障子の張り替えは「結局いくらかかるのか」「業者とDIYどちらが得か」で迷いがちです。
よくある悩みは次の通りです。
- 1枚あたりの費用や内訳が分からない
- 強化紙や雪見障子が高い理由を知りたい
- DIYのコツや、業者依頼の注意点を知りたい
この記事では、紙代・施工費・出張費・処分費の内訳を軸に、種類別の価格帯と業者とDIYの比較を整理。
見積もりのブレや追加費用の落とし穴を避け、あなたに合う最適解がわかります。
障子張替え費用の相場全体像とは?
障子張り替えの費用は、障子紙の種類とサイズ、施工費、出張距離、古い紙の処分有無で決まります。
標準紙なら業者で1枚3,000〜5,500円がよくある価格帯です。
強化紙やプラスチック系の機能性障子紙は耐久性が高く、4,500〜7,500円程度まで上がります。
雪見障子は構造が複雑で、5,500〜9,000円前後が目安です。
DIYは材料費が1枚300〜1,200円程度で済むこともあります。
ただし、仕上がりや時間、失敗リスクも考える必要があります。
費用は安く見えがちでも、内訳を把握しないと実際の支払いが増えることがあります。
次で、内訳を紙代・施工費・出張費・処分費に分けて見ていきます。
費用相場の内訳を理解する(紙代・施工費・出張費・処分費)
どこにいくらかかるかが分かると、交渉や見積もり比較がぐっと楽になります。
内訳の透明性が、ムダな出費を抑える近道です。
紙代の相場と選び方
障子紙は、標準紙、強化紙(合成繊維や樹脂含浸)、機能性(UVカット・防炎・洗える)に大別されます。
標準紙は価格は安いが強度は普通、強化紙は破れにくく子どもやペットがいる家に向きます。
- 標準紙の材料費目安
ロール1本あたり300〜1,000円台(おおよそ1〜2枚分)
- 強化紙・プラスチック系の材料費目安
ロール1,000〜2,500円台(おおよそ1〜2枚分)
- 雪見障子用の紙
ガラスやアクリルに合わせたカットが必要で選択肢が限られ、やや高め
※DIYはのりや両面テープ、刷毛、カッターなどの道具代も必要です。
合計で見積もると判断しやすくなります。
施工費(張り替え作業)の相場
施工費はサイズと枚数で決まるのが一般的です。
1枚の基本作業費は2,000〜4,000円が目安で、桟の細かさや建具の状態で上下します。
複数枚の依頼で1枚単価が下がる表具店も多いです。
セット割を確認しておきましょう。
出張費の考え方
出張費は0〜3,000円程度が相場です。
近距離や一定金額以上で無料、遠方や少枚数では発生しやすい傾向です。
引き取りと納品が別日なら保管費を設ける業者もあります。
事前確認で追加を防げます。
処分費と清掃
古い障子紙の処分費は1枚200〜500円が目安です。
自分で持ち帰れば無料のこともあります。
剥がしと清掃を自分で済ませ、貼りだけ依頼すると施工費が下がる場合があります。
分担できるか相談してみましょう。
| 内訳 | 相場の目安 |
| 紙代(標準紙) | 300〜1,000円(DIYの材料費) |
| 紙代(強化紙) | 1,000〜2,500円(DIYの材料費) |
| 施工費 | 2,000〜4,000円/枚 |
| 出張費 | 0〜3,000円/回 |
| 処分費 | 200〜500円/枚 |
次は、種類別の費用と特徴を詳しく見ていきます。
選び方で、見た目も耐久性も変わります。
障子紙の種類別の費用相場と特徴
価格だけでなく、強度やメンテ性、見た目も変わります。
使い方に合わせて選ぶのがコツです。
標準紙(普通紙)の価格帯と特徴
標準紙は最も一般的で、やわらかな光を通す質感が魅力です。
価格が安く、季節で貼り替えを楽しむ家庭にも合います。
一方で破れやすく、ペットや小さなお子さまがいると短期間での貼り替えが必要になることがあります。
生活スタイルに合わせて選びましょう。
- 業者の費用相場
小サイズ 2,800〜4,500円/枚
大サイズ 3,500〜5,500円/枚
- DIYの材料費相場
300〜800円/枚
強化紙(プラスチック系含む)の価格帯と特徴
合成繊維や樹脂を含み、引っかきや擦れに強いのが特長です。
