはどっちだろう?

大きさや体表のツヤ、前胸背板の模様を比べてみましょう。
多くはナミテントウ二紋型ですが、大きさが小さく光沢が鈍ければフタモンクロテントウの可能性も考慮すると良いでしょう。
特徴 | ナミテントウ 二紋型 | フタモンクロテントウ |
---|---|---|
体長 | 約4.7~8.2mm | 約2~3mm |
上翅 | 黒地に赤2紋、光沢あり | 黒地に赤(黄)2紋、微毛があり光沢が鈍いことも |
前胸背板 | 黒地に白紋様または白地に黒M字紋など多様 | ナミテントウとは異なる |
主な食物 | アブラムシ | アブラムシ類 |
その他 | 最も普通に見られる | 小型 |
「てんとう虫 黒に赤4つ」ってどんな虫?
黒い体に赤い斑点が4つあるてんとう虫を見かけたら、それはナミテントウの「四紋型(よもんがた)」である可能性が高いです。
このタイプは、黒い上翅に赤い斑点が4つある個体を指します。
ナミテントウの四紋型は、光沢のある黒い上翅に、それぞれの上翅に前後2つずつ、合計4つの赤い斑紋を持つのが特徴です。
体長は二紋型と同様に約4.7ミリメートルから8.2ミリメートルです。
前胸背板の模様も識別の手がかりとなります。
似た斑紋を持つものにヨツモンヒメテントウ(Nephus yotsumon)がいますが、こちらは体長が約1.9ミリメートルから2.1ミリメートルと非常に小さく、上翅の各々に前後2つの小さな赤紋があるものの、全体的な印象が異なります。

4つの赤い点がある黒いてんとう虫もいるんですね!

はい、ナミテントウの四紋型は比較的よく見かけるタイプです。
多くの場合、この姿のてんとう虫はナミテントウ四紋型と考えてよいでしょう。
特徴 | ナミテントウ 四紋型 | ヨツモンヒメテントウ |
---|---|---|
体長 | 約4.7~8.2mm | 約1.9~2.1mm |
上翅 | 黒地に赤4紋、光沢あり | 黒地に各上翅に前後2つずつの小赤紋(計4紋) |
前胸背板 | 黒地に白紋様または白地に黒M字紋など多様 | 黒色 |
主な食物 | アブラムシ | 小型アブラムシ等 |
その他 | 普通に見られる | 超小型 |
「黒いてんとう虫みたいな小さい虫」の識別
「黒くて小さい虫」がてんとう虫なのか、それとも別の虫なのか悩むことがありますね。
てんとう虫の中にも、非常に小さい種類が数多く存在します。
「ヒメテントウ」とは、テントウムシ科の中でも特に小型のグループを指し、多くは2mm前後の大きさです。
例えば、クロテントウは体長2~3ミリメートルほどで全体が光沢のある黒色です。
コクロヒメテントウ(Scymnus (Pullus) posticalis)も同様に2~3ミリメートル程度の小型で全身黒色のてんとう虫で、成虫・幼虫ともにアブラムシを捕食する益虫です。
特にコクロヒメテントウの幼虫は、自身が分泌する白いロウ物質で体を覆うというユニークな特徴を持ちます。
これらの小型のてんとう虫は、その小ささから他の微小な甲虫と見間違えやすいですが、体型や光沢、触角の形状などで区別できます。

