【2025年版】スズキ パレット中古購入ガイド！故障だらけ？やめとけ？CVTの弱点と修理費を解説

中古で30万円から狙えるスズキ パレットは、子育て世代にとって魅力的な選択肢です。

しかし、購入前に致命的な弱点とその高額な修理費用を理解しておくことが、後悔しないための絶対条件になります。

この記事では、パレットが「やめとけ」と言われる理由であるCVTやエアコンの故障事例から、後継車スペーシアとの違い、そして誰でもできる中古車のチェックポイントまで、専門用語を使わずに徹底解説します。

• パレット最大の弱点であるCVTやエアコンの故障事例と修理費用
• 後継車スペーシアやパレットSWとの違いと、燃費の実際
• 「安物買いの銭失い」を避けるための中古車チェックポイント

格安中古！スズキ パレットの魅力とは

生産終了から10年以上が経過し、今では驚くほど安価に手に入るスズキ パレット。

その最大の魅力は、なんといっても総額30万円台から狙える圧倒的な価格の安さです。

しかし、ただ安いだけではありません。

子育て世代にうれしい実用的な装備もしっかり備わっています。

項目	パレット	パレットSW	スペーシア（初代）
デザイン	親しみやすいファミリー向け	精悍でクールなカスタムモデル	洗練された近代的なデザイン
燃費性能(JC08)	△ 最大22.5km/L	△ 最大21.5km/L	◎ 最大32.0km/L
安全装備	△ ABSが中心	△ ABSが中心	◯ 衝突被害軽減ブレーキ設定あり
中古車相場	◎ 10万円～50万円	◯ 15万円～60万円	△ 40万円～90万円

ここでは、パレットが持つ色褪せない魅力について、後継車や派生モデルとの違いを交えながら詳しく解説します。

パレットとパレットSWの違いを解説

パレットSWは、標準モデルのパレットとは一線を画す、精悍でクールなデザインが特徴の派生モデルです。

中古車市場でも人気が高く、標準モデルとは異なるキャラクターを持っています。

最大の違いはエクステリアデザインで、パレットSWには専用設計のフロントグリルと、プロジェクタータイプのシャープなヘッドライトが採用されています。

内装もブラックを基調としたシックな雰囲気にまとめられており、スポーティな印象を強めています。

項目	パレット	パレットSW
フロントデザイン	親しみやすい柔らかな印象	専用グリル・ヘッドライトで力強くクールな印象
内装カラー	明るいベージュ系が中心	ブラック基調でシックな雰囲気
メーター	アナログメーター	アナログタコメーター付き3眼メーター
主なターゲット	ファミリー層全般	スタイリッシュさや個性を求める層

結論として、内外装の見た目の好みが選択の大きなポイントになります。

落ち着いた雰囲気が好きならパレット、クールでスポーティなスタイルを求めるならパレットSWを選ぶと満足度が高まるでしょう。

後継車スペーシアとの比較

スペーシアは、パレットの基本的なコンセプトを引き継ぎながら、燃費や安全性能、使い勝手を大幅に向上させた直系の後継モデルです。

パレットの購入を検討する際、必ず比較対象になります。

初代スペーシア（MK32S/42S型）は、燃費を向上させる「S-エネチャージ」や、衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポート」といった先進技術を搭載しています。

中古車価格は安くても40万円台からとパレットより高価ですが、その分だけ性能が進化しているのも事実です。

項目	スズキ パレット（最終モデル）	スズキ スペーシア（初代）
燃費(JC08モード)	最大22.5km/L	最大32.0km/L
安全装備	ABS、エアバッグが中心	衝突被害軽減ブレーキの設定あり
エンジン	副変速機付CVT	S-エネチャージ搭載モデルあり
中古車価格帯	10万円～50万円	40万円～90万円

あらゆる面で後継車であるスペーシアが優れているのは間違いありません。

しかし、その分だけ中古車価格も高くなります。

「圧倒的な価格の安さ」で、便利なスライドドア付き軽ハイトワゴンを手に入れられる点こそが、今あえてパレットを選ぶ最大の理由です。

実燃費はどのくらい？悪いって本当？

スズキ パレットの中古車を検討する上で、気になるのが日々のガソリン代に直結する実燃費です。

結論から言うと、現代の軽自動車と比較すると燃費性能は良くありません。

オーナーからの報告や中古車情報サイトのデータを総合すると、NA（ノンターボ）車の実燃費は、街乗りで12km/L前後、高速道路で15km/L前後が目安です。

これは、カタログ燃費（JC08モードで22.5km/L）とは差がある数字です。

エンジン	市街地（ストップ＆ゴーが多い）	郊外・高速道路（スムーズな走行）
NA（ノンターボ）車	10～13km/L	14～16km/L
ターボ車	9～11km/L	12～14km/L