掃除時にも破れにくく、長く使えるためトータル費用が下がる場合があります。
初期費用はやや上がりますが、貼り直し回数を減らせます。
忙しい家庭や賃貸でも扱いやすい選択です。
- 業者の費用相場
小サイズ 3,800〜6,500円/枚
大サイズ 4,500〜7,500円/枚
- DIYの材料費相場
700〜1,800円/枚
雪見障子の価格帯と注意点
下部にガラスやアクリルを使い、小窓で景色を楽しめる建具です。
構造が複雑で桟が多く、重量もあるため作業の手間が増えます。
紙のカットも特殊で、施工費は上振れしやすい傾向です。
現物確認の上での見積もりが安心です。
- 業者の費用相場
5,500〜9,000円/枚(サイズや構造で差)
- DIYの材料費相場
1,000〜2,000円/枚(ガラス養生や専用のりを用意)
次は、業者とDIYを1枚あたりの費用と時間で比較します。
自分に合う方法が判断しやすくなります。
業者とDIYの比較(1枚あたりの費用目安と時間)
費用だけでなく、時間や仕上がり、失敗リスクまで含めて比較しましょう。
目的がはっきりすると選びやすいです。
業者依頼の価格帯と所要時間
対象は表具店、リフォーム会社、専門業者などです。
引き取りから納品まで含め、1枚3,000〜7,500円が目安で、雪見は上振れしやすいです。
作業自体は1枚30〜60分ほどですが、乾燥や移動も含め半日〜数日で納品が多めです。
複数枚の割引やセット料金があるか確認しましょう。
- 含まれることが多い内容
剥がし、洗浄、張り、乾燥、簡易補修、出張
- 別料金になりやすい内容
大サイズ、枠補修、桟の割れ、急ぎ対応、処分費
DIYの価格帯と準備の必要
材料費は安いものの、道具の準備やスペース、乾燥時間の確保が必要です。
初めてなら1枚に60〜120分かかることもあります。
ホームセンターで障子紙、のり、両面テープ、刷毛、カッター、定規、スポンジなどを用意。
剥がしと洗浄、桟のささくれ処理が仕上がりを左右します。
- DIYの材料費目安
標準紙 300〜800円/枚
強化紙 700〜1,800円/枚
道具一式 初期費用 1,500〜4,000円
業者とDIYのメリットデメリット
- 業者のメリット
仕上がりがきれい、時間短縮、失敗リスクが低い、枠や桟の補修まで相談可
- 業者のデメリット
費用は高め、地域や時期で出張費が発生することがある
- DIYのメリット
費用が安い、好みの紙を選べる、挑戦しやすい
- DIYのデメリット
失敗で材料ロス、乾燥に時間、のり跡やシワが残ることがある
失敗しやすい場合とコツ
DIYの失敗は、のりの付け過ぎ、桟の汚れ残り、張りが弱くシワが出るケースが多いです。
湿度が高いと乾燥が遅く、波打ちが出やすくなります。
桟の清掃と下地の乾燥、やや緩めに貼ってドライヤーで整えると仕上がりが安定します。
業者依頼でも、養生不足や枠の歪みで差が出るため、状態を事前に伝えましょう。
次は、見落としやすい追加費用をチェックします。
見積もりのズレを小さくできます。
追加費用がかかる場合の具体例(枠補修・急ぎ対応など)
基本料金に含まれない項目が合計金額を押し上げます。
事前に想定しておくと安心です。
枠や桟の補修が必要な場合
枠の歪みや桟の欠け、建具が外れにくい場合は補修費が発生します。
状態により費用幅が大きくなります。
- 枠の補修
1,000〜5,000円/枚(割れや緩みの程度による)
- 桟の補修
500〜3,000円/本(ささくれ削りや部分交換など)
- 建具の調整
1,000〜3,000円(戸車や建てつけの調整)
急ぎ対応や時間外の費用
翌日や当日仕上げは、基本料金に10〜30%の上乗せが一般的です。
年末や引っ越しシーズンは予約集中で費用が上がる場合があります。
地域やサイズで違う費用
都市部は出張費無料でも施工費が高め、郊外はその逆もあります。
大サイズや4枚以上のセットは割安、2枚以下は割高になりがちです。
処分や運搬のオプション
古い障子紙の処分費は200〜500円/枚が目安です。
自分で剥がせば無料になるケースもあります。
引き取り運搬は距離や階段の有無で追加が発生します。
搬入条件も共有しましょう。