本当に小さい黒い虫は、見分けが難しい…。

ルーペなどで拡大して観察すると、特徴が分かりやすくなりますよ。
小さな黒い虫でも、よく観察すれば、それが益虫のてんとう虫の仲間であることを見分けられる場合があります。
- 代表的な黒いてんとう虫の種類とは
- その黒いてんとう虫の名前は?
- 画像で見る?黒いてんとう虫の特徴
- 「てんとう虫 黒に赤2つ」の正体
- 「てんとう虫 黒に赤4つ」ってどんな虫?
- 「黒いてんとう虫みたいな小さい虫」の識別
黒いてんとう虫にまつわる毒とスピリチュアル
黒いてんとう虫を見かけた際、その毒性について心配になったり、何か特別な意味があるのではないかと気になったりする方は少なくありません。
てんとう虫は、実際には人間にとって危険な毒を持つわけではなく、むしろ幸運の象徴とされることが多いのです。
このセクションでは、てんとう虫の毒性に関する正しい知識と、古くから伝わるスピリチュアルな意味合いについて、わかりやすく解説していきます。
これらの知識は、黒いてんとう虫との出会いをより興味深いものにしてくれるでしょう。
黒いてんとう虫に毒はあるの?
てんとう虫が持つのは、攻撃するための「毒」ではなく、自身を捕食者から守るための化学物質です。
多くのてんとう虫は、危険を感じると脚の関節などから黄色い液体を出すことがあります。
これは「反射出血」と呼ばれる防御行動で、この液体にはアルカロイドという苦味のある化学物質が含まれており、鳥などが食べるとまずいと感じるため、捕食を避ける効果があります。
人間がこの液体に触れたり、誤って口にしたりしても、重篤な中毒症状を引き起こすことは通常ありません。
また、ナミテントウなどが稀に人を噛むことが報告されていますが、これも毒を注入するわけではなく、痛みも軽微なものがほとんどです。

黒いてんとう虫って、刺したり毒があったりするの?

一般的な毒はありませんが、身を守るために苦い液体を出し、稀に噛むこともあります
てんとう虫の「毒」とは、主に他の生物に対する忌避物質であり、人間への危険性は低いので、過度に心配する必要はありません。
黒いてんとう虫は幸運のしるし?
古くから、てんとう虫は幸運を運んでくる縁起の良い虫として世界中で親しまれています。
日本では、てんとう虫が太陽に向かって飛んでいく習性から「天道虫」と名付けられ、神聖な虫と考えられてきました。
また、英語圏では「Ladybird」や「Ladybug」と呼ばれますが、この「Lady」は聖母マリアを指し、害虫から作物を守ったという伝説に由来します。
黒いてんとう虫を見かけることは、特に「大きな成功が訪れる前触れ」や「新しい物事に挑戦するのに適した時期」を暗示すると言われることがあります。

黒いてんとう虫を見ると、何か良いことがあるって本当?

はい、大きな成功や新しい挑戦への後押しといった、素敵なメッセージが込められていると言われています
これらの言い伝えは、科学的な根拠はありませんが、黒いてんとう虫との出会いをポジティブに捉え、日々の生活のちょっとした楽しみにすると素敵です。
黒いてんとう虫が持つスピリチュアルな意味
黒いてんとう虫が持つスピリチュアルな意味は、その色合いや状況によって多様な解釈が存在します。
黒色は一般的に安定や落ち着き、本質的なものを見抜く力を象徴すると考えられています。
黒いてんとう虫を目にすることは、持ち主の精神状態が安定し、物事の本質を見極める良い機会であることを示唆すると言われます。
さらに、てんとう虫の色や見かけた場所によっても、伝えられるメッセージが異なるとされることがあります。
例えば、黄色いてんとう虫は協力者の出現、家の中で見かければ家庭運の上昇などと解釈されます。
状況・特徴 | スピリチュアルな意味・解釈 |
---|---|
黒いてんとう虫全般 | 大きな成功の前触れ、挑戦に適した時期、精神的な安定 |
赤いてんとう虫に黒点 | 全般的な運気上昇、状況好転の励まし |
黄色いてんとう虫 | 支援者や協力者の出現 |
家の中で見かける | 家庭運の上昇 |
車にとまる | 金運アップ、エネルギー上昇 |

色や見つけた場所で、意味が変わったりするのかしら?

そうなんです、色や状況によってさまざまなメッセージが読み解けると言われていますよ
これらのスピリチュアルなメッセージは、あくまで古くからの言い伝えや人々の解釈によるものです。
楽しむ心で受け止め、生活のヒントにしてみるのが良いでしょう。
「てんとう虫 黒に赤2つ」のスピリチュアルな力
数あるてんとう虫の中でも、黒い体に赤い点が2つある模様のものは、特に恋愛運アップの強力なシンボルとされています。
ナミテントウの二紋型などがこの模様に該当し、古くからロマンスに関する良い出来事の前兆と考えられてきました。
具体的には、運命の人との出会い、交際中の相手との関係の進展、あるいは復縁を願っている場合には元恋人からの連絡などが期待できると言われます。
数字の「2」がペアや調和を象徴することも、この解釈を強めているようです。
幸運の例 |
---|
運命の人との出会い |
交際相手との関係進展 |
復縁のチャンス |
恋愛成就 |

