襖を変えるだけで、和室もリビングも一気に今っぽく変身します。ただ実際にはどうすればいいか悩まれる方も多いのではないでしょうか。以下のようなお悩みはありませんか?
- 無地と柄のどちらが部屋になじむか決めきれない
- 洋間でも浮かないデザインや色がわからない
- 張替えの費用や手順、サイズの不安がある
本記事は「襖 デザイン おしゃれ モダン」をテーマに、シンプル・北欧風・伝統柄の使い方、素材と機能性、費用感と進め方までを徹底的に解説します。空間になじむ一枚を選び、毎日が少し心地よくなるコツがつかめます。
襖デザインの基本とは?
襖は間仕切りや押入の扉として使う建具です。いまは洋風のリビングにも合う和モダンなデザインが増え、色や柄、引手まで選択肢が豊富になりました。張替えやリフォームのときは、見た目だけでなく機能もセットで考えるのがコツです。デザインと機能のバランスをとると、長くきれいに使えます。
和紙はやわらかな光の表情が魅力で、ビニールや樹脂系は水拭きや防汚、耐光性に優れます。戸襖や押入を襖でそろえると、和風から洋風まで自然とまとまり、引手や障子との組み合わせで印象が決まります。次に、和室にも洋室にも合わせやすい例を見ていきましょう。
おしゃれでモダンな襖デザイン
ここでは「シンプル」「北欧風」「伝統柄」の3タイプを紹介します。いずれも和モダンづくりにぴったりです。
シンプルモダンの襖デザイン
白やグレー、薄いベージュや墨色など控えめな色は、和室にも洋間にもよくなじみます。細身の黒い引手を合わせると、すっきりとした雰囲気に変わります。リビングの間仕切りや戸襖に合わせるとぴったりでしょう。
- 無地の和紙とマットな黒引手の組み合わせ
- 微細なパターンのビニール系で防汚と水拭きに対応
- 同色の濃淡で張り分けて、奥行きをプラス
北欧風ミックスの襖デザイン
幾何学ややわらかな色の北欧テキスタイルは、襖とも相性抜群です。木目の枠と合わせるとあたたかさが出て、かわいらしい雰囲気にもなります。
- スモーキーブルーやオリーブの小柄パターン
- 円や葉をモチーフにした落ち着いた色調
- 片面は柄、反対面は無地にして気分で切り替え
洋風リビングや子ども部屋の押入のリメイクにおすすめです。カラフルでも低彩度を選ぶと、和室にも自然になじみます。
伝統柄をモダンに
市松や青海波、麻の葉などの文様は、配色と柄の大きさで現代的な部屋にも合います。
- 市松はグレーの小柄でミニマルに
- 青海波は紺と白のコントラストでシャープに
- 麻の葉は細線で軽やかに
和紙の風合いと相性がよく、柄のスケールを整えると大きな面でも落ち着きのある雰囲気を出せます。
洋室・和室別のカラーと引手の選び方
洋室はグレーやスモーキートーン、和室は生成りや墨色が安心です。引手は丸でやわらかく、角でモダン寄りの印象にしましょう。金属や木、樹脂など素材でも印象は変わります。障子が近い場合は白のトーンや紙の質感を揃えると、統一感が高まります。次は素材と機能の視点で選び方を見ていきます。
素材と機能性で選ぶ襖紙ふすま紙
デザインだけでなく、毎日の手入れや耐久性も満足度を左右します。水拭き可否や防汚、耐光性、破れにくさ、DIYの貼りやすさもチェックしましょう。
主な素材の比較
| 素材 | 質感 | 機能性 | 掃除 | 向いている場所 |
| 和紙 | 温かく繊細 | 調湿性、発色がきれい | 乾拭き | 寝室、和室、茶室 |
| ビニール | 均質で色が豊富 | 防汚、水拭き、耐久 | 水拭き可 | リビング、キッチン近く |
| 樹脂・新素材 | マット~半光沢 | 耐光性、破れにくい | 水拭き・中性洗剤 | 子ども部屋、ペット環境 |
小さな子どもやペットがいるご家庭は、ビニールや樹脂系が安心です。 和紙は光の反射がやわらかく、和モダンの上質感が高まります。
機能性キーワードの見極め
- 水拭き・防汚は手垢や食べこぼし対策に有効
- 耐光性は南向きリビングや窓際で色あせを抑える
- 破れにくさ・貼りやすさはDIYや賃貸の原状回復で役立つ
引手と建具のディテール
引手は視線が集まるポイントです。真鍮や黒染めの金属はモダン、木や樹脂はやわらかな印象を与えます。框の太さや見付け寸法も全体のバランスに影響します。引手位置と柄の関係を整えると、写真映えもしやすくなります。 次は色と文様の決め方です。
カラーリングとパターンの選び方