次は、総額を抑えつつ失敗しない選び方をまとめます。
費用対効果を高めましょう。
安く、かつ失敗しないための選び方とポイント
価格だけでなく、耐久性や使い勝手まで見て決めるのがコツです。
長く使うほど差が出ます。
業者の選び方(相見積もりの基準)
- 障子専門または襖・障子の実績が多い表具店か
- 見積書に紙代・施工費・出張費・処分費の内訳が明記されているか
- サイズ・枚数・紙の種類・納期・補修の要否が具体的か
- 施工写真や口コミが確認できるか
見積もり比較のコツ
- 条件をそろえて3社ほど比較する
- 標準紙と強化紙の2案で耐久と総額を見比べる
- 雪見は構造差が費用に出やすいので現地確認が安心
DIYで費用を安くするコツ
- 古い紙の剥がしと枠清掃を丁寧に行い、のりは最小限にする
- まずは小サイズで練習し、慣れてから大サイズに挑戦する
- 強度が必要なら強化紙で貼り直し回数を減らし、総額を抑える
依頼のタイミングを工夫する
繁忙期(年末・引越し前)を外すと予約が取りやすく、割引も期待できます。
雨天が続く時期は乾燥に時間がかかるため、納期に余裕を持つと安心です。
次はDIY派に向けて、基本手順と時間の目安を確認します。
段取りで仕上がりが変わります。
障子張り替えの基本手順と時間の目安
手順がわかれば失敗は減らせます。
落ち着いて、順番通りに進めましょう。
古い障子紙の剥がしと下地づくり
霧吹きでのりをふやかしてから、古い紙を丁寧に剥がします。
桟ののり残りはスポンジで落とし、しっかり乾燥させます。
枠や桟のささくれは紙やすりで整え、ホコリを拭き取ります。
この下地づくりが仕上がりを左右します。
- 時間の目安
1枚30〜60分。古い紙が多く残ると時間が伸びます
新しい障子紙を張り替える手順
のりまたは両面テープを桟に均一に付け、紙を乗せます。
中央から外へ刷毛で空気を逃がし、余分はカッターでカットします。
のりは少なめに、角はていねいに押さえます。
力を入れ過ぎず、一定のテンポで進めましょう。
- 時間の目安
1枚30〜60分。大サイズはやや長め
乾燥と仕上げのポイント
乾燥は風のない部屋で行い、冷風や送風でやさしく時短します。
波打ちは軽く霧吹きして自然乾燥、ドライヤーは距離を保ち熱を当てすぎないようにします。
最後に指紋やのり跡を拭き取り、見た目を整えるときれいに仕上がります。
乾燥後のチェックまでが一連の作業です。
参考のイメージ事例
東京都内のAさん宅では、標準紙で4枚をDIY。材料と道具で合計3,200円、作業時間は延べ5時間でした。途中で1枚シワが出て貼り直し。業者見積もりは標準紙で4枚18,000円。時間重視なら業者、費用重視ならDIYが有効と判断しました。
※本事例はイメージして頂きやすく作成したフィクションです
ここまで理解できたら、最後に全体の費用感を振り返りましょう。
自分に合う選択が固まります。
よくある質問の要点整理
いくらが費用相場の目安
- 標準紙 業者 1枚3,000〜5,500円
- 強化紙 業者 1枚4,500〜7,500円
- 雪見障子 業者 1枚5,500〜9,000円
- DIY 材料費 1枚300〜1,800円
価格が上がるのはどんな場合
- 枠の補修、桟の割れ、大サイズ、急ぎ対応、出張条件が厳しい地域
失敗しないコツは
- 見積もりは紙代・施工費・出張費・処分費の内訳で比較する
- DIYは小サイズから練習し、下地清掃と乾燥を徹底する
まとめ
障子の張り替えは、紙代・施工費・出張費・処分費の内訳を押さえるほど、ムダな費用を避けやすくなります。
標準紙は業者で1枚3,000〜5,500円、強化紙は4,500〜7,500円、雪見障子は5,500〜9,000円が目安です。
DIYは材料費1枚300〜1,800円で安くできますが、時間や仕上がりのリスクは考慮が必要です。
枠や桟の補修、急ぎ対応は追加費用になりやすいため、見積書は内訳を明記してもらいましょう。
生活スタイルや強度の必要性を踏まえ、標準紙と強化紙を比較し、業者とDIYのメリット・デメリットを見て決めるのが得策です。
あなたに合った選び方で、きれいで長持ちする障子張り替えを実現してください。

