障子の張り替えを頼みたいのに、見積もりのどこを見ればいいか分からない。
そんな戸惑いはありませんか。
- どの障子紙を選ぶと費用対効果がいいか知りたい
- 見積書の「一式」で後から追加が出るのを避けたい
- 合計金額を具体的に下げるコツを知りたい
本記事は「障子張替え見積もり」の要点を、紙の種類と単価、出張費、施工費、補修費、処分費の5項目で整理しています。
障子紙の選び方や複数枚まとめて依頼するパターン、DIY併用のパターンなどあらゆる状況の相見積もりで迷わず比較できる情報を提供します。
読めば、ムダな費用を省いて総額を賢く抑えるポイントがスッと見えてきます。
障子張替え見積もり|ポイントの全体像とは?
障子張り替えの費用は「紙の種類」「サイズと枚数」「作業の手間」「枠の補修有無」「回収・処分の有無」で大きく変わります。
同じ部屋でも紙や施工方法で価格が動くため、相場には幅が出ます。
だからこそ内訳を確認し、しっかり比較することが欠かせません。
また紙の種類によって、初期費用と交換周期は変わります。
強化紙を選ぶと初期費用はかかりますが、交換周期が延び、トータル費用は安くなります。
一方で「一式」だけの見積もりは、後から補修費や出張費などが上乗せされる場合があるので注意が必要です。
次の章で、見積書の必須チェック項目を価格イメージとあわせて整理します。
見積もりで必ず確認すべき5項目と相場目安
見積もりのを比較する場合は下記の項目が記載されているか、またその内容をよく確認しましょう。
紙の種類と単価(障子紙の種類・費用相場)
障子紙は和紙、強化紙、プラスチックで価格と耐久性に差があります。
まず、紙の種類と1枚あたりの単価を確認しましょう。
- 和紙(一般的):安いが破れやすい。1枚2,000〜4,000円
- 強化紙:中価格で耐久高め。1枚3,000〜6,000円
- プラスチック系:高価格だが水拭き可能で破れにくい。1枚5,000〜9,000円
サイズ(小・中・大)や仕様で単価が変わり、広幅や凝った枠では+1,000〜2,000円程度の差が出ることがあります。
▼代表的な単価イメージ(小中大)
| 紙の種類 | 小(幅〜60cm) | 中(〜90cm) | 大(〜120cm) |
| 和紙 | 2,000〜3,000円 | 3,000〜4,000円 | 4,000〜5,000円 |
| 強化紙 | 3,000〜4,500円 | 4,000〜6,000円 | 5,000〜7,000円 |
| プラスチック | 5,000〜7,000円 | 6,000〜9,000円 | 8,000〜11,000円 |
※地域・業者により異なります。
出張費(現地対応の費用)
出張費には、同一市内一律や距離加算型(例:基本2,000円+10kmごとに1,000円)があります。
現地採寸や引取・持ち帰りの有無で変わるため、出張費が何回分、総額に含まれているかを必ず確認しましょう。
回収と納品が別日だと2回分の出張費がかかる場合があります。
施工費(作業の料金)
施工費は「枚数×単価」に含まれるケースと、別立てで人件費計上するケースがあります。
繁忙期(年末)や即日対応では加算されやすく、短納期や時間指定の有無で価格が動きます。
また、自宅施工か持ち帰り施工かでも変動します。
補修費(枠・桟の修理)
枠の歪み、桟の割れ、建付け調整などは追加になりやすく、1箇所1,000〜3,000円、建付け全体調整で3,000〜6,000円が目安です。
補修が必要になった場合の上限金額を先に聞いておくと安心です。
処分費(古い障子紙の廃材)
古い障子紙の処分費は無料〜1枚300円程度まで幅があります。
「処分費込み」か「別計算」かの確認を忘れずに確認しましょう。
障子紙の種類と選び方(和紙・強化紙・プラスチック)
障子を選ぶ際は、使う部屋に応じた掃除のしやすさ、破れやすさを考慮して選ぶと良いでしょう。
また、費用だけでなく、交換周期や見た目の納得感も含めて選びましょう。
和紙(一般的タイプ)
和紙は価格の安さが大きな魅力です。
柔らかな光と伝統的な風合いで和室に合わせやすく、DIYにも向いています。
一方で破れやすく、ペットや小さなお子さまがいる場合は交換周期が短くなりやすいです。
強化紙(費用対効果が高い選び)
強化紙は繊維強化や樹脂含浸で破れにくく、総額を抑えたい方の本命です。
初期費用は和紙より高めですが、交換周期が伸びるため長期で費用を下げやすくなります。
水拭きや防汚タイプもあります。
和の雰囲気を損ねず実用性を上げたい方に最もおすすめです。
プラスチック系(樹脂フィルム強化など)
破れにくく水拭きも簡単で、キッチン横や日常的に触れやすい場所に向いています。
価格は高めで、光の透け方や質感が和紙と異なるため好みが分かれます。