特にターボモデルは、NAモデルよりも1〜2km/Lほど燃費が悪化する傾向にあります。

車両価格の安さは大きな魅力ですが、購入後のガソリン代も考慮した上で、ご自身の予算に合うか判断する必要があります。

両側スライドドアの広大な室内空間

パレットが持つ最大の魅力の一つが、低いフロアと大きな開口部を持つ両側スライドドア（一部グレード）です。

この装備が、子育て世代の日常に大きなゆとりをもたらします。

フロアの地上高はわずか340mmと低く設定されており、小さなお子さんでも自分で楽に乗り降りが可能です。

開口部は幅580mm、高さ1,230mmと広く、狭い駐車場で隣の車を気にすることなく、お子さんをチャイルドシートに乗せたり、大きな荷物を積み込んだりできます。

こんな時に便利！スライドドアのメリット
狭い駐車場でのドアの開閉
お子さんを抱っこしたままでの乗り降り
雨の日に傘を差しながらの乗り降り
ベビーカーなど大きな荷物の積み込み

「とにかく安いクルマ」というだけでなく、こうした優れた実用性を備えている点が、パレットが今なお選ばれる理由です。

この利便性が数十万円という価格で手に入るのは、中古車ならではの大きな価値と言えるでしょう。

ターボモデルの走りと評価

パレットには、標準のNA（自然吸気）エンジンに加え、力強い加速力を得られるターボエンジン搭載モデルが設定されています。

走りにこだわりたい方には、こちらのターボモデルがおすすめです。

NAエンジンの最高出力54馬力に対し、ターボエンジンは軽自動車の自主規制枠いっぱいの64馬力を発生させます。

特に大人3人以上で乗車する場面や、坂道、高速道路の合流などで、そのパワーの違いをはっきりと体感できるでしょう。

走行シーン	NAモデル	ターボモデル
街乗り	必要十分な性能	キビキビとした余裕のある走り
坂道	アクセルを深く踏み込む必要がある	スムーズに坂を駆け上がる
高速道路	合流や追い越しでは少し力不足を感じる	ストレスなく快適に巡航可能

街乗り中心で、一人で乗ることが多いのであればNAモデルでも十分です。

しかし、高速道路の利用頻度が高い方や、家族や友人を乗せて出かける機会が多い方は、ターボモデルを選ぶことで、より快適で満足度の高いカーライフを送れます。

当時の人気カラーとグレード

中古のパレットを選ぶ際、どのカラーやグレードを選べば良いか迷うかもしれません。

狙い目は、快適装備が充実しているにもかかわらず、価格が手頃な「リミテッド」や「リミテッドII」といった特別仕様車です。

ボディカラーは、「パールホワイト」や「ブルーイッシュブラックパール」、「シルキーシルバーメタリック」といった定番色が中古車市場でも多く見られます。

汚れが目立ちにくく、誰にでも似合うこれらの色は飽きがこないため人気です。

主要グレード	主な装備・特徴	こんな人におすすめ
G	基本装備のみの廉価グレード	とにかく安さを最優先する人
L	片側パワースライドドアなどを追加	最低限の快適装備は欲しい人
X	両側パワースライドドア、フルオートエアコン	快適性と利便性を重視する人
リミテッド / II	Xをベースにアルミホイールなどを追加した特別仕様車	お得に上級装備が欲しい人
T / TS(SW)	ターボエンジン搭載のスポーティグレード	パワフルな走りを求める人

中古車市場では、上級グレードの「X」や特別仕様車「リミテッド」が手頃な価格で見つかることが多いため、これらのグレードを中心に探すのが賢い選択です。

価格差が小さいのであれば、装備が充実したグレードを選ぶことで満足感が高まります。

• パレットとパレットSWの違いを解説
• 後継車スペーシアとの比較
• 実燃費はどのくらい？悪いって本当？
• 両側スライドドアの広大な室内空間
• ターボモデルの走りと評価
• 当時の人気カラーとグレード