黒い体に赤い点が2つのてんとう虫は、恋愛に良いって聞いたけど…

その通りです。特に恋愛運アップの強力なサインとされています
もし黒地に赤い二つ紋のてんとう虫を見かけたら、それは素敵な恋の訪れや進展を知らせるメッセージかもしれません。
前向きな気持ちで過ごしてみましょう。
よくある質問(FAQ)
- Q庭で見かける黒いてんとう虫が、野菜を食べる「テントウムシダマシ」ではないか心配です。簡単に見分ける方法はありますか?
- A
最も簡単な見分け方は、体の表面のツヤです。
テントウムシダマシの仲間は体表に細かい毛が生えていて光沢がありませんが、多くの益虫である黒いてんとう虫(ナミテントウの黒色型など)はツヤツヤとしています。
ナスやジャガイモの葉を食べるのがテントウムシダマシの特徴になります。
- Q黒いてんとう虫の幼虫は、成虫と姿が違うのですか? アブラムシを食べる益虫の幼虫なら保護したいです。
- A
はい、テントウムシの幼虫は成虫と全く異なる姿をしています。
多くは黒っぽく、イモムシのような細長い体にトゲや模様があり、活発に動き回ってアブラムシを食べるのです。
ナミテントウの幼虫などは特に多様な模様を持つので、幼虫の見分け方を調べてみると面白いですよ。
- Q黒いてんとう虫が家の中に入ってくることがあります。何か不吉なことの前兆でしょうか?また、どうすれば入ってこなくなりますか?
- A
黒いてんとう虫が家の中に現れるのは、越冬場所を探している場合や、単に迷い込んだ場合が考えられます。
テントウムシのスピリチュアルな意味では、むしろ幸運のサインとされることが多いので、不吉なことではありません。
侵入を防ぐには、窓や網戸の隙間、換気扇の周りなど、家の中への侵入経路となる場所を点検し、塞ぐのが有効なテントウムシ対策です。
- Q子供が庭で見つけた黒いてんとう虫を飼ってみたいと言っています。何を食べるのでしょうか?飼育する上での注意点があれば教えてください。
- A
黒いてんとう虫の多くは、アブラムシを主な食べ物とする益虫です。
テントウムシの飼育をする場合は、アブラムシがたくさん付いた植物の枝を一緒に入れると良いです。
ただし、種類によっては共食いをすることもあるため、複数飼う場合は注意が必要になります。
また、長期間の飼育は難しい場合もあります。
- Q冬の間、てんとう虫を見かけなくなりますが、黒いてんとう虫たちはどこで何をしているのですか?
- A
ナナホシテントウなどと同様に、多くの黒いてんとう虫も成虫の姿で冬眠します。
寒い時期になると、落ち葉の下、木の皮の隙間、建物の壁の割れ目などに集まって、春になるまでじっと寒さを耐え忍びます。
このテントウムシの生態を知ると、冬の庭仕事も少し楽しくなります。
- Q黒いてんとう虫にも、黒い体に赤い斑点やオレンジの模様がある種類がいますが、これらにも特別なスピリチュアルな意味はありますか?
- A
はい、黒いてんとう虫で赤い斑点やオレンジの模様を持つものは、テントウムシのスピリチュアルな解釈において、しばしば良いメッセージを持つとされます。
特に「黒い体に赤い点が2つ」のナミテントウ(二紋型など)は、恋愛運アップの幸運のサインとして有名です。
見かけたら何か良いことがあります。
まとめ
この記事では、庭などで見かける「黒いてんとう虫」の正体について、その多様な種類、見分け方、益虫・害虫の区別、そしてスピリチュアルな意味まで詳しく解説しました。
特に重要なのは、一口に「黒いてんとう虫」と言ってもナミテントウの様々な黒色型をはじめ多くの種類が存在するという点です。
- 黒いてんとう虫の多様な種類と、ナミテントウの黒色型など代表的なものの見分け方
- 多くの黒いてんとう虫の益虫としての役割と、害虫「テントウムシダマシ」との識別点
- 黒いてんとう虫の毒性の誤解と、幸運のシンボル、特に「黒に赤2つ紋」の恋愛運アップといったスピリチュアルな意味
この記事を参考に、ぜひ身近な黒いてんとう虫を観察して、その種類の特定や生態への理解を深めてみてください。
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