日焼けへの強さや清掃性重視の方には最もおすすめです。
総額を安く抑える方法(費用を抑えるコツ)
障子張り替えの総額費用は「単価×枚数+各種費用」の合計で決まります。
単価だけでなく、追加料金の有無も含め確認することが大切です。
強化紙を選んで交換周期を延ばす
- 強化紙は次の張替えまでの期間が長く、3〜5年の耐用を見込めることが多く、結果的に貼替回数が少なくなるので安く済む傾向がある。
- (汚れに強いタイプは掃除時間も減り、作業負担を抑えられる )
複数枚まとめて依頼する
- 出張費を1回にまとめられるため、1〜2枚より4〜6枚の方が1枚あたりが安くなる傾向
- 枚数割引(例:同サイズ5枚以上で1枚−300円など)がある業者も
- 襖や網戸の同時リフォームで、出張費を1回にできる場合がある
DIYか業者依頼かの判断のポイント
- 来客の目につく部屋は業者、納戸や子ども部屋はDIYなどの併用が現実的
- DIYは材料費のみで1枚2,000〜3,000円ほどにできるが、仕上がりと作業時間を重視するのであれば、プロへの依頼が安心
- 枠の補修や建付けは専門作業が安心で、結果的に安上がりになる場合がある
ほかにも繁忙期(年末)を避ける、地域の業者に直接相談して相見積もりを取る、写真で事前診断して補修の要否を先に確認する、といった工夫が効きます。
次はトラブルが多い「一式」見積もりの注意点です。
一式見積もりの注意点と回避法
金額だけで「○○円 一式」と書かれている場合は注意が必要です。
内訳を明確にし、紙の種類と単価、出張費、施工費、補修費、処分費が分かる形で見積りを出してもらいましょう。
一式見積りで起こり得るリスク
- 紙の種類や価格帯が不明で、仕上がりや耐久に差が出る
- 出張費や時間外対応が別請求になり、総額が高くなる
- 枠の補修費が追加で、予算オーバーになりやすい
- 処分費が別途で、1枚ごとに加算される
見積りの確認ポイント
- 紙の種類(和紙・強化紙・プラスチック)
- 1枚単価とサイズ区分(小中大)
- 出張費の金額と回数(引取・納品の回数)
- 補修が必要な場合の見込み範囲と上限金額
- 処分費は込みか、別なら1枚いくらか
よくある追加費用の具体例
- 雪見障子や変形サイズの追加
- 建付け調整の作業費
- 即日・時間指定の割増
- 雨天時の再訪問(外作業動線の場合)
- 駐車場代の実費精算
依頼から施工までの流れとスケジュールの目安
流れを先に知っておくと、納期や在宅時間の計画が立てやすくなります。
無理のないスケジュールで段取りしましょう。
依頼から納品までのステップ
1:相談・見積もり
電話やメール、チャットで相談。写真で概算が出るケースが多い。現地採寸は30分前後。
2:引取または当日施工
持ち帰り施工は引取後1〜3日が目安。当日施工は1枚30〜60分ほど。
3:納品・建付け調整
取り付けと調整を行い完了確認。古紙の処分。
作業時間の目安と注意点
- 1枚の施工時間は30〜60分。複数枚なら半日〜1日
- 乾燥時間が必要な紙や糊の種類で前後する
- 雨天時の運搬や駐車条件で時間が延びることがある
▼作業時間と費用の例
中サイズを4枚、強化紙で依頼。出張費2,000円、1枚単価4,500円、処分費込み、補修なし。合計は2,000+4,500×4=20,000円。繁忙期前の平日に実施し、所要は引取から納品まで2日でした。
次は、依頼先の選び方と、費用と仕上がりのバランスを取るコツです。
業者選びのポイント
価格だけでなく、仕上がりと対応の質が満足度を左右します。
業者を選ぶ際の確認事項
- 内訳の明確さ(紙の種類・単価・出張費・施工費・補修費・処分費)
- 施工写真やレビューの一貫性(和室の実績が多いか)
- 追加費用の条件を事前開示しているか
- 予約の取りやすさ、時間の正確さ、連絡の速さ
- 枠や桟の修理に対応できるか
比較ポイントと相見積もりの取り方
よりよい業者を選ぶためには、3社ほど比較すると良いでしょう。
比較の際の入力項目
比較の際には、以下の条件を揃えましょう。
- 障子のサイズ(小中大)と枚数
- 障子紙の種類(和紙/強化紙/プラスチック)
- 出張費(回数と金額)
- 施工方法(持ち帰り/現地)と時間指定の有無
- 補修の要否(上限金額)
- 処分費(込み/別)
これらに加え、納期やアフターフォローなども確認しておくと安心です。
【節約のポイントまとめ】
- 強化紙は交換周期が延び、長期の総額を抑えやすい。
- 複数枚をまとめて依頼し、DIYと併用する。
障子張替えは、見積りの内訳が明確か確認しましょう。紙の種類と単価、出張費、施工費、補修費、処分の有無などの条件をそろえ、同条件で相見積もりを取りましょう。