スズキ パレット中古購入の注意点

スズキ パレットの中古車は非常に安価で魅力的ですが、「安物買いの銭失い」にならないためには、購入前に知っておくべき弱点が存在します。

特に高額な修理につながりやすい定番の故障については、事前にしっかりと把握しておくことが重要です。

ここでは、パレットの購入で後悔しないために、特に注意すべき故障箇所とその修理費用の目安をまとめました。

故障箇所	症状の例	修理費用の目安
CVT	走行中の「ゴー」「ヒューン」という異音、加速不良	15万円～30万円
エアコン	冷風が出ない、効きが悪い	5万円～10万円以上
パワースライドドア	異音、途中で止まる、動かない	3万円～5万円以上（片側）
エンジン周辺	始動時の異音（ガラガラ音）、オイル漏れ	5万円～10万円以上

これらのリスクを理解した上で、実車をチェックすることが、賢い中古車選びの第一歩となります。

「やめとけ」と言われる致命的な故障

インターネットの口コミなどで「スズキ パレットはやめとけ」という意見が見られるのは、いくつかの致命的な故障事例が報告されているためです。

致命的と言われる理由は、修理に10万円を超えるような高額な費用がかかる可能性があるからです。

後述するCVTやエアコン、スライドドアの故障は特に有名ですが、それ以外にも注意したいのがエンジン関連のトラブルです。

走行距離が10万kmを超えた車両では、エンジン内部のタイミングチェーンが伸びて、始動時に「ガラガラ」という異音が発生することがあります。

この修理には10万円以上の費用がかかることも珍しくありません。

また、エンジン下部のオイルパン周辺からのオイル漏れも定番のトラブルで、放置するとエンジンの焼き付きにつながる恐れもあります。

もちろん、すべてのパレットでこれらの故障が起こるわけではありません。

しかし、このようなリスクがあることを知っておくだけで、中古車選びの視点が変わるはずです。

CVTの異音・故障と修理費用

スズキ パレットで最も注意すべき弱点が、トランスミッションであるCVT（無段変速機）の故障です。

CVTは、エンジンの力をタイヤに伝える重要な部品で、ここが壊れると走行できなくなります。

パレットに搭載されているジャトコ製の副変速機付きCVTは、構造上の問題を抱えているケースがあり、走行中に「ゴーッ」や「ヒューン」といった異音が発生するトラブルが多発しています。

この異音は故障の前兆であり、放置すると加速が鈍くなったり、最悪の場合は走行不能に陥ります。

修理にはCVT本体の載せ替えが必要になることが多く、その費用は中古部品を使っても15万円、新品であれば30万円以上と、車両価格を上回ることもあります。

症状	修理内容	費用の目安
走行中の異音（ゴー、ヒューン）	CVT本体の交換（リビルト品・中古品）	15万円～25万円
加速が悪い、滑る感じがする	CVT本体の交換（新品）	30万円以上

購入前の試乗では、必ずオーディオを消して静かな状態で走行し、アクセルを踏み込んだり離したりして異音が発生しないか、自分の耳でしっかりと確認することが絶対に必要です。