色とパターンは部屋の空気感を左右します。用途や採光を踏まえて絞り込みましょう。
無地でつくる洗練
無地は面積が大きい襖と相性がよく、家具とのバランスも取りやすいです。
- グレージュやライトグレーは洋風リビングの定番
- 生成りや薄墨は和室に上品な落ち着き
- ネイビーやチャコールは片面のアクセントに
文様パターンの使い方
市松や青海波、麻の葉などは、離れて見たときに整って見える柄サイズにするのがおすすめです。カラフルでも低彩度なら和モダンになじみ、モノトーンは空間を引き締めます。
カラーと光の関係
直射日光が当たる面は、耐光性の高い素材に加えて中明度・中彩度の色が使いやすいです。白すぎると日焼けが目立ち、濃すぎると退色が気になる場合があるので注意しましょう。
面ごとの張り分け設計
押入は上下で濃淡を変える、市松は片側を小柄、もう片側を無地にするなど、間仕切りとしての役目も意識した張り分けが効果的です。障子紙との白のトーンや繊維感をそろえると、仕上がりがぐっと整います。次に、張替えやリメイクの進め方と費用感を確認します。
施工と費用感:張替え・リメイク・リフォーム
DIYにするかプロに依頼するかで、コストも仕上がりも変わります。サンプル取り寄せとサイズ確認を先に済ませると、選択に迷わないでしょう。
DIYとプロ施工の比較
| 項目 | DIY | プロ施工 |
| 費用 | 低め | 中~高 |
| 時間 | 休日を数回 | 半日~1日 |
| 仕上がり | 慣れ次第 | 均一で美しい |
| 素材選択 | 限定されがち | 高機能素材の提案あり |
| アフター | 自己対応 | 保証や手直しあり |
サンプルは必ず取り寄せ、実際の光で色を確認しましょう。発注前には正確な採寸が不可欠です。
費用の目安
- 既製ふすま紙でDIY:片面1枚あたり2,000~6,000円
- 高機能タイプ:片面1枚あたり5,000~15,000円
- プロ施工(下地補修込み):1枚あたり10,000~30,000円
デザインの高い和紙や輸入柄、特注引手は上振れします。
デメリット・注意点
- 激安素材は薄くて破れやすく、耐光性や防汚が弱い場合がある
- 市松や青海波は柄合わせの精度が必要
- 湿度や下地状態で貼り直しが発生することがある
- 賃貸は原状回復ルールを事前に確認する
不安があればしっかり対応したい部分はプロ、他はDIYのハイブリッド方式が堅実です。
襖と障子のコーディネート

襖と障子を同時に計画すると、統一感が一段と高まります。障子紙を強化タイプにすると、襖紙との耐久バランスがとりやすくなります。
- 和モダンなら襖は無地のグレージュ、障子紙はクリーム系でやわらかく
- 洋風寄りなら襖はモノトーン小市松、障子は細格子と白でシャープに
- 北欧ミックスは襖を淡色パターン、障子は生成りで温かみを
引手は金属と木を組み合わせると奥行きが出て、ほどよくスタイリッシュに仕上がります。続いて、オーダー前のチェックと採寸のポイントです。
オーダー前チェックリストとサイズ採寸
準備が丁寧だと、仕上がりの満足度がぐっと上がります。下のチェックを活用してください。
チェックリスト
- 設置場所は和室か洋間か、直射日光の有無
- 目指す印象(和風、洋風、和モダン、かわいい、スタイリッシュ)
- 素材の優先度(和紙、ビニール、樹脂・新素材)
- 欲しい機能(水拭き、耐光性、防汚、破れにくい、貼りやすい)
- 色と文様(無地、市松、青海波、麻の葉など)と色数
- 引手の形と素材、建具枠色との相性
- サイズ誤差や可動クリアランスの確認
- サンプル取り寄せと実際の光での最終確認
採寸のポイント
- 高さは左右と中央の3点、幅は上下と中央の3点を測る
- 最小値を基準に、可動の余裕を2~3mm確保する
- 枠の歪みが大きいときはプロに相談する
この手順で、オーダーの適合率が上がり、擦れや剥がれのトラブルを減らせます。
まとめ
和モダンの襖を上手に選ぶコツは、部屋の用途と雰囲気を先に決め、素材と機能を押さえたうえで色と文様を選ぶことです。無地は外さない安心感があり、北欧風は低彩度なら洋室にもなじみます。伝統柄は配色と柄の大きさを整えると今っぽく仕上がります。和紙は質感が魅力、ビニールや樹脂は水拭きや防汚、耐光性が頼もしいです。サンプル確認、引手のデザイン、障子との相性、正確な採寸まで進めれば、日々の景色を心地よく変える一枚に出会えるでしょう。