エアコンが効かない原因と修理代

子育て世代にとって、真夏のエアコン故障は快適性を著しく損なう深刻な問題です。

残念ながら、スズキ パレットはエアコン関連のトラブルも少なくありません。

特に多いのが、冷媒ガスを圧縮する「コンプレッサー」の故障です。

コンプレッサーが壊れると、A/Cスイッチを入れても冷たい風が全く出なくなります。

この修理には、部品代と工賃で5万円から10万円程度の費用が必要です。

さらに、室内側にある「エバポレーター」という部品からガスが漏れるケースもあります。

こちらは修理のためにダッシュボード周りをすべて分解する必要があり、工賃が高額になるため、修理費用が10万円を超えることもあります。

中古車を確認する際は、必ずエンジンをかけてエアコンを作動させ、風量や温度設定を変えながら、きちんと冷えるかどうかを5分以上チェックすることをおすすめします。

パワースライドドアの故障に注意

狭い場所での乗り降りに便利なパワースライドドアは、スズキ パレットの大きな魅力ですが、この便利な装備も故障のリスクを抱えています。

最も多い故障は、ドアを動かすための「ワイヤー」が切れてしまうトラブルです。

ワイヤーが切れると、作動中に「ガガガッ」という大きな音を立てて動かなくなります。

また、ドアを動かす「モーター」本体が故障することもあります。

これらの部品が故障した場合、手動での開閉は可能ですが、修理するには片側あたり3万円から5万円以上の費用がかかるのが一般的です。

故障箇所	症状	修理費用の目安（片側）
スライドドアワイヤー	異音、作動不良	3万円～5万円
スライドドアモーター	まったく動かない	4万円～6万円

中古車を見に行ったら、面倒くさがらずに運転席のスイッチとドアハンドル両方から、左右のスライドドアをそれぞれ5回以上は開閉してみてください。

途中で引っかかる感じがないか、異音はしないか、スムーズに動くかを確認することが重要です。

年間の維持費は？税金や車検代

スズキ パレットは車両価格が安い一方で、購入後にかかる年間の維持費もしっかりと計算に入れておく必要があります。

年式が古いため、税金が割増になる点にも注意が必要です。

以下は、スズキ パレット（NAモデル）を所有した場合の年間維持費のシミュレーションです。

項目	年間費用の目安	備考
軽自動車税	12,900円	初度登録から13年経過後の重課税率
自動車重量税	4,100円	車検時に2年分（8,200円）を納付
自賠責保険料	8,770円	車検時に24ヶ月分（17,540円）を納付
車検整備費用	25,000円～	2年ごとに5万円～かかると仮定
ガソリン代	約71,000円	年間5,000km走行、燃費12km/L、ガソリン170円/Lで計算
合計	約121,770円～	これに加えて任意保険料や駐車場代、消耗品交換費用が必要

車両本体を30万円で購入できたとしても、年間で12万円以上のコストがかかる計算になります。

この維持費を把握した上で、無理のない資金計画を立てることが大切です。

後悔しないためのチェックポイント

これまで解説してきた弱点を踏まえ、中古のパレットを購入して後悔しないための最終チェックポイントをまとめました。

車の知識に自信がなくても、これだけは確認するというポイントを押さえておけば、大きな失敗を防ぐことができます。

• CVTの異音を確認する

試乗時はオーディオを消し、静かな道で時速40km程度までスムーズに加速・減速を繰り返します。

「ゴー」「ヒューン」という異音が少しでも聞こえたらその車は避けましょう。

• エアコンの効きを確認する

エンジンをかけ、A/CスイッチをON、風量を最大、温度を最低に設定します。

5分経っても冷風が出ない、またはぬるい場合は故障の可能性があります。

• パワースライドドアを5回開閉する

運転席のスイッチ、ドアハンドル両方から、左右のスライドドアを最低5回は連続で開け閉めします。

異音や引っ掛かりがないか、動きのスムーズさを確認します。

• エンジンルームを確認する

エンジンをかけた状態で異音（ガラガラ、キュルキュルなど）がしないか聞きます。

可能であれば、エンジン下を覗き込み、地面にオイルが垂れた跡がないかも見ましょう。

• 整備記録簿を確認する

定期的にエンジンオイルが交換されてきたかを確認します。

記録がしっかり残っている車は、大切に扱われてきた可能性が高いです。

これらのチェックリストを手に、ぜひ実車を確かめに行ってみてください。

そして何より、少しでも疑問や不安に思ったことは正直に販売店のスタッフに質問し、納得できる説明をしてくれるお店で購入することが、後悔しないための最大の秘訣です。

• 「やめとけ」と言われる致命的な故障
• CVTの異音・故障と修理費用
• エアコンが効かない原因と修理代
• パワースライドドアの故障に注意
• 年間の維持費は？税金や車検代
• 後悔しないためのチェックポイント

よくある質問（FAQ）

まとめ

スズキ パレットの中古車は、驚くほど安い価格で手に入る一方で、致命的な故障のリスクも抱えている車です。

後悔しないためには、CVTやエアコンといった高額な修理につながる弱点を、購入前に正しく理解しておくことが何よりも大切になります。

この記事のポイントは以下の通りです。

• 圧倒的な安さで手に入る、両側スライドドアの利便性
• 修理に数十万円かかる可能性のあるCVTやエアコンの弱点
• 購入前に自分の耳と目で確かめるべき試乗チェックポイント

もし少しでも不安を感じたら、この記事で解説したチェックリストを手に、まずは信頼できる中古車販売店で実車を確認し、ご自身の目で確かめてみてください。